こんにゃく(コンニャク、蒟蒻)とは、サトイモ科の植物、またそれの根茎を加工して作る食品の事である。
ニコニコ大百科:植物 コンニャク |
||
![]() |
||
分類? | サトイモ目サトイモ科コンニャク属 | |
学名? | Amorphophallus konjac Amorphophallus→奇形の+男根 konjac→日本語名から |
|
サトイモ科 Araceae? | ||
このテンプレートについて |
こんにゃくとはインドシナ原産の植物である。日本で花を咲かせることは滅多になく、コンニャクの花といっても思い浮かばない人が多いと思うが、4-5年かけて濃い赤紫色の花を咲かせ、鼻につく強烈な悪臭を放つ。
英語では"Devil's tongue(悪魔の舌)"、中国語では「魔芋」とよばれる(「蒟蒻」とよばれることもある)。
その根茎を加工すると食材として食べることができる。
球茎(こんにゃく玉)はアクを大量に含んでおり、そのままでは調理しても食用にできない。球茎を茹でてすりおろし、それを糊化し、アルカリ(灰汁)によって凝固させたものを食用にする。一般的に食品として「こんにゃく」といった場合は加工されたこちらのことを指す。
主に煮物、刺身などにして食べる。豚汁・けんちん汁・おでんなどの具にも用いられる。「こんにゃくステーキ」なる食べ物もある。
つるんとして弾性の強い食感が特徴的な食べ物で、白もしくは灰色をしている。もともと芋の皮を含んでいたため灰色だったのであり、精粉法の発達によりそれを含まない白いこんにゃくを作ることも可能になったが、「こんな白いのはこんにゃくじゃない」と大不評を買ったため、現在に至るまでヒジキ・アラメ・カジメなどの褐藻を用いてわざと色をつけている場合がある。
こんにゃくには独特の生臭さがあるが、これは凝固剤として加えられているカルシウム分とこんにゃくの成分が反応するせいである。古くなったこんにゃくは離水という現象により小さく、硬くなってしまう傾向にあるが、食用にするには問題ない。しかし、さらに時間が経って腐敗してしまうと溶けだし、その臭気は悲惨なほど強烈なものになるので、パックの中で溶けているのを確認したら、決して開けずにそのまま捨てた方がよい。
ヒトは主成分のグルコマンナンを消化できないので栄養価はないが、食物繊維を豊富に含み、整腸作用がある、カロリーが低いなどと評判である。ただし、カロリーは「0」ではなく、食べ過ぎると整腸どころか下痢を起こすこともある。食べると体内の砂が出るという言い伝えから、こんにゃくには「砂払い」の別名がある。
・・・が、こんにゃくは腸内の有害成分などを掃除しているわけではない。確かに主成分のグルコマンナンは水溶性であり、これを摂れば水を吸ってドロドロになり周りの物を吸着することができる。しかしこんにゃくは凝固剤で思いっきり固められており、まったくもって水を吸わない。当然、周りの物質をくっつけたりは出来ないのである。
こんにゃくが本当に持つ効果、それは「吸収されない」ということである。食物繊維もそうだが、身体にとっては消化吸収できない、ただの異物なのだ。異物が腸内に残っていれば身体は当然排泄したくなり、腸の運動が促進される(前述の整腸作用や下痢などはこのため)。さらにお腹に溜まれば満腹感が得られるので、結果として食べ過ぎ防止にもなる。不思議な話だが、我々は身体にとって何の役にも立たないものを食べることでプラスの効果を得ているわけである。
こんにゃくとゴボウを一緒に調理するとゴボウが緑色に染まることがあるが、これはこんにゃくの凝固剤として用いられる成分がアルカリ性のため、ゴボウに含まれているクロロゲン酸が緑色になるのである。また、いんげん豆と一緒に茹でると茹で汁が赤く染まることもある。
直方体状にまとめたもの、糸状にしたものなどがある。糸状のものを関東では白滝(しらたき)、関西では糸こんにゃくの名でよび、糸こんにゃくより細く固めたものを白滝といったが、現在ではその違いは曖昧になっており、ほとんど同じものを指すといってもよい。
「こんにゃくゼリー」の材料になる。蒟蒻畑の記事も参照。最近では「こんにゃくラーメン」なんてのもあり、ラーメン缶の麺にも採用されている。食感はしらたきとは大きく異なり、こんにゃく特有の生臭さはない。見た目も、中華麺とほとんど変わらない出来のものもある。他にも「こんにゃく米」「こんにゃくパスタ」なんてのもある。
また山形県では郷土料理に「玉こんにゃく」というものがある。読んで字の如く、こんにゃくを球状にしたものをダシで煮込む料理である。山形全土に広く定着している料理で、山形県がこんにゃくの消費量日本一を誇る背景の1つにはこの料理も関連している事だろう。
より詳細な内容は、『玉こんにゃく』の記事も参照。
こんにゃくを食用としているのは日本・韓国・台湾・中国の一部(特に雲南・四川・貴州の各省)・インドなどだが、日本ほど流通している国は他にない。現在、日本産の9割を群馬県で生産しており、栃木県がそれに続く。特に群馬県下仁田町は全国一の生産量を誇り、「下仁田こんにゃく」のブランドは全国的に有名である。
茨城県の奥久慈地方はかつて日本一の生産地だったが、現在も有名。この地方の住人がコンニャク産業の発展に多大な貢献をしてきた。中島藤衛門はコンニャク玉を粉にして製品化することを考案した(初めて長期保存・長距離輸送が可能に)。益子金蔵は精粉法の開発によってマンナンを多く含む品質の良い粉を生産することに成功した。勤皇志士で天狗党の党員だった桜岡源次衛門は1839年に水車を用いたこんにゃくの大量生産に成功し、ここに至って粉こんにゃくは水戸藩の専売品「水戸粉」として全国的に有名になった。
掲示板
66 ななしのよっしん
2024/08/23(金) 01:15:15 ID: GH6HnPymVB
こんにゃく「生産するほど赤字」の窮状 価格急落で農家ピンチ
https://
農協によると、こんにゃくの原料となる生いも(コンニャクイモ)は30キロ当たりの生産費が4300円程度かかるのに対し、2022年産までの過去10年の販売価格の平均がほぼ同じ4328円で、さらに23年産は3003円に落ち込んだ。
「生産するほど赤字」の窮状という。
67 ななしのよっしん
2024/09/19(木) 22:15:09 ID: fKR/f686Sc
コンニャクの同属異種のゾウコンニャクは、コンニャクより遙かにアジアで食われているのだが、これは普通にデンプン質なので、どちらかというとサトイモ。滅茶苦茶でかいサトイモ
より近いのは学名Amorphophallus muelleri、インドネシア語でイレスイレスとかいう和名もない奴で、これはグルコマンナンなのでまさにコンニャク
しかもインドネシアから日本にグルコマンナンの原料として多量に輸出されているため、日本人も何の認識もなく食ってる。インドネシアでは雑草同然に生えるためコンニャクより安いそう
68 ななしのよっしん
2024/12/06(金) 23:37:16 ID: RouTmzl3vX
提供: yoru
提供: 樹葉 緑
提供: nit
提供: 狩猫
提供: 蘭子
急上昇ワード改
最終更新:2025/03/25(火) 21:00
最終更新:2025/03/25(火) 20:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。