しんかのいし (進化の石、英:Evolution Stone) とは、ゲーム『ポケットモンスター』およびそのメディアミックスに登場するアイテム。
日本では「しんかのいし」という呼称が第一世代時点からほぼ定着していたのに対して、英語圏では第1世代では「Element Stone」、『Pokémon Stadium (日:ポケモンスタジアム2[1])』では『Elemental Stone』、アニメ『Pokémon the Series: Diamond and Pearl (日:ポケットモンスター ダイヤモンド&パール)』では『Evolutionary Stone』と訳語がバラバラであった。
ゲーム『ポケットモンスター』には「さまざまなポケモンの進化の方法」があるとされており、レベルアップによる進化、通信交換による進化、ポケモン固有条件による進化など様々なものが登場している。そのなかで第1世代から登場している伝統的な進化方法のひとつが、「しんかのいし」による進化である。
イーブイの図鑑説明では『暮らしている 環境で 突然変異 する 不安定な 遺伝子を 持つ ポケモン。石の 放射線が 進化を 引き起こす。』とあることから、このしんかのいしからは放射線が出ていて、それによって進化するようだ。
ゲーム中においては消費アイテムとしてしか登場しないが、アニメ『ポケットモンスター』シリーズや漫画『ポケットモンスターSPECIAL』では何度も使用できる石や巨大な石などの特別なものが登場したこともある。また、漫画『ポケットモンスター (穴久保版)』では「もとにもどるいし」が登場している。また派生作品では『Pokémon GO』において原作には登場していない『シンオウのいし』『イッシュのいし』が登場している。
ゲーム中でしんかのいしで進化するポケモンは、イーブイとめざめいしで進化するものを除いて進化後はレベルアップで覚える技が極端に減るもしくは全くなくなるという特徴が第7世代まで存在した。このため、しんかのいしを手に入れたからと言って安直に進化させるとわざマシンやひでんマシン、おしえわざに頼る羽目になった。第八世代ではこの仕様は変更され、進化後もレベルアップによるわざの習得が可能となった。
リージョンフォームの中には、原種ではレベルアップによる進化だったにも関わらず、しんかのいしでの進化に切り替わっているケースもある (サンドやダルマッカが該当)。
この項では、ゲームフリークが開発、あるいは監修し、公式ゲームと認めたゲームに登場した石を紹介する。
【参考】
ほのお・みず・かみなり・リーフ・つきは初代から存在し、第2世代でたいよう、第4世代でひかり・やみ・めざめが追加された。その後は長らく新たなしんかのいしの追加はなかったが、第7世代でこおりが追加された。基本的に店売りはされておらず、落ちているものを拾う、何らかのアイテムやポイントと交換する、野生ポケモンが所持しているものを入手するといった方法で入手することが多い。ただし初代及びそのリメイクと第9世代ではほのお・みず・かみなり・リーフ(Let's Go! ピカチュウ・イーブイのみこおりも)はそれぞれタマムシデパート・デリバードポーチで購入が可能。一方、つき・たいよう・ひかり・やみ・めざめは店売りされないほか、店売りいし群とことなり入手条件がやや限定的か困難なものが多い傾向にある。また、店売りいし群は第8世代以降すべてイーブイの進化に対応するようになっている。ただしタマムシデパートが最後に登場したのは第7世代であり、リーフのいしとこおりのいしをタマムシデパートで購入してもイーブイに使用することはできない。『Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』は『ソード・シールド』と開発時期は同じはずだが、コンセプト上初代の151匹+メルタン・メルメタルしか登場しない縛りがあったため、追加進化のリーフィアとグレイシアを出すわけにはいかなかったのだろう。
なお、ゲーム中の入手条件から、かわらずのいしとまんまるいしもしんかのいしとして区分されているようだが、性質が異なるため本項では扱わない。
第1世代から登場。オレンジ色に透き通った琥珀の中に、赤と黄色の炎の模様がある。店売りいし群のひとつ。
基本的にほのおタイプのポケモンに使うことが多く、例外のイーブイとカプサイジも進化形のブースターとスコヴィランはほのおタイプである。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0037 | ロコン (原種) | → | 0038 | キュウコン (原種) | |
0058 | ガーディ (原種) | → | 0059 | ウインディ (原種) | |
0058 | ガーディ (ヒスイのすがた) |
→ | 0059 | ウインディ (ヒスイのすがた) |
|
0133 | イーブイ | → | 0136 | ブースター | |
0513 | バオップ | → | 0514 | バオッキー | |
0951 | カプサイジ | → | 0952 | スコヴィラン |
第1世代から登場。青く透き通った石の中に、白い泡沫が浮かぶ。店売りいし群のひとつ。
第5世代までの使用者数は一番多かったが、第6世代以降新規の使用者が登場していないため追いつかれている。『LEGENDS アルセウス』に至ってはイーブイ以外に使用者がいない。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0061 | ニョロゾ | → | 0062 | ニョロボン | |
0090 | シェルダー | → | 0091 | パルシェン | |
0120 | ヒトデマン | → | 0121 | スターミー | |
0133 | イーブイ | → | 0134 | シャワーズ | |
0271 | ハスブレロ | → | 0272 | ルンパッパ | |
0515 | ヒヤップ | → | 0516 | ヒヤッキー |
第1世代から登場。黄緑色に透き通った琥珀の中に黄色いイナズマ模様がある。店売りいし群のひとつ。
第1世代時点ではピカチュウとイーブイにしか使用できず、第4世代まで新規も追加されなかった。しかもよりによってピカチュウがアニメでは進化を拒否するためにピカチュウの天敵とまで言われてしまう羽目に。第5世代でもようやくシビビールが追加されたものの、第6 - 7世代では再び追加されることはなかった (一応、ライチュウそのものにリージョンフォームが登場したが)。
しかし第8世代『ソード・シールド』では特定の場所でのレベルアップだったレアコイルとデンヂムシの進化条件がかみなりのいしに変更され、その後発売された第4世代リメイクの『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』ではレアコイルは特定の場所でのレベルアップとかみなりのいしの両方に対応した。ところがレアコイルと同じく『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』で登場し、第7世代以前の進化条件も同じだったノズパスは何故かかみなりのいし進化に対応しなかった (ちなみに『ソード・シールド』ではノズパスは登場しない) 。これについては「ジバコイルとクワガノンはでんきタイプだったため進化条件に追加されたのでは」という憶測もあったが、『LEGENDS アルセウス』ではノズパスも両方の進化条件に対応することになった。じゃあ『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』時点で対応してもよかったんじゃ。続く第9世代でも『ソード・シールド』の仕様が踏襲されたため、今後はリメイクを除きかみなりのいし進化に統一されるのかもしれない。
これと第9世代でズピカが追加されたことによって使用できるポケモンの数はリーフのいしと並んで最多となっている。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0025 | ピカチュウ | → | 0026 | ライチュウ (原種) | アローラ以外で使用した場合 |
0025 | ピカチュウ | → | 0026 | ライチュウ (アローラのすがた) |
アローラで使用した場合 |
0082 | レアコイル | → | 0462 | ジバコイル | 第8世代 (剣盾) から |
0133 | イーブイ | → | 0135 | サンダース | |
0299 | ノズパス | → | 0476 | ダイノーズ | 第8世代 (アルセウス) から |
0603 | シビビール | → | 0604 | シビルドン | |
0737 | デンヂムシ | → | 0738 | クワガノン | 第8世代 (剣盾) から |
0938 | ズピカ | → | 0939 | ハラバリー |
第1世代から登場。なぜかほのお・みず・かみなりと異なり「このはのいし」とか「はっぱのいし」とかではなく「リーフのいし」。また琥珀のような見た目ではなくただの緑色の石に葉っぱのマークがあるという、葉っぱの化石みたいな見た目をしている。そのせいかセッカシティの石マニアにはしんかのいしで唯一買い取ってもらえない。店売りいし群のひとつ。
『ポケットモンスターSPECIAL』には前述の通り、何度でも使えるしんかのいし (ほのお・みず・かみなり・リーフ) が登場したのだが、ロケット団のサカキは改造したイーブイ (後にレッドの手持ち『ブイ』となる) の進化のためにリーフ以外を持ち出す。当時はリーフのいしでイーブイは進化できなかったためである。これは結果的にイエローが「なぜリーフのいし以外は持ち出されたのか」と考える伏線となるのだが、ひとつだけポツンと残されたリーフのいしにはシュールさを感じずにはいられまい。
第8世代ではリーフィアの進化条件が「苔むした岩でのレベルアップ」に加えて「リーフのいし進化」が加わった (ガラルには苔むした岩がないためだろう) 。続く第9世代でもこの仕様が踏襲されたのだが、なんとPokémon HOMEとの連携が開始されるまでイーブイ以外にリーフのいしで進化するポケモンがいなかった。かつてイーブイと無関係だったアイテムが時を経て逆にイーブイ専用道具になるとは誰が思っただろうか。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0044 | クサイハナ | → | 0045 | ラフレシア | |
0070 | ウツドン | → | 0071 | ウツボット | |
0100 | ビリリダマ (ヒスイのすがた) |
→ | 0101 | マルマイン (ヒスイのすがた) |
|
0102 | タマタマ | → | 0103 | ナッシー (原種) | アローラ以外で使用した場合 |
0102 | タマタマ | → | 0103 | ナッシー (アローラのすがた) |
アローラで使用した場合 |
0133 | イーブイ | → | 0470 | リーフィア | 第8世代 (剣盾) から |
0274 | コノハナ | → | 0275 | ダーテング | |
0511 | ヤナップ | → | 0512 | ヤナッキー |
第1世代から登場。その名称とは異なり黒く透き通った黒曜石のような見た目をしており、ゲーム中では「夜空のように黒い」と表現されている。じゃあ「つきのいし」じゃなくて「よぞらのいし」じゃん。ただし第1世代当時では公式イラストがなかったために漫画家やアニメスタッフによって独自解釈で描かれている。第4世代以降ではこのしんかのいしで進化できるポケモンはムーンボールで捕獲しやすいという特徴を得た(第2世代のムーンボールは設定ミスによりこの仕様が機能していなかった)。非売いし群のひとつ。
進化するポケモンの多くは「月」や「隕石」「夜」といったイメージが強い。
他のしんかのいしとネーミングがかけ離れているのは、これがもともとアポロ11号が持ち帰ってきた「月の石」がモチーフであるためであろう。このせいか第1世代・第3世代・第7世代のタマムシデパートには唯一並んでいないが、第5世代のブラックシティの市場では販売されている。もっとも、第5世代ではしんかのいしではいちばんレアリティが低いのだが。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0030 | ニドリーナ | → | 0031 | ニドクイン | |
0033 | ニドリーノ | → | 0034 | ニドキング | |
0035 | ピッピ | → | 0036 | ピクシー | |
0039 | プリン | → | 0040 | プクリン | |
0300 | エネコ | → | 0301 | エネコロロ | |
0517 | ムンナ | → | 0518 | ムシャーナ |
第2世代から登場。第1世代でネーミングが浮いていたつきのいしに対応する形での登場といえよう。ただし、関係ありそうに登場したエーフィ (とブラッキー) にはこのふたつのしんかのいしは関係ないという罠がある。非売いし群のひとつ。
形そのものが太陽の形をしている、とてもわかりやすいいし。第5世代まではくさ単ポケモンにしか使うことがないいしであり、クサイハナから分岐進化するキレイハナの存在がなければリーフのいしと存在意義が丸かぶりであったが、第6世代でエリキテルが登場したことと、モンメンにフェアリータイプが追加されたことで差別化された。『Pokémon GO』では原作登場のいしで唯一登場しているいしでもある。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0044 | クサイハナ | → | 0182 | キレイハナ | |
0191 | ヒマナッツ | → | 0192 | キマワリ | |
0546 | モンメン | → | 0547 | エルフーン | |
0548 | チュリネ | → | 0549 | ドレディア (原種) | ヒスイ以外で使用した場合 |
0548 | チュリネ | → | 0549 | ドレディア (ヒスイのすがた) |
ヒスイで使用した場合 |
0694 | エリキテル | → | 0695 | エレザード |
第4世代から登場。名前の通り光のようにまぶしい石。対となるやみのいしと異なり、「光」をイメージさせる要素のあるポケモンと言われても結構ピンとこない面々が集う (一応、ロズレイドのようにスター性のあるポケモンはいるが……) 。非売いし群のひとつ。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0176 | トゲチック | → | 0468 | トゲキッス | |
0315 | ロゼリア | → | 0407 | ロズレイド | |
0572 | チラーミィ | → | 0573 | チラチーノ | |
0670 | フラエッテ | → | 0671 | フラージェス | えいえんのはな以外 |
第4世代から登場。黒紫色にくすむ石で、「闇」というだけありゴーストタイプとあくタイプのポケモンが進化に使う。タマムシデパート非売いし群のひとつ。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0198 | ヤミカラス | → | 0430 | ドンカラス | |
0200 | ムウマ | → | 0429 | ムウマージ | |
0608 | ランプラー | → | 0609 | シャンデラ | |
0680 | ニダンギル | → | 0681 | ギルガルド |
第4世代から登場。緑色に透き通った中にトゲトゲのような模様があり、瞳のように眩いという。使用するポケモンがキルリアの♂とユキワラシの♀のみに限定されているという非常に特殊性の高いしんかのいし。地味に「めざめのいし」でもない。非売いし群のひとつ。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0281 | キルリア | → | 0475 | エルレイド | ♂のみ |
0361 | ユキワラシ | → | 0478 | ユキメノコ | ♀のみ |
第7世代から登場。中に雪の結晶の模様が入った、石だか氷だかわからないような水色のいし。
登場時点ではリージョンフォームのポケモンのみが使用する特殊なしんかのいしとなっていた。第8世代でもガラルダルマッカの進化に選ばれたほか、イーブイのグレイシアへの進化条件が「凍った岩」の近くでのレベルアップに加えてこおりのいしも導入された。第9世代でもマケンカニの進化条件であったラナキラマウンテンでの進化にこおりのいしでの進化が加えられることに。
一方で第9世代でははじめて、原種としてこおりのいしを使用するアルクジラが登場した。
第7世代ではタマムシデパートの4Fで販売されるしんかのいしのラインナップに加えられていたのだが、第9世代ではデリバードポーチでは販売されておらず、つき・たいよう・ひかり・やみ・めざめと同じくマリナードタウンの競りのラインナップに含まれている。
進化前 | 進化後 | 備考 | |||
0027 | サンド (アローラのすがた) |
→ | 0028 | サンドパン (アローラのすがた) |
|
0037 | ロコン (アローラのすがた) |
→ | 0038 | キュウコン (アローラのすがた) |
|
0133 | イーブイ | → | 0471 | グレイシア | 第8世代 (剣盾) から |
0554 | ダルマッカ (ガラルのすがた) |
→ | 0555 | ヒヒダルマ (ガラルのすがた) |
|
0739 | マケンカニ | → | 0740 | ケケンカニ | 第9世代 (SV)から |
0974 | アルクジラ | → | 0975 | ハルクジラ |
掲示板
6 ななしのよっしん
2023/08/25(金) 18:12:33 ID: a4R8Ied+k7
すみません、ピカブイって第7世代なんです……?
switchで発売されてるのに違和感あるんですが。
7 ななしのよっしん
2023/08/25(金) 22:39:07 ID: v0D+EXMLC0
>>7
ピカブイはシステムが第七世代準拠なので第七世代に含めるのが主流です。
他の解釈には「第七世代」と「第八世代」の間に「ピカブイ」を置くというのがあります。
いずれにしても「第八世代とは見做し得ない」という形になりますので、私は主流派解釈の第七世代扱いとしました。
8 ななしのよっしん
2023/08/25(金) 23:16:37 ID: a4R8Ied+k7
>>8
ご返信ありがとうございます。方方調べても確かに第七世代分類されてますね。
個人的には微妙に納得出来ない所はありますが、主流はそうだと把握しました。
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最終更新:2025/04/21(月) 11:00
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