そこは戦術と腕かなとは (ソコハセンジュツトウデカナとは) [単語記事]

「そこは戦術と腕かな」とは、2012年秋アニメ「ガールズ＆パンツァー」内の、主人公・西住みほによる名言である。ネット上での略称は「SSU」が使われることが多い。

初出

戦車道を再開させた大洗女子。その最初の練習試合は英国面たっぷりの強豪・聖グロリアーナ女学院。

西住みほは敵チームの誘引を図るため自車単独で前進、聖グロリアーナ女学院の戦列を観察する。

隣に控えている装填手（兼忠犬副官のような何か）・秋山優花里は敵チームの重装甲の優位を指摘するものの、

みほは自信ありげに応えるのであった。「そこは戦術と腕かな」。

その言葉に満面の笑みをかえす優花里。

後に高校戦車道全国大会・第63回大会の台風の目となった大洗女子の快進撃は、ここからはじまる。

つまりですね……

戦車とは基本的に攻撃力・防御力・機動力の3点が取り柄となる兵器だが、戦車同士の戦いではしばしば攻撃力と防御力、すなわちそれを保障する重量がその戦力を規定する最大の要因となる。特に一定のフィールド内での試合を行うのが前提となる戦車道の試合では、史実の戦車よりも走行能力が高いこともあり、戦車の重量が戦力を規定する意味合いがとくに強くなる。

しかし、重い戦車が常に強いというわけではない。外部の視察能力が低い戦車はどこかに防御上の弱点を抱えるのを承知で視察穴を開けざるを得ない。大口径の主砲は扱いづらく、照準・装填には長い時間がかかる。いかに陸上の王者といえど主砲の射程外の相手に対してできることは限られており、フィールドは戦車にとっては充分すぎるほどに広い。試合会場全体での両チームの重量比に大きな差があっても、局地的に優位に立つことは充分に可能であり、たとえ相手が難攻不落の重戦車であったとしてもけっして万能の存在ではないのだ。