たゆたうむらくも

たゆたうむらくも（揺蕩ウ叢雲）とは、「葛の葉」氏によってニコニコ動画に投稿されている、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん～艦これ～」の二次創作漫画シリーズ（手書き艦これ）である。

概要

2013年8月21日に第1作「たゆたうむらくも」が投稿され、同年9月からは第2作以後も投稿されていきシリーズ化した。

安アパート住みの弱小艦隊に所属する「叢雲(艦これ)」と「初春(艦これ)」を中心に描いている。基本はコメディ作品だが、四作目「水底の縁」ではシリアスな心理描写を交えた戦闘シーンも展開されている。

作者の「葛の葉」氏による別シリーズ「つちぐもとはしひめ（こちらは東方手書き劇場という別ジャンル動画）」と同様、登場人物の軽妙な掛け合いや表現力に定評がある。

登場人物

なかすみ艦隊

なかすみ提督が率いる駆逐艦二隻だけの弱小（？）艦隊。

なかすみ提督

叢雲と初春の二隻だけの艦隊「なかすみ艦隊」を率いる女性提督。

黒縁メガネにタンクトップとジーンズな（叢雲曰く）イモい服装で、性格もずぼらでいい加減。報告書を適当にまとめたり整備代を値切ったりするなど、ダメ提督な一面もあるが、決めるところはしっかりと決める。

「水底の縁」では鎮守府を襲撃してきた深海棲艦の大群を相手取って、見事な采配で防衛を成功させた。（その功績で大出世したが同時に新造艦を大破させた責任でチャラになった。）

叢雲

なかすみ艦隊所属の艦娘で通称ムラ。原作と同じくツンデレ気質だが、初春と喧嘩しつつも仲良かったり、いつもイモいなかすみ提督をお母さんみたいな動きで着替えさせようとするなど、艦隊の中心的存在。報告書を適当にまとめたり、三基しかない46cm三連装砲を売ろうとしたり、海に落ちそうになっても結構高かったという装備を離そうとしないなど、言動や行動がどんどん提督に似てきている。

なぜか戦艦組と縁があり、そのやたら面倒くさい性格に振り回されながら彼女たちをどつきまわしてる。戦艦組へのツッコミは激しく、本人曰く「巨乳を殴るのは正当防衛」とのこと

ステゴロに定評があり、ビッグセブンの長門と長時間の殴り合いで互角だったり、装甲空母鬼に痛打を与えるなど、その烈女っぷりは長門から長門型三番艦の座を授けられそうになるほど。

ときおり激しい顔芸をすることがある。

初春

なかすみ艦隊所属の艦娘で通称ハル。古風な口調とマイペースな性格は変わらないが、ずぼらな提督と一人で突っ走るムラに挟まれているので艦隊の中ではツッコミ役。作中では数少ないまともな艦娘であり、要所要所での鋭いツッコミに定評がある。

パジャマ姿が可愛らしい。

艦娘

山城

第1作から登場。扶桑型戦艦の妹の方で面倒くさい戦艦娘の代表格。姉の扶桑がいない時は死んだように虚ろな目で港の片隅で海を見つめている。

姉の探索依頼でやって来たムラ達に姉の所在を訪ねたり、壊れた羅針盤が姉妹の絆で正しい位置を指し示すとのたまったり、辿り着いた先の無人島で扶桑が暮らしているかもしれないと真顔で答え、挙句の果て自爆しようとするなど、とてつもなく面倒くさい性格な艦娘。

その後無事扶桑と再会できて航空戦艦に改装もされたが、不運なところは相変わらず、扶桑がまた失踪したり、演習を見に来たら流れ弾が顔面にクリーンヒットしたり、軽巡ホ級への砲撃を外してハルを沈めかけてすごく引きずったりしてた。

私服が可愛らしい。

扶桑

第1作から登場。扶桑型戦艦の姉の方でこの人も結構面倒くさい。空が青かったからという理由で度々失踪している困ったさん。ムラ達との初めての出会いが駆逐イ級に頭をかじられたまりもちゃん状態衝撃的なものであった。

妹の山城ともども、なかすみ提督を懇意にしており、演習の見学や夜な夜なアパート周辺を徘徊しており、「水底の縁」ではなかすみ提督の指揮のもと、深海棲艦の大艦隊から鎮守府工廠を防衛して装甲空母鬼にもダメージを与えている。

すらりとした美女であり「私もスタイルには少々自信が」と語ったこともあるが、なかすみ提督には「すみません興味ないんで」と切り捨てられた。でも扶桑姉様の寝間着姿はすごくエロいと思います！

大七長門

第2作から登場。ビックセブンと称される超弩級戦艦長門型の一番艦。そして性格が面倒くさい戦艦娘の代表格その2。

自身がビッグセブンであることを誇示している誇り高い性格だが、常に実戦に飢えており、演習で徹甲弾を使おうとしたり、特訓と聞いて何処からともなく現れたりしている。ムラ曰く「絵ヅラがうっとうしい」　また天然なところがあって、悪気はないのだがムラの貧乳コンプレックスを抉り、血の涙を流させた。

ムラ達の演習では二対一でも圧倒する砲撃と防御力を見せるが、巨乳に対するムラの怒りの爆発力によって素手の殴り合いに持ち込まれて夕方まで殴り合ってた。最後はムラにブラを剥ぎ取られてしまい、羞恥心を捨ててまで戦おうとしたが陸奥に止められて戦術的敗北を喫した。

私服をダサいと叫んだはっきりした物言いなムラを気に入った様子。

スタイルは良いが、私服がすごくダサい。すごくダサい。

陸奥

第2作から登場。長門と同じくビッグセブンの一隻で長門型二番艦。性格は面倒くさくないが、時折黒い。

ムラ達に演習を申し込んだが、相手が駆逐艦ということで長門ひとりに相手をさせて、彼女本人は審判役を買って出た。普段からビッグセブンを連呼している長門には辟易してる様子。顔がすごく黒いよむっちゃん！

ムラ対長門のグダグタ演習を一番楽しんでいた人。やっぱり真っ黒けだよむっちゃん！

長門と違って私服はすごいオシャレ。

霧島

第3作から登場。高速戦艦金剛型の四番艦であり、メガネ教の人。例のごとく性格が面倒くさい戦艦娘の代表格その３。

落ち着いた物腰なのだが、メガネを基準とした思考回路、話の腰どころか脊髄までグニャングニャンだったりと、山城以上に面倒くさい。

ボーキサイトの輸送任務を眼鏡輸送と冗談半分で話したり、ボーキを横領しようとしたり、周辺海域に強力な重巡型がいることを出てきてから言ったり、艤装ではなく眼鏡を武器にしたり、特訓用に鋼鉄製フレームの鉄ゲタならぬ鉄メガネを渡してきたりと、霧島ネキは今日もフルスロットルです。おい誰かこのエキセントリック眼鏡キチを止めろ

金剛

第3作にちょっとだけ登場。金剛型の一番艦でエセ外人なしゃべり方の帰国子女。

なかすみ艦隊の安アパートに紅茶の良さを伝えるために押しかけ、入ってくるなり「狭いネイ」と失礼なことを言い放つなど中々のフリーダムっぷりだが、言動は原作とあまり変わらないことから相対的にまともに見える。茶菓子も持参してくれたし。

榛名

第3作で1コマだけ登場。金剛型の三番艦で霧島とは双子。

第5作でもちょっとだけ登場。霧島が用意した謎のオーパーツ「水晶眼鏡」を見て「何だろうあれ面白いね」と正直で穏健な反応をしたところ、霧島からは「カマトトぶるわね」と心外な事を言われてしまった。

ムラ達に絡むフリーダム過ぎる戦艦組の中で貴重なツッコミ役であり、現時点の戦艦組の良心。はい、榛名は大丈夫です！

比叡

第3作で1コマだけ登場。金剛型の四番艦。なかすみ艦隊の安アパートに押しかけた金剛に同行していたが、榛名ともども申し訳なさそうな苦笑で「おじゃましまー」と断ってから入ってきていたので、おそらく常識人組ではないかと思われる。

大和

第4作から登場。最新鋭戦艦大和型の一番艦で、和装に身を纏ったその名のとおり大和撫子な艦娘。

ムラ達が海に落っこちそうになった時に大和型の大馬力を生かして助け出したのがなかすみ艦隊との最初の出会い。このときはまだ艦娘としては就役する前だったが、装甲空母鬼の鎮守府襲撃の際に緊急出撃し、初陣を果たす。

艤装を装備すると、眼のハイライトが消えて瀕死の雷巡チ級を躊躇なく踏み潰して息の根を止めるなど戦闘マシーンみたいな性格に変貌する。たぶんＳＥＥＤ持ち。でも基本的な性格は変わっておらず、敵の砲撃からハルを身を挺してかばったり、味方の被害を抑えるために装甲空母鬼に率先して挑んだりしていた。

装甲空母鬼の猛攻に主砲の殆どを喪失して大破状態に追い込まれるが、46cm砲を素手で持ち上げて、扶桑姉妹の援護砲撃やハルとムラのステゴロ攻撃で出来た装甲空母鬼の隙をついて撃破した。

鎮守府防衛後は明石さんから艤装の修復や二番艦武蔵の建造に付き合わされる羽目になってしまった。

動画一覧

第1作。
登場艦娘：叢雲(艦これ)、初春(艦これ)、山城(艦これ)、扶桑(艦これ)
深海棲艦：駆逐イ級

第2作。
初登場艦娘：長門(艦これ)、陸奥(艦これ)

第3作。
初登場艦娘：霧島(艦これ)、金剛(艦これ)、比叡(艦これ)（1コマのみ）、榛名(艦これ)（1コマのみ）
深海棲艦：重巡リ級

第4作。
初登場艦娘：大和(艦これ)、衣笠(艦これ)、青葉(艦これ)、日向(艦これ)、伊勢(艦これ)
深海棲艦：装甲空母鬼&艦載機、泊地棲鬼、軽巡ト級、駆逐ハ級、戦艦ル級、軽巡ホ級、雷巡チ級
その他：アイテム屋娘（明石(艦これ)）、任務看板娘

第5作。
初登場艦娘：島風(艦これ)、加賀(艦これ)、赤城(艦これ)（1コマのみ）、球磨(艦これ)、木曾(艦これ)、多摩(艦これ)（1コマのみ）
深海棲艦：南方棲戦姫

きんからんらん

外伝的シリーズ。漢字表記は「金窩爛爛」。2014年3月18日に第1作が投稿された。

「たゆたうむらくも」と登場キャラ・世界観・時間軸ともに同じのようだが、叢雲が登場しないことからタイトルを分けているものかと思われる。また、「たゆたうむらくも」本編よりも深海棲艦側に焦点を当てておりシリアス含有率が高い。

作者「葛の葉」氏のツイートからすると、「ツインヒロインもの」のようだ。話の軸となっているのは泊地棲鬼と南方棲鬼の二人のようで、それを指すのだろうか？

登場人物

泊地棲鬼

たゆたうむらくも第4作「水底の縁」の冒頭で登場し、装甲空母鬼に対して「忘れてしまった　あの娘たちと争った理由を」等と呟いていたのと同じ泊地棲鬼か。

自分たち深海棲艦を見て「同じ顔だ」というキーワードを時々口にしつつ、無表情に何事かを考えている。

沈んだはずの装甲空母鬼と「同じ顔」の別個体、さらには自分自身と「同じ顔」の新しい深海棲艦（泊地棲姫）が生まれ出でる光景を見て、何らかの感慨を抱いているのかもしれない。

かつて長門と戦ったことがあるようだ。長門は、再びこの泊地棲鬼と会い見えて拳を交える日を待ち望んでいる。

南方棲鬼

泊地棲鬼をからかいつつも「私の頭にも陸（うえ）のハナシが入っている」などと冗談めかして言い、泊地棲鬼の心情に想像が付いているような素振りも見せる。

通常の深海棲艦と比較すれば遥かに強大な「鬼」ではあるが、それでも「姫」からすれば力不足であり艦娘を引き込む餌扱いをされているようだ。

しかしそれを承知の上でも、不敵な笑みを浮かべつつ強大な艦娘たちに立ちはだかっていく。　

その他

深海棲艦：装甲空母鬼、飛行場姫、戦艦棲姫、泊地棲姫、軽巡ヘ級、重巡リ級、空母ヲ級（後姿のみ）、戦艦タ級（やられシーン1コマのみ）

艦娘など：長門(艦これ)、陸奥(艦これ)、大和(艦これ)、武蔵(艦これ)、摩耶(艦これ)、天龍(艦これ)、加賀(艦これ)、飛鷹(艦これ)（1コマのみ）、川内(艦これ)（1コマのみ）、神通(艦これ)（1コマのみ）、初霜(艦これ)（後姿1コマのみ）、任務看板娘、アイテム屋娘（明石(艦これ)）

公開マイリスト

関連項目

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• 手書き艦これ
• 葛の葉 / つちぐもとはしひめ
• 叢雲(艦これ)
• 初春(艦これ)