てめーさえよけりゃあいいとは、自分さえ良ければ他の者がどうなってもいいという自己中心的な考えである。
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part4『ダイヤモンドは砕けない』に登場する、空条承太郎の台詞。作中に登場したスタンド使いのドブネズミ「虫喰い/虫喰いでない」を表した発言である。
射抜いた人間・動物をスタンド使いにする『弓と矢』を強奪した音石明は、逮捕後にスピードワゴン財団による尋問で、杜王町南の農業用水路で2匹のドブネズミを射抜いたことを自白。スタンド使いとなったこの2匹のネズミが人間に危害を加えたり、スタンド使いの子鼠を産んだりする前に承太郎は東方仗助を連れ「狩り」に向かう。
当初は生け捕りを前提に考えていた承太郎だったが、ネズミの縄張りである用水路で見つけたのは、他のネズミたちをスタンドの毒で溶かし固めた煮凝りのような死体。さらには、用水路の奥の農家の家で、老夫婦を生かしたまま肉を溶かし固めて冷蔵庫に保存し、その肉を食料にしているおぞましい光景だった。
凶悪なスタンド能力と、それを操る邪悪な知恵を身につけたネズミたちに対して、承太郎はこう発言した。
元は野生動物とはいえ人間も同種の鼠も見境なく皆殺しにする様は、同種の群れ社会や他の生物などとの共生や共存などは不可能であるとしか言いようがなく、絶対に始末しなければならないという事を強く表現した。
空条承太郎は海洋生物学者として生態調査・研究などで活躍しており、その立場からか今回の一件を「人間が招いた自然破壊」と複雑な心境を吐露している。自然界から見れば人類の発展には「てめーさえよけりゃあいい」と言えるようなものがいくつもあり、まさしく人間は「何かを破壊しながら生きているといってもいい生物」である。そういう見解を持つ承太郎から発せられる「てめーさえよけりゃあいい」という考え方は本当に業の深いものであると言えるだろう。
「てめーさえよけりゃあいい」は自然破壊に対してだけでなく、我々人間社会の中でもそう言えることが度々あるだろう。自分の利益だけを求めて行動する事への戒めとしてこの言葉を捉え、他者・社会と共存できるような人間になるように努めよう。『うばい合うと足らないけど』……『わけ合うとあまっちゃうんだなあああ~~』
同作での自分の利益のために行動する邪悪の表現として、『吐き気をもよおす邪悪』が有名であるが、そちらは何も知らぬ弱者をいいように利用して踏みつける行為を伴った邪悪に対して使われ、『てめーさえよけりゃあいい』は単に他人の迷惑を考えない様な短絡的な邪悪であることから、こちらの方が下位互換的な表現であると思われる。
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最終更新:2025/04/18(金) 02:00
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