とら(うしおととら) 単語

トラ

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とら(うしおととら)とは、藤田和日郎漫画うしおととら』に登場する妖怪であり、もうひとりの主人公というべき存在である。

概要を書きな…小僧!

二千年以上生き、強を持つ大妖怪OVAでは大塚周夫TVアニメでは小山力也を担当している。

古代中国で生まれ日本へと渡ってきており、「字(あざふせ)」「雷獣」「わいら」「長飛丸(ながとびまる)」など様々な名で呼ばれてきた。

人を食い暴れまわっていたが、あるとき「獣の槍」によって岩に磔にされ、以後およそ五年の間封印される。
偶然自分を見つけた蒼月潮をだましてを引き抜かせ、ついでとばかりに食べようとするも、潮が獣の槍を使いこなしたことで失敗。潮から人を食わないように見られるため、いずれ食い殺して自由の身になってやろうと考え潮に取り付くのだった。
このときに潮から「虎に似てるから『とら』」と名付けられ、潮を含む人間たちからはそう呼ばれることになる。一方で妖怪たちからは、封印される直前に浸透していた「長飛丸」の名で呼ばれる。
とら単体でも並の妖怪ではが立たないといってよいが、潮とコンビで戦った場合、「二体で一体の妖」と評されるほどの強さとチームワークを発揮する。

人間以外の食事では、井上真由子から勧められた「はんばっか」がお気に入り。お気に入りは「てれ焼きばっか(照り焼きバーガー)」とのこと。他にも焼き鳥魚肉ソーセージ等色々食している。

弱点はオーデコロン香水。嗅ぐとクシャミが止まらなくなってしまう。
また、一般的な妖怪と同じく、金属も苦手。

能力

殴る蹴るといった基本的なも非常に強いが、以下のも持つ。

雷を呼ぶ

雷獣」という異名が示すように、強電撃を放つことができる。

火炎放射

口から火を吐く。並の相手なら一焦げにできる。でもイズナは焦げになってもピンピンしている。

空を飛ぶ

東京沖縄間を半日で飛ぶことが可な飛行速度をもつ。ちなみに地面を走る場合は推定時300km以上。
昨日今日の若造妖怪など物の数ではない。

姿を消す

人間から見えないように姿を消せる。子供や強い法の持ちには見破られることがある。

壁抜け

木や土の壁を通り抜けられる。姿を消したままでも可。しかしガラスコンクリートにはぶつかってしまう。

髪の毛を操る

武器にする、脚代わりにする、固めて遠くに飛ばし爆発させる、など。
下記の変化の素材にも使われる。

変化

人間や物品に化けることができる。作中で化けたものは

など。

人間に化けて社会に溶け込めば人を食うのに楽だが、ポリシーに反するようで実行していない。

とらよ、アンタの「耳」はいつからなくなったんだろーーな!?

連載初期のころは、頭部に長くとがったが生えていた。
しかし徐々に描かれることが少なくなり、最終巻あたりではまるで最初から存在しなかったかのようにくなっている。
ちなみにアニメでは最初からは描かれていない。

このことは書籍「藤田和日郎」描き下ろし漫画において、作者自身がネタにしている。

おめえは食ってやるけど関連項目にも面白いコトあってよ!

これより先は、見てはならぬ物語

※ネタバレ注意

人間であった頃の名をシャガクシャという。
で生まれ、流星が落ち人々が死に絶えた地で一人生き残っていた赤ん坊であり、「呪われた子」と恐れられていた。故に幼少時から疎まれ、荒んだ生活をしており、かれ構わず暴力ふるっていた。その一方で周囲の人間を憎み見下すことを楽しんでいる節があった。その度に右肩が疼いていたようだ。
成長してからは軍隊に入り、兵士として多くの兵をなぎ倒し、将軍となった。手のひらを返したように尊敬の眼差しを送る人々を見下す日々だったが、従者の少年ラーマとそのとの交流により、初めて人の心の温かさ・優しさを知る。
そして、ある大との戦争において、シャガクシャはラーマとを守るためを離れる決断をする。まずラーマのを逃がそうと山中逃げていたが、敵軍の待ちせに遭い、彼女を殺されてしまう。今までにない憎しみを忘れて、シャガクシャは敵兵を殺してゆく。その最中、突如として右肩に痛が走る。膨れ上がる肩。そこを突き破って、巨大な異形のものが姿を現す。

その異形こそ、後に「面の者」と呼ばれることとなる、九本の尾を持つ妖怪であった。
産まれた時に落ちた流星とは、面の者の成長前の姿であり、面の気まぐれにより偶然シャガクシャに取り憑いたのであった。そして怒りや憎しみといった負の感情を取り込み、シャガクシャの中で育っていったのである。

面はシャガクシャに別れを告げた後、ラーマのいる都に火をかける。シャガクシャがたどり着いた時には、既にラーマはの息だった。周囲にはラーマが守っていた子供たちの亡骸ラーマが最期に伝えた言葉は、人々の悔悟。「かつて虐げてきた自分たちを、命がけで守ってくれるシャガクシャに謝りたい――」

それからシャガクシャは、面の者を追い、に出る。
面は、別れ際にシャガクシャに言い残していた。「と同じ存在(=妖)にならぬ限り、お前は死ぬことはない」
面が滅ぼした土地で面の生み出した婢妖などと戦うことが多々あったが、その言葉通りにシャガクシャは死ななかった。
そして中国する中、ある民家から大きな矢のようなものが飛び出すのを撃する。
それは人々の間で「妖怪を討つための」として噂となっていった。そのを探し始めたシャガクシャは、ある老人の言を元に、そのが封印された霊山へ辿り着く。

そこには、数多の大妖怪が糸に変化し、その糸で織り上げられたい布に縛られ、中釣り上げられた――
獣の槍」が、そこにあった。

獣の槍を手に取り、シャガクシャは霊山を立ち去る。
その後のことは判然としないが、数多の妖怪と戦う内にを削られ、最初の「字」となったことは確かである。

そして本編の五年前、字となったシャガクシャは日本にて当代の使い・太郎と戦う。
なりゆき太郎の想い人を助けたが、太郎獣の槍に吸い尽くされようとしていた。そして太郎は気づいていなかったようだが、を見つけた婢妖どもが群れをなしてを破壊しに来ていたのである。
一計を案じ、彼はわざと太郎を受け、磔にされた。これにより「面と同じ体とニオイを持つ」シャガクシャの体内にが隠される形となり、を守ると共に太郎を人のまま生き長らえさせることになった。
そして、その上には寺が建てられ、太郎僧侶となり、代々を守り続けていく。

そして五年後、最初のの使い手は、最後のの使い手となる少年――蒼月潮との邂逅に至る。

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