はまなす(列車)とは、列車名の1つである。
この記事では3のほか、快速「ミッドナイト」・急行「RSR号」についても述べる。
1988年3月13日、青函トンネル開通により廃止された、青函連絡船の深夜便の代替として設定される。この列車名は寝台特急「北斗星」(後に臨時化の上、廃止)・快速「海峡」(後に廃止)とともに一般公募で決定された。由来は植物のハマナス。
なお、2015年8月時点では唯一の定期急行列車であり、唯一の夜行急行列車でもあり(「能登」は2012年3月以降設定が無く、「きたぐに」は2013年1月に廃止されている)、唯一の客車を使用した定期夜行列車であった(「北斗星」は2015年3月で臨時化、「カシオペア」は最初から臨時列車)。
あまりにも唯一がつく存在であるため、かなり貴重な列車であるが上に、存廃が注目されている列車であったが、2016年3月に廃止された。詳しくは後述。これによってJRから定期運行の急行列車が消滅した。
(これ以下は定期運転当時の記述である。)
青森駅~札幌駅間を1日1往復しており、約7.5時間で結んでいる。基本は7両編成であり、自由席2両(3・7号車)・指定席3両(4~6号車)・B寝台2両(1・2号車)となっている。最大で12両まで増結されることがあり、自由席が3両となったり、寝台車が1両増結されたりする。寝台車の場合は「増21号車」として1号車と2号車の間に増結される(「増21号車」と言う変な号車になってるのは、「2」号車と「1」号車の間に「増」結した車両と言う意味合いのためである)。
夜行列車としては珍しく、東北新幹線との接続を考慮したダイヤとなっており(青森駅~新青森駅間は奥羽本線の列車を利用)、新幹線からへの乗り継ぎ客がいるほか、新千歳空港の航空便欠航時に代替として利用する客もいる。
また、「スーパー北斗・北斗」や「すずらん」より後に運行されることから、札幌駅から苫小牧駅・東室蘭駅方面の最終列車としての役割も担っている。
2002年に設定された「北海道&東日本パス」は、当列車の自由席に北海道&東日本パスだけで乗ることができたため(指定席・寝台車は乗車不可)、シーズン時は自由席が満席になることがあったが、2010年に急行券等は別に購入するようになり、その際に指定券や寝台券も組み合わせて購入可能になったため、指定席・寝台車に分散されている。
元々は座席車両のみであったが、後にB寝台を連結したり、道内急行廃止に伴いドリームカーが転属してきたり、カーペットカーなども加わり設備のパターンも非常に多くなっている。
寝台車は開放型の客車二段式(B寝台)で、昔ながらの夜汽車の設備である。寝台料金6,300円は寝台特急のB寝台料金と同じだが、規格やサービスなどは全て寝台特急と同等で、上段寝台の通路の天井裏には荷物の収納スペースがある。また、更衣室も用意されている。
4号車は「のびのびカーペットカー」と言う名の簡易寝台であり、指定席扱いである。設備こそ寝台には劣るが、指定席料金のみで横になれるためコストパフォーマンスが高く非常に人気が高い。最繁忙期は10時打ちしても取れないことがざらである。
5・6号車は「ドリームカー」であり、183系のグリーン車座席を転用したリクライニングシートである。元々、夜行急行「まりも」に組み込まれていたため、夜行バス対策のためリクライニングの角度は特急時代よりも深いほどで、シートピッチも特急のグリーン車と同じ、車端にはフリースペースがあるなど、カーペットカーほどではないものの、急行用の普通車としてはかなり破格である。
3号車と7号車(更に8~10号車が増結されることも)は座席車の自由席で、疲れ切った周囲の乗客たちを乗せてDD51の警笛とともに発車する情景はどことなく昭和の国鉄時代を呼び戻す。座席のリクライニングは「簡易リクライニングシート」で、ストッパーは最大角度のみ、座席周りの設備も比較的乏しく、実際には183系などで使われたR51型シートのはずだが、相対的に貧相な設備と見られてしまっている。しかし、急行券だけで乗れること、指定席が満席の時などには間違い無くお世話になるはずである。
通常時は以下の通りとなる。
なお、カーペットカーやドリームカーが検査により、通常の指定席となる場合がある。
1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 | 6号車 | 7号車 |
B寝台 | B寝台 | 自由席 | 指定席 のびのびカーペット |
指定席 ドリームカー |
指定席 ドリームカー |
自由席 |
最大12両で連結した場合は以下の通り。
1号車 | 増21号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 | 6号車 | 7号車 | 8号車 | 9号車 | 10号車 | 11号車 |
B寝台 | B寝台 | B寝台 | 指定席 | 指定席 のびのびカーペット |
指定席 ドリームカー |
指定席 ドリームカー |
指定席 | 指定席 | 自由席 | 自由席 | 自由席 |
1988年夏から設定されていた夜行列車。キハ56系を使用。全車指定席であり、青春18きっぷシーズン時のみ自由席が連結されていた。
停車駅は、札幌駅~函館駅間を新札幌駅のみ停車し、シーズン時に白石駅・千歳駅・苫小牧駅・東室蘭駅・長万部駅・八雲駅・森駅に停車していた。ただし、新札幌駅以外の途中駅からへの乗降は自由席車両に限られていた。
2000年にキハ183系に使用車両が変更。2001年春に季節列車となり、2002年12月1日のダイヤ改正で廃止された。
2009年8月に実施された「ライジング・サン・ロックフェスティバル(RSR)」に合わせ、札幌駅~函館駅間に臨時急行が運行された。
2009年は札幌発のみ運行され、「はまなす」の続行便として運行された。停車駅は「はまなす」と同じ。
2010年は函館発は夜行列車、札幌発は昼行列車として運行。途中無停車であった。
2011年は函館発は2010年と同様であるが、札幌発は苫小牧駅・東室蘭駅・長万部駅・八雲駅に停車した。
なお、2012年以降は設定されていない。
青函連絡船深夜便の代替として登場したが、北海道&東日本パスとの使い勝手の良さ、特に最近では当切符のルール変更により、急行料金を徴収するようになったため、指定席の満席事例が増えている。
そのため、繁忙期には寝台などの増結車で対応することもある。深夜帯の時間を通ること、新幹線との接続が考慮されていること、などから北海道&東日本パスのシーズンでない週末でも場合によっては指定席・寝台車共に満席になる場合がある。
最繁忙期には増結車を総動員しても、自由席にも座りきれずに立ち客が出る事さえあり、さながら一昔前のムーンライトながらのようになることさえある(先述の通り、航空便が欠航になった際に、急遽増結を決定した例もある)。
新幹線開通後も、北海道新幹線の下り最終および上り始発に接続する夜行列車として、函館駅~札幌駅間に運行区間を短縮して生き残れるのではないかとの見方もあったが、使用車両が老朽化していることもあり、2016年3月に廃止された(札幌発は3月20日、青森発は3月21日が最終運行日)。
ただし、青森行きの札幌~東室蘭間については、前述の通り最終列車としての役割を果たしていることから、代替で「すずらん」を運行することになった。
なお、夜行高速バスに関しては既に「高速はこだて号」と「函館特急ニュースター号」が1往復ずつ運行していることから、これらの高速バスが新函館北斗駅に乗り入れることで、「はまなす」の事実上の代替となる。
2015年3月14日ダイヤ改正(2015年7月31日時刻変更)
下り(札幌行) | 駅名 | 上り(青森行) | |
---|---|---|---|
22:18発(3番線) | 青森駅 | 6:19着(3番線) | |
0:44着 / 1:23発 | 函館駅 | 2:52着 / 3:56発 | |
(藤城線・駒ヶ岳経由) | (砂原支線経由) | ||
3:07着 / 3:08発 | 長万部駅 | 1:03着 / 1:03発 | |
レ | 伊達紋別駅 | 0:17着 / 0:17発 | |
4:15着 / 4:17発 | 東室蘭駅 | 23:50着 / 23:52発 | |
レ | 登別駅 | 23:34着 / 23:35発 | |
5:01着 | 苫小牧駅 | 23:04発 | |
5:24着 | 南千歳駅 | 22:41発 | |
5:29着 | 千歳駅 | 22:36発 | |
5:55着 | 新札幌駅 | 22:11発 | |
6:07着(3番線) | 札幌駅 | 22:00発(4番線) |
青森ねぶたの開催時(例年8月2日~7日)は下り列車が蟹田駅に臨時停車していた。
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最終更新:2024/04/20(土) 08:00
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