ふみ切戦士シャダーンとは、かつて日本国有鉄道(JRの前身)が踏切事故防止の啓蒙活動用に作成したキャラクターである。モビルスーツのようでもある。
この文言と共に描かれていたシャダーンというロボットは、1980年頃に国鉄が踏切事故防止用に掲示したポスター、看板、子供向け配布用グッズ等に描かれていたキャラクターである。
だがその姿は、紛れもなく「機動戦士ガンダム」の主役機RX-78ガンダムソックリであった。
日本における国有或いは自治体企業のPR用に版権キャラクターを用いる場合は、著作対象に許可を取った上で使用する事は当然である。
しかし、そのような事が行われ始めたのはここ30年位の話であり、かつては漫画やアニメの社会的価値が低いとみなされていた事もあってか、無許可でのキャラクターの利用や露骨なパロディが町に溢れていた時代があった。大阪市淀川区の「波平通り」の看板、まんまドラえもんな公園遊具など、その多くが昭和50年代までに各地で作成され利用されたものだった(案の定、現在は撤去されている)。
シャダーンについても、「機動戦士ガンダム」放送後の最初の再放送におけるブーム加熱機にあった1980年頃に配布されたとみられ、子供の人気ものにあやかろうというのが伺えるパロディであった。
「1stガンダム」人気にあやかる模倣キャラ、それを利用したグッズはこの他にも当時流行っていた模様であるが、その模倣の中でも特にインパクトを放っていたのか、後に1981年のアニメック、1982年の「機動戦士ガンダムⅢめぐりあい宇宙編」のパンフレットに掲載されるに至ったのである。
シャダーンはいくつかバリエーションがあり、絵柄の違う国鉄・広島版と、国鉄・千葉版が存在する。この内誌面掲載に至ったのは広島版で、広島版は後に「電車がくるとあらわれる。ふみ切戦士シャダーンⅡ」というキャッチコピーで絵全体がリニューアルされて再度掲載されている。見た目はやっぱりガンダムである。
このシャダーンは大きなお友達にもカルト的人気を博したのか、後に1990年代に鉄道雑誌のレイルマガジン誌で取り上げられた他、当時から現在に至るまで、ガンプラを改造しシャダーンにする輩が散発的に見られている。現行のガンダムをシャダーン化する者も存在し、その姿もれなくはカオス極まりないものとなっている。
国鉄・広島版はトリコロールカラーながら青を多用し各部に踏切らしい縞模様で塗装されている。一方国鉄・千葉版は胴体全体が黄緑を基調としたカラーリングとなっており、細部形状も異なる。
但し、両者に共通する特徴として、踏切のバー(遮断桿)を手に持っていること、ガンダムの胸部の前面排気口にあたる部分が踏切の警報ランプ(〇と→)に置き換わっていること、肩にビームサーベルの代わりに謎の動力パイプが伸びていること、タイトルロゴが同じであること、何よりまんまガンダムなこと等が挙げられる。
雑誌に掲載された例もあり、ファンアートやガンプラでの再現については概ね知名度の高い国鉄・広島版が作られている。頭部と胴体部、股間部さえ弄れば概ね形状が出来上がる為、興味のある方は是非製作してXに上げると良いだろう。バズることこの上なしである(適当)。
振り下ろせ 振り下ろせ
振り下ろせ シャダーン
君よ 止まれ
まだ安全を守る 使命があるなら
下校のガキを 止めよ 止めよ 止めよ
止まって左右を 確かめろ シャダーン
ふみ切戦士 シャダーン シャダーン
立ち止まれ 立ち止まれ
立ち止まれ シャダーン
警報器 叫べ
また人身に沈む 悲しみあるなら
恐怖をはらって 待てよ 待てよ 待てよ
行き違い列車に 注意しろ シャダーン
ふみ切戦士 シャダーン シャダーン
あらわれる あらわれる
あらわれる シャダーン
君よ 渡れ
まだ開かずの踏切 通せというなら
会社に報告 しろよ しろよ しろよ
警報が止んだら 渡ろう シャダーン
ふみ切戦士 シャダーン シャダーン
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最終更新:2025/12/10(水) 04:00
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