「へんたい東方」とは、makotoji作の「東方Project」に登場するキャラクター達を題材にして作られた二次創作マンガ動画の事である。
概要
「へんたいかがみさん」の本編制作終了(EXシリーズとして、制作は続けているが)を宣言した同氏が新たに取り組んでいる「へんたいシリーズ」第二弾であり、「へんたいかがみさん」で確立されたキャラの省略技法や話の展開術を更に発展させ、一概にへんたいと言う訳ではないものの、味わい深いギャグとペーソス、そして示唆溢れる作品に仕上がっている。
尚、作者は、2008年9月9日投稿の「へんたい東方6」を以ってへんたい東方一週目の完結を宣言。
「気長に待っててね」と投稿時コメントで述べていたが、2008年9月16日、早々に「へんたい東方二週目 前編」を投稿し、二週目をスタート。視聴者からは「早い」「待ってたぜうp主」という歓待の言葉を受けた。
その二週目も、2008年11月3日に「へんたい東方二週目7」の投稿を持って完結を宣言したが、この投稿の6日後である11月9日に一週目第1話前編の30万再生を記念して「へんたい東方三週目 前編」が投稿され、いよいよ視聴者待望の3週目がスタートした。
その後、2009年2月11日に「へんたい東方三週目7」が投稿され、三週目の完結と合わせてへんたい東方そのものの完結も発表された。
良くも悪くも作者であるmakotoji氏の名前を広めた点で、ターニングポイントとも言える作品である。
「へんたいかがみさん」と比較すると、ニコニコ動画では第三者による「へんたい東方」オマージュ作品は少ない(作者自身は他の動画作者との交流の幅が広がっている)が、pixivでは、レイムとジャージ長を中心に数多くのオマージュイラストが投稿されていたりもする。
登場人物
作者本人は、「東方紅魔郷をクリアする程度の能力しか無い」と述べており、登場キャラクター及び設定も、主として東方紅魔郷のものが下地となっている。
但し、そこはへんたいシリーズだけあり、下記のような改変がなされている。
(キャラの名称については、「へんたい東方」シリーズ中での書き方に準拠)
※詳細な説明については、ネタバレが含まれる為、別項「へんたい東方の登場人物」を参照のこと。
- レイム(喫煙者)
- この動画における(一応)主人公。
言葉遣いは相当に汚いが、独自の哲学に基づく経営能力・財産運用能力は抜群。
気前も良く、また言動もいちいち格好良い為、視聴者のハートをわしづかみ。
- マリサ(喫煙者)
- コンビニ「キリサX」をパチュリーと共に経営する魔法使い。
パチュリーの愛を受け入れ、彼女と同棲している。(つまり「マリパチェ」)
息を吐くように嘘をつく上に、酒癖が異常に悪い。
- パチュリー
- コンビニ「キリサX」をマリサと共に経営する魔法使い。
マリサへの愛の為に生きる女であり、マリサの為であれば親友すら裏切れる。
ただ、いろいろと被害を受ける事も多かったりする、M体質キャラ。
- レミリア
- 紅魔館の主であるバンパイアおぜうさま。
従者ふたりの不始末とパチュリーの裏切りにより、一時は「ダンボールおぜうさま」と言う所まで落ちぶれる。
とことん従者と親友と血族と知人と運命に恵まれていない、ある意味では一番かわいそうな人。
- 咲夜
- 紅魔館の従者その1で(一応)PAD長メイド長。
しかし、動きやすさ重視の為ジャージばかり着ているので、視聴者からは「ジャージ長」と呼ばれている。
とにかく言動がウザイ上にサボリ癖がひどく、器が小さい。
- メイリン
- 紅魔館の従者その2で(一応)門番。
三食+おやつで鍋を食べ続けた結果、大変にふとましいお姿になった。
ただ、中身は非常に常識人。
- フラン
- レミリアの妹。
元ひきこもりだったが、ある事がきっかけで博麗神社へバイトに行き、社会復帰。
そこでレイムの漢気に惚れ、あろう事かレミリアの恋敵になってしまう。
- チルノ
- 空気が読めない氷の妖精らしき物体。
一言余計な事を言って激しいツッコミを頂戴する。
その為か、マスパを喰らっても、首が取れても生きている位に丈夫。
- 輝夜
- 蓬莱人の姫であり、筋金入りのニート。
将来を不安視したえ~りんにより、新薬実験のモルモットにされ、強制的にアルバイトをさせられてしまう。
- 一時はえ~りんの薬で無限増殖したものの、その後(放送不可能な方法で)元の姿に戻る。
- え~りん(喫煙者)
- 永遠亭に住む月の頭脳。
様々な新薬で脅威のボロ儲けをしている。
但し、ギャグのセンスは余り無い。
- アリス・メガトロン
- 精巧な人形作りに定評のある人形遣い。
やや人間不信、潔癖症のきらいがあり、「生き物は全て汚れている」という偏った思想を持っている。
ルナティックキモイ。
↑はあくまで思わず砂糖を吐きたくなるようなセリフを言ったアリスに対する感想であり、
作中では常識人上位に数えられる。
- ルーミア
- 口癖は「そうなのかー」。
本気を出せば、かなりの才知を発揮する。
しかし、肝心な所で役に立たない。
- 幽々子
- 白玉楼のアンデッド女主人。
その麗しい顔の割には、ハードコアな性的嗜好を持つ。
要所要所は締めるものの、基本はいつ如何なる所であっても、容赦なく変態ぶりを撒き散らすドM。
- 妖夢
- 幽々子の従者。
幽々子をより強く叩きたいが為に男になりたいと願っている。
「キリサX」博麗神社前店の店長を務めていたが、幽々子に想いを告白した後、二週目7で退職する。
- コアク・マー
- 紅魔館の大トソ館を整理するアルバイト。
腐女子フィルターを標準装備する腐悪魔。
眼鏡を外しても全く萌えない眼鏡っ娘。
- ゆかり
- ヤワモケ長女。
面白くないダジャレ(通称:ババァギャグ少女ギャグ)を平気でかます。
知人全員から「死ねばいいのに」と言われている(脳みそ的に)かわいそうな人。
- らん
- ヤワモケ次女。
ゆかりのダジャレを殊の外嫌っている。
ちなみに、そのしっぽをモフモフすると性的絶頂が得られるらしい。
- ちぇん
- ヤワモケ三女。
ゆかりのダジャレを必死でフォローしようとしているが、どこかしらズレている。
らんのしっぽでモフモフした結果、パンツビショビショになってしまった。
- レイセン
- え~りんの弟子で重症のロリコン。
てゐが仕掛ける、ご丁寧な程にベタベタかつワンパターンな罠に引っかかってあげている。
ヤク(永遠亭の薬的な意味で)の売人その1。
- てゐ
- レイセンをベタベタかつワンパターンな罠に引っかけて楽しんでいるロリウサギ。
レイセンが罠にかかるのを待つ時の目は実にキラキラと輝いている。
ヤク(永遠亭の薬的な意味で)の売人その2。
お約束ネタ
- 経営学
- 主にレイムの得意分野で、減価償却やコンビニのロイヤリティのような具体的な話から金はどう使うべきかというような哲学の域に近い話まで作中でいろいろ登場する。
また、作品全体を通して「ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ」が流動する過程を追っているため、この作品自体が『レイムの資産運用に周囲が巻き込まれる話』であるという解釈もできる。
- タスポ
- レイムとマリサが喫煙者である事から、タスポに関するネタが良く出てくる。
例:中編でのレイムとマリサの会話、3前編でのマリサとアリスの会話
- お値段以上
- 元は、家具インテリアショップであるニトリのキャッチコピー。
しかし、この動画ではコンビニ「キリサX」で販売しているおでんのキャッチフレーズとして使われている。
- ダンボール
- 紅魔館を追い出されたレミリアの新しい住処。
日光対策として、常にかぶって移動している。
ダンボールをかぶるようになってから、プチブレイク状態となり、その姿のままサムネにも登場してしまった。
これほどダンボールが似合うのはスネーク以来である。
ちなみにメーカーは、にとり→ボーダー商事→無性に働きたくなる薬ガムタイプへと変遷している。
ファンの急激な増加とそれが引き起こした問題
「へんたい東方」は「へんたいかがみさん」以来のmakotojiファンに加え、本来の東方ファンからの参加組が大変に多い。
しかし、他の東方動画のコメントでへんたいネタを出すファンが多く、本来それを意図して作成していないとして動画を鑑賞しているファンから、へんたいネタコメントをするファンに対して批判が出て動画が荒れると言う問題が出ている。(編集者注:東方M-1ぐらんぷり関連の一部投稿動画にて、へんたいネタを使用したコメントとそれに対する批判を確認済)
又、大百科での記事の追加スピードが早い事から、これを「乱立だ、他の動画でもこんな事は無いのだから自重すべきだ」と批判するファンと「ニコニコ大百科の思想・原理は自重を求めていないし、何より楽しめればいい」と擁護するファンとの間で、ニコニコ大百科の原則「あらゆる言葉について自由に閲覧・編集し」の認識及び適用範囲の解釈の違いなどから来る意見の食い違いが発生した。(同項目の掲示板参照)
尚、この大百科での記事追加問題については、作者のWebサイトのWeb拍手を使って用語まとめの記事作成を依頼する等、作者自身までも巻き込む展開を試みた見当違いなファンがいた事を特記しておく。
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