べにや

べにやとは、福井県のあわら温泉にある老舗旅館である。

概要

芦原（あわら）温泉は、福井県北部にある「関西の奥座敷」と呼ばれる温泉地で、「べにや」は明治17年（1884年）創業。
入母屋造（いりもやづくり）や切妻造（きりづまづくり）の屋根を組み合わせた近代和風建築の老舗旅館で、皇族や俳優の故・石原裕次郎も利用したことで知られる有名な旅館でもある。
広い庭園を囲むように並ぶ3棟の景観が評価され、2015年に県内の旅館で初めて国登録有形文化財の指定を受けた。

あわら温泉では1956年に300棟以上を焼く大火があり、べにやも被害を受けたが最初期に再建された旅館のひとつである。
しかし2018年5月5日、火災により木造2階建ての本館・中央館・東館の延べ3,100平方メートルを全焼した。
幸いなことに死傷者は出ていないが、130年を超える歴史を持つ老舗の名門旅館を失ったことは、経営者や従業員はもちろん、温泉街の人々やこれまで宿泊した人々にとっても大きな悲しみである。

関連動画