よしこがもえたとは、新日本出版社から出版された絵本作品である。作者はたかとう匡子(きょうこ)氏。
1945年7月3日の夜、姫路空襲のさ中、6歳の姉の手からもぎとられて3歳のよしこは
炎の中に消えていった。
(本の帯より抜粋)
大東亜戦争末期の1945年7月3日夜に行われた姫路大空襲を題材にした絵本。作者の匡子氏は当時6歳で、実際に空襲を体験している。よしことは3歳の妹の事で、惨禍の中で逃げ惑ううちに炎に焼かれて消えていった。本作品は作者の実体験によるノンフィクション体験談である。直球タイトルに、妹が眼前で焼かれるというショッキングな内容から、みんなのトラウマと呼べなくもない。
匡子氏の家族は、姫路市でのんびりと暮らしていた。戦争が始まっても変わらぬ毎日を送っていた。お母さんが新たな妹を産み、家族は幸せの絶頂だった。ところがその日の夜に……。
1945年7月3日夜、姫路市に107機のB-29爆撃機が襲来。焼夷弾を落とし、市街地を焼け野原にしていく。匡子氏は、B-29が放つ轟音で目が覚め、家を飛び出す。既に東の空は真っ赤に燃え上がっている。一家は逃げる事を決意し、お父さんから「おばあちゃんにしっかりついて逃げるんやで!」と言われる。匡子氏と妹のよしこが逃げようとした時、知らないおばさんが駆け寄ってきて防空頭巾をかぶせ、そして防火用の水を浴びせて燃えにくくしてれた。
それから逃避行を始めるが、家族とはぐれてしまう。匡子氏とよしこの二人は、混乱と悲鳴で溢れる街をさ迷う。たまたま近くに落ちた焼夷弾が炸裂し、匡子氏とよしこが吹き飛ばされてしまう。
次に匡子氏が目覚めたのは防空壕の中だった。誰かが拾ってくれたらしい。だが、よしこは瀕死の重傷を負って虫の息だった。頭も髪も焼き茄子のように焦げていて、「オ テ テ キレイニ チ テ」と息も絶え絶えな声を出し、そして息を引き取った。
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最終更新:2025/12/08(月) 06:00
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