アイドルマスターfake storyとは、フリージアP作によるアイドルマスター(THE IDOLM@STER)を題材にしたビジュアルノベル形式のMAD作品(いわゆるNovelsM@ster)のシリーズである。
ストーリーは「アイマスでスポ根(?)物をやりたいなあと思って」作成したというフリージアP本人の言の通り、「トップアイドルを目指す少女たち」を主人公とした王道のヒューマンドラマとなっている。時代がかった大仰な言い回し、時に一般的なサウンドノベルの範疇を逸脱するほど過剰な演出(カットインやBGMの変更など)が大きな特徴で、熱狂的なファンを多数獲得している反面、ネタ的に楽しめるギャグ要素は控えめとなっている。
ほぼ全編が作者自らがキャプチャした動画で構成されており、NovelsM@ster作品にもかかわらず、カットイン以外では静止画が用いられる場面は少ない。最新13話ではその傾向にさらに拍車がかかり、ほとんどPV系MADと変わらないクォリティの画面と演出を実現している。
その作風から、80年代頃のいわゆる「大映ドラマ」や、「ガラスの仮面」「エースをねらえ!」等の少女漫画との類似を指摘するコメントもある。
765プロに所属する唯一のアイドルユニット、「ナムコエンジェル」のメンバーである天海春香と如月千早は、活動から1年近く経っても成果の出せない「二流アイドル」であった。765プロ取締役専務である赤木準次郎(本編オリジナルキャラクター)は、自身の連れてきた新人アイドルを代役として「ナムコエンジェル」に解散の命令を出すが、社長の提案により二組のアイドルを国内最大規模のオーディション「PROJECT iM@S」に出場させ、最終的に勝ち上がった方の主張を認めるという運びになり、赤木もそれに同意した。iM@Sに出場し、勝ち残らなければ、「ナムコエンジェル」は強制的に解散させられることになる……。
そんな中、春香は公園で自分の歌に耳を傾ける一人の少女と出会った……。
登場人物の性格はほぼ原作に準拠しているが、作者独自の設定が付与されている場合が多い。
(一部ネタバレになる事項が書かれているため注意!)
765プロに所属するアイドルユニット「ナムコエンジェル」のメンバーで、本編の主役格の一人。ほぼ原作に準拠した明るく前向きな性格(いわゆる黒春香の要素は皆無)で、過酷な境遇にも耐えて懸命な努力を積み重ねていくが、ストーリーが進むにつれ幾度も大きな壁に直面することになる。
アイドルとして誰よりも歌うことを愛する一方で、自分にパートナーの千早やライバルの美希のような突出した才能がないことに秘かなコンプレックスを持っており、6、7話ではそんな彼女の内面の弱さとの葛藤にスポットが当てられていくことになる。しかし、当人の自己評価に反して、(主人公ということもあり?)千早をはじめ、星井美希、三浦あずさという並み居る天才アイドル(作中設定)にその秘められた実力と才能を認められており、実は作中一番の大器なのではないかと思われる面もある。
10話以降は千早との離別で気落ちしていたものの、あずさの励ましを得て12話で復活。iM@S勝者としての責任を果たすべく、ファン感謝祭本番に挑んだものの、思わぬハプニングに見舞われてしまうことになる。
765プロに所属するアイドルユニット「ナムコエンジェル」のメンバーで、本編の主役格の一人。原作のストイックさはそのままに、春香の影響か対人関係では原作よりも柔和な面も見られる人物となっている。
十代前半から数々のコンクールで優勝してきた通称「歌唱(うた)の天才」で、真や歌田など一部の人間にはその正体を見抜かれているが、何故歌の道に進まずアイドルとなったのかは現時点(最新12話まで)でもはっきりしない。が、11話にて春香を追って765プロに入社したという設定が明かされた。
アイドルとして、また自身のパートナーとしての春香を「私の片翼」と呼ぶほど高く評価していたものの、9話で春香の真の才能を目の当たりにしたことをきっかけに、10話でアイドル活動を休止し、実質的に春香とのデュオを解散する。しかし11話にて紆余曲折を経て再び奮起し、真に春香の片翼となるべく修練を積み始め、最新13話では伊織の叱咤を受けてついに復活。再びステージに立つ決意をした。
赤木の手によって765プロに引き抜かれてきたアイドルユニット「サイレントスノー」のメンバーで、本編の主役格の一人。
ステージ上で自分を最も美しくかつ効果的に演出できる才能を持つ、通称「天性のアイドル」。最初は赤木の強制を嫌がってiM@Sへの出場を拒否したものの、春香の言葉に説得され出場を決意。しかし、皮肉にもそれが彼女とナムコエンジェルの直接対決を実現してしまうことになる。
いわゆる「覚醒美希」になっているような描写は存在しないものの、原作初期状態のようなユルさはあまり見られず、基本的に真面目で一本気なキャラクターになっている。律子など、年上のキャラクターとの会話では年齢相応の子供っぽい一面が見えることもあるようだ。春香とはライバル兼親友と呼べるポジションにあり、基本的に仲良し。
ただし、番外編では主にボケ役を担当しているためか、原作同様のゆるキャラぶりを発揮することも多い。13話番外編では春香とタッグを組み、アニメ「小公女セーラ」のテーマソングを歌った。
2年前、日本アイドル界の頂点に君臨していた稀代の天才アイドル。通称「蘭の女王(カトレア)」。
2年前にアイドル活動を休止して765プロを去り、以来沈黙を守っていたが、小鳥の要請により現在の765プロを訪れ、春香はじめとするアイドルたちの成長を見守る役目に回ることになる。
今まで自身と並ぶだけの才能の持ち主が現れなかったため、現在の765プロの所属アイドルたちに自身の後継者となることを望んでいるような雰囲気もあるが、その真の目的は12話現在、未だに謎に包まれている。
11話では部分的ながら765プロ入社当初のエピソードが明かされ、解散の危機にあったプロダクションを最後の看板アイドルとして支えつつ、「女王」と呼ばれる地位と実力を精励恪勤によって築き上げてきた努力の人であり、最初から非凡な才能を発揮していたわけではないことが明かされた。当時は、プロデューサーと「一緒にトップを目指す」という約束を交わしていたようだ。
アイドル達の中ではおおよそ原作と最もかけ離れた設定を付与されているが、天然系の性格は基本的に変わらず、iM@Sの会場がわからず迷子になってしまう一幕もあった。
765プロのプロデューサー見習い兼マネージャー。当初はアイドル候補生である伊織と亜美真美の世話を焼いていたが、第6話からはあずさとプロデューサーの計らいで「サイレントスノー」の担当プロデューサーとなり、ナムコエンジェルの前に立ちはだかることになる。
自身も元アイドルであったが、過去にiM@Sに出場するため極端な自主トレーニングを行い、それが元で練習中に負傷、二度とステージに立てない体になってしまった。その後は自暴自棄になっていたが、プロデューサーの励ましにより裏方としてアイドルの世界に関わることを決意、765プロにプロデューサー見習いとして入社した。
原作以上に理知的で聡明な女性であり、豊富な人生経験も相俟ってアイドル達の相談役に回ることも多い。
12話の番外編では、しばらく出番が無いためにボケてきている美希達の根性を叩き直すべく某軍曹のスタイルで登場したものの、自身の黒歴史的DVDを見せられ悶絶。DVDの提供者である赤木への復讐を誓った。
赤木の手によって765プロに引き抜かれてきたアイドルユニット「サイレントスノー」のメンバーの一人。
基本的に原作と同じく竹を割ったような快活な性格だが、美希や雪歩との対比でクールな一面が強調されており、時にはiM@S緒戦時の春香を「論外」と評したり、正体を見破った千早に対して挑発的な言動を繰り出すなどしている。敵に回すと怖いが味方につけると心強いタイプで、最新13話ではオトコ前で頼もしい一面が強調されている。
美希のことを友人として心底大切に思っており、自分(と雪歩)以外に彼女を支えられる存在はいないと考えている。
11話番外編では原作由来のお調子者な一面を発揮し、ファンシーでリリカルな何かに期待していることが明かされた。また12話の番外編では律子の衣装にシンパシーを抱いており、13話でのメイド・スタイルの衣装に反映されている。
赤木の手によって765プロに引き抜かれてきたアイドルユニット「サイレントスノー」のメンバーの一人。
真や美希と比べ、能力に対する自信が欠けていた面があり、7話では自分のユニットにおける存在意義がわからず苦悩する一幕もあったが、律子や美希の支えもあって自己の価値を認められるようになっていった。
性格などが春香とかぶる点があるためか、「サイレントスノー」メンバーの中ではやや影が薄く出番も少なめだが、作中最も精神的に成長した人物の一人でもある。
765プロに所属するアイドル候補生。最初は律子に世話を焼かれていたが、3話では春香の指導の元レッスンに励むことになる。6話からは律子がサイレントスノーのプロデュースに回ってしまったので、その後765プロ内で誰から指導を受けているのかは不明だが、10話ではデビューを目指して従来以上に真面目に練習に励んでいる様が描かれた。律子いわく、「手抜きさえしなければ出来る子」。
9話の番外編では自分と亜美真美、やよいのいわゆるロリトリオ組の本編での存在感の薄さを嘆いており、事実11話までは(ギャグ以外)これといって大した活躍がなかった。しかし12話では春香を励ますためにファン感謝祭ライブの開催を提案、半ば偶然とはいえプロモーターの赤木を巻き込んで同ライブを実現へ運ぶなど、物語上重要な役割を果たし、続く13話では落ち込む千早を叱咤し立ち直らせただけでなく、春香のハプニングのフォローをいち早く行うなど、アイドルとしての大きな成長を見せた。
また、ロリトリオ組の中では年長者としてリーダー的な役目に回ることが多く、原作よりもしっかり者で優等生的なキャラクターになっている面もある。原作準拠のツンデレぶりはご愛嬌。
11話前編では亜美・真美のフリに対し「ボケツッコミビーム」で返答するという高度なネタを演じた。
765プロに所属するアイドル候補生。本編中では大体伊織と同じ扱いを受けているが、性格故かギャグ担当に回るシーンが多い。ほぼ原作と変更点のないキャラクターの一人(二人)である。
番外編ではなぜかカピバラに変身する能力を持っている(声優:下田麻美にちなんだネタ)。
3話にて社長のスカウトにより765プロに所属することになったアイドル候補生。
ロリトリオ組の中では春香の妹分としてやや特別扱いを受けており、3話ではその天真爛漫な姿が春香にインスピレーションを与えた。同話では春香との会話中に「やよいゾーン」も発動したが、なぜか某アニメ風の演出であった。
ストーリー途中での参入であったため、伊織や亜美真美よりもアイドルとしての経験値は低いものの、持ち前の向上心と努力でカバーしているようだ。
10話の描写によると、事務所の掃除もマメに行っているらしい。
765プロに所属する事務員の女性。三浦あずさと交友関係を持っており、序盤ではストーリーの裏側で色々と活動していたようだ。
11話のあずさの過去編において、765プロが経営危機に陥ったとき、プロデューサーと共に再就職の話を蹴って765プロに残ったことが明かされた。何時頃から同社に勤めているのかは不明だが、強い愛社精神の持ち主であることが伺える。
「fake story」開始時にはまだ「Live For You!」が未発売だったためか、立ち絵がなく社長のようなシルエットでの登場となっており、その形状が某宇宙人と似ているとしてネタにされることが多い。が、12話でついにコミュシーン付きで登場しファンを喜ばせた。
原作よりも真面目な人物としての描写が多かったものの、13話では春香に「ツンデレ」という言葉を吹き込んでいたことが明らかとなった。
2年(以上)前、伝説のアイドル三浦あずさをプロデュースし、その後秋月律子を、そして現在は「ナムコエンジェル」をプロデュースしている敏腕プロデューサー。実績的にはとっくに幹部になっていてもおかしくないものの、自分の意思でプロデュースの現場に留まることを選び昇進を拒んでいる。高木社長曰く「愚直な男」。
本編ではあくまでも主人公ではなくサブキャラ扱いであり、存在感の薄さからコメントで「空気」呼ばわりされることもあるが、その経歴や作中での言動を見るに極めて有能な人物であることが示唆されており、春香たちが危機に直面する度、彼女らを時に励まし、時に厳しく試練を与えることで成長を促し困難を打ち破ってきた。そのクールかつ的確な行動から「イケメンP」と通称されることもある。
元担当アイドルであったあずさと過去に何があったかについては、11話で断片的に明かされたのみで、未だに劇中ではっきりと言及されていない。
765プロ取締役専務。本編オリジナルキャラクター。 名前の似ている某アニメの主人公とは何の関係もない。
「ナムコエンジェル」に対し異様な敵愾心を燃やし解散を迫るが、実はそれはある目的に基づいた行動だったことが後に明らかとなった。悪党というよりも単なる俗物であり、アイドル達を自分の野心の実現のためのコマとしか考えていなかったため、序盤では権力を笠にきて好き勝手に暴言を吐いていたが、ストーリー中盤で当然と言えば当然の報いを受ける羽目になる。
それ以降はしばらく登場しなかったが、12話にてファン感謝祭ライブのプロモーターとして再登場。過去を反省したのかいくらか紳士的な性格になっており(ビジュアル的には以前より白くなっている)、春香たちのために協力することを約束した。
しかし、伊織に蹴られるシーンの描写から、紳士は紳士でも変態紳士ではないかという噂もある。また12話の番外編ではなぜか律子の新人時代のDVDを美希達に提供し(どういうルートで入手したのかは不明)、結果的に律子に復讐を誓われることになってしまった。13話の描写で変態紳士ぶりは決定的となり、善人にはなったもののネタキャラ化が同時に進行しているようである。
765プロ代表取締役社長。基本的に原作と変わらない性格の人物だが、赤木に押されてさらに影が薄くなっており、頼りない印象ばかりが強調されてしまっている。
だが、過去の765プロの経営危機の時には、すっかり会社を畳む気でいたものの、あずさやプロデューサーの意思に押される形で765プロ再建へと奮起した。その後わずか数年で経営を持ち直したことから、原作同様決して無能な人物ではないと思われる。
オーディション「PROJECT iM@S」の審査員の一人。ボーカルマスターを担当。
オーディションの途中で千早の正体を見抜き、彼女を次世代を担うアイドルとして引き立てることを765プロ側に打診しに行くが、その条件はナムコエンジェルにとっては受け入れがたいものであった。
オーディション「PROJECT iM@S」の審査員。それぞれビジュアルマスター・ダンスマスターを担当。
フリージアP本人も掲示板に頻繁に書き込みをしている。オーナーは765_16P。
「fake story」では様々なBGMがストーリーの演出装置として用いられている。以下に具体的な曲名を記す。
曲は90~00年代のアニソンやTVサントラから選ばれることが多く、作者のルーツを窺わせるものになっている。
なお、原作「アイドルマスター」からそのまま使用されているBGMは本稿では記述しない。
※以下ネタバレのため注意
※記述の無い箇所は出展が不明なもの。情報提供者求む!(詳しくは掲示板参照)
掲示板
39 ななしのよっしん
2012/12/22(土) 00:12:00 ID: eAvw3F6Rrp
・年に一度の国内最大規模のオーディション大会
・活動を休止した伝説のアイドルの存在
・アイドルを駒扱いする経営者との対決
・美希がメンバーのライバルユニット
・律子のプロデューサーへの転向(そして負ける)
・転落事故
容易な予想ばかりとは言え、fake storyから公式で実現した設定は地味に多い。
ってか、今年書き込んだのは自分だけか。
40 ななしのよっしん
2014/12/25(木) 07:08:31 ID: eAvw3F6Rrp
今でもたまに見返すけど、
10話以降でも春香の歌をイジるコメントが流れてるあたり
やっぱりニコ動には合わない作品だったんだと感じるな。
無駄の無い構成とか他のノベマスにも求めたい要素ではあるけど。
41 単語記事巡礼中 ◆CBGbQXRNEo
2023/07/13(木) 15:42:21 ID: 0KxwWlcPnm
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/11(水) 06:00
最終更新:2024/12/11(水) 06:00
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