アグネスタキオン
その馬は、わずか四度の戦いで神話になった。
異次元から現れ、瞬く間に駆け抜けていった。
ライバル達を絶望させ、見る者の目を眩ませる、”超光速の粒子”。その馬の名は…
アグネスタキオンとは、1998年生まれの競走馬。幻の三冠馬と呼ばれた馬である。
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この記事では実在の競走馬について記述しています。 この馬を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては 「アグネスタキオン(ウマ娘)」を参照してください。 |
父サンデーサイレンス母アグネスフローラ母父ロイヤルスキーという血統。母は桜花賞馬。全兄のアグネスフライトは河内洋騎手にダービーのタイトルを獲らせた馬である。ちなみに、アグネスタキオンの手綱も河内騎手に任されている。
幼少時から牧場関係者の評価は高かったのだが、デビューはゆっくり2歳の12月になってからだった。このレースには2億円の馬とか地方の名牝の子だとかがいた妙に豪華な新馬戦だったのだが、これを剃刀のような切れ脚で制する。
二戦目のラジオたんぱ杯3歳ステークスは今では伝説のレースである。なにしろ出走馬にクロフネ(後のJCダート勝ち馬)とジャングルポケットがいたのだ。しかしレースではこの二頭を子ども扱い。レコード勝ち。
あまりの衝撃に、朝日杯3歳ステークス 勝ち馬メジロベイリーを差し置いてこの時点で「三冠馬!」の声が上がり始めた程である。
年明はあけて弥生賞。ここには後に菊花賞、天皇賞、有馬記念を制するマンハッタンカフェがいた。しかしこのレースも直線で差が開く一方。この時の弥生賞は極悪な馬場であったので、道悪も苦にしない事も分かり、三冠への期待は更に高まった。
そして一冠目の皐月賞。もはや予定調和とも思えるように直線入り口で抜け出すと、まさに横綱相撲で完勝。実況はスタート時からアグネスタキオンが勝つ前提でアナウンスし、勝った瞬間には「まず一冠!」とまで言っている。正直、見ている競馬ファンもほぼ全員がそう思っていた。それくらい強い勝ち方だったのである。
しかし・・・。
皐月賞直後に故障が発覚。屈腱炎。そのまま引退となった。その報を聞いてアグネスタキオンのファンは勿論、今年の軸はこいつ買っとけば安心と思っていた馬券系のファンまで呆然となったものである。
引退後種牡馬になったアグネスタキオンはもう一度競馬ファンを驚かせる。初年度産駒から大活躍し、3年目には内国産種牡馬としては51年ぶりとなるリーディングサイアーを獲得。超名牝ダイワスカーレット、父の果たせなかったダービーを制覇したディープスカイなど活躍馬を出して、亡きサンデーサイレンス後継筆頭に躍り出たのである。
しかしながらその矢先、2009年に急性心不全で突然死亡。種牡馬としても底を見せないまま去っていってしまった。
幻の三冠馬。幻の大種牡馬。光速を超える粒子を表すその名の通り、いつまでも真の姿が見えてこない。そんな馬であった。
容赦などしない
突き放してやる
置き去りにしてやるそれで終わりか
吠えかかってこい
意地を示せ
追いついてみろ
2020年、多くの人たちが忘れかけた頃・・・
1アグネスタキオンの孫である(アドマイヤオーラ産駒)アルクトスがマイルチャンピオンシップ南部杯で、クロフネの日本1600mダートレコードを大きく更新するタイムで勝利した。アグネスタキオンの名前はまだまだ血統表と記憶から消えることはなさそうである。
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo 1969 黒鹿毛 |
Hail to Reason | Turn-to |
Nothirdchance | |||
Cosmah | Cosmic Bomb | ||
Almahmoud | |||
Wishing Well 1975 鹿毛 |
Understanding | Promised Land | |
Pretty Ways | |||
Mountain Flower | Montparnasse | ||
Edelweiss | |||
アグネスフローラ 1987 鹿毛 FNo.1-l |
*ロイヤルスキー 1974 栗毛 |
Raja Baba | Bold Ruler |
Missy Baba | |||
Coz o' Nijinsky | Involvement | ||
Gleam | |||
アグネスレディー 1976 鹿毛 |
*リマンド | Alcide | |
Admonish | |||
イコマエイカン | Sallymount | ||
*ヘザーランズ |
掲示板
62ななしのよっしん
2022/02/26(土) 12:40:07 ID: h3cbrzkB3V
父とは似ても似つかない栗毛の筋骨隆々、暮れの阪神、不良馬場の弥生賞、芝荒れまくりの皐月賞を難なくこなしてるから、雨の降ったダービーも苦にはしなかったろうねぇ。
でもやっぱり菊の距離適性かなぁ、スローになったからタキオンに向いているというご意見もあるが、タキオンが先行勢にいるならその後ろにいるマンカフェ・ジャンポケ・ダンツ・エミネムあたりは史実より早く仕掛けて流れが厳しくなるよね。そこで耐えられたか、妄想は尽きない。
63ななしのよっしん
2022/03/07(月) 11:09:05 ID: Y/ZIMVpGWE
まぁそれはただでさえ先行勢がつぶれてるダービーでタキオンがジャンポケを後ろに引っ張った場合にも言える事だから結局厳しいとこはどうしてもあるんよな
まぁほんとレースに出ないってのは競馬民にプラスになる
俺は幻想が壊れても頑張り続けたダノンプレミアムみたいな馬が好きだけど 幻想に包まれて終わる馬はやっぱ幻想的で美しいわな 無限に夢を見れる
64ななしのよっしん
2022/05/10(火) 13:59:16 ID: 47v6u9UOPm
母のアグネスフローラはサンデーサイレンスと相性良かったんだろうな
タキオンフライトは勿論として全兄のタカオーは故障前は5戦3勝、サージャンもデビュー戦で後のオープン勝ちのナイアガラに勝ってるしこれで健康面を克服出来てればと思える
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最終更新:2022/05/17(火) 17:00
最終更新:2022/05/17(火) 17:00
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