アサヒドーカメラとは、愛知県名古屋市中区栄に所在していたカメラ量販店である。
1954年に名古屋駅前で創業。当初は法人向けの商売をしていた。その後、中区矢場町に移転して低価格路線と現金販売で勝負に出るも、これが裏目に出てしまい、本来の顧客である学校や企業や敬遠されて売り上げが激減。営業マンの首を切り、商業車を売って何とか命を繋いだが、いよいよ倒産が現実味を帯び始める。
窮地のアサヒドーカメラを救ったのは円高時代だった。1985年9月22日、プラザ合意により未曾有の円高時代が到来。捲土重来を狙うアサヒドーカメラは逆輸入した高級一眼レフカメラを低価格で販売したところ、これが見事大当たりし、死の淵から甦る事に成功。勢いに乗ったアサヒドーカメラはテレビコマーシャルや広告をバンバン打って攻勢に転じる。その凄まじさたるや愛知県に留まらず、近隣の県でもコマーシャルが流されたほど。この時、まだ無名だった久本雅美と柴田理恵を起用しており先見性が光る。「店員は無愛想だがカメラは安い」の有名なキャッチフレーズも同時期に誕生した。ちなみに店内には「本当に無愛想だった場合はお申し付け下さい」という貼り紙があったとか。ただ、売れていたと言っても一流タレントは雇えなかったようで、社員が出演するパターンが多かった。CMの中にはエッチなものもあり、それが昼夜を問わず流されたためクレームが付いた事があったという。
1999年11月11日、現在の所在地である中区栄三丁目に移転。カメラだけでなく、ワープロ、家電も取り扱うようになり、その様相は家電量販店と言っても過言ではなかった。アサヒドーカメラの絶頂期到来である。
ところが2000年後半になると勢いが衰え、2010年4月30日に販売規模を縮小、カメラ製品だけを扱った従来の姿に戻った。それでも衰亡は止められず、今までのようにコマーシャルや広告が打てなくなった。そして2018年7月20日にアサヒドーカメラは閉店。64年続いた長い歴史に幕を下ろした。同年12月5日に三重県四日市へ移転しており、法人としてはまだ生き残っている模様。
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最終更新:2025/12/10(水) 06:00
最終更新:2025/12/10(水) 05:00
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