アメリカオオアカイカとは、体長が1m~2mに達する大型のイカである。
学名をDosidicus gigasと言う。寿命は約一年。体色から別名「レッド・デビル」とも呼ばれ、東部太平洋のメキシコ沖からチリ沖にかけて広範囲に分布する大型のアカイカ類である。主に小魚や甲殻類を捕食するが、共食いをすることもある。獲物を求めて深海から海面付近までを行き来する、所謂日周鉛直移動を行う。吸盤には鋭い歯を備えている。サイズが大きい上に結構攻撃的で、ダイバーのマスクを引き剥がしたりすることもあるので、海中で出会った際は安易に近づいてライトを当てたりしないよう注意が必要である。
イカは神経細胞の働きで体色を変化させるが、アメリカオオアカイカは体色を赤・白と交互に変化させてコミュニケーションを取ると考えられていて、その点滅のスピードも速くなったり遅くなったりする。またユラユラと体色を変化させる場合もあり、これはカモフラージュ効果を狙ったものと思われる。
最も漁獲量が多いイカの1つであり、年間約100万トンが水揚げされている。日本では90年代に入ってから漁獲が開始され、サキイカや塩辛など加工食品として流通している。ただし体内に塩化アンモニウムを含み、臭いや酸味のため刺身はもちろん焼いても食するのは困難なので、生息域でたまたま釣り上げても「漁師メシ」とか言って食べないほうがよい。
英名は「Humboldt squid」で、生息域を流れるペルー海流(別名フンボルト海流)にちなむ。
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最終更新:2025/12/09(火) 19:00
最終更新:2025/12/09(火) 18:00
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