アメリカンページワンとは (アメリカンページワンとは) [単語記事]

アメリカン・ページ・ワン（American Page One）とは、ストップ系のトランプゲームのひとつである。ページ・ワン（Page One）とは別のゲームであることに注意。

概要

Crazy Eight（クレイジー・エイト）というゲームのバリエーションのひとつで、UNOの元となったゲームでもある。
台札または場札と同じスートかランクのカードを出して行き、手札を早く無くしたプレイヤーの勝ちとなる。

基本ルール

参加者は3～7人程度が適当。
まず、じゃんけんなど任意の方法で親を決める。
カードはジョーカーを4枚入れた2枚のデッキ（108枚）を使用する。親は手札を人数に応じて5～7枚程度配る。その後、山札から1枚引き、それを台札とする。この台札は親が場に出したものとみなして進行する。
親の左隣のプレイヤーから時計回りの順番にカードを場に出していく。
プレイヤーは、手札から台札または場札と同じスートか同じランクのカードを1枚場に出し、そのカードが次のプレイヤーの場札となる。プレイヤーが他のプレイヤーが持っているカード等を口出しをしてしまったことを他のプレイヤーに指摘された場合は、ペナルティとして山札からカードを2枚引かなければならない。
該当するカードが手札になかった場合は、山札からカードを1枚引き、出せる場合は場に出すことができる。出せない場合は「Pass（パス）」を宣言する。なお、出せるカードがあっても、わざと「パス」を宣言しても良い。プレイヤーが出せないカードを間違って場に出したことを他のプレイヤーに指摘された場合は、ペナルティとして山札からカードを2枚引くことになり、間違って場に出した出せないカードは手札に戻る。
手札が残り2枚のプレイヤーがカードを場に出す時には、「Page One（ページ・ワン）」と宣言してから、カードを場に出す。UNOにおける「Uno（ウノ）」宣言に相当する。宣言し忘れたことを他のプレイヤーに指摘された場合は、ペナルティとして山札からカードを2枚引かなければならない。
手札が残り1枚のプレイヤーがカードを場に出す時には、「Stop（ストップ）」と宣言してから、カードを場に出す。宣言し忘れたことを他のプレイヤーに指摘された場合は、ペナルティとして山札からカードを2枚引かなければならない。
「ストップ」と宣言したプレイヤーはアガリとなる。それ以外のプレイヤーはそれぞれの手札のポイント分だけマイナスされ、マイナスの合計分だけ、アガったプレイヤーのポイントがプラスされる。ポイントは特殊カードの8・Jokerは50ポイントで2・3・J・Qは20ポイント、通常カードの絵札は10ポイントで数札はそれぞれのランクがそのままポイントとなる（Aは1として計算）。
特殊カードでアガった場合、アガリが成立した時点でゲームが終了するため、その特殊カードの効果に従う必要はない。例えば2でアガっても、次のプレイヤーは山札からカードを2枚引く必要はない。
最初に決めたラウンド数戦い、ポイントの高かったプレイヤーの優勝となる。

特殊カード

このゲームには、他のプレイヤーやゲームの流れに影響を与える効果を持つ、特殊カードが存在する。対策用として温存するのも良いが、いずれも高ポイントに設定されているため、温存のし過ぎは禁物である。

2（Two（ツー））／UNOにおける「Draw Two（ドロー・ツー）」に相当
次のプレイヤーは順番が飛ばされ、山札からカードを2枚引かなければならない。ただし、手札に2がある場合はそれを出すことで回避することができる。なお、山札からカードを引いた後に出すことはできない。その場合は、その次のプレイヤーが合計枚数分だけ山札からカードを引かなければならない。最大で8枚（各スートが2枚ずつある場合は16枚）引かされることになる。
3（Three（スリー））
次のプレイヤーは順番が飛ばされ、山札からカードを3枚引かなければならない。ただし、手札に3がある場合はそれを出すことで回避することができる。なお、山札からカードを引いた後に出すことはできない。その場合は、その次のプレイヤーが合計枚数分だけ山札からカードを引かなければならない。最大で12枚（各スートが2枚ずつある場合は24枚）引かされることになる。
8（Eight（エイト））／UNOにおける「Wild（ワイルド）」に相当
場札のスートやランクに関わらず出すことができ、場札のスートを指定することができる。なお、ランクを指定することはできない。
J（Jump（ジャンプ））／UNOにおける「Skip（スキップ）」に相当
次のプレイヤーは順番が飛ばされる。Aや7の場合もある。
Q（Quick Turn（クイック・ターン））／UNOにおける「Reverse（リバース）」に相当
ゲーム進行の順番が逆になる。9やJの場合もある。
Joker（Joker（ジョーカー））／UNOにおける「Wild Draw Four（ワイルド・ドロー・フォー）」に相当
場札のスートやランクに関わらず出すことができ、場札のスートを指定することができる。なお、ランクを指定することはできない。そして、次のプレイヤーは順番が飛ばされ、山札からカードを4枚引かなければならない。ただし、手札にJokerがある場合はそれを出すことで回避することができる。なお、山札からカードを引いた後に出すことはできない。その場合は、その次のプレイヤーが合計枚数分だけ山札からカードを引かなければならない。最大で8枚（Jokerが4枚ある場合は16枚）引かされることになる。ただし、場札のスートとランクがある場合は出せない場合もある。

ローカル・ルール

このゲームにも、場所によって様々なローカル・ルールが存在する。プレイする際には参加者同士で確認することをおすすめする。

2・3・Jokerがリンクするルール
通常、2・3・Jokerはそれぞれ独立しており、同じランクのカードでなければ回避することはできないが、場札のスートあるいは指定されたスートであれば、ランクが異なっていても、場に出すことで回避することができるルール。例えば、スペードの2はスペードの3またはJokerでも回避できるし、Jokerでハートを指定されたらハートの2またはハートの3でも回避できる。このルールを採用している場合、最大で28枚（2組の場合は56枚）引かされることになる。
2・3・Jokerを回避できないルール
通常、2・3・Jokerを出されても、同じランクのカードを持っていれば場に出すことで回避できるが、これを禁止し次のプレイヤーは順番が飛ばされ、強制的に山札からカードを引かされるルール。この際、2・3・Jokerでアガった場合でも、その効果で成立した時点でゲームが終了する。例えば2で上がりが成立した時点で、次のプレイヤーは強制的に山札からカードを2枚引かされることになる。
一部またはすべての特殊カードを採用しないルール
特殊カードの一部またはすべてを採用せず、通常カードとして扱うルール。特に3はUNOにおいてそれに相当する特殊カードが存在しないため採用されない場合が多い。なお、特殊カードとしない場合、ポイントは通常カードのそれとして扱う。
複数の同位札（同じランクのカード）を同時に出せるルール
通常、場に1枚ずつしか出せないが、手札に同位札を複数枚持っている場合は、それを同時に出せるルール。この場合、次のプレイヤーの場札は一番上に置かれたカードとなる。なお、出したカードが特殊カードだった場合は、効果が重複する。例えば、2を2枚出したら次のプレイヤーは山札からカードを4枚引くことになり、Jを3枚出したら1人飛ばしを3回行い、Qを4枚出したら順番は結果的に元に戻る。ただし、8やJokerを複数枚同時に出した場合でもスートを指定できるのは1回のみである。なお、複数枚同時に出してアガる場合は、「ページ・ワン」を宣言する必要はなく、そのまま「ストップ」と宣言する。UNOにおける「ウノアガリ」宣言に相当する。
特殊カードでのアガリを禁止するルール
通常、どんなカードでアガっても良いのだが、特殊カードでのアガリを禁止するルール。違反した場合はペナルティとして山札からカードを2枚引かなければならない。
山札からカードを引いても、その場では出せないルール
通常、山札からカードを引き、カードが出せる場合はその場で出すことができるのだが、これを禁止して次の自分の順番が回ってくるまで出せないルール。
出せるカードが出るまで、山札から何枚でもカードを引くルール
通常、山札からカードを引いても、カードが出せない場合は「パス」を宣言するのだが、「パス」を禁止し、出せるカードが出るまで、山札から何枚でもカードを引くルール。
ペナルティに関するルール
「ページ・ワン」「ストップ」の宣言忘れやルール違反などのペナルティでは、山札からカードを2枚引くと述べたが、これが1枚や5枚などだったり、そもそもペナルティが存在しない場合もある。
最初の台札で特殊カードが出た場合の処理に関してのルール
Jokerは山札の真ん中らへんに戻して引きなおし、それ以外はスターターと親の間の人(仮)が出した扱いで始めるルール。
最後の1人になるまでゲームを続行するルール
通常、誰かが「ストップ」を宣言した時点でそのゲームは終了となるが、最後の1人になるまでゲームを続行するルール。この場合は他のプレイヤーの手札のポイントではなく、アガった順番に高ポイントがもらえることが多い
ドボンルール
場に出されたカードのランクと自分の手札の合計ランクが同じだった場合、「Dobon（ドボン）」を宣言することでアガれるルール。なお、Jokerは0として扱う。この場合は「ページ・ワン」も「ストップ」も宣言する必要はない。「ドボン」を宣言されたプレイヤーが場に出したカードは、そのプレイヤーの手札に戻る。つまり、そのカードで「ストップ」を宣言していた場合でも、そのアガリは不成立とみなされる。なお、2人以上のプレイヤーが同時に「ドボン」を宣言することもできる。ただし、「ドボン」を宣言したプレイヤーが最後に出した場札のランクと自分の手札の合計ランクが同じだった場合、「ドボン」を宣言して、アガることができる。これを「ドボン返し」という。「ドボン返し」は最初に「ドボン」されたプレイヤーでも、他のプレイヤーでも宣言することができる。もちろん、「ドボン返し」を宣言した場合、最初に「ドボン」したプレイヤーのカードは手札に戻るため、アガリは不成立とみなされる。
チャレンジルール
場札のスートとランクがあるのにも関わらず Jokerを出すのは反則。しかし他のプレイヤーに指摘されなければJokerを出すことができる。他のプレイヤーに指摘された場合は、ペナルティとして山札からカードを2枚引くことになり、場に出したJokerは手札に戻る。つまりJokerは無効となる。前のプレイヤーがJokerを出した場合、場札のスートとランクがあるにも関わらず Jokerを出したと思った場合は「Chall enge（チャレンジ）」を宣言することができる。ただし、前のプレイヤーがその前のプレイヤーのJokerに対してJokerを出した場合は「チャレンジ」を宣言することはできない。宣言した場合、Jokerを出したプレイヤーは「チャレンジ」を宣言したプレイヤーにのみ手札を公開する。その中に「Jokerの直前の場札と同じスートのカード」があれば反則なので成功、なければ無罪なので失敗となる。同じランクの異なるスートや8はセーフ。成功した場合は、Jokerを出したプレイヤーが、ペナルティとして山札からカードを4枚引がなくてはならない。「チャレンジ」を宣言したプレイヤーの手番から続行する。スートの変更は有効。失敗の場合は、「チャレンジ」を宣言したプレイヤーが、ペナルティとして山札からカードを2枚に加え、Jokerの効果に従って山札からカードを4枚(合計6枚)引かなくてはならない。