アリス・マーガトロイドとは、ZUN(上海アリス幻樂団)制作の弾幕STG「東方Project」作品に登場するキャラクターである。
旧作に登場した「アリス」に関しては「アリス(東方Project)」を参照。
アリス・マーガトロイドのテーマです。
アリスはシリーズ的にちょっと特別なキャラなので、気合いを入れて作曲しました。
(て言うと、他の曲は手を抜いているみたいですが)
戦闘の切羽詰まった感の中にも、お互いの心に余裕が見える程度な曲を目指しています。
この心の余裕こそが彼女達の美徳なのです。
・・・(美徳は)ゴスロリ、じゃないですよ(笑)
魔法の森の洋館に住む生粋の魔法使い。属性を問わない万能の魔法使いであるが、基本的には自作の人形を操って魔力を行使するスタイルをとる。区分としては妖怪(人の姿をした人以上の力を持つ者)にあたる。
ウェーブのかかった金髪で肌の色は薄く、阿求曰く「操っている人形以上に人形らしい容姿をしている」との事。(具体的な容姿の設定があるキャラクターは東方では珍しい)
身長はやや高いグループ。霊夢と同程度で、魔理沙より高い。
瞳の色は作品によって異なり、妖々夢では青・永夜抄では赤・萃夢想や緋想天などでは黄色。
アリスの生い立ちについては諸説がある。阿求の主観で書かれた東方求聞史紀によるとアリスは修行して魔法使いになった元人間であるとのこと。捨食の魔法を取得しているため、睡眠や食事を取る必要はないにもかかわらず、今でも人間と同じように睡眠や食事を取っており、人間に対する友好度・理解度は高い。そのためアリスは外見だけでなく言動や行動も殆ど人間と何ら変わりないものとなっている。
萃夢想のアリスストーリーでは萃香に「魔族」と呼ばれている。これは『"魔"法使いという種"族"』という意味ではないかと考える説もあるが、正確な解釈は不明。東方において魔法使いや吸血鬼は「悪魔と同じもの」とされており、その総称としてこの言葉を使ったのではないかとも言われている。また、萃夢想の「上海アリス通信」に記載されているキャラ設定では「生粋の魔法使いさん。」とされている。
東方旧作では魔界に住んでおり、神綺の発言によると魔界の全ては神綺の創造物とのことであり、アリスは魔界生まれの純粋な魔法使いの一人であると考えられる。ただし実際には異界旅行業者があり異界旅行が盛んだったり魔のメッカだったり、(最新の設定によると)外からの人間や妖怪の移民も存在するため、二次創作に見られるような住人総被造物というわけではない。
故に、旧作から引き継がれていると言えるアリスのプロフィールは、かつては(あるいは一時期)魔界に住んでいたということ、そして旧作時点で既に人間ではないということのみであり、アリスの出生・出自・経歴・素性などは明かされていない。
参考→アリス(東方Project)
妖々夢で「折角、旧友と出あったと言うのに手土産はあんたの命だけかい?」と言っているのは、旧作での設定を受け継いでいる事からの発言であるとも考えられる、妖々夢の時点で霊夢達と3戦目、と神主も述べている。
しかし神主によると、旧作のアリスと現在のアリスは一応同一人物であるが、旧作の設定は一掃されておりストーリー的には一切関係無い、とも言っており、どこまでの設定を反映しているかは不明瞭。
なお、捨虫の魔法を修得しているかは不明。アリス関係の二次創作でよく勘違いされているが、元人間の魔法使いは、捨食の魔法を修得した時点で種族魔法使いとなり、捨虫の魔法を修得しているかどうかは関係ない。
このため、アリスは霊夢達人間とほぼ変わらない年月で寿命を迎える可能性がある。
性格は東方キャラの中では比較的冷静で温和。ただ他人には無関心で魔法に執着しやすい。・・・と言われているが、森に迷った人間は快く家に泊めてくれたり、外まで送ってくれる他、三月精では道に迷ったと言った妖精ら『自称「光の三妖怪」』を部屋に招き、紅茶とお菓子でもてなすといった世話焼きな面が見られる。
「迷ったのなら体があたたまるまであがっていきなさい」
「今あたたかい紅茶が入ったわ」
「どう?部屋は寒くないかしら?」
「迷い歩いてすっかり体も冷えちゃったでしょうしゆっくり暖まっていくと良いわ」
しかしその後、サニーミルクがでまかせの話の中で魔導書を盗もうとしていた事を口にした為に怒らせている。その嘘を見破るきっかけになったのは鷽(ウソ)という「今までについた嘘を啄む鳥」の集団が窓をつきやぶって飛来したためであったが、妖精が散々啄まれているのに対し「ふふっ、ほら、おいしい?」と涼しい顔で鳥に洋菓子を与えていた。そのためアリスは嘘をつかないと言われている。
また、インドア派ではあるものの人里での交流は盛んなようで、祭りになると街中で人形劇を披露するという。「カエルの人形は人気がある」などと、彼女の人形が里の住民に良く受け入れられているような台詞もある。
ちなみにアリスの行動範囲の広さは八雲紫と並んで「いかなる場所にも」となっており幻想郷トップである。
弾幕では、力で相手を圧倒することを嫌い、相手より少しだけ上の力で戦う。また本気を出しておいて負けると後が無くなるので本気を出さない(本気を出す手前で負けておく)とされる事が多い。この性格は霊夢に似ているとされる。根底の性格がこうなのか、戦略的に考えて奥の手を見せるべきではない所を判断しているだけなのかは不明。
この事に関連して、東方緋想天に出演した際に全15キャラ中アリスだけがコスト5のスペルカードを持っていなかったため、一部のファンの間ではこれが「本気を出さない」事の表れだと解釈されていたが、東方非想天則でコスト5のスペルカードが追加されている。そもそも、東方永夜抄の時点で「本気の本気」であるラストワードはアリスも他キャラと同じように使ってくるため、アリスが如何なる場合でも本気(に相当するスペルカード)を使わないと言う訳ではない。(鬼畜スペルの1つに数えられるラストワード「グランギニョル座の怪人」ですら手加減しているスペカだとしたら恐ろしいが…)
萃夢想においては、STG本編でのボスキャラ(レミリアと幽々子)、すなわち強者との戦闘をわざと避けて通るという行いをして、萃香に「自分より強い者には余り関わりたくないのかしら?」とツッコまれている。これが彼女のどういった心理に基づくものなのかは不明。ちなみに緋想天においても同様である。
(これについては咲夜、パチュリーや妖夢に会った時点で目的が達成されており、レミリアや幽々子に会うのは時間や労力の浪費と判断したから、という意見がある。また、萃夢想では同じく強者である紫とは交戦している)
魔理沙と同様に蒐集家であり、マジックアイテム等を集めている。この事から魔理沙とかち合う事も多いのだが、意外なことに、魔理沙がアリスから何かを盗んだ描写は今のところ一度も無い。蒐集家としてのプライドだろうか。
体術は普通だが、手先がとても器用で大量の人形を同時にあたかも生きているかのように操る事が出来る。その器用さは幻想郷の中でもピカイチである。
求聞史紀によると、数体の人形にそれぞれ別の動きをさせ、時には連携させたり完全に非同期で動かしたりする事が出来、とても操作しているとは思えないとされる。それについて魔理沙は
「全部自分で操ってるって言ってたけど、物凄く嘘くさいぜ」
とコメントしている。
また、人形に人形を操らせる事すら出来る。
文花帖(書籍)では定期的に命令すれば自律人形のように動作できることを話している。非想天則においては実際に”セミオートマトン(半自律人形)”と銘打った技を繰り出してくる。そのため、実際には普段のアリスがどの程度人形を自分で操作しているのかははっきりとしていない。
アリスは完全な自立人形の完成を目的として研究を行っており、その一環で”魂”について詳しい。花映塚においては八意永琳が、人形が自由に操れるのは魂が宿った状態だからだと説明している。
また、涙を流したり髪の毛が伸びたりする人形は逆に肉体だけを得た人形であり、魂と肉体の両方を得ると自由に動き回る人形になるという。
それら人形の魂や心について関連が深そうな公式描写として、以下のような台詞がある。
人の形をした物には心が宿る。それは妖怪と何が違うのかしら?(八雲紫)
あんたの人形には心が詰まってるのよ。そんなんじゃ妖精が入る隙間がない!(チルノ)
ちゃんと人形供養してる? 人の形をした物には色んな物が宿るわよ?(博麗霊夢)
実際にアリスの人形の中に霊魂が入っているかどうかは不明である。
ただし、妖夢との会話において「躰と幽霊が繋がっている糸も人形を操る糸も同じ糸」という台詞があり、これを元にした考察、すなわち「人形の中に入っているのはアリス自身の霊ではないか」というものがある。
アリスが研究している人形に必要なのは定期的に魔力を与えなくても良いようになることなのか、それとも全く命令せずとも動くことなのかと言う点においては説明がされていない。
しかし、非想天則では「自分で考える人形より、自分で操った方が便利なような気がしてきたわ。」とも言っている。
人形操術は戦闘から炊事に洗濯、鳥のエサやりに至るまで用途が広く、祭りになると人々の前で人形劇をしたりもしている。東方三月精では12体以上の人形に屋根の雪下ろしをさせながら屋内では炊事もさせていた。この時人形達に感情があるかのような描写がなされている。とてもかわいい。
アリスの中でも有名なスキル「大江戸爆薬からくり人形」や「レミングスパレード」の説明に見られるように、彼女の人形の中には爆薬が仕込まれたものもある。地霊殿で魔理沙に貸し出した人形にも火薬が仕込まれていたらしく、これから灼熱地獄に潜らんとする魔理沙に抗議されている。勿論地霊殿では人形は勝手に爆発したりしない。また、魔符「アーティフルサクリファイス」やスキル「人形無操」「人形火葬」などの様に人形に魔力を込める事で爆発させることが出来る。火薬を使った人形と魔力を込めた人形に、どの様な関係や違いがあるのかは不明。一度のレミングスパレードで消費される人形の数は膨大であり、人形は全てアリスの手作りであるため、常人から見れば途方もない労力がその一瞬で無に帰しているように思われる。ただし、そのような効率の悪い方法をアリスが採るか疑問であるという声もあり、爆風を全身から発しているだけで人形そのものは飛散せず回収されているのではないかという考察がある。
二次界隈においては当然のように人形達が(片言で)話している様が見られるが、人形の会話能力の有無に関しては公式では言及されていない。しかし、地霊殿EDにて人形がカタカナで喋る様子が確認された。アリスが操作して言わせたのか、半自立の人形が勝手に喋ったのか、甚だ謎である。
因みに人形が喋る様子が描写されたのは、永夜抄が初出である。バックストーリー内において何者か(人形?)がアリスの言葉にひらがなで相槌をうっている。
\バカジャネーノ/
, v ,
>, '´ ̄、`ヽ
`.i リノノノレリ〉
(\リ从*゚ ヮ゚ノリ
`ゝ.〈_(つy((つ
(/,く/i!,_!
`i_ン_ン''
人形を操る以外にも、アリスは高い幻視力を持っているらしく、永夜抄EXで藤原妹紅が「生きていない」状態であることを見抜いていた(妖々夢のおまけ.txtのボーダーオブライフのコメントに、死なない生き物は生きてもいない、と書かれている)。その他、同作品内で慧音の正体や不可視である満月光線を見抜いていた。
また、幻視力の高さ故か、それともこれで幻視力が高くなったのか不明だが、萃夢想では妖夢に幽霊の生前を見分ける方法を教わり、身につけていた。
人形遣いらしく、人形を用いたスペルカードが多め。糸で操ったり、時には投げて爆発させたりと用途は広い。
東方Projectのキャラクターは二次創作において大なり小なりはっちゃけた設定の追加や性格の改変が見られるが、アリスは特にその傾向が激しく、原作からみて別人と化している場合も珍しくない。特にニコニコ動画において一般的なアリス像は、これらの二次設定に寄るところが大きい。
以下、目にすることが多いと思われる二次設定を挙げる。
勿論、全て二次ネタであり、実際にこのような設定や描写は無い。
ニコニコ外で無闇に使用しないのはもちろん、ニコニコ内でも空気を読んで使おう。
二次界隈において、百合要素の有無に関わらず、魔理沙と一緒に行動している様子が多く見受けられる。
特にニコニコ動画においては、アリスと言えば魔理沙が好きなツンデレキャラだという認識は今でも根強く動画のアリスの殆どはこのタイプだと言っても言い過ぎではない。これがさらに過剰になり魔理沙が好きなヤンデレや変態といったキャラにされることも多い。
ただ意外なことに、「レイアリは原点」のタグからもわかるようにwin版でアリスが登場した当初はアリスと霊夢のカップリングが主流だった。永夜抄以降はマリアリの台頭により完全に絶滅したと思われていたが、近年は再び勢いを盛り返している様子である。
魔理沙との関係については、『東方永夜抄』においてコンビを組んだことが由来である。一応、アリスは魔理沙とコンビを組ませるために登場したキャラではある。
なお、アリスがツンデレだと言われるのは以下の『東方永夜抄』でのやり取りが発端である。
魔理沙「古屋敷をあさるのは楽しいと思わないか?」
アリス「あなたと一緒にしないでよ。もう。」
魔理沙「じゃあ付いて来なくてもいいぜ。」
アリス「一人じゃ迷うでしょ。こんな竹林。」
つまり、アリスがツンデレだというのは事実無根の捏造という訳ではなく、そう解釈し得る描写が原作にある。公式の表記上の魔理沙との関係の変遷は「マリアリが俺のジャスティス」の項にまとめられているので参照のこと。ただしあくまでも解釈の範囲内なので、公式に認められたものではないことに注意したい。
また萃夢想における咲夜ストーリー内でもツンデレと解釈し得る描写が存在する。
アリス「帰り道判んないんでしょ? 送っていけばいいんでしょ?」
アリス「よっぽどの馬鹿は、この魔法の森を飛んで帰るとか言い出しそうだからよ」
咲夜「へぇへぇ。」
しかしいずれの描写もツンデレに付き物の照れ隠しの素振りがなく、ストレートに自身の動機を表明しているため、純粋に親切なだけであるという意見もある。
原作設定では、アリスの性格設定が緋想天時点でも「他人に無関心」だったり、地霊殿設定で魔理沙は魔法を使う妖怪に余り好かれていなかったりと、二次とは異なった性格だったりする(ただ、地霊殿での魔理沙との会話を指して「割と仲が良さそうに見える」と、設定と描写に齟齬を感じ、設定の信憑性を疑う人もいる)。
なお、東方文花帖収録の漫画に百合ネタがあるが、あれは漫画を描いた各人が好き勝手に書いたもので、公式ではない。区分ではアンソロジーであり、商業の同人誌と思っていい。
永夜抄設定txtの「一人でいることが多い」という記述や萃夢想での萃香の「そろそろ本当の孤独に気が付いたんでしょう?」というセリフ 、また意のままに動く人形に囲まれて暮らしている、という設定が「寂しさを人形で紛らわしている」というイメージに繋がり易いせいではないかと思われる。この二次イメージがさらに過剰化して他のキャラからハブられるいじめられっこになっていることもある。
前述の性格の項にもあるように、原作設定において実際には様々な形で外部と交流しており、人間に対しても友好的である。原作での会話等を見ても他者とのコミュニケーションに問題がある様子はなく、また本人が孤独を感じているというような描写も存在しない。
今回の東方怪綺談にはアリスというキャラが出てきます。で、それがどうしたかっていうと、私は最近アリスという言葉をよく耳にします。まぁ、そんな気がしただけ。今回のアリス像はエスプのクローンではなく、六本木のアリス(理解者理解)。女神転生のですよ。ほんとは、ルププパウ(某なかよし不定期連載の(笑))のアリスにする予定だったんですけど・・・余りにシューティングに不向きだったし、曲がね〜。ちょっと暗いからな〜(略) ー東方怪綺談
旧作を受け継いだと思われる会話
妖々夢3面
アリス「折角、旧友と出あったというのに、手土産はあんたの命だけかい。」
霊夢「誰があんたみたいな七色魔法莫迦と旧友なのよ。」
魔理沙「温室魔法使いよりはよくないか?」
アリス「都会派魔法使いよ。」
魔理沙「あー?辺境へようこそだな。」
アリス「田舎の春は寒くて嫌ねぇ。」
アリスファンの聖地リンクも参照されたし。
枚数が増えたので、アリス・マーガトロイドのお絵カキコに分離しました。
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最終更新:2024/11/23(土) 17:00
最終更新:2024/11/23(土) 16:00
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