アルカロイド 単語

58件

アルカロイド

1.8千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE
医学記事 ニコニコ大百科:医学記事
※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。

アルカロイド(Alkaloid)とは、窒素原子を含む天然由来の有機化合物の総称である。

概要

アルカロイドは、“Alkali”(基)と“oides”(~類)をとする言葉で、基性物質を意味する。その名のとおり基性(≒アルカリ性)を示すものが多いが、イヌサフランに含まれるコルヒチンのように基性を示さないアルカロイドも存在する。

モルヒネなどを含むアヘンや、d-ツボクラリンなどを含むクラーレのように、強い生理活性を有し、古くからとして使われてきたものも少なくない。

アルカロイドの多くは植物由来であるが、カエル菌が産生しているアルカロイドもある。ヒトが生体内で生合成するアミンをアルカロイドに含めることもある。

一般によく知られているアルカロイドとして、ジャガイモの芽に含まれるソラニンタバコに含有されるニコチン麻薬鎮痛薬モルヒネコーヒーに含まれるカフェインがある。

分類

アルカロイドの分子構造は多様であり、すべてのアルカロイドを明確に分類する方法はない。当初は含有する植物名などによって分類されていたが、現在は構造の類似性や生合成の過程における前駆物質に基づいて分類されることが多い。以下、代表的なアルカロイドに関して簡単にまとめる。

インドールアルカロイド

アミノ酸のトリプトファンから生合成されるアルカロイド。最も多くのアルカロイドが属し、とくに構造の変化に富むグループである。これまでに4,100種類以上知られている。

カラバルマメに含まれるフィゾスチグミン(副交感神経奮作用のある)、バッカクに含まれるエルゴタミン(片頭痛治療)、マジックマッシュルームに含まれるシロシン(催幻覚)などがある。

イソキノリンアルカロイド

アミノ酸チロシンから生合成されるアルカロイド。こちらも多くのアルカロイドが属する。さらにテトラヒドロイキノリンアルカロイド、ベンジルイソキノリンアルカロイド、フェネチルイソキノリンアルカロイドなどに細分化される。

ケシ属の植物に含まれるパパリン滑筋弛緩)、モルヒネ麻薬鎮痛薬)、矢として用いられてきたd-ツボクラリン(筋弛緩)などがある。

キノリンアルカロイド

キノリンを基本格とするアルカロイド。アントラニルインドールアルカロイドを経由して生合成される。

カンレンボクキジュ)に含まれるカンプトテシン細胞性を有する)、キナの皮に含まれるキニーネ(抗マラリア)、キニジン(抗不整脈)などがある。

トロパンアルカロイド

アミノ酸のオルニチンまたはアルギニンから生合成されるアルカロイド。

ナス科の植物に含まれるアトロピン、スコポラミン(抗コリン)、コカノキに含まれるコカイン(局所麻酔)などがある。

プリンアルカロイド

プリンを基本格とするアルカロイド。含有する窒素原子が直接アミノ酸に由来せず、核基の生合成中間体から作られるため、正アルカロイドではなく偽アルカロイド(プソイドアルカロイド)に分類されることがある。

コーヒーに含まれるカフェインカカオに含まれるテオブロミン、葉に含まれるテオフリンなどがある。

一覧

ニコニコ大百科に記事があり、その記事で詳述されているアルカロイドを掲載する。五十音順。

関連項目

この記事を編集する
関連記事

子記事

兄弟記事

  • なし

掲示板

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/04/16(火) 12:00

ほめられた記事

最終更新:2024/04/16(火) 12:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP