アルタイル(Altair)とは、
わし座で最も明るい星。実視等級は0.77と全天で12番目に明るい(太陽を除く)。太陽系から約16光年のところにある。3重連星を形成しており、たて座デルタ型の変光星でもある。自転が最も早い星の一つで、赤道における自転速度は260km/秒、約6時間半で1回転という猛スピードである。アルタイルの6割ほどの大きさである太陽の自転周期が25.4日であることを考えると、これがいかに速い自転であるかがわかる。
七夕伝説の夏彦星(彦星、牽牛星)として織姫星であること座のベガとともによく知られる。また、こと座のベガ、はくちょう座のデネブとで「夏の大三角」を形作り、夏の夜でひときわ目立つ星々として輝いている。
アルタイル(Altair)という名前は、アラビア語でこの星を指す名称で「飛ぶワシ」を意味するアン=ナスル・アッ=ターイル(النسر الطائر an-Nasr aṭ-Ṭā'ir)が中世ラテン語化したもの(実はベガと意味的に対となっている)。和名は「彦星」「牽牛星」のほかに「犬飼星」「牛飼星」「犬引きどん」等がある。アイヌ語では「ウナルベクサ=ノチウ(川を渡す老婆の星)」という。
星座全体は現在のわし座と概ね一致し、アルタイルとその両脇にあるβ星アルシャイン(Alschain < ペルシア語由来のアラビア語 الشاهين aš-Šāhīn 「ハヤブサ、秤の竿」、3.7等)とγ星タラゼド(Tarazed < ペルシア語 ترازو tarāzū 「秤」、2.7等)でつくる3星はマンキブ・アン=ナスル(منكب ألنسر Mankib an-Nasr 「ワシの肩」)とも呼ばれていた 。この3つの星は、日本では「親担ぎ星」「親担い星」、中国では天の川に響く天の太鼓に見立てて「河鼓」「河鼓三星」と呼ばれている。
名称 | アルタイル |
---|---|
距離(光年) | 16.77 |
スペクトルタイプ | A7V |
視等級 | 0.77 |
絶対等級 | 2.21 |
半径(太陽比) | 1.63-2.03 |
質量(太陽比) | 1.79 |
光度(太陽比) | 10.7 |
表面温度(K) | 6900-8500 |
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最終更新:2024/03/29(金) 06:00
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