アルノサージュ～生まれいずる星へ祈る詩～とは (アルノサージュウマレイズルホシヘイノルウタとは) [単語記事]

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概要

「アルノサージュ～生まれいずる星へ祈る詩～」とはガスト製作のPS3専用RPGであり、『シェルノサージュ～失われた星へ捧ぐ詩～』から続く「サージュ・コンチェルト」シリーズの第2弾である。

イオンとコミュニケーションすることが目的だった前作とは大きく異なり『アルトネリコ』のシステムをベースとしたRPGとなっている。

2014年 10月2日に新コスチュームなどの要素を追加した『アルノサージュ PLUS』がPS Vitaで発売された。

2021年 3月4日(同年1月28日から延期)にNintendo Switch、PlayStation4、PC(Steam)向けソフト｢アルノサージュ～生まれいずる星へ祈る詩～DX｣が発売。
PLUSの高画質リマスター版で、当時配信されていたDLCが多数収録されている。Steam版のみ一部シーンとスチルにSteamのコンテンツ配信ガイドラインに基づいた修正が入っている。

前作「シェルノサージュ〜失われた星へ捧ぐ詩〜」リマスター版も同時に発売された。

ゲームシステム

バトル
前衛である主人公が攻撃するターンと敵の攻撃からヒロインを守るターンを繰り返すことで進行。詩魔法を発動するか全ての敵を倒すと戦闘終了となる。
調合
ガストのRPGお馴染みの調合システム。回復アイテムから装備まで様々なものが制作できる。世界を滅ぼしかねないものまでできることがあるが気にしてはいけない
ジェノメトリクス
キャラクターの心の内面である精神世界。主人公がこの世界にダイブし（潜り）、ヒロインが抱える問題を解決することにより、より強力な詩魔法を使うことができるようになる。また今作ではヒロインのみならずヒロインに繋がりのあるキャラの精神世界にもダイブすることが可能。
禊ぎ
ジェノメトリカ結晶をお互いにインストールすることにより様々な効果を得ることができる。初めは一か所にしかインストールできないが、禊ぎ会話を繰り返すことでインストールできる箇所が増える。胸をたくさん触ると「いっぱいインストール」という称号がもらえる。
ザッピングシステム
このゲームの一番の特徴といえるシステム。このゲームにはデルタとアーシェスという2人の主人公が存在し、操作を切り替えながら進行する。
具体的にはデルタサイドで扉が閉まっていて進行できない時にアーシェスサイドでその扉が開くイベントを見るとデルタサイドでも扉が開き進めるようになるといった感じ。
ザッピングシステムは単なるゲームシステムに留まらず、世界観的にも重要な意味合いを持っている。

ストーリー

惑星ラシェーラ

かつて人間と彼らよりも優れた魂を持つとされる高鎖数生命体“ジェノム”の共存した星
 この美しき緑の大地を失ってから、遥かな刻が流れた

新たな星を求めて航宇宙船で飛び立った人々は神々の盾と呼ばれ、決して開くことのない“フェリオンの盾”の前に寄り添い今なお、オレイと呼ばれるジオフロントで静かな生を繰り返している

明け暮れも、季節の移り変わりもない無機質な空間
いつしかそれが、人間にとっての世界になった

それでも、彼らは逞しく生きた

経年劣化によって生じた瓦礫で小さな家を作り樹木の育たない金属の床を畑へと変え失われた技術を用いて夢見た

しかし、人々の生活は平穏ではなかった

突如として現れた謎の生命体“シャール”
彼らはオレイの人々を生きたままどこかへ連れ去っていった
“詩魔法”と呼ばれる不思議な力を使うシャールの前に人間は為す術がなかった

そんなあるとき数千年の間、一筋の風すら通さなかったフェリオンの隔壁が開く

内側から出てきた“古代種”と呼ばれる人々は
“シャール”と同等の詩魔法と失われた技術を使う知識を持っていた

そして、人々はフェリオンの中へと集い共に支え合いながら
謎の生命体“シャール”発生の真実を探求することになる

（公式サイトより引用）

キャラクター

デルタ・ランタノイル　（CV：三好晃祐）
主人公のひとり。年齢は21歳前後。精鋭組織「PLASMA」の隊員として街をシャールから守っていたが、ある事件をきっかけに除隊となる。現在は定食屋「クック・ド・デルタ」を営んでいる。シェルノサージュに登場した「ター坊」の成長した姿。
キャス　（CV：水瀬いのり、詩：南條愛乃）
デルタ編のヒロイン。
本名はキャスティ・リアノイト。年齢は21歳前後だが肉体的には15歳前後。詩魔法の使い手という能力を生かし「PLASMA」の隊員として活躍する。しかし、ツーマンセルが基本のチームで特定のパートナーを持っていないため、出撃回数は多くない。週末の休みはデルタの店を手伝っている「自称・看板娘」。
アーシェス
主人公のひとり。イオンがある目的を手伝ってもらうために制作したロボット。正式名称はES-45カソード。シェルノサージュでも使われていた7次元先と繋がる端末が組み込まれており、これによりプレイヤーが操作することができる。通称「端末」
アーシェスのボディについて【ネタバレにつき反転】
イオン編開始時の彼のボディはイオンが製作したものであるが、あの場所はイオンのジェノメトリクス（精神世界）であるため現実世界に持ち出すことはできない。
現実世界にあったボディは設計者であるクラケット博士が製作したものであると思われる（ターミネイトパックのエピソードでクラケットがES-45カソードについて「既に一機製作してあり、それはソレイユにある」との発言をしている）
イオン　（CV：加隈亜衣、詩：志方あきこ）
前作のメインヒロインであり、アーシェス編のヒロイン。
本名はイオナサル・ククルル・プリシェール。おっちょこちょいで工作好き。ある目的のためにかつての友人たちである【七支】を捜す。
サーリ・プランク　（CV：志村由美）
「PLASMA」のメカニック。デルタが使用しているトンファーも彼女が製作したもの。デルタとキャスの幼馴染で年齢は20代。だが、肉体的には10歳前後である。
ネイ　（CV：内田真礼、詩：霜月はるか）
本名はネィアフラスク。言いたいことをスパッと言い放つ竹を割ったような性格。「疾風のおネイさん」を名乗り、シャールに襲われている人々を助ける慈善活動を行っている女性。
カノン　（CV：井ノ上奈々、詩：Origa）
本名はカノイール・ククルル・プリシェール。かつてイオンと皇帝の座を争った過去のある女性。
ねりこさん
『シェルノサージュ』で雑貨屋を営んでいたうさぎ耳がチャームポイントなナイスバデーなお姉さん。『アルノサージュ』では彼女の正体とその目的が明らかになる……か？

単語

詩魔法
想いの力を詩によって具現化する魔法。
人間は基本的に単体ではこれを使用することができず、ジェノムと呼ばれる生命体の力を借りるか、トロンなどの機械的な増幅装置を用いなければならない。
『アルノサージュ』の世界においては惑星ラシェーラの崩壊によりジェノムが滅び、5000年の時間経過によりトロンなどの技術がほぼ失われたため、フェリオンの一部の人間しか使用できない。
ちなみに『アルトネリコ』の詩魔法とは言語体系が異なっており、シェルノサージュとアルノサージュにおいては、ヒュムノスではなく契絆想界詩またはREON-4213が使用されている。
シャール
移民船ソレイルに突如現れた謎の生命体。
単体で詩魔法を使用することができ、高い戦闘能力を誇る。
襲来しては人々を攫い、どこかへ連れ去ってしまう。
多くが少女の姿をしており妖精型、人魚型、悪魔型などがいる。
フェリオン
正式名称は「天文中央司令塔所属居住区フェリオン」
天統姫と呼ばれる姫が治めている街。
様々なネオンに彩られた高層ビル群が立ち並ぶ。
強固な隔壁により守られており、シャールに抵抗する人々の最後の砦となっている。
古代種
フェリオンでコールドスリーブについていた人々のこと。
彼らはラシェーラ時代、何らかの重要な役職についていた者たちである。
対してフェリオンの外で代を重ねてきた人々は現代人と呼ばれる。
PLASMA
フェリオンを守る天統姫直属の精鋭組織。
ほとんどの人員がフェリオンで眠りについていた古代種で構成されている。
かつてデルタが所属し、現在もキャスティやサーリが所属している。
またその中でも、詩魔法を扱う紡ぎ手である女性とそれを守る男性の二人一組で活動する特殊部隊をジェノメスと呼ぶ。
かつて惑星ラシェーラにも同名の組織が存在したが、こちらは現実でいうCIAやFBIのような諜報組織であった。
ジェノミライ教団
クオンターブに総本山を構える「シャール」を崇める人々の集団。
入信すればシャールに襲われなくなるという触れ込みで信者を増やしている。
シャールとの徹底交戦を唱えるフェリオンとは事実上の対立関係にある。
にゅろきー
惑星ラシェーラで絶大な人気を誇ったキャラクター。「うりじょー」と「げんのり」という仲間がいる。
キャスティとサーリはにゅろきーの熱烈なファン。
間違えやすいが「にょろきー」ではなく「にゅろきー」である。
余談だが名前の元ネタは『アルトネリコ』のサイト「アルポータル」のコーナー、「トウコウスフィア」の中でヒロインのひとりであるオリカが使った挨拶。

コミカライズ

ニコニコ静画『水曜日のシリウス』にて連載。作者はタツオ。2014年 10月2日に単行本第1巻が発売。
時系列としては本編より前で、デルタとキャスをメインキャラとした想命姫が治める街アメノミライでの物語が描かれる。

コミカライズの主なキャラクター

デルタ
本編での主人公のひとりであり、メインキャラのひとり。
まだ記憶を失っておらず、キャスと共にPLASMAの一員として活動している。
また彼が使用している武器は本編で使用しているトンファーとは別のもの。（作者のタツオ氏曰くグローブ的なものらしい）
キャス
本編のヒロインのひとりであり、メインキャラのひとり。
「アーマードランサー」という漫画版オリジナルの詩魔法を使用する。
ラチェット
漫画版オリジナルキャラ。アメノミライの次期想命姫（※想命姫：アメノミライを治める姫）。
棒術の使い手でデルタと互角に戦える実力を持つ。履いているパンツが派手。

サージュ・コンチェルトの時系列

※ややネタバレ注意

惑星ラシェーラでの物語（『シェルノサージュ』でのイオンの記憶）
・試練編
・崩壊編
・皇帝編
惑星ラシェーラ崩壊と引き換えに別の惑星に移民を試みるも失敗。
結果、人々は移民船ソレイルで宇宙を彷徨うこととなる。
フェリオンの人々はコールドスリープに入る。
↓　約5000年後
シャールが現れ、人を攫うようになる。
↓
フェリオンの人々がコールドスリープから目覚め、フェリオンの隔壁を解放する。
（プロローグなどで語られているのはここ）
↓
アメノミライでの物語（漫画版『アルノサージュ』　※別可能性軸の恐れあり？）
↓
デルタ、ジェノミライ教団に拉致され、戻って来るも今までの記憶を失う。
↓　半年後
デルタ、フェリオンの隔壁を開く事件を起こす。それによりPLASMAを除隊となる。（外部リンクミニシナリオ参照）
↓　半年後
『アルノサージュ』本編（デルタ編）開始
【サーリ、イオンを目覚めさせるため「セカイパック」を送り込む】ネタバレ反転
『シェルノサージュ』本編開始
↓　2年後
『アルノサージュ』イオン編開始