アンモナイト怪人とは (アンモナイトカイジンとは) [単語記事]

アンモナイト怪人とは、東映特撮ニコニコおふぃしゃるにて配信中の「仮面ライダーBLACK」第23話「マルモの魔法の力」に登場した、暗黒結社ゴルゴムの怪人。
　
詳細は後述するが、一般怪人のくせに多くのファンを泣かせた罪なヤツである。

概要

二つの頭を持ち、それぞれに「超能力の脳」「戦いの脳」を持つ怪人。その念動力であらゆる物体を飛ばして人を襲った。重要な器官が集中している頭の殻を攻撃されると弱い。また身体の化石化を防ぐため常に人間の体液を吸い続けるらしいが、この謎設定は本編に一切絡んでこない。

大神官ダロムは「滅び去ったアンモナイトの、生き残った人間への憎しみが乗り移り、人間へ襲いかかる」と言っているが、アンモナイトが滅びた頃はまだ人間は存在しないので、この理屈はおかしい。

本編Aパートにて、得意の念動力で街の人々を襲っていたところを南光太郎に発見され、そのまま戦闘に突入。一時はBLACKを追い詰めたかに見えたが、片方の頭から念動力を発していることを見破られ、ライダーパンチ(?)で「超能力の脳」を持つ頭を吹っ飛ばされ、一時撤退する。

その吹っ飛んだ頭(おそらくこの時点では瀕死)が、最近死んでしまったペットであるポチの墓参りに来ていた茂少年に拾われ、保護される。その時に、「マルモ」という名前を与えられた。初めての「優しさ」と友達を得たマルモは、空腹を訴える茂少年のためにタコ焼きを呼び出すなど、彼なりに茂少年に恩返しをしていた。
しかし、そこへ失ったもう一つの頭を求めるアンモナイト怪人の本体が現れ、茂少年に襲いかかった。幸い、またまたたまたま通りかかった光太郎の応戦によって事無きを得たが、光太郎は逃走先で、マルモを手放すように諭す。しかし当然、茂少年にその気はない。
「ポチを生き返らせたのを見れば、マルモがいい奴だってわかる」と、茂少年は光太郎の目の前で、マルモにポチの蘇生を命じる。するとポチの墓が大きく揺れ、ポチが本当に生き返るかに思われた。
しかし、それはマルモの命を捨てての力だったのである。それに気付いて茂少年は慌ててマルモを止めたが、この行動により光太郎も「マルモはアンモナイト怪人とは別の意志を持つもの」として認識する。

そこへ再びアンモナイト怪人が襲来。考えを改めていた光太郎は茂少年をマルモとともに先へ逃がし、変身。
だが、茂少年の目の前にビルゲニアが現れてマルモを強奪してしまう。
ビルゲニアから頭を受け取り本来の姿へ戻ったアンモナイト怪人はBLACKとの戦いを続行するが、ライダーパンチ+キックのコンボで倒された。この時再び「超能力の脳」を持つ頭＝マルモと本体が分離しており、本体が爆死してもマルモは生き残っていた。

しかし、目を覚ました茂少年の目の前のマルモはすでに力尽きていた。マルモはまるで涙を表すかのようにわずかに輝きながら茂少年の前から消えていった。

　（茂くん、許してくれ・・・。君のマルモを、守ってやれなかった・・・。）

守るべきものを守れなかった。少年の友を、守れなかった。
秋月信彦という友を探し続けている光太郎にとって、これは1つの苦い経験として、その心に残ったと思われる。

この最期の描写について、ビルゲニアに殺された茂少年を最期の力を振り絞り蘇生させたとするファンも少なくないが、(何らかの念動力は発動させている)作中で明言はされておらず異論も存在する。

考察　なぜマルモは善性を持っていたのか

前述の通り、アンモナイト怪人は「超能力の脳」と「戦いの脳」を持つ怪人である。分離前はともに1人の怪人として人々を襲っており、戦いの脳の優位を思わせる。
分離後も、「戦いの脳」のみが残った本体は暴れ続けている(当然かもしれないが)。一方、分離した「超能力の脳」は別の自我を持っており、茂少年に恩返しをしていた。
さらにBパートでの戦闘中、アンモナイト怪人は再びマルモと合体したが、その時もやはり「戦いの脳」の自我が表に出ていた。戦闘後、マルモのみが残ったときは、マルモはマルモの自我を保持していた。

これらのことから、「アンモナイト怪人の頭はそれぞれが自我を持っているが、「戦いの脳」の自我がもう一方を抑制している。しかし、片方が分離した場合、それぞれの自我が発現する」ものであると考えられる。