アヴェ・マリアとは、聖母マリアへの祈祷文である。この他にも、以下のような意味がある。
この他にも、多くの作曲家がこの題名を冠した楽曲を作曲している。本項では、1.2.3.について解説する。
シューベルトが1825年に作曲した、彼の代表的な歌曲の一つ。女声の独唱曲で、変ロ長調。正式名称は「エレンの歌第3番」で、実はアヴェ・マリアという曲名は後世の誤りであり、本来は宗教音楽でもない。
1940年のディズニー映画「ファンタジア」では、最後を飾る曲として使われた。禿山の一夜の終盤からそのまま繫がって演奏され、修道士の行列が夜明けの森の中を進んでいく、おごそかなものとなっている。混声の合唱で、長音階もト長調となっており、歌詞も異なるなどストコフスキーのオリジナル要素が多い。
1722年にヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲したの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻」の「前奏曲 第1番 ハ長調」を伴奏にして、グノーが1859年にアヴェ・マリアの歌詞に合わせて独自のメロディーを付けた声楽曲。歌曲としてだけでなく、ピアノと弦楽器の二重奏曲として演奏される機会も多い。
日本では近年、アニメの挿入曲に使われたことでも知られる。「マリア様がみてる」では福沢祐巳と小笠原祥子のピアノの連弾シーンや、蟹名静のアカペラ独唱で使われた(ちなみに、先述の連弾では祥子がバッハの伴奏部分、祐巳がグノーのメロディーを弾いている)。
また、「魔法少女まどか☆マギカ」では上条恭介がヴァイオリンでこの曲を演奏しているが、これは本作の内容ががグノーのオペラにもなった「ファウスト」をモチーフにしているからだという説もある。
長年、バロックの作曲家ジュリオ・カッチーニの作品と言われていたが、実際には20世紀半ばのソ連の作曲家ウラディーミル・ヴァヴィロフが作曲したものである。生前は無名だったヴァヴィロフは、自分の作曲した作品を古典の作曲家名義で作り出しており、この曲もいつの間にかカッチーニのアヴェ・マリアとして定着した。
2012年の大河ドラマ「平清盛」では、ドラマの挿入曲に使用された。メインテーマ曲のピアノ演奏を担当した、館野泉によるピアノの独奏に編曲されている(アレンジしたのは吉松隆)。
以上の、シューベルト、グノー、カッチーニのアヴェ・マリアが「三大アヴェ・マリア」として今もなお、人々に愛され歌い継がれている。
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最終更新:2024/04/25(木) 16:00
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