アークザラッドⅡ(Arc the Lad Ⅱ)は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)より発売されたゲームで、『アークザラッド』シリーズの2作目である。美しいゲームだ…。
表記揺れとしてアラビア数字で表記されたアークザラッド2があり、タグなどではこちらを用いられることが多いが、正式なタイトルはアラビア数字で表記されるものである。
本項において『アークザラッド・モンスターゲームwithカジノゲーム』(以下、モンゲ)についても紹介する。
ゲーム情報 | |
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ジャンル | シミュレーションRPG |
開発元 | ジークラフト |
販売元 | SCE |
機種 | プレイステーション |
発売日 | 1996年11月1日 (BEST版)1998年7月9日 (PSOneBooks版)2001年11月22日 |
ゲームソフトテンプレート |
前作『アークザラッド』の後日談で、世界支配を企む悪の集団を倒して世界を救う王道RPG。
前作が納期に追われた結果、実質作りかけのゲームとなってしまったのに対し、本作は長大なストーリーを始め、アイテム収集やギルドの依頼、モンスター仲間システムや武器改造、コンバートといったやりこみ要素が用意されている。
時代の潮流が3Dへと移っていく時期にありながらも、緻密なドットで描き込まれたキャラクターが多彩なアクションで躍動するアニメーションが魅力。またポリゴンで描写されたムービーシーンも随所に挿入され、ハードの性能を活かした演出も欠かさない。
前作では入れなかった街の移動や買い物が出来るようになり、プレイヤーの行動圏がますます広くなったことも前作からの進歩であろう。各キャラクターの装備変更やアイテムの使用、他にオプション設定なども戦闘中にしか出来なかった前作と違い、マップ画面では基本的にいつでもこれらが可能になったことで遊びやすさも向上した。
前作に続きT-SQUAREの安藤まさひろ氏がメイン音楽を担当。
新たな書き下ろし楽曲が多数追加された他、前作からの楽曲もアレンジや追加パートを設けられるなど、元々神曲に恵まれていた前作をさらに上回る高レベルの楽曲群は今なお高い評価を得ている。
しかし収録曲が多いあまり、特に各キャラクターのメインテーマの使い所に格差が出てしまっている。
特に神曲と目されるエルクのテーマは、最序盤と中盤のイベントでしか聴けないことで注目されるが、これはエルクに限った話ではなく、特にサニアやヂークベックにはそもそもテーマ曲がない一方でリーザやグルガのテーマは聴き放題だったり、イーガのテーマはむしろミスター・デックスのテーマってくらい序盤から流用されるぐらいにBGMの使い方に一貫性がないのが隠れた問題点である。危機一髪なんか国マップで流れっぱなしで却って緊迫感がない。
後年にオリジナルサウンドトラックが発売されたが、全体の半分くらいしか収録されていない割に前作との被りが多くてオリジナル感が薄れているなど、素材は良いのに宝の持ち腐れになってるのが何とも惜しい。ちなみに勇壮なシーンとかでよく流れるのは元はニーデルのテーマ(同メンバー和泉宏隆氏の作曲)だったりする。
そんな問題は抱えつつも、光と音のRPGに恥じない出来栄えは必聴。
ウォー・シミュレーションの要素を取り入れたシステム。基礎の部分は前作と同じだが、全面的に見直しが行われた。基本的な説明は前作アークザラッドの項を参照いただくことにして、以下では今作における改善・変更点を紹介する。
戦闘時の行動範囲は移動力というステータス値によって決まる。これは最大値を7とする能力値で、この値がそのまま戦闘時に移動できる最遠距離マス数となる。レベルアップでは上昇せず、装備品の追加効果によって変動。また“移動力上昇”状態では7に、“移動力低下”状態では1になる。
たとえばエルクの基本移動力は4なので、通常時は4マス先を最遠とする範囲内で移動可能。『バイオレットレーサー』(+2)を装備すれば6に、『勇者の翼』(+1他能力上昇、エルク専用)を装備すれば5に、その両方を装備すれば7に到達するといった具合である。
システムの裏をかくプレイになるが、先のバイオレットレーサーで拡張した範囲まで移動し、その場で装備から外すと基本移動範囲の外に立つ形になる。そのままだと移動範囲が隣接していないとどこにも歩けないが装備し直せば再度元の拡張範囲内を移動できる他、そのままターン終了して同ターン内で複数メンバーにバイオレットレーサーの効果をもたらす事も出来る。
モンスターも仲間に出来るものは全て移動力を有する。前作で根を張っていた妖樹系すら足(?)を伸ばしてワサワサ歩けるようになった。移動しないのは一部の特殊エネミーだけである。
次にジャンプ。いわゆる“技術レベル”は全て1増えて最大レベル3まで伸びるようになり、ジャンプレベル3になると移動力+1のボーナスを得られる。
ここはアークを例に取る。彼はジャンプレベルが早期に3に到達するキャラの一人で、そうなると基本移動力4に加算され、通常時は5マスを最遠とする範囲内で移動できる。という具合である。
“ジャンプ力上昇”状態ではレベル3になり、“ジャンプ力低下”状態ではレベル0(つまりジャンプ不可能)になる。装備品によってジャンプレベルを変えることも可能だが、基本レベルを3にしないと移動ボーナスは得られない。
ゴーゲンとウォーロック系モンスターは基本ジャンプレベル0で固定。“ジャンプ力上昇”(ゴーゲンに限れば『ロマンシングストーン(跳)を装備するのも可』)にならないとジャンプ自体ができない。
また飛行能力を有するモンスターがジャンプレベルに関わらず跳ぶことができないのは前作と一緒だが、飛行モンスターをジャンプで跳び越える事はできる。
それぞれに改善が施された。とりわけ、武器や装備が使えるようになった点が大きな改善点である。
ノーコストで標準的な攻撃手段。威力は攻撃者の基本値に武器や装備品のAT値を加算した攻撃力値をベースに算出され、武器熟練度、ターゲットの防御力と防御や回避の発生、および相手との向きに加えチャージゲージの量と属性(別項にて記述)によって変動する。また、攻撃後に反撃が発生することもある。
ほとんどの特殊能力がレベル3まで成長するのは前作と同様だが、今作では下位のレベルで行使することが可能になった。なので戦況に応じて敢えて狭い範囲での攻撃を選ぶことも可能で、かなり小回りがきくようになったと言える。
ただし、範囲系の特殊能力は中心に対象を置く必要があるのは前作と一緒である。
攻撃対象はピンからキリまで色々あるが、ほとんどは上述した対象を指定する範囲系と術者を中心とする周囲系、それと主にモンスターが使用するブレス系の3種になる。前作のようにレベルアップで急に系統が変わることはないのでご安心を。
全ての特殊能力は魔力をダメージソースとする。攻撃力の方を大きく参照するものも多くあるが、これらに関しても少なからず魔力の干渉を受ける。前作で猛威を振るった桜花雷爆斬が異様に弱いトッシュが良く引き合いに出されるが、前衛キャラは皆一様に割を食っているのが実情。
極めて一部のキーアイテムを除くほとんどの所持品、武器や防具を含めて投げることが出来る。今作では縦横だけではなく斜め方向にも投げることが可能。
範囲は投げレベルに依存し、レベル3になれば最遠で3マス先まで投げる事が可能。逆にデバフなどでレベル0になると自分にしか投げられない。おかしいことは言ってない
投げレベル3になると与ダメージに1.5倍の補正がつく。
またあらゆるアイテムにはぶつけダメージという隠しパラメータが設定されており、この数値が高いほど命中時の与ダメージが増す。基本的には性能の良い武器防具ほど数値が高いがさすがに勿体ないし、まあ石とか爆弾を投げてれば良いと思う。爆弾より強い宝石もあるらしいぞ
ぶつけダメージが設定された物、またはデバフ効果を持つアイテムを投げつけられた時、受けレベルが高いほどキャッチしたり、投げ返しをする確率が上がる。レベル3になると投げ返しの与ダメージにやはり補正がつく。ちなみに投げ返さずキャッチした場合はそのままアイテムとしていただける。ゾンビの靴はいらねえけど
ただ、それよりも両者のレベル差が要素として非常に大きく、たとえどんな強肩の持ち主であっても相手がめっちゃ強くてしかも1でも受けレベルを持っていればまず返り討ちに遭う。逆に相手がめっちゃ弱ければ確実にダメージを叩き出せるが、そういう相手なら殴った方が早い。
そもそも投げたアイテムは当然消費されるし、攻撃手段としての投擲は役に立たないと言って過言ではないのが実情である。あと、味方にアイテムを投げたら確定ダメージである。仲間割れダメ、ゼッタイ。
回復やバフ効果をもたらすアイテムは敵味方を問わず投げた相手に確定で効果をもたらす。投げレベル3による補正とかはない。こうした運用のためにも投げレベルはせめて2ぐらいは欲しいが、幸い人間・召喚獣キャラはガルアーノ戦くらいまでには大体そこまで上昇するのでご安心を。
敵をわざわざ回復する場面などないようだが、ラヴィッシュで狙いたいモンスターが消耗している時に回復させることはあるかもしれない。
余談だがこうしてアイテムを使ったり投げてもらったりした時にもボイスがある。エルクが他の人間キャラから回復されたら「余計なことすんじゃねぇ!」とめっちゃツンなのに召喚獣・モンスターに回復されると「サンキュー!」とデレるところは結構2828する。
特殊能力で特に特異な性質を持つのがディバイドとロブマインド。今作では範囲系特殊能力になり、対象とするのは敵なのだが、対象範囲内に味方キャラクターがいる場合は術者と味方の人数分で与ダメージ量を分配する仕組みになる。
【火:水】【風:地】【光:闇】で、属性は各キャラクター個有の属性と、武器防具および特殊能力に設定されている(属性表記がなければ無属性ということである)。
無属性の装備品をつけている場合はキャラクターの属性がそのまま発揮されるが、属性を持つ装備をしているとそちらの属性が優先される。たとえばエルクがソード(無属性)で攻撃すれば火属性の攻撃になり、地の剣(地属性)を装備すれば攻撃が地属性に変化するという具合。これは防具も然りである。
これは防具も然りで、同一の属性はダメージを和らげる効果をもたらす。無属性防具のエルクならたとえばエクスプロージョン(火属性)による被ダメージを減少させられるという具合。
もしも闇のローブ(闇属性)を着ていれば、ゾンビ(闇属性固有)による物理攻撃ダメージを減らせるが、防御に闇属性が上書きされているのでエレメンタル(火属性)の攻撃は等倍になるという具合。
この防御属性によるダメージの軽減は微々たるものなのだが、当然被ダメージ量が増えるほど割合で軽減量も増すので多少は意識しておくと良い。ちなみに属性の重複はしないので、エルクがマジックキャンセラー(火属性)を装備したからさらに火属性に強くなるとはならない。
注意点として、【】内で対立する属性の組み合わせは不可能である。
たとえば火属性のエルクが水属性の装備を使うことは出来ない他、地の剣を装備した状態で風の守り(風属性)を装備することは出来ず、使いたい方を先に装備する必要があるという具合。
また対立属性によるダメージ量の増加はない。なのでエルクがコールドブレス(水属性)を喰らっても被ダメは等倍だが、逆にエルクの物理攻撃やファイヤーストームをキラードッグ(水属性)に撃っても与ダメージは等倍である。
属性相性は状態異常でも操作が可能で、各属性の耐性をつけるバフと弱点に変えるデバフがある。
属性耐性は対立属性に関わらず適用できるため、エルクがアイスシールドを受けて水属性耐性になればその間は火と水の両方に強くなる。もちろん付与されている状態が増えるほど同時に耐性も多くなるが、これももとある属性との重複は起こらないので、エルクに火属性耐性は通常なら意味がない。また闇のローブ装備状態で闇属性耐性を付けても同様である(ただしこの場合は火属性耐性に意義が生まれる)。
属性弱点はキャラクターや装備品の属性より優先される特性を持つ。仮にエルクが火属性弱点を付けられてしまえば、自らの属性と同じ攻撃にも関わらず痛手となりかねないので注意。属性攻撃によるダメージ量を増加させる唯一の手段なのだが、付与させる手段が乏しく運用自体が回りくどいとされ、ほとんど重要視されないのが現実だったりする。
取説やゲーム内チュートリアルでは対立属性が弱点になると言及されているのでほぼ間違いなく設定ミスと思われる。こちらの軽減手段として意義はあるものの、攻撃の減衰によるデメリットの方がどうしても目立ってしまいあまり有効なシステムとは言い難いのだが、ちょっと待って欲しい。
まず、今作における【アンデッド】について説明する。
その名の通り不死の存在とかそういうモンスターが有する固有の特性[2]であり、これを持つモンスターはHP量を超えるダメージを受けても必ず『HP1』の状態で踏みとどまる。倒すためにはこの状態でもう一撃くれてやる必要があり、放っておくと2ターンは何も出来ないが3ターン回すとHPをある程度回復して復帰する。
これらが敵といると当然倒すために余計な手間を必要とするため、相手が強敵であるほど厄介になっていく。
ここで重要なのが光属性。なんと光属性の攻撃はアンデッドの特性を貫通することができる。このため光属性の武器や特殊能力はそれだけで使い勝手が良く、特に光属性を固有するグルガが、その腕っぷしの強さと斧や棒の使い勝手により重戦車が如き勢いで無双する様はあらゆるプレイヤー諸君がご存じのことであろう。
ただし、HP1にしたアンデッドは言わば経験値の糧でもある。育っていないメンバーを育成させるために便利だが、それの量産がしづらくなることが光属性の欠点と言える。
光属性固有キャラに出来る対策としては、光以外の属性武器を装備して攻撃属性を上書きすること。ビームアックス(火属性)を装備すればグルガでもアンデッドをHP1に留めることが可能だ。
また、上述した属性対立の兼ね合いのため、サニアなどの闇属性固有キャラはどうやってもアンデッドの特性を貫通することが出来ない。
先述の通り武器が加わり多数のアイテムを持てるようになった。
各々にアイテムレベルと、武器ならばAT値、それ以外のアイテムにはDF値が現在値/最大値で設定されており、装備して攻撃したり受けたりすることでアイテムのレベルを上げることが可能。
今作では武器防具などのカテゴリに関係なく全て同一のアイテム欄の中で扱われる。また個々のレベルの兼ね合いからか、同一品であっても別個の管理になる。非常に多くのアイテムが手に入るにも関わらず所持できるアイテムの上限は60個しかなく、特にストーリーが進むほどあっという間に上限に達してしまう為、管理は極めて困難になってしまう。
前作と同様に敵からのドロップや宝箱(非戦闘時でも開けることが可能になった)で集めるほか、シュウの『盗む』で隠し持っているレアアイテムを頂戴することも可能。またモンスターは必ず武器を装備しているので、ラヴィッシュで捕獲すれば装備品ごと手に入れることも可能。
が、やはり最大の入手手段となるのは各地の街のショップ。一般的な回復アイテムはここで揃えられるので、ここで適度な数を買い揃えておけばダンジョン攻略もだいぶ楽になるだろう。
各キャラが取り回すことが出来る攻撃用の装備。攻撃力が上昇するのはもちろん、それ以外の能力値を上昇させるものや攻撃と同時に状態異常やデバフを与えるものなど、その種類は多岐に渡る。
武器の種類は非常に多く死んでる武器種もある、中には正面以外の広範囲を攻撃できる武器もある。将棋の駒に例えて以下で説明する。
上述した熟練度の上昇速度は武器種によって異なるが、キャラ毎の差はない。つまり同じ剣ならエルクとオドンと強盗の誰が使っても等しく成長するということ。
武器と別に2種類の防具やアクセサリー、その他諸々のほとんどのアイテムが装備できる。
モンスターは全て武器以外の装備が不可能で、この点でモンスターと人間(召喚獣)は明確に区別される。
ということで装備品としても割と馬鹿に出来ないカテゴリながら、やっぱり本来の用途で言えば使うことである。バフ効果や戦闘不能からの復活は当然ながら戦闘時にしか使えないが、HPやMPの回復、及びパラメータを上昇させるアイテムは戦闘時以外にも使うことが出来る。「アイテムを使った」と表示されるだけで効果が見えないのが何とも味気ないが
特に回復アイテムはいざという時のために蓄えておきたいところなのだが、上述の仕様は消費アイテムとて例外ではなく、持ち込みすぎるとそれだけアイテム欄を圧迫する。お店に行けば買えると割り切って必要最低限のみの携帯に留めておく方が良いだろう。
バフ系やみなぎる果実も、勿体ないとか思わずにできるだけさっさと使ってしまう方が良いだろう。
先述したアイテムのレベルアップを有料で行うことが出来る施設。プロディアスに弟子、ブラキアに師匠がそれぞれ店を構えている。彼らに仕事をしてもらうとそのうちに新しい仕事を覚えていき、最終的に師弟で異なるアプローチでアイテムの強化ができるようになる。
うまく利用すると、元々のアイテムに設定されたレベルやAT/DF値を突破してさらに強い性能に仕上げることが出来る。ただし強化の継続には乱数が絡むため、より強く強化するためにはリセマラを繰り返す根気強さが必要となるが、それをこなせばゲームバランス崩壊レベルのどんでもない武器やアイテムを作り出してしまうことが可能になる。
詳細についてはここで説明するとややこしいので、興味がある人は有志の考察サイトなどを探してみよう。
ヤゴス島には特定のアイテムを複数使い、より強力なアイテムを作り出す合成屋が店を構える。素材となるアイテムも結構希少な物が多く、前作からのコンバートを必須とするものが多い。
さらに、『紫の思い出草』は設定ミスにより今作内での入手が不可能になってしまっており、後述のモンゲでようやくまともに量産できるようになったほどの難解アイテム。
ここまで頑張って合成したとしても、中には…本当に中には!だが、むしろ素材のまま使っておけば良かった地雷もある。もちろん素材はなくなるわけだから、合成する時は元の素材をなくしても本当に良いのかどうか確かめておこう。
鍛冶屋・合成屋に共通して「アイテムの鑑定」をしてもらうことができ、ほとんどのアイテムに凝ったコメントがついていて見飽きない。中には「煮て食べる(赤いくつ)」とか「つばの部分に二つの球状の突起のある短剣(ボロックナイフ)[4]」みたいに結構ネタになるものも多い。
戦闘時にモンスターを倒すと、それ自身が個有するドロップアイテムと別に戦闘マップそれぞれにドロップ率が定められたアイテムを入手することがある。このマップ固有のドロップアイテムのことをフロアアイテムと称する。
今作でアイテムコンプリートを目指すに当たって最大の壁となるやり込み要素の一つ。特にエルクの夢の中の「炎の剣」や、リーザの家の「骸」などはマップ自体がイベント限定であることとドロップする敵が少ないこと、さらに取り損ねた場合ははるか前のセーブポイントからやり直しになることなどにより入手困難アイテムの筆頭格として挙げられる。
炎の剣はモンゲでも入手できるように改善されたが、現在ではそのモンゲがリアルにレアアイテムと化していることもあって、依然としてレア度が高い。しかしその苦労に見合うだけの性能を誇るので、一度はぜひ入手していただきたいものである。
概要項にて記述したとおり、本作には多数のやり込み要素が存在する。
最大の目玉システムで、前作「アークザラッド」のクリアデータを引き継ぐ形でゲームを始めることが出来る。物凄く簡単に言えば強くてニューゲームの一種と言えるが、内容はちょっぴり複雑である。
最大の要素は続投パーティメンバーの前作クリア時のレベルや能力値、取得した専用装備を引き継ぐこと。
前作で強く育てていれば特にゲームの序盤で強い恩恵が得られ、まだ成長しきらない新規メンバーを牽引して戦闘がやりやすくなる。
ただこうした仕様もあってなのか、新規メンバーとは成長値の傾向に違いが見られる。特に守備面でそれが如実に表れており、全員HPか低いか紙防御かのどちらかの悩みを抱えている(ネックレスによるHPボーナスの活用をある程度前提としているのだと思われる)。また今作と前作で能力の成長値は異なっており、特にポコやゴーゲンにとっては魔力値がランダム成長であることが仇となり、引きが悪いと魔法が大して強くないまま続投となってしまう恐れもある。
ならばとそれを恐れて前作未育成でコンバートしようとすると、そもそも今作での初登場時期に対しレベルが低すぎる事態が発生するためそれもまずい。続投メンバーをより強く育てたいのであれば、前作から吟味をする必要があるということである。
もちろんそういうしがらみをなくすために未コンバートで遊んだって何も問題はないが、コンバートによる追加要素は他にもまだまだある。
まず前作で入手したアクセサリーがチョンガラの店で保管されるようになる。多くは遺跡ダンジョンで入手したお宝がこれに該当するが、中にはコンバートすることでしか入手できないものもある。特に強力なアクセサリーであるロマンシングストーン(合成品)を完成させる素材の内2つはコンバートをしないと手に入らない。
次に随所に追加されるイベントである。大別して序盤のアーク一行の動向に関する一連のイベントと、終盤に展開されるちょこ関連イベントがあり、特にちょこにまつわるイベントはそれだけで一つのゲームが成立するほどのボリュームがある。ただし、当然ながら条件として前作でちょこを仲間に入れておく必要がある。
アーク1~2を100%遊び尽くそうと思うならばぜひコンバートをオススメしたい。
前作から続投の、アララトスに存在する巨大ダンジョン。通常は地下50階まで(さらにちょこ加入データをコンバートすると地下71階まで)潜っていくことができ、内部には様々なモンスターや、お宝が眠っている。
依然として困難なダンジョンだが最下層まで行っても脱出まで戦闘続きだった前作と異なり、10階層ごとのフロアでは敵が出現せず、回復と地上への移動ができるようになったのでかなり攻略しやすくなった。
またちょこが仲間になった後は地下50階までショートカットすることも可能。
ただし、各階層のお宝は一部が入れ替わっており、地下49階の勇者の翼をはじめ有用なアイテムも多く眠っている。また多種のモンスターがいるということはラヴィッシュのチャンスでもある。腕に覚えがあるなら是非とも最初から挑戦してみよう。
51階以下には意外な能力を持ったザコが現れたり、強力なお宝が眠っていたりするので、やはりコンバートして遊びたいところだ。
ハンターとして各地のギルドから仕事を請け負い、解決すると報酬金とギルドポイント(GP)を得ることができる。ギルド仕事はほぼ本編に影響しない完全な寄り道イベントになるが、逆に本編の続き物の話もあったりと凝ったイベントが多いので本作の世界を隅々まで味わうにはこなすべき要素であると言える。
達成具合によって仕事結果がランクで記録される。多くは大成功か失敗のどちらかだが、中には中成功と小成功のランクが設定されている依頼もある。鉱石を収拾する仕事を例にすると、全て拾えば大成功で、数が減るほど中→小成功とランクが落ち、1個しか拾わないで無理矢理仕事を終わらせれば失敗になる(さすがに1個は拾わないと上がりを許してもらえません)。依頼主は「モンスターと思ったじゃねぇか!」と仲間モンスターに不可解な暴言を吐く
また仕事には期限があり、特定のイベントまで進めてしまうと依頼自体が消滅して請け負えなくなる。また請け負ってもほったらかしにして消滅時期以降まで本編を進めると、「他のハンターが解決した」という報告と共に自動的に放棄される。
本編の進行と上述のランクが連動する依頼もあり、早急の段階で請け負い、解決しないと大成功にならない。
ギルド仕事とは別に、ポスターに張り出された手配モンスターを倒すことでも同じように報酬を得ることができる。ポスターを確認することで出現フラグが立ち、野良モンスターに混じって出現するが、中には仕事に密接に関わっている手配モンスターもいる。
一部本編のイベントで出現するものもおり、こいつらはポスターを確認しなくても進行上討伐することにはなるが、ポスターを読んでいないと報酬をもらえないので、新しい街に着いたらいの一番にギルドのポスターを確認するクセをつけておきたい。
手配モンスターの中には倒したり盗んだりすることで貴重なアイテムを手に入れることが出来る者もいる。特に序盤には有用な武器などを隠し持っているヤツもいるのでこういったレアアイテム持ちは是非とも押さえておこう。
本作には敵モンスターも多様な種類のものがいるが、ごく一部のイベント限定モンスター以外は仲間にすることができる。
リーザの特殊能力『ラヴィッシュ』を使い、成功するとモンスターがその場でパーティメンバーに加入。以後の戦闘メンバー選択時から出撃させることが可能になる。
モンスターの引率はリーザの能力であるため、序盤の一時期においてリーザが行動する本編パートにおいては全モンスターが彼女に付き従ってパーティを編成する。
その後メンバーが集結して以降もこれらの仲間モンスターを含めたメンバーから出撃キャラを選出するのだが、終盤のとあるイベントにおいてはリーザを一人で動かしてもパンディットを含めた全てのモンスターを同行させられなくなる。
装備項で記述したようにモンスターは武器だけを装備できる。特にシナリオ序盤に多い下級モンスターは防御性能が伸ばせないことが課題にはなるものの、人間キャラにはできないブレス系や、モンスター種独自の特殊能力を持っている者がいる。
ストーリーが進行していくと人間メンバーとも何ら遜色ない能力を持った強いモンスター種も出てくるようになる。序盤から仲間にしたモンスターでも、種が同一であればこうした上位モンスターにクラスチェンジすることが可能になる。
全部で12体パーティに加えることが可能。モンスターは逃がしたり、マザークレアの館で売ったりすることもできるが、パンディットとグルガは絶対にパーティから離脱させることができない。
モンスター育成の注意点の一つに、チャージの習得有無のことがある。
専門的な話はここでは割愛するが、クラスチェンジをして鍛えることで、そのモンスターは種全体で覚える8種の特殊能力を習得できるようになるのだが、仕組みが特殊なチャージに限っては始めから使用できるモンスターを捕獲しないと使うことができない。特にニンジャ種を運用する時の落とし穴とされることが多い。ザッケンナコラー!
クレニア島とニーデルにある闘技場では、それぞれに異なる3種類の競技に参加することができる。
競技をクリアすると報酬としてセウムを獲得し、賞品と交換することが出来る(しかし、ちょっと面倒な作業をこなさないと交換ができない上にヒントが少ないのでどこでどうセウムを使うのかわからなかったプレイヤーはきっと多いはず)。
得られるセウムの少なさの割に賞品に求められるセウムの量はやたら多い。ぼったくりもいいとこ
その割には苦労に見合うだけの賞品は少ないのだが、アイテムドロップの機会を増やせる『貝がら』や『一角獣の角』、モンスター族特攻を得られる剣『スレイヤー』や、最強クラスの武器『至高の魔法のりんご』あたりは結構有用だろう。しかもなんとあのすごいアイテムまで手に入る!
グレイシーヌイベントの終了後、ラマダ寺で“修行”に励むことが出来る。
敵を出来るだけ早く倒すタイムアタックモードと、全滅するまでの撃破数を競うサバイバルモードの2種類があり、ランキング上位5位以内を記録すると賞品が獲得できる。
賞品は通常は召喚獣ヘモジーのパーティ加入。もしもヘモジー加入データをコンバートしていれば、なんとアンチヘモジー+8をもらえるぞ!!なぁにこれぇ
賞品は一度しかもらえないのでヘモジーとアンチヘモジー+8の両取りは不可能。経験値は入らない(お金とSポイントは入る)しモンスターをラヴィッシュしても仲間にはできない。ハイスコアを更新してもどっかでスコアアタックが実施されてるワケでもないし、ぶっちゃけ他のやり込み要素とは比較にならないほどやり込む要素が薄いせいで空気寺と呼ばれちゃうのも無理ない話か。ラマダの僧兵の修行は思った以上に厳しいようである。
ディスク一枚のソフトにもかかわらず、多彩なシステムと膨大なボリュームに加えシナリオも秀逸であるとしてアークザラッドシリーズの中で最も高い評価を受ける傑作である。
しかし、限界に近いほど多すぎるデータ量がCD-ROMに詰め込まれた弊害か、ディスクが少々傷付いただけで動作不良に陥ることも珍しくないデリケートなゲームソフトになってしまった。バグも大量に残されておりソフトウェアとしては決して完成されたものであるとは言えないのも事実である。
後年に発売されたBEST版では全てとまではいかないものの多数のバグが修正された。ゲームアーカイブス版も発売されたがサービスが終了したため、現在では中古ROMを購入しないと遊ぶことができない。
前後のシリーズタイトルは比較的入手しやすいが、モンゲに関しては出回りが少なく、全てを揃えることは困難かもしれない。
『アークザラッド』のエンディングより一年の歳月が経った世界。主要な舞台は、前作では未踏の地、東の国アルディアに移る。
“炎使い”の異名を持つハンター・エルク。ある夜に請けた仕事で獣を従えた少女リーザと出会い、マフィアに追われる彼女を救い出したことで彼もまた追われる身となる。
恩人シュウの助けを借りて襲い来るマフィアを退けながら、自らの失われた記憶とマフィアの目的が明らかになっていく。やがて多額の賞金がかけられたお尋ね者・アークとの邂逅を経て世界を取り巻く邪悪な陰謀に立ち向かっていく。
ストーリーは全篇にわたり暗く陰鬱なもので、ゲームが始まっていきなり虐殺される民族と、生き残ったエルクも人体実験の素体として軍隊にさらわれるという重苦しい展開から幕を開ける。その後も邪悪なる者達が世界中で破壊と謀略の限りを尽くし、救いが少ない展開が続くことは賛否両論巻き起こされることが多い。
聖櫃と精霊による、新たな運命に導かれた新世代の勇者達。
賞金首となったアーク一味を追う”ハンター”、不思議な力を秘める”少女”や古代の”ロボット”など、本来ならば接点がなかったはずの若者達が、やがて共通の目的から”世界を救う”という目標を生み出し、共に戦う仲間となっていく。
「触ると火傷するぜ」
本名:エルクコワラピュール 年齢:15歳 属性:火 武器:剣、斧、槍 CV:折笠愛
本作の主人公。“炎使い”の異名を持つ凄腕のハンター。
アルディアの奥地に住んでいた、炎の精霊を崇めるピュルカ族の末裔。幼少期、ロマリア軍の侵攻により一族は虐殺、生き残った彼もまたロマリアの研究者に連行され、その後の記憶を失っている。
ストーリー開始時点ではハンター稼業で身を立てており、過去を顧みる事はなかったようだが、現在でも夜な夜なこの記憶に苦しめられており、この悪夢を本作のプロローグに物語の幕が開ける。
ポコいわく「考えるのが苦手」で、ものごとをあまり深く考えないタイプ。短気なのが欠点で、一頃はアークに過去の因縁を感じ敵意を剥き出しに突っかかる危なっかしさが見える。そういった性格から同じ火属性のトッシュと似ているが、ハンターの経験と機転を活かし、変装して敵地に潜入するなどの冴えた知能プレイを魅せる。
また冷静でいれば筋の通った判断が出来、他人に食ってかかる事もしないなど、決して直情径行の単細胞ではない、まさに歴戦の“ハンター”である。ただしせりふはひらがなばっかりになることがある。
ピュルカの民は炎の精霊の加護により炎を操る魔法を使うことができる。一族の中でも特に素養が高かったエルクは戦闘においてもこの力を駆使し、高い魔力値から繰り出される広範囲攻撃はあらゆる局面で頼りになる。
近接戦も強く、高性能な武器を装備しての器用な立ち回り、『チャージ』による瞬間爆発力など、肉弾戦闘の要点をすべて押さえている。守備力も高いのでそうそう簡単にやられはせず、さらに『インビシブル』で無敵になれば防戦でも活躍できる。
その他、習得するバフ能力の無駄のなさで特に育ちきってない序盤メンバーの強化に貢献するなど、あらゆる面で隙がなく、器用万能。まさに主人公らしい活躍を魅せる。中盤から追加できる特殊能力も、間接的な回復手段となる『ディバイド』や、周囲攻撃の『エクストラクト』など高性能なものが揃う。
本名:リーザ・フローラ・メルノ 年齢:14歳 属性:地 武器:鞭、短剣 CV:浅田葉子
本作のヒロイン。フォーレスの山奥にあるホルンの村出身。
モンスターと心を通わせる異能の力を宿した少女で、エルクと出会ったときから、パンディットというキラードッグと共に行動をしている。
村に代々受け継がれるその能力を巡り、幾度となく迫害を受けた経験から、育ての親である祖父は彼女を決して村の外に出さないように育ててきた。その能力を欲したロマリア軍に拉致されてしまうが、護送されている途中に別件で行動していたエルクと出会い、助けられる。
育ちの影響もあり、特にストーリー初期は外部の人間を極端に警戒する排他的な性格だった。自分を助けてくれたエルクにはすぐに心を開き、彼やその仲間たちと親しくしていくが、序盤の悲劇によりエルクが瀕死の重体に陥る事で深い悲しみに囚われてしまう。まだ幼い年齢で人生経験に乏しいこともあり、この直後に捌ききれないほど多くの出来事に遭い、一度は完全な人間不信に陥りそうになるも次第に自立していこうと奮起する。
本来は慈愛に満ちた心優しい少女であり、モンスターと交流が出来るのも能力以上に彼女の性格によるところが大きい。本作では彼女がつけているモンスター図鑑を読むと失礼なことを平気で書いてて、素顔はなかなか良い度胸した年齢相応の明朗な女の子であることが窺える。案外機械には強いのか即興で潜水艦の装置を使いこなすどっかの天空のお城の王女様みたいな才能を披露したり。
モンスターを仲間に出来る能力『ラヴィッシュ』がリーザの一番のアイデンティティ。上述のように本作最大のやりこみ要素に触れる重要キャラだが、後半のモンスターほど仲間にしづらく、失敗時は無防備になりそれだけリスクが高くなる。耐久力が心許ないため、絶対にリーザを単騎にさせず仲間のフォローを入れること。
序盤においては貴重な回復役なのだが、術士タイプとするには魔力の伸びが悪い。専用装備である鞭が中盤に高性能なものが入手できることや、隣接敵を攻撃する『ハリケーンアタック』が攻撃力依存になっていることなど、どちらかといえば接敵を前提にしたキャラ仕様なので、前線でも行動できるように育成すると良い。
敵の情報をモンスター図鑑に登録する『調べる』は、一度使えば同種のモンスターの情報は常に確認できるようになる。仲間に入れる必要もなくなるので、初見のモンスターは積極的に調べるのが良い。
やたらと戦闘ボイスがエロいと感じるのは我々の心が汚れているからに違いない。ってゆーか14歳にしちゃ豊満なおっぱいだし強調してて尚エロいし、ホントもうロリ巨乳最高だよね。
ロマリアに拉致されたリーザがキメラ研究所で出会った“キラードッグ”の実験個体。リーザの能力により彼女に懐き、護衛として絶えず付き従っている。
序盤ではリーザを助けたりと忠犬としての役割と幾度となく発揮。人間と違い防具やアクセサリーを装備できないが、この頃においてはむしろ人間キャラ以上に優れた近接性能を誇るため、パーティが少ないうちは充分に頼れる戦力となる。
ただ、キラードッグおよび属するモンスター族が下位の種族であり、人間メンバーの充実や捕獲できるモンスターが増えてくると次第にお留守番が定位置となってくる。しかもクラスチェンジして姿が変わることへの兼ね合いなのか、中盤くらいからはストーリーにも絡んでこなくなる。カワイソス
ただ、それでもリーザにとっては大切な存在であり、続編では再びキラードッグのパンディットとして彼女の傍らにいる。
ちなみに他のモンスターのように別れたり売ったりすることはできない。育てればウェアウルフというタイプのモンスターになることができ、剣が装備できたりして扱いやすくなるものの仕様の変化や何より可愛くないことからクラスチェンジを忌避するプレイヤーも少なくはないはず。
元々攻撃力の伸びは良く、ファングや剣の装備や、ブレス攻撃に活かされるなど、懸命ながらも終盤まで通用する程度の性能は有している。愛情を持って接すれば、懸命ながらも終盤まで通じる戦力となり得るだろう。それとももっと強いわんわんおにチェンジエネミーする…?
ちなみにモンスターは改名可能[5]。パンディットも同様で、変えた名前でリーザに呼ばせる事が出来る。さて、エロい名前にした勇者は手を挙げなさい。
「正義の味方さ!」
年齢:25歳 属性:風 武器:キック、銃1、銃2 CV:池田秀一
身寄りのないエルクを保護した恩人。彼を凄腕のハンターに育て上げ、自らも熟練のハンターとしてアルディア中にその名が知られている。
取説の人物項に曰く、ロマリアの暗殺部隊、あるいはスメリアの奥地にある特別な村[6]の出身などの噂があるとされるが定かではなく、その過去は謎に包まれている[7]。
銃器や爆発物の扱いに長けており、ストーリー上でも彼の手腕が活躍する場面がある。
見掛け通り寡黙な人物だが冷血ではなく、むしろ本性は情に篤い熱血漢。何者だと問われれば「正義の味方さ」キザったらしく言い返したり、スラム住民を虐げる兵士に対し「無抵抗の人間を襲うのが許せない」と立ち向かうなど、大衆正義、善悪の見極めに基づいた最善の行動を冷静に遂行する、まさに強くてかっこいいクールな男である。
中盤に白い家崩壊でエルクが重体に陥った時には、静かに憤怒が爆発し、珍しく感情的なシュウが見られる。打倒ガルアーノに執心し、単騎での行動を取ろうとした[8]。その後トッシュと意気投合し、真逆のタイプながら無二の親友となる。
銃を装備できる数少ないキャラクター。2種類あるが、先に入手機会が訪れる銃1(マシンガン)の方が優秀で、近接武器で最も広い攻撃範囲を誇る上に特殊効果を持つものも多い。さすがに攻撃力値が低く、特に序盤のキックから鞍替えした直後は一気に単体ダメージが落ちてしまうが、それでも早めに持ち替えて鍛える価値は充分。一方、銃2(ショットガン)はシュウ専用武器にも関わらず完全に銃1の下位互換なので使う必要はない(´・ω・`)
特殊能力も豊富で、時間差で敵を攻撃する『時限爆弾』はシュウにとって大きなダメージソースになる[9]。また能力レベルに応じて攻撃範囲が拡がる『乱れ撃ち』も習得し、攻撃能力ではこの2種が群を抜いて高性能である。
近接性能に優れており、高い敏捷性により攻撃を回避しやすい。さらに高耐久の専用装備を装備すればたちまちパーティ随一のタフさを獲得する。上述の銃や特殊能力による遠隔攻撃や、味方を攻撃からかばう『スケープゴート』により、その生存能力の高さを存分に活用した運用が出来る、とても頼れるハンターだ。
アイテムコレクターにとっては『盗む』能力が使えることも絶対に見逃せない。特に手配モンスターをはじめ、シュウがいないと手に入らないレアアイテムがごまんとあるため、彼が不在の時期の賞金稼ぎはできるだけ避けよう。
追加特殊能力は『チャージ』が絶対に外せない。単体火力に見劣りするシュウの惜しい点が改善され、一気に性能が上がる。
本名:シャンテ・ドゥ・オ・ウム 年齢:23歳 属性:水 武器:キック、杖、棒 CV:根谷美智子
インディゴスの酒場の歌姫。たった一度、特定のタイミングで酒場を訪れると彼女の歌を聴くことができ、また後年に発売されたモンスターゲームにも収録された。
その歌唱力と美貌により人気があるが、からかい好きで食えない性格。最序盤に請け負う”急ぎの仕事”で窮地に陥ったエルクを匿うが、救出するタイミングの良さや情報屋として売り込んできた事など、初対面の時点で胡散臭さを漂わせていた。
実態はこの一連の流れが敵により仕組まれた罠であり、シャンテは唯一の肉親である弟・アルフレッドを人質にされ、やむを得ず加担させられていた。しかしアルフレッドが既に亡き人である事実を突き付けられ、仇討ちと贖罪を誓ってエルク達に助力する事を決意した。
白い家での窮地からアークに救われた後、単身ガルアーノを追い始めるシュウに同行。ロマリア行きの戦艦に潜入するも、追っ手により分断された結果シュウとはぐれ、飛行中の戦艦から転落、まず命の保証がない目に遭う…。しかし九死に一生を得た彼女はクレニア島の浜辺に流され、グルガとその娘・エレナに助けられた。
キュア・リフレッシュ・リザレクションを使える、パーティの回復、生存に特化したキャラクター。 特に『リザレクション』の数少ない使い手で、なおかつ固定メンバーで扱えるのは彼女のみ(厳密にはククルも使い手だが、彼女との旅は期間限定である。詳細は人物項で)。専用装備を入手できれば治癒役としての能力はより盤石の物になる。
しかしそれ以外で映えるところがない。印象通り近接性能が低く、また魔力も物足りない上、肝心の攻撃魔法の習得もかなり遅い。物理魔法両面において主力たり得ず、攻めに行けないために経験値を積むこともままならず育成はとにかく苦労する。キメラ研究所を攻略するまでは限られた回復役として活躍の場はあるが、その後は回復勇者や仲間モンスターなどライバルが増え、ベンチウォーマーとなってしまうのはきっと誰もが通る道。シャンテを一軍に据え続けるには、それだけの愛情を持って育成する必要がある。
育てさえすれば、光属性の『天の裁き』をはじめ粒揃いの追加特殊能力が使えるようになる。シャンテが強いパーティは間違いなく育ての主に高い実力と知識が備わっていることだろう。
「コワレル……コワレル……」
かつて古の七勇者を護衛していた機神団の団長を務めたロボット。「ヂークベック」の名前は機神団の頃から与えられた名前で、縮めた愛称「ヂーク」でも呼ばれる。本項ではヂークの呼び方で説明させて頂く。
ゲーム開始時点ではヤゴス島の封印の遺跡で眠っており、とっくに機能は停止していたはずだったのが、リアを襲わんとするモンスターを全滅させたことでヴィルマー博士の興味を惹起。斯くしてエルクに発掘され、ヴィルマーの手によって修理が施されることとなった。
修理前は後に出現するロボット系モンスターとほぼ同一の姿だったが損傷が激しく、足りない物を色々と補う大改修を施した結果、ストーブか何かのようなコミカルな外見に大変身。さらにトボけた性格、フザケたような攻撃方法など、あらゆる面で以前とは似ても似つかないギャグキャラとしての転身を遂げる事となった。
ジジくさい口調も、修理にあたり消失したプログラムなどを適当に作り直した副産物らしい。修理前から失っていた、遺跡に流れ着くまでの記憶も完全に消えてしまったように思われたが、実は記憶も、さらには本来の人格もプログラムの深層で休眠しており、中盤以降にはヂークの歩んできた道のりや、生み出された理由、そして宿敵の存在についても語られていくことになる。
西アルディアへ行けるようになってからヤゴス島に立ち寄れば修理後のヂークを仲間にできるが、任意加入なので迎えに行かなければ彼を不在にしたままゲームを進める事もできる[10]。
特殊な仕様のキャラクターで、パワーユニットというアイテムを装備してパラメーターの強化と、各種魔法・特殊能力の習得ができる。また戦闘で得られた経験値は蓄積され、ヴィルマーの研究所にて仲間に分配することができる。こういった仕様によりヂークベックのレベルは永遠に1のままなのだが、これがメリットとデメリットの両方に作用する。
先にデメリットから説明すると、物理性能が極端に悪い。攻撃はまず命中することがないし、敵に狙われれば防御・回避がほとんどできない上状態異常ももらいやすく、接敵は非常に危険。これは上述した通り相手とのレベル差に比例して命中判定が決まるためであり、当然ゲームが進行するほどヂークと敵のレベル差は大きく開いていき、最後まで改善されることはない。このためヂークが戦闘に参加するには魔法攻撃に頼ることになる。上位のパワーユニットを付け替えれば進行度相応の魔力値と強力な魔法が得られ、安全圏から広範囲攻撃かつ威力もそこそこに保障された魔法攻撃を撃てるおかげで殲滅戦は得意である。
こうしてヂークの手で敵にトドメを刺せば、取得経験値もまたレベル差に比例して爆増するため、ゲームが進むほど右肩上がりで爆増していく。これがヂーク運用におけるメリットで、ぶっちゃけ純粋にレベルだけを上げるなら、各自が戦うよりもヂークに独り占めさせ、後で分配してやる方が効率が良い(とはいえ、武器や特殊能力の熟練度を鍛えるためなら実戦の方が実入りがある。鍛えたいキャラクターの具合に応じて臨機応変にやるのが最良)。特に本編でレベル200以上を目指そうと思ったら彼の活用はほぼ必須と言って過言ではないだろう。 意外な事にパラメータアップの地テムを与えるとちゃんと能力値が上がる、機械に木の実食わすってどうよ
先に述べたように、使える特殊能力はパワーユニットによって変わる。大別して攻撃魔法が使える属性つきのものと、補助魔法を多く覚える無属性のものがあり、最初に博士から譲られるものの他、各地の封印の遺跡で2つ(上記の性質のものを一種類ずつ。ただし例外もあり)入手していく。非モンスターながら各種属性のブレスが使えるほか、『チェンジエネミー』という使い手の少ない極めて特殊な魔法も使用可能。 上位のパワーユニットには『しあわせ光線』というヂークオリジナルのものがあり、燃費がやたら悪いものの味方一人に多数の良性ステータス異常を付与する面白い能力である。
武器はパンチ、銃ともに他キャラとの共用ではなく全てヂーク専用。攻撃の熟練度についても、鍛えるのではなく各武器により固定されており、後半に入手するものほど熟練度が高くなるという仕組み。もっともヂークの物理攻撃を強化する意味がないのでこれについて意識する必要はない。
本名:グルガ・ヴェイド・ブラキール 年齢:33歳 属性:光 武器:キック、斧、棒 CV:長嶝髙士
圧倒的人気を誇る我らが英雄。
個別記事があるので、彼の紹介についてはそちらへ譲る。 → グルガ
「人間だったらよかったのに…」
本名:サニエレ・アルノ・ヘ・ドバッチ・ミルマ 年齢:18歳 属性:闇 武器:カード、槍、杖 CV:椎名へきる
グレイシーヌの都ペイサスで売れっ子の占い師。
その正体はミルマーナ王国の王女。ロマリア軍の侵攻により両親を殺され王国は滅亡、彼女独り這う這うの体でグレイシーヌまで逃げ延びた。
以後、ペイサスの街で隠遁生活を送りながら呪術を学び、ロマリア軍、そして指揮するヤグン将軍への復讐と、ミルマーナ王国の復興を胸に誓い、その機会を虎視眈々とうかがい続けている。
前作のククル以上に強気で、気性が激しい性格。良くも悪くも一人きりの人生を歩んできたからか他人を頼ることが苦手で、リーザは図鑑に「いつも怒っているけどどこか寂しそう」という人物評を綴っている。ちょこに関わるイベントでは普段はあまり見せない一面も。
ちなみに戦闘力は女性キャラの中では随一…らしい。
MPの成長値が最も高く、魔力も高い。その能力値から繰り出される主砲『シャッフルショット』で並み居る敵の群れをガンガン蹴散らす様は爽快で、闇属性の不利さを一蹴するほどのポテンシャルを持ったキャラクター。
他のメンバーに行動権を渡す『トランスファー』も使い勝手が非常に良い。エルクを熱く燃やす、グルガをフンフンさせる、リーザのラヴィッシュ連発、シュウを時限爆弾LV3から逃がす…などなど、これ一つで非常に器用な立ち回りができる。
近接能力が低いことには要注意。『ディバイド』を追加習得しない限り自力回復ができないので、敵の集中砲火を浴びると他キャラよりも危険である。幸い移動範囲が広く逃げ足は速いので、できるだけ自軍の中心から離れないように動かしてやろう。
接敵せず攻撃できる槍と、同じ攻撃範囲を持ち多彩な効果を持つカード、さらに杖の3種類が装備でき、武器はどれも優秀。ただ近接攻撃を鍛える必要はないので、どれか一筋にしようとせず、好みで持ち替えても問題ない。余談だが専用武器であるカードはサニアの素手武器でもあり、モンスターやボスキャラを含めても唯一の無装備状態で前方2マスを攻撃できる特殊なキャラクターとなっている。
モンゲではデータのセーブ&ロードをしてくれるが、何故か物言いが半端なくキツくなった。ドMホイホイ
前作のパーティメンバーのうち、ククルとチョンガラを除いた5人のメンバーは今作でもパーティメンバーとして戦い参加する。コンバートシステムの対象であり、それについては上記の項目を参照のこと。
なお、チョンガラは完全に戦線から離脱するため彼を如何様に育てても何の問題も御利益もない。ただしコンバート装備はちゃんと引き継がれる上、全員が装備できるものになっている。
「ケツ出せ!」
本名:アーク・エダ・リコルヌ 年齢:16歳 武器:剣、棒、短剣 CV:結城比呂(現・優希比呂)
前作の主人公で、精霊の加護を受けた勇者。ボイスが新録されたことで誰もが思わずケツをまくっちまうほど戦闘時の覇気が増した。
宿敵アンデルにスメリア王殺害の濡れ衣を着せられ、多額の賞金が懸けられた指名手配犯となっている…はずなのだがどんな街に出入りしようとも、あまつさえハンターズギルドに現れてさえ誰も気にしない。
主人公らしい正義感の強さは前作据え置きで、作中における1年の時を経て冷静な切れ者になった。変装して敵の本拠地に乗り込んだり、敵の爆撃を予測してあらかじめ先住民を避難させたり、白い家を絨毯爆撃したりとやり手の策士である。一方で皮肉屋な一面がますます強調され、所々で冴えた毒舌をかますようになった。特に勝ちを確信したガルアーノに対する挑発のセリフは、それまでの奴の外道振りにフラストレーションが溜まりっぱなしだったプレイヤー諸君を大いにスカッとさせたことだろう。
戦闘面ではまさに勇者の如き活躍を…と言いたいところだが実際はかなり微妙だったりする。レベルアップによる能力値の伸びに乏しく、どれだけ鍛えても器用貧乏という残念さ。おまけにHPとMPに至ってはメインキャラクター最低クラスという有様で持久力に欠ける。ゆう…しゃ……?
あくまでも微妙なのはステータスだけであり、それ以外の要所はちゃんと押さえている。装備品に恵まれており、種類が豊富な剣と、攻撃範囲にカブリがない短剣に棒と使い分けが出来るので物理面での立ち回りはそこそこ器用。専用アクセサリーの勇者の証で毎ターンMPを回復でき、下述する魔法とのシナジーが抜群で非常に優秀。コンバートの有無を問わず初期装備になっているのも長所。
そしてアークの最大の強みは彼のみ扱える2種類の専用魔法にある。一つ目はHPと状態異常を同時に回復する本作最優秀の回復魔法『トータルヒーリング』で、これ一つで前線に立ち続けられるほどの強さを誇る。
そして二つ目は『ウィークエネミー』。対象のステータスを現在レベルの1/4相当の値まで下げる究極のデバフ魔法で、必中(ボス格の敵には無効)、複数対象、低燃費と、これでもかってほどのぶっ飛んだ性能を誇る。優秀すぎるあまりにこれにばかり頼りすぎると、アーク不在の戦闘で苦労しがちなので、依存しすぎずメンバー各々の地力はちゃんと高めるようにしよう。
以上のようなバチバチの後衛向きなキャラ性能により、ついだあだ名が回復勇者。揶揄の意味も含まれるんで本気のアークファンの前で使うべきではないが、裏を返せばそれくらい補助性能が優秀である事の証左とも言えるだろう。
人呼んでケツ出せ勇者。ターンが回ってきた時のボイス「蹴散らせ!」の空耳なのだが、どう聞いても…いやむしろサウンドエンジンで「蹴散」の部分を切り取ってすらケツにしか聞こえないことでグルガと双璧をなすネタキャラとして親しまれている。
余談だが、剣以外の武器を使うときはわざわざ地面に剣を突き刺して攻撃してから剣を構え直すという何故剣を持ち歩いているのかとツッコミたくなるようなモーションを取る。得物持ちのキャラは他にもいるのだが、持ち替えるモーションが省略されてたりそもそもそれしか装備できなかったりするので余計アークの行動が目立つ。
「むきむき!」
本名:ポコ・ア・メルヴィル 年齢:16歳 属性:水 武器:シンバル、フレイル CV:坂本千夏
音の精霊の寵愛を受けた、音楽を愛する少年。スメリアの兵士だが出兵先で隊が全滅してしまったところをアークに救われ、以後行動を共にする[11]。アークの「楽器で戦え」という無茶振りを今も忠実にこなし、尚も音の精霊を味方にしていられる愛されキャラ。
元来は気弱で臆病な性格で、前作ではセリフやボイスにもそれがよく表れていたが、EDから本作開始までの期間に成長を遂げており、アンデル相手に啖呵を切ったり、アークの偽者に対して本人への侮辱だと吼えたり、砂漠で盗賊を撃退したときの口調がメチャクチャ荒かったり[12]と前作までとは別人のように頼もしくなった。
監禁されたトウヴィル民を探すためパレンシア城跡を探索しているところ、ククルに促されここを訪れたエルクと出会い、半ば強引に同行させた。やたら馴れ馴れしいポコと細かいことを気にしないエルクの相性は抜群に良く、二人(ヂークベックがいればプラス一機)旅のスメリア編ではとても微笑ましい漫才やりとりを見ることが出来る。
優秀な回復技や支援技を揃えてる上に意外にも魔力の伸びが良く、いくつかある攻撃技を陣形に合わせて使い分けられるので使い勝手が良い。専用装備のシンバルが高性能で、トッシュやグルガには劣るが攻撃力もそこそこ伸びるため、足りない防御力を装備で補えば前衛でも後衛でも居場所を用意できる。
弱点は、アークほどではないがHPとMPの伸びが悪いこと。特にMPについてはアークのように装備でカバーが出来ず、上述のように技が優秀なだけにガス欠を起こしやすい。またコンバートできる防具に恵まれないのもポコの不運で、特におもちゃの指輪(防御時にMPが1だけ回復する)は入手の苦労に見合うとは言えない[13]。汎用防具への付け替えで迷う必要がないということでもあるのだが…。
余談だが、癒しの竪琴はどう見てもハープなのに前作では和琴の音色だったが、今作では見た目通りになった。
「いちげきだぜ」
なまえ:とっしゅ・ぶぁいあ[14]・もんじ おとし:27さい ぞくせい:ひ ぶき:けん こえ:ひやま のぶゆき
すめりあのだうんたうんうまれ。もんじいっかのわかがしらだったけど、くそあんでるのやろーのせいでいっかみなごろしにされちまった。むかついたからあーくにたすけてもらってかたきうちのたびにでたぜ。かたなにせいれいがやどってたり、ごせんぞさまがしちえいゆうだってわかったりしてもうびっくり!
せいかくはたんきで、かんがえるのがものすごくにがて。
ろまりあのうちがわをしらべるため、へいのそとにあるまちでわかいしゅうをあつめてれじすたんすをつくったのだ!めんどうみがいいとっしゅならではのやりかただね!そしたらなんか、しゅうとかいうきざなやろーにかぎつけられたから、いたいめみせてないてかえらせてやろうとおもったんだけど、こいつがなかなかやるおとこで、たちまちまぶだちになったんだ。
こうげきりょくがとってもたかいぞ。つよいんだぞ。ろっかいくらいきってもいちげきだぜっていうぞ。
…と、本大百科記事では伝統的にひらがなネタでコスられまくっているが、読みにくいのでここからは真面目な解説を。
彼の強烈な攻撃力の源泉はなんと言っても剣客らしく剣一筋で戦う漢らしさにある。自然に熟練度が高まり、クリティカルを連発させ、益々いちげきだぜ(笑)に磨きがかかるわけだが、それしかできないせいで他のキャラのように搦手ができない。とはいえ剣は圧倒的に種類が多く、追加効果もよりどりみどりと恵まれた武器なので、適宜持ち替えることで小回りのきいた運用が出来る。
剣技が弱体化してしまったことが多くのプレイヤーにとって嘆かれるところ。見掛け通りトッシュの魔力が低すぎるせいなのだが、強力な通常攻撃があるのに接敵する技を使う意義が薄いのも確かである。また物理攻撃力依存の技もちゃんとあるので、より派手でカッコよくなった『桜花雷爆斬』をトドメに用いるというのも雅で良いかもしれない。
追加効果のある剣技がいくつかあり、レベルを高く保ちやすいトッシュとは相性が良いのでこれを有効に活用したいところ。特に単体対象ながらウィークエネミー状態にする『紋次斬り』は頼もしい。
かなり後の習得になるが『振り下ろし』の追加習得がオススメ。最序盤の敵に使われるくらいの印象しか持たれず何かとナメられがちだが、トッシュの能力と噛み合っており、真空斬の完全上位互換の必中攻撃として猛威を振るうだろう。
残念ながら追加特殊能力でもチャージは覚えられず、更なる爆発力を求めるならアクセサリーに頼ることになる。専用装備ゆかりの紋章は大事にしよう。
余談だが、本当に一撃で敵を斬り捨てたい場合は無装備状態で攻撃してみよう[15]。
「ぢぢいがんばる!」
アークが封印から救い出した、かつての七勇者その人。女神像や洗脳装置といった大型建造物の爆破は彼の担当なんだが空から雷降らせたり油田で爆発起こしたり魔法のチョイスは危なっかしい…。可愛い女の子に慕われたからか、はたまたコソコソ動かず大暴れができるようになったからなのか、今作ではとにかく元気ではつらつなボイスが増えた。
フォーレスのキメラ研究所を探るために単身で行動する最中、「よかれと思った」行為により留置されていたところでリーザと出会い[16]、人間不信に陥っていた彼女を励ました。豊富な知識は今作においても健在で、ちょこの隠しイベントでは重要なポイントについている他、パーティメンバーで唯一あのむちむちプリンを知っていた。
戦闘スタイルはもちろん魔法が主体で、魔力の高さはかなりのもの。前作で吟味しながら育てればさらに高まった魔力値でスタートラインに立てるので、コンバートする時には意識しておきたい。始めから4種の属性魔法を取り揃えており、敵の耐性を避けるように運用できるのが長所。風と水属性は低威力な方になっちゃった上に風属性はカブっているという、えらーい魔法使いの沽券に関わる致命的な問題を抱えるが、これはそういう仕様にしたスタッフのせいであってゴーゲンが悪いわけじゃない。ないったらない。
MPと魔力以外の能力が軒並み低いのが弱点。特に機動力については大幅な弱体化が施されてしまい、ジャンプレベルは0、移動範囲も3で固定という有様のため、足の遅さも相まって他のメンバーよりどうしても行動が一手遅れになりがちである。あくまで通常ステータスがそうであるというだけの話で、各種バフを施してやればこれらの値もちゃんと伸びるので、それらの能力を使えるキャラの傍らに置いたり、装備やアイテムを投資してやればちゃんと運用は可能。
正攻法ならば『テレポート』を活用すること。むしろ、前作以上にテレポートを用いての運用を前提としたキャラ仕様になったとも言える。ローコストで広範囲を移動できる上、閉鎖された空間に置かれた宝箱はゴーゲンでなくては取りに行けない。探索には同行させるのが良いだろう。
実は習得魔法に(一部追加特殊能力を除けば)死に技が存在しない。特筆すべきは広範囲の敵を眠らせる『ドリームノック』。この手の魔法は大抵のRPG作品で役立つイメージがないので忌避したくなりそうだが、今作の行動封じ系状態異常は総じて優秀で強力。相手が弱いほど成功率が高まるので、特にレベル60でコンバートしたデータであれば、中盤くらいまでは充分強く、パーティ集結前はゴーゲンで無双できるほど。次第に対抗馬も増えてくるが、尚も余興のつもりで撃てるくらいのお手軽さを誇る。
他にはMP吸収の『ロブマインド』もキャラ仕様に合っていて強力だが、初期レベルが1なので日の目を見るためにはゴーゲン自身を鍛える必要がある。
追加特殊能力で『マイトマインド』を覚えて魔力をさらに高めたり、『スーパーノヴァ』で光属性の広範囲攻撃を覚えアンデッドキラーにしてやるのもオススメの育成法だ。
「修行に終わりはない」
本名:イーガ・ラマダギア 年齢:36歳 属性:地 武器:パンチ、キック、棒 CV:梁田清之[17]
ラマダ寺の僧侶にして師範代。前作で大僧正に成り代わっていた偽者に仕えていた己の未熟を恥じ、アークの旅に同行し世界を救いながら自らの鍛錬を続けている。
ハンターに捕縛されロマリア研究所に幽閉されてしまうが(ただしアークと共にロマリア内に潜入するための作戦である)、ここでの彼の行動が功となり仲間内で余計な紛争を起こすことなく、ガルアーノ戦を前にしてパーティの勢揃いが叶う事になった。
斯くしてキメラ研究所の制圧に成功した直後、グレイシーヌとミルマーナが一触即発の危険な状態となったために急遽帰国。ラマダ経典に記された奥義『ラマダ真拳』を獲得した。
前作と同様、寡黙で落ち着き払った性格。自己犠牲の意志が強まっており、ラマダ真拳を習得する時「我が身が奥義と共に封じられる事もいとわない」と地の精霊に誓いを立てている。敵陣への潜入のため捕虜を装う役目に立ったのも前述の通りだが、獄中を攻略する際に対峙した自らのコピーモンスターに対して不意討ちを浴びせるなど、大義のない戦いでは手段を選ばない冷徹さも身につけた。
戦闘スタイルはもちろん徒手空拳技メイン。格闘家らしくパンチとキックが両方装備できて棒(三節棍)も使いこなす。素の攻撃力の伸びが良いのだが、上述の格闘武器は剣や斧などの利器には威力が及ばず、棒も同様に攻撃力の高い武器カテゴリーではない。下述する防御力の問題もあり、イメージや前作の性能に反して近接ではなく中後衛キャラとして運用すべき仕様になった。
特殊能力には優秀な攻撃技が揃い、ポコと同様に異なる攻撃範囲の技を陣形に応じて使い分けて真価を発揮する。ただし『退魔光弾』には要注意。その気があまりにも強いためか、撃つと割と高確率でゲームがフリーズしてしまう、まさに禁じ手[18][19]。
弱点は防御力の低さで、なんと成長値が術士キャラと同じという紙防御っぷり。HPの伸びは良い上、『キュア』を覚えて自己回復もできるのである程度の持久力は保証されるが、それでもキツい一撃をもらえば致命傷は必至。イーガを運用するなら棒装備や特殊攻撃を用いて、できるだけ接敵せず被弾を避けるよう立ち回るのがベターである。
前作ではチョンガラが戦闘に参加し、得物たる召喚のつぼから適宜召喚獣を呼び出して戦うスタイルを取っていた。
しかし今回、召喚獣らは取説に曰く「世間慣れ」し、俗世で暮らしたり戦ったりするにもつぼを介する必要性がなくなったらしい。
結果、自由の身となった召喚獣はアーク一行の大事なメンバーとして勤め上げるようになった。
能力は人間キャラとモンスターの間というところで、防具が装備できるかわりにその両者と比べて能力の成長値が低めである。しかし強烈な個性があって人にもモンスターにも出来ない戦い方をする者もおり、型にはまったときのポテンシャルはげに恐ろしいので、色眼鏡で見ずにぜひ育ててみていただきたい。
三位一体の小人。何をやるにしても3体がちょこちょこ動いてとてもかわいい。
前作ではただの回復だった技が『キュア』に昇格。さらに『リフレッシュ』も覚え、治癒能力に特化している。さらに光属性、槍装備と優秀な特性を持つが、ステータスはメインメンバー最低クラスである。成長が早いので序盤の戦力としては重要。
なお、前作でチョンガラの装備であった王様の像と、コンバートした場合のパワーアームはケラックの初期装備になっている。
もふもふした何か。いっぱいある足を動かして一生懸命動く姿がとてもかわいい。
『床作り』が得意技で、前作ではこれを用いてあらゆる障害物を運行可能にする凄腕だった。またシルバーノアの外装は床作りによって補修されていたことが判明する。
今作の床作りはただの攻撃技なのだが、アイデンティティーとして余程のこだわりがあるのか、『すごい床作り』を覚えてまで床作りにこだわる職人肌。能力的にケラックとほぼ変わりがなく、パッとしない。ケラックと共に必ずパーティに参加するのでその時こそ貴重な戦力ではあるのだが、中盤以降はメンバー一覧の癒し枠に収まりがち。
『アークザラッド』シリーズのマスコット的存在。チョンガラのお気に入りらしい。
やっぱりモンスターのヘモジー族とは根本的に別種のようで、武器がまったく異なったものになる他こちらは召喚獣なので防具もアクセサリーも装備できる。
彼(?)の存在意義は後にも先にも『チョンガラの爆撃』に尽きる。マップ全体を攻撃するという規格外の技で、ヘモジーが白いハンカチを振ってサインを出したり、高レベルだと爆弾に混じってチョンガラ艦長も降ってくるなどネタ方面でもぶっとんだ専用能力。
燃費が悪い上にヘモジーのMPと魔力の伸びが悪いせいで活かすのは極めて難しいが、むしろそれでパワーバランスを保っていると言えるし、つまりその点をカバーすることができれば無双できるということでもある。
その他『チェンジエネミー』や『ヘモジー化』といった特殊な技を使える。
本作屈指のバランスブレイカー。コンバートすると魔力の初期値が文字通りケタ違いになり、中盤にかけてほとんどの敵は『ウィンドスラッシャー』一発で昇天する。後半になってもその強さは揺るがず、ラスダンに及ぶまで主戦力になる。
今作でのフウジンは戦士タイプの成長をし、グルガと同じように攻撃力が伸び肉弾戦もこなせる化け物ぶり。 専用技である『風雷破』は弱体化しているので、ライジンとセットにする意義はそんなにない。むしろ近い性能を分かち合ってるところを活かし、複数パーティを組む場所で各々出撃する方が良いだろう。
移動の時に風をまとうのだが、シュフォフォフォフォと派手な音を出すのを面白がってダンジョン内を無意味に移動させまくったプレイヤーは多いはずだ。
フウジンと同じく、こちらもコンバートすると規格外の魔力によりバランスブレイカーとなる。逆に未コンバートではフウジン共々初期値が低く、伸びも悪い。
一方、ライジンは防御力の成長値が全キャラ最大(ラスボスと同値)であり、守備寄りの近接キャラになっていくのだが、前作で鍛えてしまうとその分防御力の伸びが鈍ってしまう。任意加入のメンバーであってケラック達のように即戦力とする必要がないので、フウジンライジンは前作未育成でコンバートして今作で伸ばすという手もアリだろう。
移動の際に電気をまといビリビリ鳴らしながら動き回る。パンチを装備するとジャブとストレートと電撃を組み合わせた攻撃を、短剣を装備すると電気の弾を撃つ攻撃をするなど攻撃がいちいちカッコイイ。
人に近い姿の魔獣。断じてモジモジくんではない
特殊能力が変身しかない。追加特集能力もない。ここまで変身に己を懸けたのは漢(?)らしいが、そもそもモンスターを仲間に出来る今作において劣化コピーを生むうまみは特にない。強いて言えばごく一部の仲間に出来ない敵(アークデーモンなど)になれるくらいで、戦闘終了まで解除できない上にバグも多く[20]、ロマン技の範囲を出ない。
剣を装備できることと攻撃力がそこそこ伸びることで脳筋キャラとしてはこれ以上ないほどわかりやすい。
プログラム的にも他のキャラとは異なる処理がされているためか、脚注のことも含めオドンの周りにはバグが多く、レベル10000以上に到達できたりもする[21]。
ここまでに紹介したキャラクターが今作のメインメンバーだが、期間限定や隠し要素として、さらに下記2人のキャラクターをパーティメンバーとして使用することが可能。
共に前作からの続投組であるため、コンバートしたデータの影響を受ける。
「神よ……」
本名:ククル・リル・ワイト 年齢:18歳 属性:光 武器:パンチ、キック、短剣 CV:吉田古奈美
前作のヒロイン。アーク達と共に世界を旅していたが、今作では一人トウヴィルに留まり、神殿の祭壇を守る。ゲーム中のグラフィックではゴエモンヘアーのしもぶくれ
聖櫃から”世界からとじるトウヴィルに残り目ざめた民の力を集めアークを守り定める”と告げられたククルは、それが示すようにアーク達とはぐれ独りトウヴィルに残される。
この時トウヴィルに急激な地形変動が発生すると同時に、闇の力が封じられている謎の神殿が表出した。その力を制御して闇黒の支配者の復活を防ぐために神殿に留まり、神官として任務を全うしている。
今作の終盤にこの闇の力が増幅し、これを封じる手段を過去に求めたパーティから一人タイムスリップをすることになる。その時に会うのが上記の神殿を発見する時のククルであり、精霊の力を今一度集めるための旅に出掛けることになる。
極めて短い期間ながら、この時にククルとパーティ…というかコンビになってストーリーが進行する。これを進行するメンバーは任意(ちょこを除く人間キャラクター含ヂークベック)だが、下述するククルの能力を考えて選んだ方が攻略しやすいのは確か。間違っても役割だだ被りのシャンテとか送ったりしないように。あとモンスター使いのリーザを送ってもパンディットすら同行させられないので観念して二人旅を楽しもう。
やれることは前作とそう変わらず、『キュア』を始め回復能力が充実。育てても仕方ないのであまり注目する必要はないが、実は攻撃力と魔力が同等に伸びるオフェンシブタイプ。わかりやすくグルガとか脳筋・盾役を連れていくのが鉄板だが、意外とどのキャラとも相性が良いので、アークを連れてって新婚旅行を満喫させるもよし。サニアと花の18歳コンビを結成するもよしである。ちなみにサニアは当時のククルを強情と評した。おまいう
コンバートできる装備はかなり優秀なのだが、チョンガラのそれと違い他キャラで装備できるとかそういう措置はなく、宝の持ち腐れになってしまうのは誠に残念(´・ω・`)
余談だが、内部処理的にはちゃんとパーティメンバーとして計上はされており、リーザのモンスター図鑑で見られるククルの情報はこの期間のもの[22]。正規の方法では不可能だが、追加特殊能力も設定はされており裏テクを用いれば習得させることが可能だ。
さらに別の余談。ペアになるメンバーによって過去ククルの物わかりの良さが露骨に変わる。新規メンバーをまったく信用しないのは残当で続投メンバーも偽者を疑う一方、アークの言うことは全面的に信頼する様子は紛れもなく円満夫婦である。
「ちょこおおきくなったよ!」
本作最強のキャラクター。ぅゎょぅι゙ょっょぃ
前作ではチョンガラの召喚獣だったが、今作では正規パーティメンバーとして街やワールドマップを歩くことが出来る。
個別記事があるので、彼女についてはそちらに譲る。 → ちょこ(アークザラッド)
アーク一行の移動手段として用いられる飛行船”シルバーノア”。スメリア王から世界を飛び回るために譲り受けたもので、前作終盤のイベントを経て、正真正銘アークらの持ち物となった。
このシルバーノアには、二人の乗組員が常駐する。パーティメンバーとして直接戦闘に参加することはないが、一行の仲間として要所要所で力になってくれる。
本名:チョブリン・グルタン・ゴー・ガラッハ・ドブラン・ダダ13世 年齢:46歳 CV:緒方賢一
自称・王族の末裔にして大商人。前作で手に入れた召喚のつぼを使い、召喚獣を使役して戦闘に参加していたが、今作ではチョンガラ自身は戦闘に参加せず、シルバーノアの艦長に就任して主に情報面でパーティのバックアップを行っている。
ブルーのコートを羽織ってインカムも装着したりと艦長らしい身なりにイメチェンしたがシルエットはだいたい変わってない。支援メンバーとして戦線に立たなくなったからなのか、欲深で品がなかった前作から見違えるほど人格が立派になり、瀕死の重傷を負ったエルクを抱きかかえて走ったり、殉教者計画の制圧に逸るアークをなだめたりと、ともすればアーク一味で一番の漢になったとも言える。トッシュとすぐケンカするけど…
取説やEDクレジットにもチョンガラ役として緒方賢一氏の名前が記載されているが、今作でのチョンガラは一言もボイスがないので、氏のお声を聞く事はできない。残念(´・ω・`)
操縦士。チョンガラと異なり、はじめからパーティメンバーでも何でもなかったので名前以外に本人のプロフィールは明かされていない。
前作ではスメリア王からの勅令によりアーク達に助力していたが、窮地に陥ったアーク達を一世一代の神風運転で救助。君主を喪ったことで本格的な仲間となり、それ以来アーク達の足となり行動を共にしている。
飛行船の操縦技術に長けているようで、ゲームの中盤にはヒエンを操舵してグラウノルンの弾幕に正面から突っ込むというハデなテクニックを見せつける。
前作と同じ世界を舞台に、新たな国々へも行けるようになった。本項にて作中で訪問できる国と、そこで出会う魅力的なキャラクター達を紹介する。
ストーリー前半における主要な舞台。
前作では関わることのなかった、世界の東側にある大陸を広く領土とする大国。特に、東部の内湾と河川を中心とした地方が発展しており、作中では首都である大都会プロディアスと、内陸部にある“物騒な街”インディゴスに行くことができる。現在は滅亡したが、エルクの出身である先住民ピュルカ族が暮らしていた地方でもある。
ハンター制度の発祥となった「金でなんでも解決する国」で、文明が発達していて一見豊かな国のようだが、マフィアの影響力が強く治安が悪い。しかもそのマフィアの元締めとしての顔を持つ施政者ガルアーノはロマリアから派遣された人物であり、経済的にもロマリアに強く依存していることが読み取れるなど決して国家としての内情は芳しいものではない。
一方で大陸の西部は未開拓の地域で、広大な砂漠と荒野、森林に大量のモンスターが生息する。また、チョンガラが「悪だくみをするのにちょうどいい場所」と説明する通り、盗賊などの犯罪者が現れる危険な場所で、エルクが悪夢に見た白い家と呼ばれる施設がこの地域のどこかにある。
モチーフはアメリカ本土。東海岸に女神像があるあたりはまんまニューヨーク。
アルディア大陸の南の海に浮かぶ、どの国家にも属さないのどかな島。ユドの村という集落で原住民が暮らしをいとなむが、島の南部にある遺跡は危険な場所と認識して誰も近づかない。
合成屋があり、強力な武器防具を造ることができる。罠武器もいっぱいある
ポリネシア諸島、とりわけイースター島がモデルと思われ、エルクとリーザの会話イベントの舞台の砂浜にはモアイのようなヘモジー面の岩がある。
世界地図の中央にある島国。前作の主要な舞台で、アークを始め多くの続投メンバーの出身地である。
国王が暗殺されてからは大臣アンデルが実権を握り、“国家安全委員会”を組織して施政を行うが、その実態についてはプレイヤー諸君もご存じの通り。国民はみな国政に憤りつつ手も足も出ない現状で苛立ちを募らせており、国全体から退廃的な雰囲気がただよっている。
パレンシア城は崩壊されたまま放置され、首都のすぐ近くの海上に建てられたパレンシアタワーが現在のスメリアの中枢となっている。首都パレンシアとダウンタウンの2つの街があるがゲーム的な機能は一緒。
アーク達の故郷トウヴィルは、前作EDで発生した地殻変動により大きく隆起し、他の地域から完全に隔絶された。村民は全員アンデルの謀略により拉致され[24]、地殻変動で現れた神殿の祭壇をククルが独り守っている。
上記の施政により空港への発着が厳しく制限されていることと、アーク一行が国王暗殺の濡れ衣を着せられていることから、本国への出入りはトウヴィルの岸壁を介して行われる。
三つの大陸に囲まれた海上に点在する島。どの国の自治体なのか、はたまたクレニア自体が独立した自治体なのかは不明。
観光業が盛んな島で、特に街に建てられた闘技場で3年に一度開催される闘技大会が自慢。作中でちょうどその開催時期にシャンテが流れ着き、グルガが大会の目玉選手として注目されていた。優勝者には賞金10万ゴッズが贈呈され、ギルドなしでこの金額を用意できるほど経済が潤っていることがわかる。すぐ稼げるとか言ってはいけない
現実の地図との位置は異なるが、シチリア島がモデルになっていると思われる。
ハルシオン大陸の内陸、グレイシーヌとアララトスの間の高原地域を領有するのどかな国。
国土の大半を高山が占め、その麓にある高地にホルンという民族の村があり、リーザの生まれ故郷である。ここの住民は古から“ホルンの魔女”という伝説により他の国民から畏怖され、迫害された経験から人目を恐れ、人里を避けるように暮らす。
比較的標高が低い場所に首都ラムールがある。住民は一見外面が良く、本作世界の中ではかなり平和そうに見えるのだが、ホルンに対する仕打ちから考えてもむしろ排他的で腹黒い国民性を感じなくもない。
クレニア島同様に現実の地図とは対応しないが、アルプス山脈の周囲にある中央ヨーロッパ諸国の雰囲気に近い。
西の果て、ロマリア大陸のほぼ全土を領有する超大国。前作からその名前と悪評は各所で聞けるが入国することはできなかった。
国家としてはロマリア王を元首とする君主制国家。世界一の科学・軍事技術を有しており、本作に登場するあらゆる乗り物や兵器は全てロマリアの謹製か、その技術資本によって製造されたものである。
現在はこれらの国力、兵力をすべて世界征服のために注力。世界中で大規模な侵略活動を展開するが、内通者の派遣や情報操作も抜かりなく、その本性や実態に気付いている人物はごく僅かに過ぎない。
国防も厳格で、拠点たる王城の周囲に城下町を拡げ、これら一帯を巨大な城壁で取り囲む。これによって外部からの侵入はもちろん国民の外出をも厳しく制限し、上空を通るものは容赦なく迎撃する、まさしく鉄壁の防備を有する。鉄道によって内部と空港を接続し、これがロマリア城壁を出入りするただ一つの手段となっている。
その状況はもはや鎖国に近いが、あくまで防備が厚いのは城壁内部だけのようで、シルバーノアでも出入りできるほど空港の発着制限は緩い。甚だしい貧富の差があり、貧民層が城壁外部の廃棄物から集めたクズ鉄で集落を形成(正式な町名ではないが、内外からクズ鉄の街と呼ばれている)。ロマリア本国としては存在を許しておらず、度々襲い来るパトロール隊に怯えながら生活を送っている。
最後の敵達の本拠地として終盤に攻略するが、キメラ研究所本部を壊滅させるために序盤のクライマックスの舞台としても訪れる。トッシュが先遣としてクズ鉄の街に潜入し、ロマリアに対抗するための組織“レジスタンス”を結成した。
広大な面積を領有する大国。ラマダ寺の総本山として前作でも訪れた場所。
南部の国境でミルマーナと接する。国土の中央には大きな湖があり、また南部以外の国境は標高が高い山に囲まれていることが今回判明した。歴史の長い国でもあり、首都ペイサスの王立図書館には多くの歴史書が蔵書されている。中身はだいたい薄っぺらい
ラマダ僧兵の保有をはじめとして、反ロマリア勢の国としては最大の力を持つ。ゆえにロマリアにとっては危険視され、ラマダ大僧正を暗殺し成り代わることで国力を削ぎ落としていたのが前作での出来事。
今作ではヤグン率いるミルマーナ軍により軍事侵攻が行われ、キメラ研究所を壊滅させたアーク一行がその足で救国のために駆けつけることになる。
アリバーシャの西側に隣接する国。かつてニーデルの植民地だったが、戦争を経て独立して5年目を数える。
国土の過半に拡がる草原と、鉱脈にもなっている活火山バンザ山が特徴。首都グーズの他に、グルガの故郷であるルワガという2つの町があり、鍛冶屋(師匠)の店もある。作中ではフォーレスと同時期に殉教者計画の反応があったため攻略するが、今度はロマリアに支配されていた。
民衆は皆独立戦争の立役者であるグルガを英雄視し誇り高い国民性を有するが、経済的には貧しく衛生環境もよろしくない。
南米、とりわけブラジルをモデルとしていることは名前からも見て取れる[30][31]。
グレイシーヌの南部に隣接する国。前作でも訪れる国だが、グレイシーヌのクリアと同時に移動できる他の既出国家と違い、フォーレス・ブラキアのクリア後に行けるようになる。
前作で行けるのはほぼ島嶼部だったが、今作では本土の方も移動でき、ミルマーナ軍本部の近くに首都アジャールがある。
前作から経過する間にヤグン率いるミルマーナ軍が増強し、近隣諸国を次々に滅ぼしながら今なおその勢力を拡げてきた。前作より国土が広いのもそれに因むものと推測され、数多の場所にぽっかりと空いた生々しい砲撃跡により、かつての“緑豊かな美しい国”の風景は見る影もない。
アルディア南の半島を領土とする国。枯れた土地が拡がる貧しい国だが、国民は一様に陽気で、畏敬の対象であった遺跡神の塔を観光資源に図太くがめつく暮らしている。
国土のちょうど真ん中辺りに首都モレアがあり、この街のギルドは(ある意味)最難関の仕事やクソ面倒くさい仕事がある曲者である。
アリバーシャと海洋を挟んだ対岸側に位置する国。広大な砂漠を分断するように河川が走り、その沿岸に首都ムハドがある。
アリバーシャを追われたサリュ族が移住しており、バルバラードへ従属して対アリバーシャとの戦争に加担することを強要されている。新兵器開発のため、拠点施設ピラミッドを砂嵐によって防衛している。
エジプトがモデルの地域。同じサハラ砂漠モデルだがアリバーシャとは海で分断されている。
ロマリア南東の半島行きを国土とする国。クレニアと同じく闘技場を国の観光資源として自慢にする。
かつてはブラキアを植民地とするなど勢力のある国だったが、闘技大会を主催していたロクトールの悪行になり世間からの信用を失ってしまった。
これにより闘技大会の会場がクレニア島に移され、さらにブラキア独立戦争の敗北が重なり国家の衰弱が著しい。ロマリアの属国と化すのも時間の問題で、出稼ぎのために国を出る者も多く、過疎化に歯止めがかかっていない現状。
首都ミスロに闘技場とギルドがあるが、他はフリーバトルエリアも存在せず移動できる範囲が極めて少ない。設定上の勢いのなさとは裏腹に、ネタになるギルド仕事やセウムが稼ぎやすい闘技場ゲームがあって便利な場所ではある。
砂漠と高地と遺跡の国。マップグラフィックの描き下ろしによりアゼンダ高地が巨大な楯状地であることがわかった他、前作でも行けた遺跡ダンジョンと別に封印の遺跡も存在する。
首都は ガザルア。闇市で賑わう街で、盗掘や墓荒らしなどで街の経済が回っており、よほど利潤が良いのかギルドが割り込む余地がなく、存在しない。
チョンガラの店はガザルアの街の離れにある。初回に訪れるとオドンを連れていける他、コンバート済のデータなら前作で入手したアクセサリーがしまわれている。ゴーゲン以外で正式に魔法使いを称するのはこの人だけ
国土一面を砂漠に覆われた国で、前作で大量虐殺が行われた悲劇の地。その舞台となったサリュ属の村跡はモンスターが住み着く危険な場所となった。
首都はエルザークの街も暑さと砂のせいで暮らしづらく、どこか別のところへ引っ越したいと思っている住民がいる。
過去のエルザークには動力石発掘に関わり多くのロマリア兵が駐屯しており、住民は皆肩身の狭い思いをしていた。
この世界の極圏。地図上ではどちらも氷河で埋め尽くされた大陸になっている。
アンデルとの最終決戦の舞台として、アーク班、エルク班で同時に攻略することになる。
一度進入した後もワールドマップまで戻ることは出来るが、ヂークのEXP分配器が使用できない(博士が留守にしている)などの制限がある。
世界に安寧をもたらす超常の存在として様々な事象や概念に存在するもの。
前作では主格たる何かと説教くさい五大精霊を筆頭に様々な精霊が登場したが、世界が破滅に向かっている今作の精霊は打って変わって少なく、ストーリーにおける出番も減っている。
アークの精霊魔法でも引き続き現れて力を貸してくれるが、光と風の間で人事異動があった結果魔法が弱体化した。
終盤のストーリーに触れる部分だが、精霊の存在と大いに関連のある人物ヨシュアについてもこの項で取り上げる。
余談として、過去には“闇の精霊”が存在し、五大精霊と共に世界を守っていた。これについては、敵勢力の項でも記述するが“闇の力”として言及されている。
地域に関係なく、ギルド仕事に関係するキャラクターは本項にてまとめて紹介する。
先に述べた通り、ギルド仕事は本編と逸れたやりこみ要素の一つであり、本筋にはほとんど絡まないが、にも関わらずキャラクター造形の凝りようは半端ではない。本項で紹介するのはあくまで一部の人物のみで、ゲーム中ではもっと色々な仕事やキャラクターが登場し、盛り上げてくれる。
卑劣で外道な畜生の鑑のようなキャラクターが多くプレイヤーが気持ちよくぶっ殺せるのが特徴。しかし中には本当に殺したくない相手もいる。
上述した通り野良モンスターに混じって出てくる賞金首達。狙われているだけあってか貴重なアイテムを隠し持っているヤツが多い。
普通の敵と違ってやたら個性豊かなメンバーを紹介。
多くの雑魚モンスターは上述するラヴィッシュで捕獲できるが、中にはそうはいかないものもいる。
「くっ くっ く、切り裂いてやるよ」
ヤゴス島から帰還したエルク達に差し向けられた刺客。インディゴスで民間人を多数惨殺した殺人鬼で“切り裂きジーン”として指名手配モンスターとなった。
その正体は、エルクの悪夢に現れていた親友ジーンその人である。エルクが脱走した後にキメラ化実験が施され、姿も声も変わってしまっていた(公式設定では仮面を被っているらしい)。
からかい好きで生意気なガキだったが、エルクとミリルとは非常に仲が良かった。しかしキメラ化の副作用で精神も崩壊し、完全に正気を失ったジーンはエルクへその凶刃を振り下ろす。
戦いを経て正気を取り戻し、最期は人の心を取り戻してエルクの腕の中で息絶える。この時ミリルを救出するようエルクに託すが…。
腕を刃に変化させるよう強化が施され[41]、風の魔法を操る。
「エルク…私、待ってるから」
序盤のキーパーソンとなる謎の少女。
“白い家”で出会ったエルクの幼馴染みで、エルクと共に白い家からの脱走を試みるが、彼を助けるために自ら囮となって連れ戻された。プレイヤーの印象に強く残り、今でこそ有名なキャラクターだが、本作のストーリー序盤は彼女を巡る形で展開される事になる。
ジーンの遺言により、ミリルが今でも生きていることを確信したエルクは、彼女を救うために“白い家”に乗り込んだ。しかし、再会した時には重度の洗脳と記憶操作を受けており、姿こそ人間のままだがキメラとして最強クラスの能力を持つ『サンプルM』として、エルクを殺そうと襲い掛かってくる。
戦いのうちに消えたはずの記憶が戻り、精神を完全に破壊されてもなお抗い遂に正気を取り戻したが、体内に埋め込まれていた爆弾が作動して死亡。逃げ遅れたエルクを巻き込み瀕死の重体に陥らせた。
序盤の山場にして本作屈指の鬱展開で、本作の敵勢力およびこの時の黒幕『ガルアーノ』の被害者となった悲劇のヒロインである。
この後しばらく、エルクは生死の境を彷徨い戦線から退場するが、エルクの両親やジーンと共に精神に語りかけることでエルクの復帰と成長を促し、安らかに昇天していくのであった。
「負けないで、死んでいった人達の為にも…」
「生き抜いて、私の為に…」
こうして悪しき者からの呪縛を逃れたはずのミリルだが、最終盤のロマリア空中城でエルクの個人ストーリーを進めることで再び敵勢力の手に陥ってしまう。
キメラ研究所の生き残りによりクローンとして蘇ったというミリルが現れ、この個人ストーリーは幻影であるはずが、エルクの場合はなかば本物であるかのようなやりとりが行われる。しかし、エルクは自らの腕の中で確かにミリルの最期を看取り、そして自らの命もまたミリルによって救われた。二人でこの悲劇を乗り越えたエルクにとって、クローン蘇生はミリルへの冒涜であることに変わりなく、他のキャラでは(アークでさえ)迫られる選択肢も受け止めずその答を返すのであった。
「この期に及んでミリルを・・・許さねぇぜ」
「この世界には、こんな俺たちにしか守れない者が、おおぜいいる
そいつを守っていくために、お前は生きろ」
“モンジ一家”の大親分で、トッシュの育ての親。“パレンシア改造計画”反対運動の音頭を取りアンデルに抵抗していたが、見せしめに処刑されたことがトッシュが旅立つ動機となる。
この通り既に物故者なのだが、愛弟子であるトッシュと戦いたいという願望があり、その未練を利用したネクロマンサーによりゾンビとして復活させられる。
復活後は改造計画の反対者を次々と斬殺して回り、生前の彼をよく知っていたダウンタウンの人々を落胆させる。トッシュへの挑発の為に襲っていた親子の母親を斬り殺し、彼の怒りを煽って決着をつけるべくパレンシアタワーへと呼び寄せた。
そもそもモンジをけしかけたこと自体がアンデルに仕組まれた罠であり、パレンシアタワーにも洗脳装置は設置されていない。モンジを狙うトッシュを追わせることで手薄になったトウヴィルは、かつてポコらが救った村民にすらキメラが潜伏しており一時混乱に陥る事になった。
トッシュがモンジと再び剣を交えたのもそんな折の事であり、死闘の最中一瞬だけ正気を取り戻したモンジは、奥義『紋次斬り』をトッシュに託して決着、トッシュを自慢の息子と誇りながら再び眠りに就いた。
長刀の二刀流を使いこなすほか、トッシュの師匠なので当然ながらトッシュと同じ剣技を用いる。ボイスつきの敵の声はなかなか聞く機会がないのだが、モンジの渋い声はグルガと一緒一聞の価値あり。
「私のこの偉大な研究で強化されたモンスターの力を知っておろうが」
アルディアの政治家にしてマフィアのボス。
また、モンスターの分析や量産を行う“キメラ研究所”の統括を兼任し、世界中の優れた人間や異能を持つ子供を強力なモンスターに改造し、戦争の兵器や取引の道具として利用している。
四将軍の中では整ってた出で立ちで、オールバックの髪型にダークカラーのスーツでキメた風貌でいかにもな大物感を醸し出している。
かつて部下であったヴィルマーをして「四将軍の中でも汚い手を使うので有名なヤツ」と言わしめるほど、そのやり口は非情かつ下劣。かつて取り逃がした“炎使い”が生きていた事を知るや、その正体たるエルクに異常なまでの執着を持つようになり、始末したアルフレッドを死後も尚利用してシャンテを脅迫。エルクの脱走を幇助したジーンを人ならざる姿に変貌させ、ミリルも超常的な能力を与えた上で洗脳してエルクを追い詰め、あまつさえ人間爆弾にして自爆させる】と、まさに「人の心をおもちゃにして」弄ぶ、ゲーム史に残る腐れ外道と評しても過言ではない大悪人である。
リーザを拉致したのもキメラ研究所の関係者であるため、新規メンバーの多くに因縁を残している。これらの吐き気を催す邪悪な所業や、影武者を置いたり居室に罠を仕掛けたりして土壇場まで安全圏を維持しようとする卑怯さ、クローンを差し向けて同士討ちを狙う姑息さで、追い詰められて尚も我らプレイヤーの義憤をカンカンに煽る。
しかし、反発を仕掛けられたメンバー達はその奸計に乗る事なく団結し、最後の切り札に仕掛けた『機械モンスター』を前に膝を屈するも、奴の上手を取ったアークがこれを破壊。斯くして、まったく違う運命によって導かれてきた『アーク一行』と『エルク一行』がここに集結。ガルアーノも自ら「最も強く、最も美しい究極のキメラ」に変身し、幾度も辛酸を嘗めさせられてきた仇敵との決戦に、初めて流れるBGM“四将軍戦”がテンションを最高潮に盛り上げ、もはやラスボスもかくやというほどにアツい決戦の火蓋が切って落とされる。
奴のキメラ体は、その性格を表すかのような醜悪そのもの。両肩に生えた龍の頭と巨大な腕はともかく、本体である頭部と床に貼り付いた胴体はグズグズの肉の塊で、一般的な美的感覚で以てこれを最も美しいというには否定するしかない。
ただし強さは本物で、他の四将軍にはない専用の必殺技を所有しており攻撃力が高い。防御も優れている上、そもそも弱点である頭部はその前を塞ぐ肉壁で塞いでいて、耐久力まで備えているのでこれを潰していかねばならない。
両サイドに召喚される死神の対処も重要。これらの攻撃を受けながら装甲を潰さねばならず、龍や両腕から繰り出される攻撃を耐え、捌きながら奴の弱点たる頭部を暴き、総力戦でこの糞キメラ野郎を沈黙させる。激しい攻防の末、圧倒したガルアーノに遂に引導を渡すことになる。
以上の通り、最初の大ボスありながらその濃さと黒さ、そして戦いに至るまでの物語のボリュームが並のRPG一本分くらいあるため、我らプレイヤーの印象に強く残る名悪役である。しかし下品な策の演出にこだわる一方で詰めが甘く、それが災いしてエルクやアークに次第に追い詰められては研究施設の廃棄を余儀なくされる醜態を晒していく(あまつさえそれの責や苛立ちを部下や周囲に押し付けるなど往生際の悪いシーンも多い)。
ロマリア軍の兵力確保や“殉教者計画”が進捗してきたことで“キメラ研究所”の役目は終わりを迎えており、同時に“四将軍・ガルアーノ”もまたロマリアにとって捨て駒同然となっていた。ガルアーノ自身も「研究所などもう、どうでもいい」と嘯いているようにその実情は自覚していたが、内心ではかなり焦っており、どうにか手柄を上げようと必死になっていた。しかしそれが上述した詰めの甘さにつながり各地で失敗を起こし、他の四将軍から軽んじられ[42]ますます追い詰められた挙げ句、最後の砦であったロマリアのキメラ研究所への賊の侵入、どころか賞金稼ぎの正体も看破できず、ロマリア最大の脅威たつ人物懐に招き入れるという大失態までぶちかましてしまった。
この時賞金稼ぎから仲間に軽んじられていること、ロマリアにとって用無しになったこと、その現状に焦っていたことを火の玉ストレートで指摘されて狼狽え激昂した上、焦ってなどいないという強がりさえ「でなければ、こんな作戦成功するわけがない」と否定され、ここで正体を明かした“賞金稼ぎ”=アークに完全論破されてしまった。この一連の流れは、それまで溜まりに溜まり続けた鬱憤のカタルシスとなる今作屈指の名シーンである。
果たしてキメラ研究所と己の野望と共に散っていったガルアーノだが、他の四将軍は倒した後に一度は元の姿に戻るのに対し、奴だけはキメラの残骸と肉塊が残るのみであった。
そしてその死すら「奴の力など足下にも及ばん」とアンデルと吐き捨てられるだけで済まされており、まさに上記の追い詰められた立場を如実に表す最期を遂げる事となった。
「へぶしっ!」
本名:ヤグン・デル・カトル
ミルマーナ国軍将軍。前作から引き続き登場し、相変わらず見た目はこの人そっくり。
その正体は既に割れており、性格は極めて短気で好戦的。軍拡により近隣諸国を次々に陥落させたり、グレイシーヌから派遣された和平の使者を躊躇なく殺して死体を送り返したりと、凶暴な本性を曝け出した独裁者と化している。
巨大列車砲“グラウノルン”を軍事兵器に強気な外交を行う他、領海上に“殉教者計画”の拠点施設である油田を建設中。国は壊せてもたった一人の人間は壊せない程度の列車砲があれば何でもできると思っているところがこのお方のカワイイ所で、アーク達を葬るためなら自陣を巻き添えにすることもためらわない姿勢には部下もドン引きである。
旧ミルマーナ国王夫妻がモンスターに殺害され、混乱に陥ったミルマーナにロマリアから出向してこれを治め、以後軍政を敷いている。軍事政治の様は前作と同じ通りで、ロマリア本国からの救援を受けていることで国は豊かになった一方、侵略政治と環境破壊が繰り広げられる事には国民からも嘆きの声が上がっている。
また、サニアからは国家を奪った敵として明確に見定められている。前作でアーク達が倒したニセ大僧正が「両親を殺したモンスター」の片割れであり、さらに「もう一匹、巨大な獣のモンスター」がいるという。ラマダ経典の封印を解いたイーガにより、ともにヤグンの刺客であるとを明かされ、ここにサニアは、祖国再興を果たすためにも、残るモンスターとともにヤグンへの復讐を果たすことを誓ったのである。
グラウノルンを攻略したサニアの手によって列車砲をブチ込まれるという豪快な報復を受ける。「必ずこの手で、くびり殺してやるわ!!」と捨て鉢になりながら、「へぶしっ!」の断末魔と共に崩れゆく執務室の中で果てた…のは、影武者の方であった[43]。
本物のヤグンは軍本部を脱し、憎きアーク一行を葬るべく海底油田の最深部で彼らを待ち構える。
そこで一行が見たヤグン…それは、いつも傍らで、獰猛に暴れていたサルであった。
そして最終決戦を前に現した本来の姿は、サニアが仇として追い続けた“巨大な獣”、ミルマーナ王国を攻め滅ぼし、両親を殺したモンスターの元締めだったのである。
元々人間ではなかった唯一の四将軍[44]であり、影武者の傍らでも絶えず暴れる姿や「やはり肉は人間の肉に限る」「うまかったぞ、母親の方はとくになぁ!」という悍ましき挑発そして明らかに足りてないオツムなどなど、比喩とかではなく文字通りの畜生であった。ここで遂に、人ならざる野獣ヤグンとの決戦の火蓋が切られる。
大ボスとあってステータスが高い上、ガルアーノと違って自由に走り回る。その移動力は全キャラ・モンスター中最大で、どんなに距離を置こうとたちまち詰め寄ってきて攻撃したり、状態異常付加の広範囲魔法でこちらの行動を封じたりと、その凶暴さを体現するようなアグレッシブな攻めが極めて驚異的。
しかし、実はHPがその辺の敵よりちょっぴり多い程度しかない。しかも、動き回れるということは背後を晒しているいうことでもあり、そこをトッシュとかグルガ辺りにズバッとやってもらうだけであっさり沈む。ぶっちゃけお供のヒポグリフォx6の方が厄介まである。
果たして返り討ちに遭ったヤグンは、アンデルに看取られるなんてことは当然なく、助けられるどころか「四将軍の面汚し」とトドメを刺される。 前作からの因縁の敵で四将軍の一角という、悪役としては重要なポジションにあったにも関わらず、虫ケラのようあっけない最期を遂げた。
ぶっちゃけガルアーノよりも詰めが甘く、自軍の陣地をダメにしてグレイシーヌ侵攻を自らストップさせたり、列車砲が狙われてると気付いたクセに先手を打とうとしなかったり、何よりも幼きサニアを「すぐに、のたれ死ぬと思って」逃がしたままにしたりと、様々な失態の末に辿り着いたのがこの様であった。因果応報、天罰覿面とはこの事である。
侵略拡大には寄与したがコイツの役目はそれまでであり、実態としてガルアーノ同様にロマリアにとっては用済みであった上、ガルアーノと違いヤグン本人はそれにすら気付いている気配はなかった。それでのうのうと「私に勝てるものなどこの世にはおらん」と抜かす様はとても滑稽であった。普通に勝てます(笑)
プレイヤーにとっても同僚の二者と比べれば小者同然、大ボスでありながらコイツとの戦いは話の通過点程度の軽さだし、あっけない最弱ボスくらいの認識しか残ってないのではなかろうか。
モンスターゲームでは闘技場への案内役を担当。アンデルと違い真面目に働いている。
「アークとエルク・・・まずい奴等を出会わせてしまったかもしれんな」
スメリア国の大臣。前作でスメリア王を抹殺しアーク達にその罪を着せ、スメリアの実権を手に入れた。
アーク一行が法外な額の賞金首として世界中に手配されているのもアンデルの差し金である。
ロマリアの手の者であることはほぼバレており国民からの人望は皆無だが、“パレンシア改造計画”により物資も行き渡らせず飼い殺し状にして国民を迫害し、スメリアを衰弱疲弊に追い込んでいる。
世界中の人々を洗脳して意のままに操るという“殉教者計画”の統括を務め、そのための洗脳マシーン『殉教者の塔』をあらゆる国に建設している。基本的に本拠地に常駐している他の四将軍と比べて、外遊が多く精力的に活動する。
アーク達との因縁の宿敵。ガルアーノが序盤のラスボスならばアンデルはアーク1~2全体を通してのヴィランと言えよう。前作から着替えて、幅のある帽子を被ったまさに悪代官を彷彿とさせる悪人面を見せつけた。
アーク達より一枚上手で行動しては癪に障る挑発を吐いて消え失せる行動を繰り返し、慇懃無礼な言葉遣いも相まって、前作に引き続いて外道な畜生としてプレイヤーからのヘイトを積み重ねてくる。しかし、常にアークらの裏をかき続けられるのはそれだけ用意が周到であるということであり、油断が多く結果的にそれが破滅の決め手となったガルアーノやヤグンと比べると、やり手の軍司であることがわかる。
現にアーク一行はもちろんのこと、まだ面識が薄かったエルクのことも決して侮らず、彼がパレンシアタワーに潜入した時も自軍の兵では役不足力不足と判断するなど、どこまでもアンデル自身には油断がない。
首魁である“我らの王”への忠誠心は四将軍の中で最も強いが、それ以外のあらゆる人物関係者のことを歯牙にもかけない。特に同じ四将軍であるガルアーノを完全に嘗めており、奴の統括するキメラ研究所は殉教者の塔の護衛モンスターを量産するためのものと割り切り、まったく重要視していなかった[45]。
パレンシアタワーを普通に徘徊するヂークベックを見てタワーの警備に疑問を抱き、その際警備のザルさを中間管理職の責任にしている。「な、なぜ俺なのぉ~」
胸糞悪くも実力は確かな強敵アンデルを、終盤で遂に追い詰め直接対決を仕掛けることになる。
聖櫃に溜めていた負の力を解放し、道化師のような姿に変貌。即死魔法『デス』は受ける側からすれば驚異的で、高い魔力で撃つ『ディバイド』で意外な大ダメージを喰らう恐れも。その他『キュア』で回復したり、『マインドバスター』でこちらの持久力を削ってくるなど、そのゲスでクズな本性を表すかのような小癪な攻撃を展開する。
搦め手ばかりは豊富だが直接の攻撃魔法は一つも用意しておらず、しぶとさ以外で目立った特徴がない。それどころかHPも防御力もボス補正がないまさかの紙耐久。脳筋を2~3人固め、デス対策に蘇生役を据えるバランスの良いパーティで臨みさえすればまるで苦労せずに倒すことができる。弱すぎだろ…ぶっちゃけ随伴のトカゲ6匹の方が厄介とか言ってはいけない
ストーリーの中盤はアンデルの殉教者計画を潰すため各地の塔を攻略するのだが、塔が集めた負のエネルギーは聖櫃へと送られ続けていた。殉教者計画の真の目的はこちらにあり、ある意味計画そのものがアーク達を撹乱させる為の罠であったとも言える。
殉教者の塔の一つであったパレンシアタワーも落とされた時点でお役御免となり、既に身を隠していたアンデルは聖櫃を開き、充分に溜まった負の力を解放して“我らの王”復活のために本格的な行動を開始。これにより闇の力が一気に増幅したが、過去に戻って再封印された(ククルの人物項を参照)のは些細なことながらもアンデルにとって唯一の誤算だったと思われる。
最後に残された“殉教者の塔”南極と北極に建てられた氷の塔のどちらかに聖櫃を隠し、決着をつけんとするアーク達を迎え撃つ。そして決闘の末敗れたアンデルはなんと聖櫃を破壊してしまう[46]。“闇の力“を封じる手段を永遠に失わせ、勝ち誇りながら事切れる。
最期の最期まで奴の打つ手を阻止できないまま死んでいき、前作からここに及ぶまでひたすら溜まりに溜まり続けた鬱憤はとても晴らしきれず、勝ち逃げのような退場を果たした正真正銘のド外道であった。
モンスターゲームではトレードセンターの案内役を嫌々任されており、クレームものの悪態で接客している。センターには部下のモンスターがおり、「俺達のせいにするな」「自分も働け」など言われて壊滅的に人望がないことがわかる。
「案ずるな、どうせガルアーノの客人だろう、やつに任せておけ」
四将軍の筆頭。
その主な任務はロマリア城壁内部の防衛およびクズ鉄の街の見張り・粛清を指示すること。そして…
要するに本国の防衛を統括する要職に就く重要人物。城下町やトンネルはもちろんクズ鉄の街の動向にも常に目は光らせているのだが、とにかくやる気がない。
キメラ研究所に侵入されても「ガルアーノの客人」って放任するし、そのずっと後にいよいよ本国に攻め入るレジスタンスの行軍もまともに止めないし、ガイデルから激詰めされても言いくるめるだけだし、尋常じゃない空気っぷりを振りまくダメ悪役。
パーティメンバーとの因縁もないし、とにかく出番も頭皮も薄くて名前も覚えてもらえない。ザルソバとか△とか、挙句にはザルハゲとか…
序盤にロマリア四将軍が闇黒の支配者の間に集結し、各人の進捗を報告するシーンがあり、ここでザルバドは「空中城」というものについて口にしている。それの実態はロマリア市街地を攻略した後に遂に明らかになる。
といっても元あった城塞がフワッと浮き上がったワケではない。街を巻き込むように元あった城を粉砕し、瓦礫の中から現れた“ロマリア空中城”と呼ぶべきそれは、頂点が高く尖った三角錐を上下でつなぎ、それぞれが別の方向にゆっくりと回転する、人造建築物として異様そのものの外観をしていた。
ザルバドの真の使命は、ロマリア空中城を起動させることだった。その原動力は“殉教者計画”により集められた負のエネルギーで、“欲に染まった人間”による起動を必要としたため、その役目をガイデルに担わせることで空中城の完成と相成ったのである。
ロマリア市街の防衛戦も、ガイデルの恐怖心・猜疑心をさらに煽り立てるためにわざとずさんな指揮を執っていた[47]。果たして“闇黒の支配者”復活の準備が整ったザルバドは、最後の大詰めためにアーク達と対峙する。
空中城の半身を模したような錐体のオブジェクトと融合した姿がザルバドの戦闘体で、4種の属性魔法と、ザルバドビットという6体の子機を駆使して攻め立ててくる。
ザルバド本体は一切動けない上、反撃を含めた物理攻撃はおろか防御も回避もしない。直接攻撃を担当するのがこのザルバドビットなのだが、全滅させても次のターン初頭(ターン消費行動ではない)に再度召喚して補充する。
ビット一つだけで並のモンスターを上回る装甲の硬さを誇る上、ザルバド本体に至ってはHPが遂に4ケタに至る。しかも隣接する足場が正面にしかないため前衛で囲むことも出来ない(正面2マス攻撃武器なら届くが)ため有効打というものが与えられず、チマチマとその装甲を削っていくしかない。泥臭い持久戦になることは避けられないだろう。
辛くも勝利することで遂にロマリア王ガイデル、そして闇黒の支配者の待つ最奥部へと歩を進めることになるのだが、「人間がここまでがんばるとはな…」という(皮肉めいた)賞賛と、人類の行く末を最後まで呪うかのような言葉を残し、事切れる[48]。
ボスキャラとしてのザルバドはとにかく手強く、先に戦ったヤグンとアンデルが妙に不甲斐なかった分プレイヤーには殊更に脅威を感じるだろう。しかしこの後戦う闇黒の支配者の方が別次元に至るためそっちに全部インパクトを持って行かれた感じがあり、結局は空気キャラなのであった。
…が、ザルバドに関しては意外と裏設定が多いというかゲーム終盤においてコイツに限った話じゃなくシナリオの描写が粗いせいで、作中で触れないところで多分に考察の余地は多く残されている。本筋とは関係ないので脚注項での解説になるが、以下にそれらの考察について述べる。
かませ同然の扱いについて→[49]
「さっさとアークを倒しに行かんかっ!」
ロマリアの王。
世界中で暴虐の限りを尽くす国家の君主としてどれだけ悪辣な大悪党なのかと思わせておいて、終盤にアンデルを下した後に漸く姿を現したその本人はというと。
結論から言えば尋常ではない小物臭を全身から放つ臆病者、そしてコオロギ並に頭が悪いと何一つ魅力の欠片もない俗物中の俗物であった。
四将軍が失態に失態を重ね、遂に残す所ザルバド一人となったことでコイツの焦りは限界に近づいており、上記の台詞でザルバドを急かそうとしても
△「恐れながら 私がこの城を離れれば ガイデル様をお守りする者がいなくなるかと・・・」
ガ「いや、まて、それでは困る お前にはこの私を守ってもらわねば・・・」
それはもう物の見事に言いくるめられている有様である。
ついでに闇黒の支配者が与えてくれるという最終兵器についても潜在的な猜疑と恐怖心から手を出せないでいると
鏡「ガイデル様の力を見せつければ、すべての者がひれ伏すでしょう
そして あなた様は世界を手にいれることができるのです」
ガ「フフフ、そ、そうだ 私は全世界を手に入れるのだ!
もうすぐだ もうすぐすべて私の物にながるのだ わははははは!」
鏡(そうだ・・・もうすぐだ・・・)
とやっぱり良いように扱われ結局虚勢を張るだけのザマは滑稽すぎて見てられない。
結局の所、闇黒の支配者や四将軍からいいように利用されるばかりの、まさしく傀儡の王でしかなかったのである。
ザルバドと同様にそこそこ深い裏設定があるキャラクターでもあるが、あっちのハゲとは異なりその徹底されたクソザコっぷりもあってか見せ場の少なさの割にまあまあ存在感は強い。→[52]
「いよいよだ。愚かな人間に代わり、我々がこの世界を支配する時が来た」
古の七勇者によって封印された悪しき存在。しかしその邪悪なる意志までは封じられておらず、ロマリア城の深部に安置された鏡の中から四将軍を率い、世界の支配をもくろみ暗躍し続けている。
その正体は今作のストーリーを進めながら明らかにされていくのだが、鏡を介してアンデルと対話をする形で前作から登場はしていた。
元々は遙か昔に君臨していた人間の王で、支配欲に駆られて闇の精霊を取り込み、邪悪の存在と化したなれの果て。鏡を介して偉そうに四将軍を従え、ロマリア王ガイデルを唆しながら世界に戦乱をもたらすまさに全ての元凶、だいたいこいつのせいを地で行く悪党中の悪党。
人間の負の力を集める為に殉教者計画をアンデルに指揮させ、それが失敗しても充分に溜まった負の力を糧にし、ロマリア城を浮上させて世界を高みの見物としながら、一見すれば追い詰められている状況を演出することでガイデルの恐怖心を煽りに煽り、そして“計算通り”城の深部まで到達したアークを相手に脅えきったガイデルに遂に封印を解かせる。
解放された闇黒の支配者は早速その力を存分に振るい世界中に様々な大災害を発生させ、今まで訪れた様々な街の人々が為す術もなく大津波や火事に呑み込まれていくモノローグはトラウマそのもの。
そしてガイデルに対して毛ほども叶えてやるつもりもなかった『世界を支配するための力を与える』と甘言を続け、最後は恩を仇で返すかのように微粒子も残らず消滅させるドクズである。
本作の敵キャラはキメラから微粒子に至るまで強さがイマイチで、ボスキャラでさえ例外ではなかったのだが、コイツは別格中の別格。特に第二形態はHPは9999で、凶悪な範囲攻撃を際限なくぶちかまし、半端なく高威力かつ広範囲の物理攻撃まで使うなどとそれはもうやりたい放題。
普通にプレイしていてコイツの元に辿り着く時点でパーティの平均レベルは120くらいに至っていれば良い方だが、それでさえ苦戦は必至。ただセコいだけじゃない規格外の強さで数多のプレイヤーをトラウマと絶望のどん底に陥れた。
ただ誰か一人を最大レベルの1000まで上げてやれば一人でもあっさり勝てるし、ヂークベックやモンゲを利用したりして200以上までレベルを高めてやればさすがに難なく勝てるくらいにはできる。もちろんそこに至るまでにかなりの根気が必要であるのは言うまでもないのだが…。
こうした苦労の末にようやく勝利を勝ち取っても、精霊と同化したことで不死の存在となったコイツを滅ぼすことはできない。パーティに迫られた選択肢はコイツを封印する手しか残されておらず、それを遂行するために既に吸収されたククルと、勇者アークの生命が引き換えになった。
辛くも世界の滅亡までは免れるのだが、世界中に及んだ厄災により数多の犠牲者を生み出し、すっかり荒廃した世界を背にアークとククルを喪った絶望感に打ちひしがれるエルク達の姿はゲーム史に残る鬱エンディングと言っても過言ではないだろう。
1997年7月31日発売。
初期出荷分の抽選プレゼントで送付された非売品モンスターゲームにカジノゲームをセットにする形で一般販売されたソフトウェア。『アーク、たまには脇役になりなさい。』がキャッチコピー。
本作のセーブデータを基にプレイすることができ、本編中で仲間にしたモンスターを使って闘技場の制覇を目指すことが目的となる。おそらくこの時期に大ヒットを飛ばしていた某2色のモンスターのシステムにかこつけてモンスターのシステムで押そうとか思ったに違いない
闘技場を勝ち進むことで人間キャラも参戦するようになったり、強力なアイテムを手に入れたりする事が可能になる。
このアイテム入手が最大の売りと言っても過言ではない。上述した紫の思い出草が店売りされている他、最難フロアアイテムの一つ炎の剣や、無強化で最強クラスの武器『エルソード』、さらに最強の装備『最強の復活の薬SS』(嘘は言ってないよ)など、本編に持ち込んでも役に立つアイテムが様々に手に入れることが出来る。
ただし多くは勝ち進んで手に入れる賞品であり、この戦闘に耐えうる精鋭モンスターを育て上げる必要があるためその道のりは決して楽なものではない。
その他にもヂークベックの経験値分配器の使用や、本編の進行度に関わらずマザークレアのサービスが受けられるなど機能が充実している。アイテムやモンスターのトレードを利用して倉庫データの運用をするプレイヤーもいたりする
さらには『シャンテの劇場』で戦闘ボイスを利用した寸劇を見れたりと、本編の陰鬱さを晴らすかのような前作のノリが戻ってきたような小ネタが充実しており、まさに珠玉のファンディスクといえる仕上がりの逸品だ。
しかし、返す返すになるが本ソフトウェア自体が相当の入手難易度を誇るレアアイテムである。
出荷台数が少なかったのか中古品の出回りは極めて少ない。所持している人やゲームアーカイブスをDLした人は大事に大事にして欲しい。
なお、カジノゲームは単なるミニゲーム集で本編との連動要素はない。
発売よりやや時間が経過してからではあるが漫画やアニメ化がなされた。主に本作序盤のストーリーが元になっている。
エニックス刊行。月刊少年ガンガンと、ガンガンWINGで短編が連載された。
全53話で単行本10巻+短編集の全11巻構成。
作画は『六文天外モンコレナイト』や『職業・殺し屋。』などを手掛けた西川秀明氏。
少年漫画らしいアツい展開とリーザやククルのエロさ、躍動するおっぱいが魅力である。
ガルアーノ戦までのストーリーをアレンジしており、“白い家“のエピソードがかなり掘り込まれている。特にジーンに大胆なアレンジが施され、原作を超える鬱展開が繰り広げられた。
ちなみに西川秀明氏は『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』の2~4巻に寄稿している。
上記漫画の第1巻が収録された。
エルク、リーザ、シュウはオリジナルキャストが出演し、ナレーションはアーク役の優希比呂氏が担当。他にアルフレッド役の松本保典氏など。
郷里大輔氏、北村弘一氏、島香裕氏、清水敏孝氏など、現在は鬼籍に入った往年の名役者も出演している。
『4コママンガ劇場』作家陣の一人藤凪かおる氏の作。
掲載誌の作風にのっとりギャグ要素が強い話で、エルクのひぞくせいが振り切れていたりシュウのヒエン[53]愛がヤンデレの域に達していたりなど、キャラクター崩壊ともとれる描写が多々ある。
記憶に残りにくいコピーエルクとの戦闘シーンなど。
こちらもエニックスより刊行。同社のアンソロジーコミックシリーズの一つで、全2巻が発売された。
扉絵は2巻とも上記漫画版を手掛けた藤凪かおる氏が担当。執筆作家陣には当時まだ学校生であったたるみ氏や、後に大羽快のペンネームで躍進した原淳氏が名を連ねる。
いずれも現在は廃刊となっており、古書店やオークション等でも見掛けることはまれであり、入手が困難である。
衛星放送局WOWOWにて1999年4月5日~10月11日まで放送。全26話。
川崎逸朗氏の連続放送アニメ初監督となる作品。音楽は数々のテレビドラマやアニメの劇伴を手掛けた大島ミチル氏が担当。
一部キャラクターの声が原作より変更されており、エルク役に浪川大輔氏、リーザ役に堀江由衣氏がキャスティングされた。他、アニメオリジナルキャラクターのクライブ役に飛田展男氏など。
13話までは原作の“白い家”編がベースだが、14話以降はアニメオリジナルのストーリーが展開された。
地上波では放映できないエログロが加速した超鬱展開が続く作品で、『聖母』ミリル(キメラを生み出す母体として改造された姿。もちろんククルのそれとは別の意味である。)の両手と下腹部から下が生体改造された人ならざるものではなくなった裸体の状態で白い家のリアクターカプセルの中に収まっているという醜悪な惨状を目の当たりにしたエルクや視聴者諸君に深いトラウマを植え付けた。
VHSおよびDVDにてソフト化されたが、こちらも出回りが少ない希少品である。
掲示板
434 ななしのよっしん
2023/11/16(木) 15:08:22 ID: MmIi8nuWlP
薬草にレベル付いてて、装備したり鍛冶屋で成長させられる
とかいうなかなかに聞かないシステムだからなぁ
435 ななしのよっしん
2023/12/31(日) 00:45:17 ID: J3+zjwTZID
アークザラッドは現実世界ではなく、文明水準が現実世界の現代並みの架空世界を舞台にしているが、魔法が存在するような世界の文明水準が現実世界の現代並みになることなど信じられん。
魔法が存在するような世界の文明水準は現実世界の中世並みで停滞するものじゃないのか。
異世界ものの異世界なんてみんな、文明水準は現実世界の中世並みなんだから。
436 ななしのよっしん
2024/02/23(金) 23:59:18 ID: tr7bFEc5rf
本来2で完結予定だったみたいだけど、2のバッドエンドみたいな終わり方からして、続編が出る予定だったのかね?と思っていた
まあ全体的にバトルのバランス(特にラスボス)がきついのがアレだけど
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/11(水) 10:00
最終更新:2024/12/11(水) 09:00
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