イケル・カシージャスとは (イケルカシージャスとは) [単語記事]

イケル・カシージャス（Íker Cas ill as Fernández, 1981年 5月20日 - ）とは、スペインの元サッカー選手である。ポジションはGK。愛称は聖イケル（San Íker）。

概要

1990年に9歳でレアル・マドリーの下部組織に入団。1999年 9月12日に行われたアスレティック・ビルバオ戦でデビューをプロデビューを果たすとそのままレギュラーに定着。2000年 5月24日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝・バレンシア戦では史上最年少の19歳4日でスタメン出場し優勝に貢献した。

しかし2012年末に当時の監督であったジョゼ・モウリーニョとの確執が噂されると、タイミング悪く左手骨折という大怪我を負ってしまう。クラブは緊急補強としてディエゴ・ロペスを獲得。カシージャスの復帰後もディエゴ・ロペスはポジションを渡さず、結果的にカシージャスの出場機会は激減した。

2013年夏にカルロ・アンチェロッティが監督に就任したがリーグ戦2試合の出場に留まった。2014年にはディエゴ・ロペスが退団し再びゴールマウスを守ることとなったが、サポーターからブーイングの標的にされるようになると、シーズン終了後にはクラブ側からもダビド・デ・ヘアの獲得意志を伝えられ退団を迫られた。

2015年にポルトガル・プリメイラ・リーガのポルトへ移籍した。正ゴールキーパーとしてプレイしていたが、2019年 5月に心臓発作で倒れる。引退も囁かれる中で復帰を目指して練習を再開。選手登録はされず、スタッフとしてチームに帯同した。しかし復帰は叶わず、2020年 8月に現役を引退した。

超人的な反射神経と、確かなセービング技術で数々のビッグセーブを見せてきた現代を代表するゴールキーパーの一人。一方でゴールキックやパントキックといった足元の技術に関しては不安を見せる。この欠点は本人も認めるところであり、幼少期にキックの技術を教わらなかったことが原因とのこと。

本人は根っからのマドリディスタであるが、レアル・マドリーの宿敵であるバルセロナの象徴、シャビとは幼少からの付き合いであり、各年代の代表を共にしてきた親友同士。複雑な歴史と民族問題を抱えるスペイン代表の近年の団結と成功は、2大クラブの象徴である彼らの歩み寄り無しでは成し得なかったと言われている。

2012年にはシャビと共にアストゥリアス皇太子賞を授与された。

2002 FIFAワールドカップでは大会直前にアフターシェーブローションの瓶を足に直撃させて負傷するという失態を犯したサンティアゴ・カニサレスに代わり第1GKとして出場。決勝トーナメント1回戦アイルランドとのPK戦では3本止め、スペインをベスト8に導いた。その先であんな酷い目に遭うとは予想にもしてなかったであろう･･･。

EURO2008以降はスペイン代表のキャプテンを務め、EURO2008、2010 FIFAワールドカップ、EURO2012の史上初となる主要大会3連覇に大きく貢献。EURO2012では全6試合を1失点で抑える驚異の守備陣を形成した。

しかし2014 FIFAワールドカップでは初戦のオランダ戦で5失点の完敗を喫すと、続くチリ戦でも2失点を許しグループリーグ敗退に終わった。