イスラフェルとは (イスラフェルとは) [単語記事]

イスラフェルとは、

音楽を司るイスラームの天使。
新世紀エヴァンゲリオンに登場する使徒。1に由来する

イスラム教のイスラフェル

イスラム教において、最後の審判時にラッパを吹く役目を務める。別名イスラフィール、サラフィエル。「四枚の翼を持つ」「大地から神の玉座まで届くほどの長身」「神の創造物の中で最も美形」と言われている。言わば背の高いイケメンである。ただし全身が髪の毛、目、舌で覆われていてその上からベールを被っている説もある。
イスラフェルは一日に六度、地獄を見下ろす。地獄で過酷な責めに遭う人間たちを見て、イスラフェルは心を痛めて涙を流す。が、その涙の量が尋常ではなく放って置けば地上が洪水になってしまうほど。よって神は地上が水浸しにならないよう常に注意しないといけないという。また彼は音楽を司る天使で、ラッパ(またはトランペット)を持つ。蜂の巣状になった動物の骨で出来ており、蜂の巣穴一つ一つに死者の魂が眠っている。最後の審判の日にはエルサレムの聖なる岩の上でラッパを吹き、死者を蘇らせる。そして最後の審判でイスラフェルは業火に焼かれてしまうのだが、後にアッラーによって復元される。ちなみにイスラフェルは「燃えている者」を意味する。

また別のイスラムの民間伝承では、アッラーが最初の人間アダムを作るために必要な「七色の塵」をイスラフェル、ジブリール、ミカイル、アズラエルが取りに行く事になった。しかしアズラエル以外は七色の塵の持ち主に騙されて持ち帰れなかった。ドジっ子。

新世紀エヴァンゲリオンでは

第七使徒として出現。紀伊半島沖で潜行しているところを護衛艦「はるな」によって発見される。第三新東京市にはラミエルの残骸が残っていたため、エヴァ初号機と弐号機は空輸されて上陸予想地点へ移動。水際での撃滅を狙った。日本に来て初の実戦であるアスカは血気盛んで、水中から姿を現したイスラフェルに肉薄。ソニックグレイブで一気にイスラフェルを唐竹割りする。あっという間に両断されたイスラフェルだったが、二つに斬られた身体から個体が発生。2体に分裂したイスラフェルは初号機、弐号機を吹っ飛ばして行動不能にさせた。初号機と弐号機は2キロほど吹っ飛ばされ、それぞれ湖と畑に頭から突っ込んで犬神家を髣髴させるような格好となってしまった。
エヴァによる迎撃を突破したイスラフェルだったが、国連軍の仕掛けたN2爆弾を喰らい構成物質の28％を焼却されて自身も六日間行動不能となる。この六日間の間にネルフはイスラフェルに対する調査が進め、コアに対する二点荷重攻撃が有効であると判断。ユニゾンを完璧にするためシンジとアスカを同居させて息を合わせた。6日後、侵攻を再開したイスラフェルは再び一つの個体に戻り、第三新東京市に到達。しかしシンジとアスカは音楽によって完全に息を合わせており、分裂したり怪光線を発したり、防御壁を切り裂いたりしてエヴァを攻撃するも成果は挙げられず、たまらず一つの個体に合体したところをユニゾンアタックでコアを蹴り壊され、62秒で殲滅された。
なお、分裂後橙色の方を甲、明るい灰色の方を乙と呼称している。

貞本エヴァ(漫画版)にも登場。内容はアニメと大差無いが、イスラフェルが水中から手を出して襲い掛かる描写が追加されていたり甲乙に分裂後、それぞれ初号機と弐号機を持ち上げて投げ飛ばし、空中でぶつけて戦闘不能にするなど所々描写が変わっている。

ネルフの調査結果によるとイスラフェルは分裂・合体・再生能力を有しており、分裂したイスラフェルは互いを補完し合っている、言わば2体で1体の使徒だという。

ニンテンドー64専用ソフト「新世紀エヴァンゲリオン」では、対イスラフェル戦のみ音ゲーとなる。事前に何度も練習できるとはいえ、一度でも失敗すると即ゲームオーバーという厳しい戦い。戦闘の経緯は、ほぼアニメ版と同一である。
PSP専用ソフトの「バトルオーケストラ」にも参戦。長いリーチと高い攻撃力を誇り、遠距離戦を得意とする。覚醒すると分身を作り出し、攻撃が二回ヒットするようになる(甲乙としてではなく単純に二体に分身)。必殺技を繰り出す時のみ甲乙に分裂し、息の合った連携プレーで相手をボコボコにする。