イノベーター理論とは、マーケティング用語である。商品が普及していく段階を五つに分け、それぞれの段階における特徴を分析したもの。
新規性のある商品やサービスを消費者がどのように受け入れていくかについては、ある程度段階を踏んで普及していくという特徴がある。
1962年、スタンフォード大学のエベレット・M・ロジャーズ教授が『イノベーションの普及』という著書の中で発表したその段階は五つに分類され、以下のように説明された。
ロジャーズ教授は『イノベーションの普及』の中で、イノベーターとアーリーアダプターを合わせた16%にどうリーチするかが、新規商品やサービスが普及するかどうかの分岐点であると述べ、「普及率16%の理論」とした。
対してアメリカの経営コンサルタントであるジェフリー・A・ムーア氏は、イノベーターとアーリーアダプターをまとめて初期市場と呼び、アーリーマジョリティーからラガードをメインストリームとしたうえで、初期市場とメインストリームの間には「キャズム」と呼ばれる深い溝があり、この溝を超えることが市場開拓において重要だとする「キャズム理論」を提唱した。
イノベーターとアーリーアダプターを合わせた16%の普及率まではいわゆる「先物買い」であり、新しいものに飛びつく層と、これからを期待して購入する層である。対してアーリーマジョリティーから先は商品やサービスを採用するに足る実績を必要とするため、アーリーアダプターまでの層がその実績を示せるかどうかによってキャズムの壁を越えられるかどうかが決まってくる。
そのため、新規商品やサービスはまずアーリーアダプターを攻略したうえで、実績を示し、アーリーマジョリティ―の購買意欲を刺激する必要がある。
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最終更新:2024/04/19(金) 03:00
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