インダパミド 単語

インダパミド

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医学記事 ニコニコ大百科:医学記事
※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。

インダパミド(Indapamide)とは、チアジド系類似利尿薬である。販売名ナトリックス®京都品工業)、テナキシル®アルフレッサファーマ)。

概要

有機化合物
インダパミド
インダパミド
基本情報
英名 Indapamide
略称 IDP
化学 C16H16ClN3O3S
分子量 365.84
化合物テンプレート

インダパミドは、チアジド系(サイアザイド系)に類似した構造をもつスルファモイルベンズアミド系利尿薬である。緩和な利尿作用と持続的な降圧作用を有し、高血圧症の治療に用いられる。

フランスセルヴィエ研究所で開発された。本邦では1984年にナトリックス®1990年にテナキシル®が承認されている。規格はいずれも1mg錠と2mg錠の2種類が製造販売されている。1mg錠剤には割線が入っているため、0.5mg分割して調剤できる。ジェネリック医薬品はない。

効能・効果

用法・用量

医薬品添付文書に記載されている用法用量は、インダパミド2mg1日1回朝食後に経口投与(適宜増減)である。しかし、チアジド系利尿薬は用量依存的に副作用発現頻度が上昇する傾向にあり、チアジド系類似利尿薬であるインダパミドも少量(0.5~2mg/day)で使用されることが多い。[1]

作用機序

インダパミドは、腎臓の遠位尿細管においてNa+/Cl-共輸送系を阻し、Na+とH2Oの再吸収を抑制することで利尿作用を示す。この利尿に基づく循環血液量の減少のほか、アンジオテンシンや交感神経感受性低下に基づく末血管滑筋の収縮抑制によって、血圧が低下すると考えられている。1日1回の内24時間効果が持続する。

禁忌・副作用

尿や急性腎不全の患者への投与は、腎機がさらに悪化するおそれがあるため禁忌

インダパミドはナトリウム(Na+)再吸収を抑制し、それに伴いカリウム(K+)排を増加させる(尿細管内Na+濃度上昇によりNa+/K+交換系が活性化してK+進する)ため、体液中のNa+とK+が低下する傾向にある。したがって、体液中のNa+やK+がもともと低下している患者への投与は、低ナトリウム血症や低カリウム血症をきたすおそれがあり禁忌

デスモプシンミニリンメルト®)は、抗利尿作用を有するため中枢性尿崩症間頻尿などの治療に用いられている医薬品だが、過剰な分貯留によって低ナトリウム血症を引き起こす可性がある。したがって、インダパミドとデスモプシンの併用も禁忌となっている。

副作用として、低ナトリウム血症(倦怠感、食欲不振、吐き気)、低カリウム血症(倦怠感、不整脈)、高尿酸血症、高血糖などがある。

同種同効薬

トリパミド

トリパミド(ノルモナー®)は、インダパミドと同じスルファモイルベンズアミド系利尿薬である。インダパミドと同じく本態性高血圧症の治療に用いられているが、需要低下により販売中止予定。

インダパミドやトリパミドは、一般にはチアジド系類似利尿薬に分類される。チアジド系類似利尿薬として、ほかにメフルシドバイカロン®)、クロルタリドンがある。メフルシドは、高血圧症だけでなく心不全や浮腫の治療にも用いられる。

利尿薬全般の説明は利尿薬の記事を参照。

関連動画

ナトリックス®とは関係ないが同名なので紹介

関連静画

関連商品

関連項目

脚注

  1. *高血圧治療における利尿薬の用量についてexitpdf注意)
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