ウィルソンテソーロ 単語

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ウィルソンテソーロ

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ウィルソンテソーロWilson Tesoro)とは、2019年生まれの日本競走馬鹿毛

な勝ち
2023年かきつばた記念JpnマーキュリーカップJpn白山大賞典Jpn
2024年JBCクラシックJpnⅠ)

概要

キタサンブラック*チェストローズUncle Moという血統。
言わずと知れたGⅠ7勝の「みんなの」。種牡馬としても初年度産駒から世界最強イクイノックス、2年から皐月賞ソールオリエンスを出して評価がうなぎ上り中である。ウィルソンテソーロは初年度産駒の1頭。
アメリカ産のマル外で、日本でもおなじみ*フレンチデピュティ。戦績は船橋で7戦2勝。ウィルソンテソーロが初なのだが、2019年フェノーメノをつけたが流産、2020年に再びキタサンブラックをつけたが不受胎に終わり、その後に蹄葉炎で死亡してしまった(登録上は同年8月に用途変更)。そのためウィルソンテソーロはきょうだいのいないひとりっ子
アンクルモーは2010年BCジュヴェナイルなどアメリカの2歳G1を2勝した2016年ケンタッキーダービーNyquist2022年ベルモントSMo Donegalを輩出しており、世界的に衰退気味なグレイソヴリン系の大物種牡馬として存在感がある。

2019年2月25日日高町のリョーケンファームで誕生。オーナーウシュバテソーロでおなじみ、「テソーロ」冠名の了徳寺健二ホールディングス㈱。リョーケンファームは了徳寺オーナーが2018年に開業した牧場で、ウィルソンテソーロはオーナーブリーダーとしての1期生である。

名意味は「人名より+冠名」。

祭り囃子のお宝息子

2歳~3歳(2021年~2022年)

高木登厩舎に入厩し、デビュー2021年8月28日新潟・芝1800mの新馬戦三浦皇成上に、27.0倍の6番人気で、中団から前に食らいついていったが、前を走っていた青鹿毛立つ大きな流星をした、同じを持つ2番人気にはあっという間に置いていかれ、人気通りの6着。……そう、後の世界最強イクイノックスである。言うまでもなく、これが最初で最後の顔合わせであった。3着にも阪神JFサークルオブライフがおり、さすがに相手が悪かった。

このあと左前脚の骨折が発覚、ボルトを入れる手術となってしまい長期休養に入る。その間に田中博康厩舎に転厩。10ヶが経ち、復帰戦はイクイノックスが2着に敗れた日本ダービーもとうに終わった2022年6月26日東京・芝2400mの未勝利戦だった。戸崎圭太上に3番人気に支持され、2番手追走から逃げオーシャンヨリ体を併せて追いべに突入したが、競り負けて後続にまれ7着。以降はしばらく戸崎が戦となる。

続いては7月27日福島・芝1800mの未勝利戦。前走の内容から距離短縮ならと2番人気に支持され、今回も2番手で逃げを追いかけたが、直線で沈んで13着に撃沈。

ここで戸崎騎手の進言もありダートに切り替え、8月28日新潟ダート1800mの未勝利戦へと向かった。5.3倍の4番人気だったが、前で逃げる1番人気と3番人気の2頭を少し離れた3番手で見ながら先行すると、直線であっさりかわして、あとは突き放す一方。古オープン級の好時計叩き出し、2着サトノギベオンに1.8差の大差圧勝を飾る。

続く10月15日東京ダート1600の場の1勝クラスでは前走の勝ちっぷりから1.3倍の断然人気に支持され、3番手先行から持ったままで先頭に出て、そのまま力強く突き放して5身差で勝。
11月12日、同条件の2勝クラスでも1.4倍の支持に応え、前の集団で進めて直線で外に持ち出し、2番手からり込みを図るダイシンピスケスを余裕で差し切って快勝する。

4歳(2023年)

明けて4歳初戦は、1月5日中山ダート1800mの招福S3勝クラス)。ここも1.5倍の断然の支持を受けると、3番手追走から直線抜け出して押し切る余裕の勝ちっぷりで4連勝。ダート転向以来、傷であっという間にオープンへと昇格した。

この連勝で3月26日マーチSGⅢ)に乗りこむ予定だったのだが、戸崎圭太が同日の高松宮記念ピクシーナイトの先約があったため、戸崎騎手が乗れることを優先して3月5日の総武S(OP)に切り替え。ところが中央のオープンでは出走間隔の長いが優先されるという都合であえなく除外となってしまう。

仕方ないので3月19日の中ダート1800mの名古屋城S(OP)へ向かったのだが、戸崎圭太スプリングSで1番人気セブンマジシャンに乗りに中山に行っていたため、結局鮫島駿がテン乗りとなった。2.0倍の1番人気に支持されたが、スタートで隣のにぶつかられて思うように先行できなかったこともあってか直線で伸びず、勝ちから0.9も離された5着。ダートでは初を喫する。

この敗戦のあと、理由は不明だが2度の転厩。美の開業3年、小手準厩舎に移籍することになった。

転厩初戦は初の地方重賞初挑戦となる、名古屋ダート1500mのかきつばた記念Jpn戸崎圭太は1番人気ドライスタウトに騎乗するため、上には交流重賞川田将雅を新たに迎えた。56kgという斤量優位もあり、ドライスタウト1.7倍に次ぐ3.0倍の2番人気に支持される。
レースは前で進めると、4コーナーで抜け出したヘリオスドライスタウトを外から強襲。ドライスタウト体を併せてのしい叩き合いとなり、全く並んでゴールイン写真判定となったが、ハナドライスタウトをかわして、1分311のレコードタイム重賞初制覇を飾った。小手厩舎も嬉しい重賞勝利キタサンブラック産駒ダート重賞勝利ともなった。

続いて川田騎手と向かったのは、なんと前走から500mの距離延長となる2000m戦、7月盛岡マーキュリーカップJpnダート2000m以上は初めてで、今回はトップハンデ55kgかつ距離延長がどうよ?と見られつつも、2.2倍の1番人気に支持される。
レースはまずメイショウフンジン逃げ捲り逃げおもしれー女テリオスベルがいつも通り2コーナーで捲ってハナに立つ展開を、その乱ペースに乱されることなく好位で追走。直線残り200mでテリオスベルをかわすとあとは一気に突き放し4身差、前走に続いて2:01.8のレースレコードで圧勝。距離不安もなんのそので重賞連勝を飾る。

交流GⅠ級出走にはまだ賞金を積まねばならない立場ということもあり、続いては金沢に転戦して9月白山大賞典Jpn。前走の勝ちっぷりもあり1.2倍という圧倒的な支持を集める。
先行集団を5番手で追走すると、3コーナーから徐々に前へ進出。4コーナーでまとめて前を捕まえると、食い下がってきた逃げメイショウフンジンをねじせるように半身差で勝利重賞3連勝を飾る。

というわけで充分な賞金を確保し、大一番のJBCクラシックJpnⅠ)へ参戦。上は川田将雅が同冠のウシュバテソーロに乗るためにアメリカに行っていたので、菅原明良がテン乗りとなった。テーオーケインズメイショウハリオの6歳勢2頭に次ぐ4.7倍の3番人気に支持される。
ところがレースは5番手で進めたが、3・4コーナーでのペースアップについていけず、見せ場のないまま勝ったキングズソードから1.8も離された5着。掲示板確保とはいえ10頭立てで中央勢7頭の5番手なのだから敗である。

続いて向かったのは久々の中央、チャンピオンズカップGⅠ川田将雅クラウンプライドに騎乗、戸崎と菅原中山に行っていたため、上はテソーロ軍団によく騎乗している4年の若手・原優介となった。ウシュバテソーロこそいないもののほぼ現役ダート最強決定戦と言って遜色ないメンバーの中、前走の負け方が全な力負けに見えたこと、さらにこれが2回GⅠ騎乗という実績のない若手への乗り替わりとあっては人気が下がるのは致し方ない。92.0倍の12番人気であった。いやそれにしたって今年の重賞3勝が、まだオープン勝ちのないメイクアリープより人気ないのはちょっと軽視されすぎじゃない?
レースが始まり、1番人気レモンポップ逃げを打つ中、スタートで後手を踏んだウィルソンテソーロは後方からになってしまう。前有利の中ダート1800で、好位先行が身上のウィルソンテソーロにとっては痛い出遅れだったが、原騎手は慌てず、を括ってイン経済コースに控え、直線末脚勝負に賭けた。後方13番手でじっと構えると、直線で一度は前が壁になるが、外に進路を確保すると一気に加速。ラジオNIKKEI檜川彰人アナになぜかアーテルアストレアと間違われながら猛然と追い込み、最後はレモンポップ逃げ切りを許したものの、ドゥラエレーデテーオーケインズをまとめてかわして2着に突っ込んだ。
12番人気であわや大穴の末脚を見せ、3連単は1番人気レモンポップが勝ったにもかかわらず、3着にも9番人気ドゥラエレーデが残ったことで190万2720円ヒモ大荒れ。原騎手は「展開的に馬場傾向と噛み合っていましたが、出して行くのにモタついてしまいました。差せる脚はありましたが、惜しいところで逃げ切られてしまいました」とちょっと悔しそうなコメントを残した。

そのまま原騎手と共に東京大賞典GⅠに参戦。アメリカ帰りのウシュバテソーロとともに、了徳寺オーナーは2頭出しとなった。同じ大井2000JBCクラシックの負け方がよくなかったこともあってか、前走先着したドゥラエレーデより評価は低く、14.2倍の6番人気
さて、前走の追い込みから今回も後ろで末脚勝負だろうと見ていた馬券師も少なくなかったが、もともとウィルソンテソーロは好位先行おまけ大井に変わったことで生半可なパワーでは強い先行には届かないし、末脚については世界最強レベルウシュバテソーロもいる。そして9頭立てのレースにこれといった逃げは不在。――この状況に原騎手の出した答えは逃げであった。
隣のミックファイアが立ち上がって出遅れたのを横に、実況ミックファイアと間違われながらスタートを切ったウィルソンテソーロは、そのまますっとハナに立つ。1000m638のスローペース逃げると、直線でも後ろを寄せ付けずにり込みを図ったが、大外から襲いかかってきたのはやはり同冠の王者ウシュバテソーロドバイを制したその末脚に最後は半身屈して、またしても惜しくも2着。テソーロ冠でのワンツーフィニッシュとなった。ちなみに、3着にはまたしてもドゥラエレーデが突っ込んでおりチャンピオンズカップ再来みたいな着順になっているが、今回の三連単は6950円だった。

なお、ウィルソンテソーロの活躍に了徳寺オーナーはだいぶを焼かれているようで、が既に用途変更になってしまっている代わりにか、リョーケンファームはこの年アメリカから2頭のUncle Mo産駒を買ってきてキタサンブラックをつけている。はてさて……。

5歳(2024年)

明けて5歳営はサウジカップとの両睨みだったが、レーティングが足りないのと同冠のウシュバテソーロがそっちに行ったこともあってフェブラリーステークスGⅠを選択。久々マイル戦となる。上は引き続き原騎手の予定だったのだが、2週間前の2月3日東京4Rでジョージテソーロに騎乗した際に落、負傷のため松山弘平に乗り替わりとなってしまった。軽傷で前週には復帰できていた原騎手にとっては不運というほかない。
レモンポップメイショウハリオサウジに向かい、ドライスタウト屈腱炎で離脱したため混戦ムード。当日はC.ルメール騎乗の上がりオメガギネスが3.2倍の1番人気となり、外の714番に入ったウィルソンテソーロは3.9倍の2番人気に支持される。ちなみに3番人気ドゥラエレーデ
パドックや輪乗りでかなりの発立ち、「大丈夫か?」とやや不安に思われながら迎えたレース本番。隣のドンフランキーが好スタートを切り、ウィルソンテソーロも好スタートから2番手集団の位置を確保。ドゥラエレーデイグナイター人気薄のペプチドナイルとともに先行策を採った。ところが流れはペースは3ハロン339ハイペース。これではさすがに直線の脚が残らず、先行勢はペプチドナイルを除いて総崩れとなり、後方勢にまれて8着。今度は自分とドゥラエレーデって人気を背負って飛んで三連単153500円を演出した。

この後は招待があったドバイワールドカップG1へ向かいウシュバテソーロサウジカップ出走組と合流。原騎手事に復帰し人共に初の海外遠征となった。内からはドゥラエレーデデルマソトガケ海外からもセニョールバスドールカビールカーンと言った有力たちが集うな布となった。遠征も事にクリア番はウシュバテソーロと隣り合わせ。11番からスタートが切られると、先行争いをに後方へ下げ、いつも通り最後方に下がるウシュバテソーロの前に位置を取る。前年覇者ウシュバテソーロマークするようにレースを進め、コーナーで加速するのに合わせて前を狙うが、先頭を走るローレルリバー遥か彼方サウジカップワンツー組が2番手争いを演じるのをに、自身はドゥラエレーデとの追いべを制して4着。初の海外遠征でしっかりと結果を残した。こいつらいっつも競り合ってんな

して6月帝王賞JpnⅠ)では、上は昨年の重賞3連勝のパートナーだった川田将雅が戻った。騎手の降についてはいろいろ噂もあったが偽は不明。ウシュバは夏休み中のため混戦ムードとなり、セラフィックコールキングズソードノットゥルノ人気を分け合う形となったが、3.2倍でGⅠ級では初めての1番人気に支持された。
レース川崎記念逃げ切ったライトウォーリア逃げ、先行勢が固まる展開を4番手で追走。しかし前の3番手にいたキングズソードに先に抜け出されてしまい、追いかけたものの差は詰まらず1と3/4身差でまた2着川田は「勝ちが強かったです」とのコメントであった。

JBCクラシック標に、招待を受けてコリアカップGⅢGⅠシルバーコレクター先輩であるクラウンプライドライトウォーリアとともに参戦。上は川田継続となった。レースは好スタートを切ったクラウンプライド逃げ、ウィルソンテソーロと川田は控えて中団の後ろにつけた。4コーナーで捲って2番手に上がるものの逃げクラウンプライド背中は遠く、5身差をつけられてまたまた2着

迎えたJBCクラシックJpnⅠ)ウシュバはアメリカに行き、クラウンプライドはパス。キングズソードは直前で離脱したため、相手は帝王賞組のノットゥルノメイショウハリオに、日本テレビ盃ウシュバに勝ったウィリアムローズといった面々。アメリカから中1日の強行軍で帰した地元出身の川田将雅とともに挑んだウィルソンテソーロは2.1倍の1番人気に支持された。
レースウィリアムローズが好スタートから今回もハナを切り、ガルボマンボやノットゥルノがそれを追う。ウィルソンテソーロはスタートで少し躓いてしまい若干後ろからになってしまったが、インに切れ込んで前に進出、先行集団の群の中に構えた。向こう正面でガルボマンボが脱落する中、群の中から前に詰め寄って行ったウィルソンテソーロと川田将雅は、3くもウィリアムローズをかわして先頭へ。そのまま堂々と直線を向くと、あとは後続を全く寄せ付けず独走態勢。終わってみれば4身差の圧勝でシルバーコレクター街道に堂々と終止符を打ち、悲願のGⅠタイトルを手に入れた。
地元に錦を飾った川田将雅上でしく大きなガッツポーズを見せ、勝利騎手インタビューでは感極まって男泣き。リョーケンファームは1期生から見事GⅠを輩出することになり、キタサンブラック産駒ダートGⅠ級初勝利となった。

続いて引退するレモンポップに借りを返すため、前年同様にチャンピオンズカップGⅠへ。連覇とGⅠ敗がかかるラストランレモンポップが2.2倍の1番人気で、ウィルソンテソーロはそれに次ぐ5.5倍の2番人気となった。
レースは内からハナするレモンポップに、外からミトノオーが競り掛けていくも、結局内の利を活かしてレモンポップ先手。ウィルソンテソーロは中団群の中でじっくりと進めた。直線で外に進路を確保すると、逃げレモンポップを猛然と追い込む。ぐんぐん差は詰まっていき、2頭が全に横並びになった間がゴール。――写真判定となったが、結果はハナ差の2着。1と1/4という昨年の着差をあとほんの少しのところまで詰めたが、勝利にはあと何センチか届かなかった。ちなみに3着には今年もドゥラエレーデ(9番人気)が突っ込んできて、2年連続で同じワンツースリーという記録[1]に。お前らホント仲良いな。

東京大賞典への転戦は未定だが、今年はウシュバテソーロ菅原明良に乗り替わるため、仮に出走するなら上は川田という事になりそうだ。

血統表

キタサンブラック
2012 鹿毛
ブラックタイド
2001 黒鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere
シュガーハート
2005 鹿毛
サクラバクシンオー サクラユタカオー
サクラハゴロモ
オトメゴコロ *ジャッジアンジェルー
*テイズリー
*チェストローズ
2013 鹿毛
FNo.4-n
Uncle Mo
2008 鹿毛
Indian Charlie In Excess
Soviet Sojourn
Playa Maya Arch
Dixie Slippers
Deputy's Delight
1997 芦毛
*フレンチデピュティ Deputy Minister
Mitterand
Bishop's Delight Sawbones
Med Coed

クロス: Lyphard 5×5(6.25%)

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関連項目

脚注

  1. *JRAGIでは史上初の事例。障害競走まで広げると、2016年2017年中山大障害にてオジュウチョウサンアップトゥデイト→ルペールノエル、という前例がある。
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