ウイルク(ポーランド語: Wilk、ロシア語: Вилк)とは、漫画『ゴールデンカムイ』の登場人物である。CV:東地宏樹/演者:井浦新。
アシㇼパからアチャ(お父さん)と呼ばれる、彼女と同じ深い青の奥に緑が散る眼を持つ父親。
アシㇼパ曰く「5年前、アイヌが密かに集めていた金塊を輸送中、殺された」。
アシㇼパに様々なことを教え、死後も彼女の記憶の中で優しく生きている。
ここからは『ゴールデンカムイ』の大きなネタバレを含むので注意!!
金塊を隠したのっぺら坊本人。
樺太アイヌの母とポーランド人の父を持つハーフで南樺太で生まれ育つが、10代の頃、帝政ロシアに反発するパルチザンに入り、1881年、サンクトペテルブルクにてロシア皇帝アレクサンドル2世を爆殺。顔の裂傷痕はその時の爆風によるもの。 その後、テロリストとして指名手配犯となり、カレバラ事故によって宙に浮いた状態となった金塊の行方を追って北海道へと渡る。
徹底した合理主義者で、当初はキロランケらとともにロシア極東や樺太、北海道の少数民族を中心とした極東連邦をかかげていたが、埋蔵金の情報を集めるためアイヌの中で生活し、より馴染むため結婚。すると、妻・リラッテや娘であるアシㇼパなど、愛する者が北海道にできたがため性格が軟化し、海に囲まれているがゆえ比較的防衛しやすい北海道のみを独立させ、そこに北海道の少数民族を中心とした国家を建てようと方向転換。ロシアと地続きの他の土地の民族を実質見捨てた。[1]
過激な思想を持つ仲間と共に、埋蔵金の在り処をよく知る人物・キムㇱプからの情報で金塊を発見するも、鶴見中尉によって放たれた「毒矢」によって仲間割れが発生し自分以外が死亡。自分の過去を知る人間が追ってきていることを悟り、自ら顔の皮膚を剥いで他人の生首に被せることで死を偽装[2]するも、それを見抜いた鶴見中尉の追跡にあい、命からがら支笏湖近辺の監獄部屋に逃げ込み、網走の典獄である犬童に自分はアイヌの金塊の行方を知っていることを伝えさせ、網走に収監された。
アシㇼパをアイヌの未来を導く存在となるべく鍛え上げ、網走監獄に収監されてからは、自分の娘にしか解けない暗号を刺青として囚人に彫り、彼女に金塊が託されるように仕組む。
犬童により教誨堂地下に閉じ込められていたところを土方らの手により脱出し、娘のために彫ったメノコマキリ(小刀)を持っていた杉元をアシㇼパの友人だと信用し、全てを語ろうとした最中、キロランケからの合図を受けた尾形に頭部を狙撃され死亡した。[3]
金塊に呪いをかけたのも、鶴見中尉があそこまで哀しい男になったのもウイルクが原因であり、全ての元凶とも言える。
まだ名前が付けられていない小さなころ、故郷の村の近くの森で弱ったオオカミを見つけ、毎日観察していたが、やがてやってきた群れが弱ったオオカミを「役目がない」と判断し殺したのを見て、無駄のない機能的な美しさを彼らに感じ、自分も合理的で気高くなりたいと死んだオオカミから毛皮を剥ぎ、被って走り回っていたところ、ポーランド人の父からポーランド語で「オオカミ」を意味する「ウイルク」という名前を授かった。
後にこの話をアシㇼパの母・リラッテに聞かせたところ、彼女から「ホㇿケウオㇱコニ」(アイヌ語: Horkew oskoni、アイヌ語で「狼に追いつく」の意)というアイヌ名をもらう。この名前はウイルク、リラッテ、アシㇼパの3人しか知らず、アシㇼパに教える際は「決して忘れるな」と念を押している。
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最終更新:2024/10/05(土) 18:00
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