エテプセド=エグニス(Etepsed-Egnis)とは、デズモンド・フランシス・ルイス (D. F. Lewis、"DFL")が創り出した架空の神の名。別名として「Etepsed*Egnis」や「ダブル#E」がある。
実質的にP・F・ジェフェリー(P.F. Jeffery)との共同開発だとも言えるかもしれない。また厳密には「クトゥルフ神話のパロディとして創られた神話中の神」だが、ここでは広義にクトゥルフ神話に属するものとして扱う。
二人は大学時代に詩を交換しあっており、1967年に詩集『エグニソミコン (The Egnisomicon)』を制作した。その最初に掲げられた詩の題名が『Etepsed-Egnis』だった。当時の二人は「Singe」(邪悪で格好いい物事)「Mellow」(Singeの逆の概念)「Despete」(Singeとだいたい同じ)等の用語をお遊びで使っていて、DespeteとSingeを逆さ読みしたのがこの神名の由来である。『エグニソミコン』と、それに関連した架空神話の中では「ドッグ (Dog)」と「ナタス (Natas)」を初めとして、逆さ読みで作られた名前が効果的に使われていた。
ラヴクラフトテーマのファンジン 『ダゴン』第26号 - D・F・ルイス特集号 (1989年刊)には大学生当時のお二方が手作り感溢れるエグニソミコンを持っている写真が掲載されていた。(ルイスさん(右)、お若い! 現在の写真と見比べてみよう)
同号にはルイスの短編小説『Etepsed-Egnis』が掲載されており、この小説と雑誌裏表紙のマーティン・マッケンナ (Martin McKenna)によるイラストが、一種の基本資料のような扱いを受けている(ちなみに表側の表紙は別のイラストレーターが別の小説を題材にして描いたもの)。
イラストでピンときたかもしれないが、この短編はコントーション芸(柔軟芸)とサーカス、見世物小屋をテーマにしている。
「世界一のコントーション芸人に俺はなる!」とばかりに体の超絶柔軟な謎の二人組のいる屋敷に侵入したハリーズブーク(Halizbuk)。その二人の男は脈絡無く合体した上に部屋をグチャドロ体組織で埋め尽くし、エテプセド=エグニスの到来を告げるのであった…
そして、町外れにやってきた古めかしいサーカスに、奇術師に転職したハリーズブークの姿があった。彼が垂れ幕付きの箱からエテプセド=エグニスを呼び出すその時…
また、『クトゥルフ・クルトゥス』誌 第11号 (1998年)掲載のルイス作『A Core Unto Itself』にもその名が見える。
エテプセド=エグニスは無定形の体に白い爪を持った巨大な腕のようなものが生えた旧支配者である。
手以外に特徴はなく、無定形の体は人が見たことのない非晶質のもので構成されている。
見た目としてはスライム状のものから出てきた一本の腕と言ったところだろう。
エテプセド=エグニスは〈葬儀屋の神〉であるキノトグリス(Cynothoglys)に似ており、何か関係がある、もしくはどちらかが偽名である可能性があるが、それは定かではない。
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最終更新:2024/03/29(金) 04:00
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