エメトセルクとは、「ファイナルファンタジーXIV」(FF14)の登場人物である。
「紅蓮のリベレーター」編にて初登場し、続く「漆黒のヴィランズ」編で非常に重要な役割を担う。
光の戦士ことプレイヤーらと敵対する闇の勢力「アシエン」の一員。その中でも最上位とされる3人の「オリジナル」の内の1人。他のアシエンにも言えることだが、「エメトセルク」というのはアシエンおよびその前身となる「十四人委員会」における座(≒役職)の名であり、本名は別に存在する。
アシエンの中でも規格外の魔力を持ち、それに加えてエーテル(自然や生命などのエネルギー)を視ることができる特殊な目の持ち主でもある。
口癖は「厭(いや)」。彼のセリフ内では、同じ読みで本来「嫌」と表記すべきところも「厭」と表記される。
芝居好きである。セリフも芝居がかった口調になっており、言葉選びも「幕」や「役」などの演劇用語が多い。
敵キャラでありながらプレイヤーからの人気は非常に高く、2020年に開催された「全ファイナルファンタジー大投票」のキャラクター部門で第6位(FF14内では1位)となった。
ガレマール帝国を興した初代皇帝ソル・ゾス・ガルヴァスの正体こそがエメトセルクである。正確にはかつてガレマール共和国(当時)の青年ソルの肉体を乗っ取り、その肉体で帝国を興し、自ら皇帝の座に就いたのである。
その後はその地位・立場を利用し、各地に混乱をもたらして霊災を引き起こしやすい世界を作っていった。
ソルの肉体が老い果ててからは、ひとまずこの時代での役目は終わったとしてしばらく眠りにつこうとしていたようだが、同じ「オリジナル」のラハブレアが死んだと知らされ、活動を続けることになった。その際、(ソルの肉体から見て)孫であり2代目皇帝のヴァリスが実験のために作っていたソルの若いころの肉体に憑依している。
第一世界で「大罪喰い」と呼ばれる魔物を討伐して回っている光の戦士&暁の血盟の前に、若きソルの姿で堂々と姿を現す。「本来ならばとうに失われたはずの姿」と指摘するウリエンジェに対し、飄々とした態度で自らがアシエン・エメトセルクであることを告げる。
影の狩人となったガイウスから、3人目の「オリジナル」であるという情報を得ていた一行は当然ながら警戒するが、彼が持ち掛けてきたのは一時休戦と、手を組むという提案だった。その価値があるかどうかを見極めるため、まずは全ての大罪喰いを倒してみせろと言う。
その後は邪魔をしないどころか、旅に同行したり、時にはこちらの手助けをすることもある。そしてその旅の中で、ゾディアークとハイデリンの戦いによってこの世界とほぼ全ての魂が14に分断されたという世界の成り立ち、自身を含む「オリジナル」が分断される前の世界に生きた人類であること、そして分断される前の完全な形の世界と人を復活させることがアシエンの目的であること、といった非常に重要な情報を明かしていく。
しかしその旅の果て、光の戦士は大罪喰いから吸収した光のエネルギーを制御できずに新たな大罪喰いになりかけてしまう。それを見たエメトセルクは失望し、手を組む価値はないと断じて再び敵対関係となった。そしてアシエンにすらない知識と技術を持つ水晶公をさらって、どこかへと消えていった。
その後、自らの創造魔法で再現したかつての文明の都市「アーモロート」に移動。都市を丸ごと、そこに生きる人々ごと再現してしまうという恐るべき魔力の持ち主であることがわかる。しかし何もかも完璧というわけではなく、わずかに雑念が混ざってしまい、当時の友人であったヒュトロダエウスの再現体だけは自分を含むこのアーモロートがエメトセルクによって創られたものであることに気付くことになった。
そしてアーモロートにやってきた光の戦士と、ついに決着の時を迎える。
いいだろう……
そこまでして望むなら、最後の裁定だ!
そして激闘の末に敗れたエメトセルクは、最後に光の戦士にこう言葉を残して死亡した。
ならば、覚えていろ。
私達は……確かに生きていたんだ。
パッチ5.0のラスボス戦。「転身」と呼ばれる技術によって異形の姿に変貌を遂げたエメトセルク(本名:ハーデス)との最終決戦である。
エメトセルクの創造魔法によって再現されたアーモロートはまだ残っており、そこを再び訪れた光の戦士にヒュトロダエウスの再現体を介して、かつての友人であるアゼムのクリスタルとそれに込められた秘術を託した。彼の複雑な心情が読み取れる。
そのアゼムのクリスタルは、パッチ5.3の討滅戦「ウォーリア・オブ・ライト討滅戦」で大きな役目を果たすことになる。戦いのさなか、アシエンが追いやられた次元の狭間に放逐された光の戦士は、強く願いを込めてアゼムのクリスタルを握りしめる。その瞬間、一人の古代人が出現し、フィンガースナップで光の戦士を元の場所に再召喚、そして手を払うような特徴的な手の振り方をしながら光の中に去っていくのだった。
「蒼天のイシュガルド」編以降、新しいエリアに到達した時や物語の大きな節目で登場人物のナレーションが入るようになったが、「暁月のフィナーレ」編ではエメトセルクがそれを担当する。既に死亡している人物が何故、というのは終盤で判明する。
ストーリー中盤、光の戦士は時空を超えてかつて古代人たちの文明が栄えていた時代に行くことになり、そこでその時代のエメトセルク(とヒュトロダエウス)に出会い、行動を共にすることになる。ここではソルの姿ではなく、本来のエメトセルクの姿である。
紆余曲折を経て、光の戦士から自分たちの文明の末路と未来におけるアシエンとしての自分たちの活動を聞くことになる。エメトセルクはこの話を信じはしないものの、事前に未来を聞いたことにより(というより光の戦士と会った時点で)本来なら歴史が分岐するはずだが、ヘルメスという人物の企みによりそれらの記憶を消され(概念的には上書き)、同じ歴史を辿ることになった。
そして現代。光の戦士は星に終焉をもたらそうとする者に立ち向かっていた。仲間たちと離れ離れになり、進むべき道も途絶えたとき、ハイデリンによって新たな力を付与されたアゼムの召喚術を発動。死んで魂の状態だったエメトセルクとヒュトロダエウスが喚び出された。
まったく……。
「覚えていろ」と言った方が忘れていただと?
とんだ道化を演じさせてくれたな、ヘルメスめ……!おかげでおちおち眠れず、こいつの旅を見続けるハメになった。
つまり、死んで魂の状態になってからも、星海からその特殊な目で光の戦士の動向を見続けていたのである。一度死んで星海に還ったことで、消された部分の記憶が復活しており(概念的には上書きしたものが消された)、上記のセリフに繋がっている。
目の前にいる光の戦士との共通の敵を相手に口上を垂れ、創造魔法により新たな道を切り開いて見せたが、その後はすぐにヒュトロダエウスともども再び星海に還る(=死ぬ)ことを選んだ。曰く、「ハイデリンの術に生かされるのは願い下げ」とのこと。
消える直前、何か思うところがあったのか、『冒険者』たる光の戦士に最後にこう語った。
オサード小大陸の北、
流氷に覆われたブラインフロストを超えた者のみが辿り着く、
秘宝の島を見たことは?新大陸の、眩き黄金郷はどうだ?
南洋諸島に、忘れられた人々が遺した、神子像の祭祀場は?アラグの時代に蹂躙された南方大陸メラシディア、
その今を知っているか?エオルゼアにも、まだ知られざる真実がある。
お前たちが奉る『十二神』の正体なんぞがいい例だ。
そして最後に笑みを浮かべつつ、こう締めくくった。
……私は、見たぞ。
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最終更新:2025/03/28(金) 15:00
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