オオアルマジロ

オオアルマジロとは、アルマジロの一種である。

概要

Chlamyphoridae科（旧アルマジロ科から分離）オオアルマジロ属の動物。英名は「Giant Armadillo」。学名の「Priodontes maximus」はラテン語で「鋸歯をもつ最大のもの」という意味だが、オオアルマジロの歯にはエナメル質がないため非常に脆い。

体長は150cm、そのうち頭胴長は75～100cm、尾は45～50cmで、体重は45～60kg。いずれもアルマジロの中では最大である。淡い褐色や黒褐色の頑丈な硬骨板が背中を覆っており、帯のように分節化されているが丸まることはできない（できるのはミツオビアルマジロの仲間のみ）。そのため外敵に遭遇した際は、四肢を殻の中にひっこめるか地中に潜って逃げる。

南アメリカ大陸北中部の森林やサバンナ、その周縁部に生息している。大きな前爪で地面を掘り、アリ・シロアリの巣の近くに棲家をつくる。基本的に夜行性で、群れでは行動せず単独で生活している。繁殖期のみ社会性をもつが、それ以外は互いの縄張りに入ることはまずない。また自身の糞尿をにおい付けに使うことで縄張り行動をとる。

さまざまな昆虫類（メインはアリ・シロアリ）・腐肉・小型動物をエサにしており、異節上目（アリクイやセンザンコウなど）のなかでは比較的多様な食性である。また硬い殻に覆われており咬まれることがないため、凶暴で毒性の強いヒアリ類も食することができる。このように豊富なエネルギーを摂取できるため、周囲を素早く動き回れる。

近年森林伐採や違法密猟により生息数が激減しており、IUCNのレッドリストでは「危急種（VU）」に分類されている。そのためワシントン条約によって国際的な商取引が禁止されており、日本の動物園では見ることができない。

関連項目

• アルマジロ
  • ヒメアルマジロ
• 動物
  • 動物の一覧
• 哺乳類
• オオアルマジロ（けものフレンズ）