オオヒキガエルとは、動物の一種である。
ヒキガエル科の動物。英名は「Cane toad」「Giant toad」。学名は「Bufo marinus」で、「海のヒキガエル」という意味。浸透圧の関係上、普通のカエルは塩分・海水に弱いのだが、オオヒキガエルはそれらに耐性があって河口や海岸でも見られることからその名がついた。
中央アメリカ~南アメリカ大陸北部が原産だが、現在は日本を含むアジア・オーストラリアにも分布している(理由は後述)。生息域は森林や耕作地だが、先述のとおり河口や海岸などでも見かけられる。
その和名のとおり、体長は9~24cmとヒキガエルのなかではかなり大型(大体手のひらサイズ)。皮膚は茶色でイボがある。目の後ろにある膨らんだ耳腺にはミルク状の強力な毒を有しており、攻撃されると1m近くまで毒液を射出する。またオオヒキガエルを捕食した生物はその毒により体が麻痺し、最悪の場合死に至る。
食性は幅広く、昆虫や貝類、ミミズ、小型のほ乳類・両生類などを捕食する。
その広い食性から、害虫駆除の名目で太平洋島嶼・アジア各地のプランテーション(特にサトウキビ農場)に導入された。しかし冬眠せずに年がら年中活動し、なおかつ1度に8,000~25,000個の卵を生む繁殖力の強さから、導入先で爆発的に増加。天敵も特におらず、在来の昆虫を食い尽くし、なおかつその毒でオオヒキガエルを狩る上位捕食者をも死に至らしめている。そうした悪質さから、IUCNの「世界の侵略的外来種ワースト100」、日本生態学会の「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定されている。
日本には1935年に当時日本領だった台湾で導入されており、その後南・北大東島にもたらされた。1949年には当時アメリカが統治していた父島に、返還後の1974年には母島にも導入。1978年ごろには石垣島にも導入されている。理由はいずれもサトウキビに群がる害虫の駆除。しかし案の定これらの島々でも大増殖し、島の固有種は激減もしくは絶滅してしまっている。2005年には外来生物法で「特定外来生物」に指定された。
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最終更新:2024/04/23(火) 18:00
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