オバタリバン 単語

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オバタリバン

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オバタリバンとは、「図々しい中年女性」を俗語オバタリアン」とイスラム義組織「タリバン」を合わせたいわゆる「かばん」で、ネットスラングである。

概要

オバタリアン』とはそもそも1988年から1998年にかけて雑誌連載されていた「堀田かつひこ」の漫画作品のタイトルである。この漫画は傍若人な中年女性役とした作品であった。このタイトル自体も中年女性す言葉「おばさん」と、1985年開(日本では1986年開)の著名なゾンビパニックホラー映画タイトルバタリアン』のかばんである。

そしてこの「オバタリアン」は単なる漫画タイトルえて、「図々しい中年女性」をす言葉として連載初期に流行となり、以後も1990年代ごろまでは割と使用されていたようだ。その後、21世紀になってからはあまり聞かない言葉になり始めているようではあるが。

そして「オバタリアン」とイスラム原理義組織「タリバン」の名を合わせた「オバタリバン」と言う言葉遊び(いわゆるダジャレ)を思いつく人はぽつぽつといたようだ。というか単純に「オバタリアン」を「オバタリバン」と間違えて覚えているっぽい人も数名いるように見える。

そんな「わずかに使う人もいる」程度のマイナーな言葉だったこの「オバタリバン」だが、2021年9月Twitter上で使用例が急増した。これには以下のような背景がある。

2021年9月に使用例が増えた背景

まず2021年7月株式会社Art Stone Entertainment運営するバーチャルYouTuberVTuber)/バーチャルライバーグループ「VASE」に所属する千葉県松戸市ご当地VTuberの「戸定香(とじょうりんか)」が、松戸警察署や松戸警察署とともに交通事故防止啓発動画制作開することになった。7月16日にはその協定書調印式が松戸警察署にて行われ、その様子は報道もなされた。

そして、「VASE」側および松戸市警察側の双方から、交通安全に関する啓発動画が次々にYouTube開されていった。

「VASE」側が開した動画の例:

松戸市警察側が千葉県警察公式YouTubeチャンネルにて開した動画の例:

かしこれに対して、「フェミニズムに根付いた政治と、市民の活動をサポートする」ことを的とした国会議員地方議員の団体「全フェミニスト議員連盟」が問題視し、2021年8月26日に「抗議らび開質問状」を提出した。

その「抗議らび開質問状」内では、交通安全啓発動画やそれに登場しているVTuber「戸定香」について、以下のように断じた。

動画は、女児を性的な対として描いており、女児の定化された役割に基づく偏見及び慣習を助長しています。

戸定香というVTuber(アニメキャラクター)は、セーラー服のような上衣で、丈はきわめて短く、へそを露出しています。体を動かす度に大きな胸が揺れます。下衣は極端なミニスカートで、女子中高生であることを印づけたうえで、性的対物として描写し、かつ強調しています。

しかし、この「抗議らび開質問状」の内容について納得がいかなかった人々も多く、この状に対する逆批判を行うも少なからず挙がった。

しかし「VASE」を運営する株式会社Art Stone Entertainmentの代表である「板倉節子」は松戸市警察はこの「抗議らび開質問状」を受けて警察投稿した動画削除されることが決まったことを2021年9月9日Twitterで報告した。

そして千葉県警察公式YouTubeチャンネルから削除された動画は、VASE公式チャンネルに移して開されることになった。

この板倉節子氏のツイートに、オタク議員として割と有名な東京都大田区の区議会議員「おぎの稔」(おぎみのる)も同日2021年9月9日Twitter上で反応。

Vtuberの方の動画は全フェミニスト議員連盟の女性軽視との抗議削除。この件か?
一体、のための活動か。タリバンじゃあるまいし

ツイートした(太字強調は引用時に追加)。

このおぎの稔議員は元々サブカルチャー関連の表現規制問題に関してどちらかと言えば規制に反対する立場として熱心に活動していた。また、おぎの稔議員本人も女性の姿をしたVTuberおぎの稔」(おぎのみの)として活動しており、ことVTuberが関わる問題については自身も関係ではなかったとも言える。

また、「タリバン」をひきあいに出したのは、このツイートの前である2021年8月アフガニスタン首都カブールタリバンの攻勢により陥落し、タリバンアフガニスタンの統治を始めたことが関わっていると思われる。タリバン統治下では女性の露出が禁じられるなど、女性に関する表現の自由が大きく制限されているとされており、それを念頭においた投稿であったと思われる。

そういった背景はさておき、このおぎの稔議員のツイートで「全フェミニスト議員連盟」と「タリバン」を結び付けて考える人々が増え、その中で「オバタリバン」という呼称が少し話題になったようだ(前述のように、以前から存在したダジャレではあったが)。

Yahoo!リアルタイム検索」による統計情報によれば、それまでは一日に0~3件程度だったこの言葉「オバタリバン」のTwitter上での言及が、9月10日には89件、9月11日には130件、9月12日には266件と急増したのである。

ただし「オバタリアン」という言葉が流行したのが1980年代終盤~1990年代ということもあって、ある程度年齢が高い人々にしかなじみがかったためか、9月12日以後のツイート言及数は減衰していっている模様である。

なお、あくまで上記の「おぎの稔議員のツイートをきっかけにしてこの言葉を使う人が出た」というだけであり、おぎの稔議員自身が「オバタリバン」という言葉を使用して流行らせたというわけではないことには注意されたい。おぎの稔議員自身の投稿は上記の通り「タリバンじゃあるまいし」というものであり、「オバタリバン」という言葉は使用していなかった。

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