オベロン(Fate)とは (オベロンとは) [単語記事]

オベロン(Fate)とは、Fate/Grand Orderに登場するサーヴァントである。

CV：豊永利行
 イラスト：羽海野チカ　　設定制作：奈須きのこ

サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。

概要

妖精國ブリテンに召喚された汎人類史のサーヴァント。ブリテンの滅びを回避するため、モルガンの支配を打ち破るためにアルトリア・キャスターとカルデア一行に力を貸す。

召喚された地であるウェールズの森の妖精たちに助けられ、彼らの期待に応えるために妖精王オベロンを名乗り東奔西走。あちこちで根回しを行っていた。

妃であるティターニアのことを探しているが、彼女は物語に記されただけの存在であり実在しないことを知っている。でもできれば会ってみたい。

その筋じゃ有名な借金王。方々からお金を借りては返さない。

メロンが好物。（というわけではなく高価で希少な物を注文して食堂を困らせたいだけである）

サーヴァントとしての能力

ステータス

クラス：セイバーかライダーか、あるいはキャスター？
真名：冬の王子、あるいはロビン・グッドフェロー
身長／体重：174cm・56kg(人間時)
　　　　　　 17cm・6kg(妖精時)
出典：ゲルマン民間伝承、中世ヨーロッパ文学
地域：ブリテン島
属性：混沌・悪　　副属性：地
性別：男性
パラメータ

筋力：D 耐久：D 敏捷：A+ 魔力：A 幸運：EX 宝具：E→EX
スキル

陣地作成:E-

魔術師として自分の工房・陣地を作る能力。かつては『妖精の森』の王であったが、時代とともにその領土は失われ、物語の上を放浪するだけの存在となってしまった。その為、陣地作成スキルは最低ランクのものとなっている。逆説的に、“今では名前だけの王”であるオベロンを示すスキル。オベロン本人はそれを秘しており、極力、陣地作成能力が低いコトを明らかにしようとしない。

道具作成:A+

道具を作る能力。妖精妃ティターニアにすら呪いをかける『三色草の露』など、心を惑わす道具に関しては最高位の職人になる。

騎乗:A

イギリス妖精史において、妖精は移動時に虫に乗って移動する、とされる。オベロン本人は王である為、移動はあくまで優雅に自らの翅で行うが、人目がないところではスズメガ(時速130km)に乗り、あらゆる土地に駆けつけ、人々の心を先導する。

夜のとばり:EX

夜の訪れとともに、自軍パーティに多大な成功体験、現実逃避による戦意向上をもたらす。マーリンの『夢幻のカリスマ』とほぼ同じもの。

朝のひばり:EX

朝の始まりとともに、自軍パーティに多大な精神高揚、自己評価の増大をもたらす。いっときの強制ドーピング。対象の魔力をあげるが、それはいっときのもの。時が経つと失われるものなので、宝具の使用は計画的に……

神性:－

オベロンの妃であるティターニアは様々な妖精や女神（マブ、ディアナ、ティターン）の複合体として創作された妖精である為神性を持っているが、オベロン自身は混じりけのない『妖精の王』である為、神性は獲得していない。
宝具
彼方にかざす夢の噺（ライ・ライム・グッドフェロー）
ランク：E / 種別：対人宝具 / レンジ：5～40 / 最大捕捉：7人

オベロンが語る、見果てぬ楽園の数え歌。背中の翅を大きく広げ、鱗粉をまき散らして対象の肉体（霊基）を強制的に夢の世界の精神体に変化させ、現実での実行力を停止させる、固有結界と似て非なる大魔術。なんだそうだ。この夢に落ちたものは無敵になる代わりに、現実世界への干渉が不可能となる。

ゲーム内性能

限定星５プリテンダー。2部6章「妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ」完結記念ガチャにて実装。
新規クラスの「プリテンダー」はアルターエゴを逆にしたような相性。アルターエゴに攻防有利、フォーリナーに攻防不利、セイバー/アーチャー/ランサーに攻撃有利、ライダー/キャスター/アサシンに攻撃不利、バーサーカーには互いに攻撃有利。
ストーリー中で何度か彼がNPC サポートサーヴァントとして選択できる場面があるが、そのときはアーチャー・ライダーorキャスター（アドベンチャーパートの選択肢で変化）だった。

クラススキルの「???」によってマーリンのスキル・宝具で付与されるNP付与以外の強化が確率で失敗する。装備している礼装による効果も弾いてしまう可能性があるとのこと。あくまでも戦場にマーリンとオベロンが並んでいる時のみ発動する効果のため、オーダーチェンジなどを活用しすればマーリンのバフも機能するようになる。ちなみにレディ・アヴァロンからの強化は問題なく成功する。

どちらかといえば攻撃宝具支援に向く、サポーター兼アタッカーとして独特の立ち回りができるサーヴァント。
「夜のとばり」「朝のひばり」2つのスキルで最大70NPを即時供給できるため、宝具を連射する周回編成（いわゆるシステム編成）への適性が高い。特筆すべきは「夢のおわり」で、強烈なデメリットと引き換えに宝具威力を大幅に引き上げることができる。ゲームシステム上"攻撃力アップ"・"Buster/Quick/Arts アップ"・"宝具威力アップ"・各種特攻状態のバフはそれぞれが乗算で計算されるため「宝具威力アップ」の効果を引き上げることでより高火力を引き出すことができるようになる。「夢のおわり」の〔永久睡眠〕デメリットを最小限に抑えるならばアーラシュなどの自滅宝具持ちに使うか、最終WAVEのとどめで使うようにしたい。

オベロンには「第2部6章のクリア」を条件に開示される情報がいくつかある。第三再臨以降の姿はクリア後に再臨解放クエストをクリアしないと見ることができないし、2部6章クリア＆絆Lvを6にするとマテリアルの情報がごっそり入れ替わる。最終再臨絵はカードとして表示されているものより大きなイラストが用意されている(セイントグラフをタップすると通常サイズ→通常サイズのステータス表示なし版→イラスト全体の順に切り替わる)。
さらにバレンタインイベントのお返しも2部6章クリア後でないともらえない。過去にも数人「シナリオ中の選択肢によってはバッドエンドになってチョコがもらえない」サーヴァントはいたが「そもそもお返しをもらえる選択肢が出ない」のは初のパターン。

キャラクター性能

HP	（Lv1/Lv90/Lv100） 1945/13266/14533
ATK	（Lv1/Lv90/Lv100） 1825/11810/12928
COST	16
コマンドカード	Quick/Quick/Arts/Buster/Buster
所持属性	サーヴァント、地属性、混沌属性、悪属性、人型、男性騎乗、竜、特別な星の力、王、人類の脅威、妖精霊衣を持つ者夏モード（霊衣「爽やかサマー・プリンス」「不機嫌サマー・オベロン」）

スキル

保有スキル
夜のとばり:EX (CT7→5)	味方全体の宝具威力をアップ[Lv.](3T) ＆NPを増やす(20％)
朝のひばり:EX (CT8→6)	味方単体のNPを増やす[Lv.](30→50％) ＆「ターン終了時に自身のNPを減らす状態(1回・20％)<強化扱い>」を付与【デメリット】＋スターを獲得[Lv.](10→20個)
夢のおわり:EX (CT10→8)	味方単体のBuster カード性能をアップ[Lv.](1T) ＆宝具威力アップブースト状態<宝具威力アップ状態の効果量を一時的に増大させる状態・重複不可>を付与[Lv.](1T) ＆「ターン終了時に自身の強化状態を解除＆〔永久睡眠〕状態<耐性無効・解除不能・生贄選択不能。オーダーチェンジ不能>を付与＆ターゲット集中状態を付与(3T)する状態(1回)」<耐性無効・解除不能>を付与【デメリット】
クラススキル
？？？対人理:D	自身がフィールドにいる間、味方全体(控え含む)の〔フォーリナー〕クラス以外に対する弱体付与成功率をアップ＆味方全体(控え含む)の〔マーリン〕の強化付与成功率をダウン【デメリット】
陣地作成:E-	自身のArts カードの性能を少しアップ
道具作成:A+	自身の弱体付与成功率をアップ
騎乗:A	自身のQuickカードの性能をアップ
夏の夜の夢:EX	自身に精神異常・呪い無効状態を付与
アペンドスキル
EX攻撃強化[Lv.]/NPチャージ[Lv.]/対キャスター特攻[Lv.]

宝具

彼方にかざす夢の噺（ライ・ライム・グッドフェロー）彼方とおちる夢の瞳（ライ・ライク・ヴォーティガーン）
カード種別：Buster	ランク：？
敵全体に強力な〔秩序〕特攻攻撃[Lv.]<OCで特攻威力アップ> ＆攻撃強化状態を解除＆睡眠状態を付与(1T) ＆無敵状態を付与(1T)【デメリット】

余談

絵師の羽海野チカ氏はゲームライターであるマフィア梶田氏を通じてFGOをプレイしドはまり、その後作品のファンであった奈須/武内との会談にて「かわいい女の子を描きたい」といったところ「オベロン」を担当することになった。羽海野氏にとってこれが初のデジタルの仕事。あと虫苦手だとか。所属がフリーのため梶田氏がマネジメントを担当しキャラの立ち上げに深くかかわっている。

関連項目

TYPE-MOON関連の一覧
サーヴァント(聖杯戦争)
Fate/Grand Order
ウィリアム・シェイクスピア（クソ作者）
カエサル（話によっては父親であると描写される）
ズェピア・エルトナム・アトラシア（旧姓がオベローン、ちょっとした関係があるらしい）
Official髭男dism / Pretender（召喚触媒に最適？　諦める時は「グッバイ　君の運命の人は僕じゃない」と考えよう）

🐛<ぼーでがん、ぼーでがん

※※注意※※
以下の文章は、妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ終盤についての深刻なネタバレがあります。
続きを読みたい方はスクロールしてください。

俺はお前たち汎人類史が創りあげた空想、
妖精王オベロンのカタチでこの姿になったもの。

神秘の時代の終わりと共に、
自らの破滅を望んだブリテン島の意思の具現。

――――名をヴォーティガーン。
オベロン・ヴォーティガーン。

君たちと共に、
妖精國ブリテンを滅ぼした『奈落の虫』さ。

祭神ケルヌンノスを打倒し、厄災を全て祓い終えたにも関わらず崩落を開始するブリテン島。
その最中、巨大な一匹の虫と共に出現したのはモルガンの攻撃によって消滅した筈のオベロン。
彼こそが、純粋にブリテンを滅亡へと導こうとする悪意、妖精國を根絶しようとした厄災の根源である。

真名熔解

クラスはプリテンダー（詐称者）。これは『役を羽織る者』という意味でもあり、従来のどのクラスにも該当しない未知のクラス。詳細は未だ不明であるが、ホームズ曰く「魂まで騙ることで本物以上の力と功績を残した”誰か”」「人や獣相手ではなく、世界を敵に回す詐称の英霊」との事。

かつて6人の妖精によって歪んだ形で存続させられた現在のブリテン島を憎悪する「本来のブリテン島」、その意思から生み出された分身が英霊オベロンの形を纏い成立した終末装置、それがオベロン・ヴォーティガーンである。
その性格は一言でいうと大嘘つき。飄々としたエンターテイナー（多重債務者）という愉快なオベロンとしての姿は信頼を得るための演技でしかなく、裏ではブリテン滅亡のために悪意を振りまきながら暗躍していた。
最終局面にて姿を見せた際には取り繕う必要も無くなったせいか、藤丸たちを嘲笑うかの様な言動を繰り返し、自身の代わりに呪いを受けたブランカをゴミの様に投げ捨てる等、残忍な本性を顕にする。その一方でマシュには「混じりけのない信頼」を感じさせる程フレンドリーに話しかけ、あまつさえこれまでの全てを謝罪すると宣う等、フザけた態度を崩さず藤丸たちを翻弄し続けた。

本来のブリテン島の意思というヴォーティガーンとしてはブリテンの崩壊が目的であるが、オベロンとしては人類史の根絶という願望を抱いており、ブリテン崩壊が成就した後も汎人類史の守護者たるカルデアを滅ぼさんと藤丸たちを奈落へと叩き落とした。

人を食った様な言動の数々は性格が悪いからというだけではなく、英霊オベロンには元々「発言も行動もが最後には全てネジ曲がる」という特性が備わっているため（これは本人にもどうしようもないものであるとの事）。
単純に善悪や裏表が反転しているという訳ではなく、虚実が綯い交ぜになっており、ともすれば本人ですら真実は分からない。
即ち彼が行う善行は決して善行ではないのだが、悪行であるとも言い切れないのである。
これは逆もまた然りであり、最終決戦後に語られる彼の「本音」を聞いた上で、今までの行動を振り返ってみるとまた違った答えが見えてくるかもしれない。

真のステータス

クラス：プリテンダー
身長／体重：174cm・56kg(人間時)
　　　　　全長1440km・--kg(虫竜時、ブリテン島の北端から南端までとほぼ同サイズ)
出典：妖精國ブリテン、Fate/Grand Order
地域：妖精國ブリテン
属性：混沌・悪　　副属性：地
性別：男性
パラメータ

筋力：D 耐久：D 敏捷：A+ 魔力：A 幸運：EX 宝具：E→EX
スキル

夢のおわり:EX

末期の夢。対象一騎にかける強化スキル。かけられたサーヴァントは他に類のない能力向上を得られるが、そのターンの終わりに、全ての効果を失って永眠する。

―――夢が喪われた者は、もう二度と、現実に目覚める力は無く。

妖精眼:－

ヒトが持つ魔眼ではなく、妖精が生まれつき持つ『世界を切り替える』視界。あらゆる嘘を見抜き、真実を映すこの眼は、オベロンに知性体が持つ悪意・短所・性質を明確に見せつけている。

対人理:D

人類が生み出すもの、人類に有利に働く法則、その全てに『待った』をかける力。本来は『クラス・ビースト』が持つスキル。憎しみも恨みも持てず、ただ空気を吸うかのように人類を根絶したくて仕方のないオベロンは、その長い欺瞞と雌伏の果てに人類悪と同じスキルを獲得した。端的に言うと、人々の心の方向性（場の空気）をさりげなく悪い方、低い方、安い方へと誘導する悪意。

また、同じ『夢の世界』の住人であるマーリンとは相性が致命的に悪く、オベロンはマーリンからの支援を拒絶する。これは物語に対するスタンスの違いから生まれた断絶であり、オベロンはその偽装能力のほぼ全てを対マーリンに振り分けている。その為、マーリンはオベロンを認識できず、千里眼でオベロンと話している人物を見た時、その人物はひとりごとを口にしているように見えるだけである。

夏の夜の夢:EX

オベロンがその発生時から持っている呪い。

『全ては夢まぼろし。ここで起きた出来事は真実に値しない―――』

世界でもっとも有名な妖精戯曲「夏の夜の夢」はそうやって幕を閉じたが、それは転じてオベロンの性質を表していた。人類史において、彼の言動は『何をやっても嘘』というレッテルが貼られてしまい、結果、「本当の事は（言え）無い」という呪いが刻まれてしまったのである。

「クソども。いずれ全部ブチ壊してやる」という彼の攻撃性は嫉妬や憎しみから生まれたものではなく、ティターニアへの愛から生まれたものである事を、オベロンは決して言葉にはしない。

陣地作成:E-

ヴォーティガーンにとっての「いい領地」は領民にとって「住みやすい土地」にはならないため低ランク。

道具作成:A+

道具を作る能力。ある理由で必要に駆られ物作りをしてみたら意外と器用だった。

騎乗:A

動物の騎乗はそれなり。流行、情報、人間関係といった形のないものは自由自在に乗りこなす。

神性:－

「ハハ。あるわけないだろ」
宝具
彼方とおちる夢の瞳（ライ・ライク・ヴォーティガーン）
ランク：EX / 種別：対界宝具 / レンジ：無制限 / 最大捕捉：無制限

妖精國で発生したオベロンの本当の姿にして宝具。ブリテンを滅ぼす『空洞の虫』、魔竜ヴォーティガーンに変貌し、その巨大なミキサーのような口と食道（空洞）で、世界ごと対象を飲みこみ、墜落させる。相手を殺すものではなく、一切の光のない奈落に落とす『異界への道』である。

余談

"真名熔解"は過去の真名隠しサーヴァントの真名判明演出とは別の「ルーラーのクラスカードが表示され、黒く塗りつぶされてプリテンダーのクラスカードが浮かび上がる」→「"オベロン"の文字が溶け落ち、"オベロン・ヴォーティガーン"に書き換わる」演出が用意されている。ほかにも数名プリテンダーのサーヴァントが実装されているが、「真名 ○○」の○○部分はそれぞれ個別のものとなっている（真名判明演出がないこともある。）

「ヴォーティガーン」はアーサー王伝説の登場人物。汎人類史では"白き竜の化身"となって"赤き竜"の因子を持つアルトリアと戦っている。
「空洞の虫」は巨大な虫……というかミミズやワームのような形状で一見すると竜には見えない姿形をしているが、「虫竜」とも言われるだけあってゲーム内ステータスでは〔竜〕特性を保有している。本質的には空洞であるためか全長1440kmと規格外のサイズを持ち、体重も--kg（なし）。
そのモチーフは虫ではなく、"密猟されてしまった象"とのこと。元ネタと思わしき画像は検索すれば出てくるが、ショッキングな内容のため閲覧には要注意。