カイヤンとは、ナマズ目パンガシアノドン科に分類される、主にインドシナ半島の河川に生息する魚類である。
水域の中層を悠々と遊泳する、サメのようなフォルムの魚である。自然界では背びれを水面より上に立てて遊泳することもあるようで、虹色のサメというニックネームもあるが、この魚に歯はない。幼体のうちは銀色に近い黒色で、光の加減によって美しく光る。また、成長すると、黒く光沢のある背面と白いお腹、お腹側に黒い3本のラインが入り、どちらも虹色の名にふさわしく美しい。鱗を持たず、皮膚は粘膜の保護層で覆われている。
日本ではもっぱら観賞用の熱帯魚として知られているが、原産地域のメコン川やチャオプラヤ川流域では食用にされることが多い。
ライギョやベタ同様に迷宮器官をもっており、直接空気呼吸をすることができる。
養殖も行っており、川で暮らすカイヤンは1mを超える。最大1.3mとも1.5mとも。体重も最大45kg重と非常に大型になる。メコン川流域の人々の貴重な食糧源で、カイヤンの肉は重宝されているという。
タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムで主に食されるほか、欧米にも輸出されている。
現在この魚は、生息地の崩壊、産業汚染、乱獲によって絶滅の危機に瀕しており、保全状況評価はENである。
5~7cmほどの幼魚が熱帯魚ショップで150~300円程度で売られており、よくわかってない店員には30cm水槽で飼えると説明されることもあるようだが、これは間違いである。カイヤンは上述の通り大型魚であり、水槽で飼っても一般に60cmほどにまで成長する。40cmなので60cm水槽で飼育可能と書いてある入門者向けの本もあり、水槽では川ほど大きく育たないといわれるが、どちらにせよ盆栽飼育となりカイヤンの背骨を変形させてしまう原因になるため、水槽は小さくても90cm、複数飼育する場合は120cmは欲しいところ。
大型魚ではあるが、性格はおとなしく口に入らないサイズのおとなしい魚とは混泳可能。稚魚~若魚のうちはむしろいじめられないように注意が必要であるし、成魚も大型とはいえ温厚なので混泳のさいにはいじめられに注意が必要。
大型ゆえ基本丈夫だが、ナマズの熱帯魚一般に言える通り薬品耐性が弱いので、規定量の半分程度の投薬が推奨される。大きいなりして遊泳するので、稚魚の時の隠れ家としての岩や木などのオブジェクトは大きくなってからは取り除いた方が良い。衝突してけがをする恐れがある(筆者の実家のカイヤンも撤去前はよくケガをして粘膜をだしていた)。
環境状態によっては拒食してしまう(筆者のカイヤンは幼魚時代は何も食べていなかったが、冷凍赤虫で餌付けに成功し、以降はコリドラス等低層魚向けの餌を食べているので参考までに)。
上述の通り、非常に大きくなるので飼育するなら覚悟と責任と知識と愛情を持って。
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最終更新:2024/04/18(木) 20:00
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