カイリュー はかいこうせんとは、ゲーム『ポケットモンスター』シリーズ史上屈指の迷台詞である。初出は『ポケットモンスター 金・銀』。
いかりのみずうみで起きた、コイキングが怪電波によって無理やりギャラドスに進化させられている異変。主人公は急ぎいかりのみずうみに向かうと、ポケモンリーグ・チャンピオンであるワタルも現場に駆けつけていた。異変をひとまず鎮めた主人公は、怪電波の発生源であるチョウジタウンの怪しい土産屋へと向かう。問題のシーンはここからである。
主人公が土産屋に入るやいなや、先に土産屋に到着していたワタルが住人(からておう)に対峙しながらこう言う。
「カイリュー はかいこうせん」と言い放った直後、カイリューがからておう本人に向かって攻撃。これには為すすべもなく、からておうは壁にふっとばされる。ワタルのあまりにもの強さに、残りのロケット団員も無抵抗で立ち尽くす。
そんな団員を尻目に、ワタルはロケット団地下アジトへの隠し通路を暴き出し、意気揚々と主人公を連れて怪電波の発生源に向かうのだった。
ポケモンバトルはあくまでポケモンとポケモン同士が戦うものであり、その持ち主であるトレーナーに向かって直接攻撃をしてはならない。しかし、全ポケモントレーナーの模範たるべきチャンピオンのワタルがそのルールを犯したことに、当時のプレイヤーは衝撃を受けた。
もちろんワタルも好き好んではかいこうせんを打つよう指示出ししたわけではない。ポケモンを虐待して金儲けに利用とするロケット団の姿勢、特にその虐待の対象がワタルが好むドラゴン系ポケモン[1]となったことで、その怒りは頂点に達したのだろう。台詞に「!」といった感嘆符もなく、淡々とはかいこうせんの指示を出していることからも、それは伺える。
しかし、そういった背景を踏まえたとしても、ゲーム『ポケットモンスターシリーズ』において初めて生身の人間がポケモンの攻撃を受ける描写とあって、当時のプレイヤーが受けた衝撃は並大抵のものではなかった。生身の人間への物理攻撃もさることながら、屋内ではかいこうせんをぶっ放すよう指示する豪快さ、その後何事もなかったのように「おそかったね ○○(主人公の名前)くん/ちゃん!」と話しかける肝っ玉っぷりが受け、徐々にワタルをいじるネタとして定番化した。
しかし、果たして本当にワタルは生身の人間にはかいこうせんを浴びせたのだろうか。
はかいこうせんを撃つ対象はあくまでからておうのポケモンに対してであり、はかいこうせんをくらったポケモンが吹っ飛ぶ→吹っ飛んだポケモンに巻き込まれてからておうも吹き飛ばされたというもの。
カイリューとからておうの間にポケモンは描写されていないが、ゲームの演出上で省略されたのではと解釈されている。
しかし『ポケットモンスター 金・銀』のリメイク作『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』では、カイリューがからておうに直接触れるような攻撃をしている描写がなされている。
はかいこうせんを撃つ対象はあくまでからておうの足元であり、からておうはそれに驚いて後ろに飛び退いたというもの。
しかしこちらも上述のような『ハートゴールド・ソウルシルバー』での描写により、可能性は低い。
台詞上ははかいこうせんを撃つよう指示したものの、あくまでそれはブラフ。実際はたいあたりなどの威力の低い技で済ましたのではないかというもの。これなら上述の『ハートゴールド・ソウルシルバー』での描写とも矛盾しない。
しかしポケモントレーナーへの物理攻撃を行ったという点は変わらず、威力150のはかいこうせんよりはマシなものの、体長2.2m・重さ210.0kgから繰り出されるたいあたりを生身の人間が食らっても平気なのか等の疑問は残る。
ロケット団が発信した怪電波の影響を受けてしまい、生身の人間に向かってはかいこうせんを放たさせる残忍な性格に洗脳されたという説。
生身の人間にはかいこうせんを浴びせたのは事実だが、あくまで洗脳によるものなので仕方がない。なお、対コイキング・ギャラドスの怪電波がどうしてワタルに効いたのかは不明。
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最終更新:2023/12/10(日) 04:00
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