カサンドラもしくはカッサンドラ(英・羅:Cassandra、希:Κασσάνδρα)は、
叙事詩『イーリアス』に登場。トロイア(イリオス)王・プリアモスの娘として生まれた王女である。兄にヘクトル、パリスといった英雄を持ち、双子の兄弟にヘレノスがいる。
カサンドラはアポロンから求愛され、贈り物として予言の力を授かった。しかし力を得た瞬間、カサンドラはアポロンの愛が冷める未来を予知してしまい、アポロンの求愛を拒絶する。
激怒したアポロンは、カサンドラの予言に呪いをかける。それは「予言は必ず当たる一方で、誰からも信じられることがない」というものであった。
トロイア戦争において、アカイア(ギリシア)勢が木馬(いわゆるトロイの木馬)を置き去りにして撤退した際、カサンドラはこれが罠であることを看破。人々に「その中にはアカイアの兵士が隠れ潜んでいる」と予言したが、呪いにより誰からも聞き入れられることはなかった。かくして木馬はトロイアの城内に持ち込まれ、計略は成功。トロイアは滅亡する。
カサンドラはアテナ神殿に逃げたが、アカイアの将軍・小アイアースに強姦されて捕虜となった。
この時アテナの神像に抱き着いて助けを求めるカサンドラが凌辱されるのを見るまいと神像が上を向いた、或いは小アイアースが神像ごとカサンドラを押し倒したとされる。この狼藉ゆえに小アイアースは神々の怒りをかい、故郷への帰途で悲惨な死を迎える事となる。
後にカサンドラはミュケナイ王にしてアカイア総大将、アガメムノンの戦利品となった。ミュケナイに連れていかれたカサンドラは、そこでアガメムノンと自身が殺される運命を知る。しかしやはり呪いによって誰からも信じられる事のないまま、夫に積年の恨みを抱く王妃・クリュタイムネストラの手にかかり、死を迎えた。
この故事により「カサンドラ」は、「周囲に諫言をするが聞き入れられない人」「危機感を周囲に煽る人」の代名詞として欧米文化圏などで用いられる。
掲示板
30 ななしのよっしん
2020/08/16(日) 15:39:59 ID: N0pGWeaj2d
アポロンも然り、ギリシャ神話の神には僅かな例外を除けばろくなのがいない……
31 ななしのよっしん
2021/12/17(金) 16:59:17 ID: EKLtOyApuX
カサンドラの予言を誰も聞き入れなかった(そういう呪い)せいでトロイが滅亡したんじゃん?
じゃあカサンドラ症候群の人が言うことは全面的に信じたほうが良くない?
あと「自分の発言が嘘だと思われるならトロイの木馬を受け入れろと言えば予言を信じてもらえる!」と悪知恵が回らないのおかしくね?
32 ななしのよっしん
2023/05/01(月) 07:42:49 ID: vU9WsX8fAk
いやいやいや
こいつとアガメムノンに関してはなんで悲劇として扱われるかわからんのやが
偉大な贈り物を受け取っておいてバックレるわ
予言信じてもらうための工夫した形跡も滅んだ祖国を悼んだ形跡も無いわ
殺される直前まで寵愛受けてたあたりからは船団内でアガメムノンの威光傘に来てブイブイ言わせとった姿しか浮かばんわ
こいつもアガメムノンの殺されたのは自業自得や
なおワイはこいつとマリンチェに関しては名前が使われる場合はその事情も含めた皮肉が込められとると理解しとる
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最終更新:2024/04/25(木) 18:00
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