칼퇴근(カルトェグン、カルテグン)とは、韓国の俳優イ・イギョンによる楽曲である。
タイトルを直訳すると「刃物退勤」だが、この場合は「定時退勤」の意。
大韓民国の俳優「イ・イギョン」(이이경、李伊庚)が2020年2月20日にリリースした楽曲で、作詞・作曲は「ク・ヒサン」(구희상)。
この曲は「トロット」(別名、ポンチャック)という、日本でいえば演歌のような位置づけのジャンルの楽曲である。イ・イギョンにとってはこの曲がトロット初挑戦であった。
タイトル『칼퇴근』(カルトェグン、またはカルテグン)の「칼」(カル)は「刃物」、「퇴근」(トェグン、またはテグン)は「退勤」を意味する言葉であり、つまりは「スパッと定時で退勤する」ことを指す俗語。
歌詞の内容は
「定時退勤めちゃくちゃしたい」
「残業ほんと嫌」
「上司たち早く帰って、視線が気になるんだ」
「飲み会ほんと嫌」
「飲み会するなら始業時間を遅らせてくれよ」
と嘆くもので、明るい曲調ながら歌詞ほぼ全編が「早よ帰りたい」というサラリーマンの魂の叫びで構成されている。
YouTubeに公式ミュージックビデオも投稿されているが、こちらのミュージックビデオでも上司に詰められていたり残業を余儀なくされるサラリーマンの姿を多数描いている。
リリースされてから2年以上は、日本での知名度は無きに等しかった。
しかし2022年7月4日に、短文投稿コミュニケーションサイト「Twitter」にて、本楽曲が韓国の歌番組で歌われた際の映像のサビの部分に日本語の字幕を付けた動画がツイートされた。
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https://twitter.com/svtpinwheel/status/1543935320525520897
このツイートが広まったことで、本楽曲の日本での知名度が少し上がったようだ。
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https://twitter.com/OKB1917/status/1597599389211574273
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https://twitter.com/Ak_ijin/status/1598898736100704256
どうも、少なくない日本人にとって共感できる歌詞であったようだ。
ちなみに、韓国のニコニコ大百科みたいなサイト「ナムウィキ」の「칼퇴근」(カルトェグン)という言葉の記事(本楽曲の記事ではなく、あくまで「この言葉」の記事)によれば、
「칼퇴근(カルトェグン/刃物退勤)はあくまで俗語であって正式な言葉じゃないからな。正式な言葉は정시 퇴근(チョンシトェグン/定時退勤)だぞ」
「刃物退勤っていうなんか定時に帰るのが悪いことみたいなニュアンスを含む言葉を使うのは、残業させる雇用主を正当化するようなもんだからな」
「それどころか、圧迫と脅迫によって超過業務と夜勤をさせることを当然のように考える韓国の悪しき文化が、滅びと差別を受ける覚悟をして働いている非正規職労働者の間にまで根付いちまうぞ」
みたいなことが記されている。
この文章を書いたナムウィキの編集者の人、何か辛い過去(あるいは現状?)を抱えていそうだ。
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最終更新:2024/12/11(水) 23:00
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