カルバゾクロムスルホン酸 単語

カルバゾクロムスルホンサン

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カルバゾクロムスルホン酸(Carbazochrome sulfonic acid)とは、止血である。アドレノクロムセミカルバゾンスルホン酸Adrenochrome semicarbazone sulfonic acid)とも。

概要

有機化合物
カルバゾクロム
スルホン
カルバゾクロムスルホン酸
基本情報
英名 Carbazochrome sulfonic acid
化学 C10H12N4O5S
分子量 300.29
化合物テンプレート

カルバゾクロムスルホン酸は、カルバゾクロム系の止血血管強化である。脆弱化した血管を強化して止血作用を示すと考えられている。

アドレナリン化物であるアドレノクロムに止血作用があることが発見され、化学的に安定なカルバゾクロムアドレノクロムセミカルバゾン)が止血として利用された。注射剤にするため溶性を高めたカルバゾクロムスルホン酸ナトリウム和物も開発され、アドナ®の名でニプロESファーマ株式会社より製造販売されている。剤形は錠剤、散剤、注射剤があり、それぞれジェネリック医薬品も上されている。

効能・効果

  • 毛細血管抵抗性の減弱および透過性の進によると考えられる出血傾向
    • 斑病など
  • 毛細血管抵抗性の減弱による出血
    • 皮膚あるいは膜および内膜からの出血、眼底出血、腎出血、子宮出血
  • 毛細血管抵抗性の減弱による手術中や術後の異常出血

用法・用量

錠剤や散剤の場合、1日3090mgを3回に分割して経口投与する注射剤の場合、1回25100mgを静脈内注射または点滴静注する。ただし、注射剤には1回10mgを皮下注射または筋肉注射する製剤もある。それぞれ、年齢や症状に応じて適宜増減。

作用機序

カルバゾクロム系止血の詳細な作用機序は明らかになっていないが、毛細血管透過性進を抑制し血管抵抗性を増強させ、出血時間を短縮して止血作用を示すと考えられている。また、血液凝固系および線溶系にを与えず、呼吸や血圧も変化させない。

禁忌・副作用

禁忌はとくに定められていない。過敏症の既往歴のある患者への投与は慎重投与となっている。

副作用として、食欲不振や部不快感などの報告がある。

同種同効薬

カルバゾクロム系止血として、カルバゾクロムアドレノクロムノアミノグアニジンがある。本邦ではカルバゾクロムが一般用医薬品の痔疾用動脈硬化に配合されている。しかし、いずれも医療用医薬品としてはすでに販売が終了している。

ビタミンCとして知られるL-アスコルビンも、止血血管強化である。ビタミンCの欠乏に起因する壊血病やメレル・バロウ病(児期のビタミンC欠乏症)の治療などに用いられる。ただし、ビタミンCの欠乏による出血ではないならば、止血効果は得られない。

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