ガンダムグリープとは (ガンダムグリープとは) [単語記事]

ガンダムグリープとは、新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNITに登場するMSである。

概要

OZプライズのシルヴァ・クラウン、もといオデル・バーネットが秘密裏に建造していた新型の可変機構搭載型 MS。
バーネット兄弟の父であるマーク・バーネットが生前に完成させていたプラズマ・リアクター・エンジン理論を用いて開発した新型エンジンと、宇宙船用のジェネレーターを搭載している。

通常のMS モード・高機動飛行モード(MA)、そしてアサルトモードの3つの形態を持つ。なお、3つ目のアサルトモードは中間形態いわゆるガウォークモードである。アサルト(突撃)といいつつ、ほぼ砲撃戦仕様なのは内緒

これまでのG-UNITと違ってガンダムジェミナスをベースとした機体ではなく、元はOZの可変試作機(形式番号は此処から)を再設計の上、オデルが身に付けた技術(+父・マークの理論)で組みあげた機体である。開発者がオデルなだけあって、本機もG-UNITとしての機能は備えておりその拡張性は高い。
また、それらに搭載されているPXシステムを同じく備えているほか、パイロットと神経接続して機体を自在に制御することが出来るという精神同調型操縦システム・MSCSを搭載している。
この二つのシステムを組み合わせることで、機体性能の限界を引き出すことが可能。

基本武装はビームランサーと、変形した際の機首に現れる超火力兵器であるバスターメガ粒子砲の二つしかない。
しかし宇宙船用のジェネレーターを持つ本機は、なんとウイングガンダムゼロの約5倍の出力を誇っており、このバスターメガ粒子砲は戦艦の主砲並の火力を叩き出すことが出来る。よってこの機体は多対一を想定した性能を持っているのだろうと思われる。
ちなみにこの出力は、ガンダムシリーズにおいて後にも先にもターンタイプ以外に超越したMSは存在しない。正にモンスターマシンと言っても良いくらいのカタログスペックである。
ただし、ガンダムDXなど出力が関係無く(もしくは設定が出ていないorエネルギーが外部出力だったり)凄まじい火力を持つ機体もあるため出力が一番高い＝一番火力がある、というわけではない。

また、防御兵装としてリフレクターシールドという翼型のシールドを持っている。MA時の整流板としての機能に加えて対ビームコーティング・電磁シールド・ECM防御含めたステルス機能などあらゆる攻撃を防ぐことが可能だが、その構成のためビーム兵器に対して高い耐性を持っている。

最終決戦ではハイパーメガ粒子ランチャーという手持ちの兵装が追加装備されたが、漫画版における後付け設定であるためプラモデルには付属されていない。強くなりすぎるせいか、Gジェネでも実装されたことはなかった・・・が、2019年の「クロスレイズ」で遂に再現。同時にビジュアルでもMA時の機首である手持ちシールドも再現。ただ、ライバル機であるハイドラガンダムと比べると射程に穴があり取り回しが悪い

劇中ではアディン・バーネットの最終機として登場した。厳密に言うとアディンの最終機は破損したL.O.ブースター、アスクレプオス、グリープのパーツを組み合わせて作ったG-UNIT最終型だが、これはガンダムジェミナスに応急処置的に付けた装備という見方が強い。
最終決戦では成長したアディンの奮戦とPXオーバードライブによってヴァルダーのハイドラガンダムを制し、機体を大破するもついにハイドラガンダムを撃破することに成功した。
ヴァルダーを撃破後、暴走するグランシャリオを止めるため、前述のパーツを組み合わせて作った最終型に修復された。その際に本機もG-UNITであるためパーツを共有できると言っていたが、換装用装備については一切不明(プラモでは要改造)

蒼と黒のカラー、白兵兵装が槍、変形することで最強武器を放つなど、主役ガンダムとして独特の個性を持つMSである。また、アサルトモードの姿がビグ・ザムのように見えるので、ビグ・ザムガンダムと呼ばれることもある。

なお、設定上は異常なスペックこそ持っているが、Gジェネレーションのゲーム内などではその大艦巨砲主義的なコンセプトが災いして、やや使い勝手の悪い機体として認識されがちである（主に燃費。まあ実際ダウンサイジングしたとはいえ超パワーの宇宙船のジェネレーターとエンジン積んでるので当然と云えば当然と云えるのかもしれない）

2019～2021年連載の『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT ガリアレスト』にて一時中破したグリープを再改修した姿「ガンダムグリープノーヴィ」として登場。元々原型機のグリープも最終決戦時(バスターメガ粒子ランチャー装備)の際にバージョンアップされた描写(額にⅡのイニシャルが入り腹部が装甲部の黒が赤になっている)があったが、模型展開及び納期の関係で経緯の掲載が断念された事がときた洸一氏のTwitterで語られている。