ガンダムNT-1 単語

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ガンダムエヌティーワン

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ガンダムNT-1とは、『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場する架人型機動兵器モビルスーツMS)の1機種である。通称アレックス(一種のペットネーム)、もしくはNT-1。
通称とかけて「ガンダムアレックス」などと呼ばれる(NT-1のルビをアレックスとするパターンも)ことも稀にある。

概要

開発経緯

アムロの乗ってるガンダムアムロニュータイプについていけないからさぁ、ニュータイプ専用のガンダムってを、いっちょ作ってくれや!」

というわけで作られたことで有名な、ニュータイプ専用(というよりアムロ・レイ少尉用)のガンダムタイプMS
ただし開発開始時期は宇宙世紀0079の8月であり、アムロがまだ戦争に身を投じていない時期である。
つまり、『元々はガンダムの機体レスポンスを向上させるため作っていた物を、たまたま現れたアムロ用に丁度いい、というわけで、的を切り替えた(あるいはさらにコンセプトを明確にした)機体』と言ったほうが通りはいい。
ちなみに開発は後にニュータイプ研究所となるオーガスタ基地で行われた。

性能

ニュータイプ専用とは名ばかりで、同時期にジオン公国開発されていたニュータイプ専用機とは違いサイコミュシステムは未搭載で、ただ機体の機動性や反応速度を格段に強化しただけの機体である。カーグラ古谷徹「ただのMS
これは連邦軍が「ニュータイプとかマジでいんのかよ?」とその存在を本気で信じていなかったうえ、当時の連邦軍にはサイコミュ関連の技術がそもそも存在しなかったせいである。とはいえ、並のパイロットでは到底扱いこなせない機体であり、元のガンダム駕する高性機である。

ガンダム2号機ガンダム3号機が大戦後期に施したマグネットコーティングを設計段階から導入、現代の戦車よりも軽いという驚きの軽量化、スラスター出の大幅強化など、反応速度面についてはとにかく底したこだわりが見られる。
よって、非ニュータイプパイロットでも使おうと思えば使えるが、乗り手の技量や反応速度が足りなければ、機体性に振り回されてしまう恐れがある。
実際テストパイロットを担当したクリスチーナ・マッケンジークリス中尉は、本機の性を極制限して機体の調整を行なっていた。しかしそれですらクリスは扱っていて恐怖を覚えるほどだった。

ちなみに、宇宙世紀において初めて全周囲モニターリニアシートを採用したMSである。ただし最初期の物であるために視界に制限があり、グリプス戦役以降の物とべると洗練されていない部分が多々見受けられる。
逆に言えば、Ζガンダム時代を先取りしたかのような機を盛り込んでいるということであり、どれだけこの機体が高性なものかがよくわかる。同時にアレックスが破壊された原因として弱小パイロット扱いされがちなクリスが、いかに優秀なテストパイロットだったかもこのことからえる。

活躍・功績

0080主人公機のように見えるが、そもそも0080主人公MSに搭乗しないアルなので、その認識は誤りである。 ただし物語キーとなるMSであるという事実には疑いようがない。

劇中ではサイクロプス隊によって執拗に追い回され、身ぐるみ(チョバムアーマー)を剥がされたあげく、最後はザク改に翻弄されて撃破された。そのためついぞホワイトベースに配備されることはなく、終戦を迎えた。

アレックスは本来の役割をっ当出来なかったが、そのコンセプトは後の時代へと受け継がれた。『0083』関係のMS、特にジム・カスタムは本機と共通する構造が多々見られ、後にジム・クゥエルを経てガンダムMk-Ⅱへと発展している。また、全周囲モニターリニアシートはありとあらゆるMS、MAに普及することとなる。

よってその存在は決して駄ではなかったどころか、むしろ連邦MS史に偉大な功績を遺して歴史の闇に消えたと言っていいだろう。

装備

ガンダムタイプの基本装備、ビームライフルビームサーベルシールドを備えた姿を思い浮かべる人が多いだろうが、劇中で使用したのは頭部バルカンビームサーベルガトリングガン、チョバムアーマーくらいである。
つまり実のところ、ライフルシールドは設定だけなのにも関わらず、さも劇中で使われたかのようにゲームプラモでは再現される。

頭部バルカン砲
RX-78-2 ガンダムと同様の武装。装弾数が増えた、といった良設定は特に存在しない。敵MSへの牽制射撃や軽装甲標(車両戦闘機)への攻撃武装。
Blash・XB-B-09 ビームサーベル
ブラッシュ社開発マウント位置が背中の内側に移設された。
Bauva・Norfolk XBR-L Type-3 ビームライフル
半ば設定のみ存在。開発はボウワ社。ブルパップ式のため、内部の身が長さを維持しつつサイズ維持することで取り回しも良い。収束率と出の向上により貫通が向上している。
デザイン実在するFA-MASを思わせる(ほぼそのまま)。
90mmガトリング砲
両腕部に内蔵された3身の回転式機関。所謂ガトリング砲。「ガンダムNT-1と言えば?」と聞かれたら多くの人が本武装をあげることだろう、本機の特徴的な装備。
口径90mm。ジオン軍MSの後期生産などが使用するMMP-80(新マシンガン)と同じ口径。装弾数や射撃中の反動による射軸ブレなどの問題はあるが、連邦としてはしい装備だった。最後の出撃前に片腕の残弾が500発といわれているが、これが最大装弾数かは不明。
全な内蔵武装であるが故に戦闘中の給弾は不能だが、当時の技術的にこのサイズでここまでコンパクトに収められているのはMS開発の技術向上の賜物でもある。腕部内の機構が性を維持しつつ小化できたため、その余剰スペースに試験的に搭載したという設定もある(諸説ある)。
結果的に高機動MSでありながら腕部の重量が(機構、弾薬により)増加している、腕部を軽量化したにも関わらず矛盾する、という視聴者からの摘も少なくない。
RX・C-Sh-05 UBC/S-000 シールド
下記のチョバムアーマーの構造を流用した耐ビームコーティングシールド。作品によってはい字でALEXとでかでかとマーキングされることもある。
チョバムアーマー
アレックスを特徴付けるもう一つの装備。被弾時にこの追加装甲が自ら破壊されることで、本体へのダメージを軽減させるという構造になっている。この技術は後の連邦において何かと重宝された。
ハイパーバズーカ
実はあった設定上の武器ゲームなどですら存在を無視される影の薄い武装。

ゲームにおける難儀な扱い

本機は、ゲームに出ると納得の行かない扱いをされることが結構見られる。

そもそもこの機体は、先にも述べたように元々のガンダムよりも「い!強い!」が売り。よって本来なら通常のガンダムよりも断然高性である。

ところがどっこい、ゲームではその作品的、武装的な地味さから、較的不遇な扱いをされやすい。
Gジェネレーションなど較的設定を重視してくれる+原作再現ゲーならばともかく、スーパーロボット大戦では倉庫でを被る機体補としてあがってしまうほどである。これには、『本機がいくら高性機とは言っても所詮は一年戦争当時の機体であり、宇宙世紀の後の時代に登場する機体と共演させる場合には相対的に性を落とさざるを得ない』という面もある。

極めつけは、近年有名な作品であるバンダイナムコゲームスから展開されているガンダムVSシリーズである。
設定どおりならガンダムよりもさらに性がいいはずの本機が、ガンダムコスト2000よりも低いコスト1000機として毎回扱われているのである。
特に無印機動戦士ガンダム ガンダムvs.ガンダムでは産廃機体の呼びも高く、チョバムアーマーを剥がされた時点で何も出来なくなると言われるほどだった。低コスなため機動性もコスト通りなこともあって、従来のアレックスの機動性はまるで体感出来ないといっていい。

逆に、先にも述べたようにGジェネレーションなど、たくさんの機体をとにかく網羅する作品での扱いは妥当なことが多い。
一年戦争ゲーでは大戦末期の機体ということもあり、設定通りの高性再現がされやすい。ただし上記のように設定上の武器であるバズーカはほぼ無視されるので、通常のガンダムより火力不足気味に設定されがちではある。
SDガンダムガシャポンウォーズ』では元のガンダムよりも3コスト高い機体であり、性も高いと至れり尽くせり。 しかもアムロ専用機として作られたという設定から、アムロオールスターズ的なミッションではアレックスもまたアムロの乗機として扱われるなど、地味だが扱いはかなり良い(一方でガシャポンウォーズではクリスが登場しないので、パイロット的にはかなり不遇かもしれない)。
また、『機動戦士ガンダム戦記』を始めとする、基本的に一年戦争期のMSしか登場しない作品においては、最高クラスの性を持つMSとして位置付けられている場合もある。

このように、コラボレーションゲームではその扱いに苦心している様がよく見受けられる。

ガンダム4号機との関係性/G-4計画

0080制作当時、ガンダムNT-1はG-3ガンダムに次ぐガンダム4号機として位置付けられていた。
が、それ以前からMSVガンダム4号機(G04)は存在しており、サンライズ側はその整合性を取る必要に迫られた。
現在では本機は『オーガスタ基地でニュータイプ用に開発されたガンダムであり、ジャブロー開発されたガンダム4号機とは全くの別機体』として位置付けられており、“ガンダム○号機”と呼ばれるシリーズとは異なる系統の機体とされている。

一方、アレックスには宇宙軍のG-4計画機という設定もある。詳しくは該当記事を参照のこと。

アレックスの生涯

一年戦争末期リボージオン公国軍特務部隊の襲撃を受け中破。

リボーから撤収し本格的な修理点検が可ルナツーに移送される。

終戦とWB隊の解体で存在意義を失ったままルナツーで4年間放置。

オーガスタ研に移されティターンズの調達した部材でアップデートされ強化人間育成用機として余生を送る。

オーガスタ研解体時のドサクサに乗じて海軍戦略研究所が獲得し現在表向きには機密計画にて運用中。

ガンダムトリスタンへと改造され宇宙世紀0096年、ブッホ・ジャンク社(後のブッホ・コンツェルン)の私兵武装集団バーナムのアクシズの残骸でのサイコフレーム回収任務中に参加。追加装備としてクレヴェナールを持つ。

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