キャロライン・ウォズニアッキとは (キャロラインウォズニアッキとは) [単語記事]

キャロライン・ウォズニアッキはデンマークの元女子テニス選手。長らく「無冠の女王」扱いされていたが2018年全豪オープンでようやく払拭した。

概要

基本情報
Caroline Wozn iacki
国籍	デンマーク
出身地	デンマーク：オーデンセ
生年月日	1990年 7月11日
身長体重	177 cm 63 kg
選手情報
利き手	右
ﾊﾞｯｸﾊﾝﾄﾞ	両手打ち
ﾃﾞﾋﾞｭｰ年	2005年
引退年	2020年
テニス選手テンプレート

ポーランド系のスポーツ選手を両親に持つデンマーク人テニス選手。2005年には既にツアーデビューしていたが、まだジュニア大会にも出ていた2006年に全豪オープン、全仏オープンのジュニアで準優勝、ウィンブルドンジュニアで優勝したほか、大阪スーパージュニアでも優勝するなど、かなりのジュニア実績を積んでいた。2006年に200位台だったランキングから翌年TOP 100に入ると、2008年にはツアータイトルを獲り始める。2009年にはデンマークの選手として初のTOP10入り。90年代生まれとしても最も早く活躍し始めた選手と言える。

2010年の終盤にランキング 1位に立つと、その後2012年序盤まで2011年 1月の1週を除いて1位を維持し続けた。この時期の彼女は2年続けて年間6タイトルと十分な数字を出しているのだが、いかんせん四大大会で勝てなかったことで評価を大きく下げてしまった。四大大会優勝無しでほぼ1年間ランキング 1位を維持したことは2004年終盤から2006年序盤にかけてのリンゼイ・ダベンポートと比較されたが、ダベンポートがほとんどの四大大会でベスト8に残り準優勝も2回あったのに対して、ウォズニアッキは1位在位中に四大大会決勝進出は無くベスト8にも残れないことが多かった。1位在位中以外で全米オープンの決勝進出があったが優勝はできていなかったため長らく「無冠の女王」として扱われてきた。スタイル的にカウンターパンチャー型で粘り強さや安定感はあったが、一気に勝ちきる勢いには欠けていたのかもしれない。

2012年以降は徐々にランキングも落としていたが、2017年は好調で3位でシーズン終了。第2シードとなった2018年の全豪オープンでは決勝でシモーナ・ハレプをフルセットの激闘で下して優勝。「無冠の女王」を返上すると同時にランキングも1位に返り咲いた。同年は最終的に前年と同じ3位でシーズンを終えたが、翌2019年は優勝もなくTOP30からも陥落。年末に2020年全豪オープンを最後に引退を表明、宣言通り全豪オープンの敗退でラケットを置いた。

日本の大会への出場は多く、かつて男女共催だった頃のジャパンオープンには3年連続出場している。ツアーレベルとしては最後となった2008年に優勝した(翌年からジャパンオープンの女子はITF大会に格下げされた)。この頃のウォズニアッキは美少女選手として勢いに乗り始めた頃で、試合中ファンからキャロラインコールが聞かれた。また東レパンパシフィックにも2008年から毎年出場しており、2010年と2016年、2017年の3回優勝、2014年に準優勝がある。

プライベートではゴルフのローリー・マキロイと婚約を発表していたが、結婚直前になってドタキャンされてしまった。この2014年はその後、全米オープンで2度目の準優勝など鬱憤を晴らすかのような活躍も見せたが、以降しばらくは低迷していた。その後、復調した2017年にNBA選手との婚約を発表している。またWTAツアーはあまり馴れ合わない選手が多いようだが、彼女はセリーナ・ウィリアムズと親しいらしい。この辺り、人柄の良さが感じられる。

人違いに注意

よく似た名前の選手としてカナダのアレクサンドラ・ウォズニアク（Alek san dra Wozn iak）がいる。ウォズニアッキと同じくポーランド系のカナダ人選手で、ウージニー・ブシャールが現れるまではカナダのトッププレイヤーだったが、現在は大きくランキングを落としている。2008年のジャパンオープンでは直接対決こそ無かったものの、ウォズニアッキとウォズニアックの両者が準決勝に進み、ライトなファンを混乱させた。2009年のポンテベドラビーチ大会では二人で決勝を闘ったがウォズニアッキに軍配が上がっている。

主な実績

WTAランキング 1位(在位71週)
2018年全豪オープン優勝
全米オープン準優勝2回(2009年、2014年)
シングルス通算優勝回数 30回
シングルス通算マッチ成績 633勝263敗

ランキング 1位経験者で四大大会優勝なしのまま終わった選手は最近まで女子ではいなかった。ディナラ・サフィナが引退して第1号となったほか、エレナ・ヤンコビッチ、現役ではカロリーナ・プリスコバがいる。ウォズニアッキは2018年全豪オープンでハレプとのどちらが勝っても四大大会初優勝の決勝を制して、「無冠の女王」を返上した。デビューが早かっただけに、ここまで実に長かった。本当におめでとう！！