キン肉マンビッグボディとは、漫画・アニメ作品『キン肉マン』に登場するキャラクターである。
「強力を思い知れぇ!」
キン肉スグルに脅威を感じた邪悪の神々が、スグルのキン肉星大王即位を阻止すべく擁立した運命の5王子の一人。スグルと同じ場所・同じ年・同じ日・同じ時刻に産まれた。本名はストロングマンといい、惑星の開拓業を営んでいた。邪神が憑依しているため、超人強度は1億パワー。
力自慢の超人を集めた「強力チーム」を率いる。群を抜く巨体の持ち主で、その体格から繰り出される超パワーによるド迫力ファイトが得意。……なのだが、チームメンバー共々全く活躍を描かれずに退場した可哀想なキャラ。作者のゆでたまごもキン肉マンスーパー・フェニックスの当て馬として扱っており、デザインも適当で技すら考えていなかったという。同じ1億パワーの王子候補者ながら、フェニックスとはこうも扱いに差が出るのは少年漫画の厳しさを伺わせる。
王位編では「ダーハハハ」と言う、いかにも頭の悪そうな笑い声をしていたが、後年の再登場時にはこの笑い声は出なかった。
こんなキャラだが、見た目だけなら強そうな感じ、チーム対抗戦直前の「何が知性だ(以下略)」という自信満々な台詞、それとは真逆な可哀想な扱いから、隠れた人気を持っている。
1960年4月1日にキン肉星の病院でスグルや他の5王子と共に産まれる。出産直後に病院で火災が起き、そのゴタゴタに巻き込まれている。
立派な超人に成長後、開拓者として活躍し未開の星を切り開きながら暮らしていた。周囲の人からも頼りにされており、貧窮や親友への裏切りなど不遇な過去を送ってきた他の5王子と比べれば、まだ健全な生活環境と言えるだろう。あっという間に出番を終えたので、他の王子たちほど過去の詳細な描写は無いが。
開拓に勤しんでいる途中で強力の神に問答無用で憑依され、そのままキン肉マンビッグボディへと覚醒。邪神に言われるがまま「強力チーム」を集め、キン肉星王位継承サバイバル・マッチに殴り込んだ。
ところでこの強力チーム、実は全員正義超人らしい。何を考えていたんだ邪悪神。
他のチームは「飛翔チームだけど飛翔殺法が得意そうなのは先鋒だけ」「技巧チームだけどテクニックよりギミック主体ばかり」「知性チームだけど自分の必殺技すら忘れる奴らとか、強力チーム以上の超パワー型強豪」など問答無用で強そうな超人をかき集めていたのに対して、この強力チームだけは素直に強力超人ばかりを集めて、それ以上のパワーに対して為す術もなく惨敗した。いくらかませチームと言ってもあまりに素直で真正直すぎる。
このあたりからも「実はいい奴」「騙されやすい善人」オーラを醸し出しており、ファンからの信望を集める要因になっている。
ビッグボディ自身も、このチームには強い愛着があったようで、後年の戦いでは何度もチームメンバーや強力の神への思いを口にしている。
王位継承サバイバル・マッチ1回戦で会津若松城にてキン肉マンスーパー・フェニックス率いる「知性チーム」と対戦。息巻くビッグボディだったが、相手チームの先鋒マンモスマン一人にチームは壊滅させられてしまう。
ビッグボディはチーム最後の一人としてフェニックスと戦う事に。ついにビッグボディの真価が発揮される!と思いきや、試合が始まるといきなりフェニックスの必殺技“マッスル・リベンジャー”を喰らい、まともな活躍を見せることなく文字通り瞬殺された。
ビッグボディ「オ…オレにもよくわからないんだ 強力の神にそそのかされてムリヤリ出場させられたんだ」
だが大会参加の経緯を見る限りビッグボディの台詞は間違っていない。むしろ憑依した対象に何の説明もしていない強力の神が全部悪い。何を考えていたんだ邪悪神。
結局強力チームはマンモスマンとフェニックスの2人だけによって全滅する惨敗となってしまい、ビッグボディ自身はろくに技の一つも見せないままに退場させられてしまうのだった。しかし、そのやられっぷりから一部の読者からカルト的な人気を得ることとなる。
アニメでは念願の戦闘シーンが描写されている。
自慢の怪力を駆使して攻め立てているが、フェニックスには全く通用せず一蹴されてしまった。マッスル・リベンジャーはフィニッシュまで使われず、頭突きで打ち上げられるだけで絶命。これじゃ原作の方がまだマシだったような……。
最終回でスグルのフェイス・フラッシュのおかげで他の死んでいった超人と共に復活している。
地球を狙う新たな敵「オメガ・ケンタウリの六鎗客」に対して正義超人たちが防衛戦を挑むものの次々に倒されてしまう情勢の中、邪悪の神々が六鎗客(の背後にいる大魔王サタン)の行動を阻止するために、かつての運命の王子たちを送り込む。
キン肉マンスーパー・フェニックス、ゼブラ、マリポーサと共に博物館に保存されていたマスクを再び手に取り、戦闘が行われていたサグラダ・ファミリアに姿を現した。原作では闘う姿が殆ど無かったので、強力ファンは涙なしではいられない。
六鎗客との戦いでは、中国の紫禁城のリングでギヤマスターと対峙。
王位争奪編での悲惨な試合展開はオメガ勢にも知られていたので、ギヤマスターに散々「ニセモノ」呼ばわりされる。
それに怒りのビッグボディが自慢の強力で反撃、フェニックス戦で止まった時を動かす為に奮戦する。
ヒップアタックや初登場の必殺技「強力アトミックボム」で試合を優勢に進めるも、ギヤマスターもハイパージェノサイドモードで形状を変えて反撃。
偽物の王の上に落下して押し潰すと言う軒轅星(けんえんせい)の登場で精神的に押され、更に必殺技「アンティキティラ・ビーフケークプロセッサー」で顔面を削られ、窮地に立たされる。しかし、自身の石頭っぷりで難局を乗りきり、逆に軒轅星の存在を気にするギヤマスターに「実際に降りかかる相手では」と言い返して精神的に追い詰める。
ギヤマスターは完璧超人始祖によって地球を追われた先祖たちの恨みを語り、尚も攻めかかるも、ビッグボディは「強力エクスプロイダー」で反撃。そこからギヤマスター攻略の賭けに出る。
空中で体を大回転させる「強力ジェットトルネード」で起こした竜巻に周囲の黄砂を集め、大きな塊にして投げつけることで、ジェノサイドギヤを停止させることに成功。動揺したギヤマスターを捕らえ、チームメイトへの思いを込めた幻の必殺技「メイプルリーフクラッチ」で遂にギヤマスターを倒した。
長らくネタにされ続けたビッグボディだが、同じくネタにされたレオパルドンたち強力チームの面々への思いを乗せた 本当に格好いい、勇姿溢れる渾身の一撃だった。そして、30年間の汚名をようやく返上した瞬間でもあった。
ギヤマスター戦後、調和の神たちが始皇帝陵に降り立つのを見て駆けつけ、邪悪の神が持つ「カピラリアの欠片」を狙う12人の超神たちと対面する。そのうちの1人である“戒律の神”が下天した超神ランペイジマンと対峙する。
このときギヤマスター戦の負傷が癒えておらず、あまりに不利な状況にあった。すると、兵馬俑の中から強力チームのメンバーが加勢に現れる。しかし、キャノン・ボーラー、ペンチマン、ゴーレムマンはあっという間に倒されてしまう。意を決しランペイジマンと戦おうとリングに上がろうとしたとき、強力チーム最後の1人であるレオパルドンが飛び出し、代わりにランペイジマンと戦おうとする。超神との実力差を見たビッグボディは戦いを止めようとするものの、レオパルドンの固い決意を汲んで戦いを許可。しかし結局レオパルドンは敗れ、人質として囚われてしまう。
ビッグボディはリングに飛び込みレオパルドンを救出。あらためてランペイジマンと向かい合うが、そこにフェニックスが会話に入り、神々との交渉の末に戦いの場を移すことになった。
こうして、かつて惨敗したフェニックスに命を救われる形になり、変転する運命を感じて落涙する。一方、フェニックスはある場所へ向うように指示を出す。その場所は超神たちに欠片の情報を提供するために誘導した4カ所の1つであるイタリア・ローマのコロッセオだった。状況を把握できていないビッグボディの前にフェニックスが姿を見せると、自分とタッグを組み、欠片の情報を賭けて超神たちと戦うように要求し。これを承諾する。
フェニックスとのタッグチーム「ゴッドセレクテッド」の相手は”理性の神"イデアマンと〝狂気の神"ザ・ノトーリアスによる天界最強タッグを自称する「マイティハーキュリーズ」となる。
急造タッグであるゴッドセレクテッドは序盤から苦戦。キン肉マン到着後、威勢よく挑むものの、マイティハーキュリーズのそれぞれの必殺技、さらには連携技を次々とくらい、一方的にやられてしまう。指示に従わず自分のやり方を貫こうとしたことに対しフェニックスが上から目線で説教したことでついに堪忍袋の緒が切れて殴ってしまう。
お互いの考えが相容れないことで知性&強力タッグは仲間割れとなるかと思われたが、キン肉マンからのアドバイスを受けたフェニックスがビッグボディの死を賭した気持ちを理解したうえで「自分にできないことができるから」というチームに引き入れた理由を語ったことで和解する。ようやく反撃に出たゴッドセレクテッドだったが、直後にマイティハーキュリーズの大技「リアルツインDDT」を喰らってしまう。しかしなんとか起き上がることに成功。フェニックスがイデアマンの隙を探るべく防御主体の戦い方になると防御役を買って出て、相手がザ・ノトーリアスに交代すると、ビッグボディも再びフェニックスへと交代する。フェニックスが危機に陥るとカットに出るが、ザ・ノトーリアスの必殺技「ノトーリアス双頭斬刀刑」を受けてしまう。
血を求めて狂気の残虐ファイトに打って出たザ・ノトーリアスに噛みつかれるが、イデアマンが超神らしからぬ行動に出たことでハーキュリーズは仲間割れを始める。息が合わなくなったハーキュリーズの二発目のリアルツインDDTから脱出すると、フェニックスがイデアマンをマッスル・リベンジャーに捕らえたのに呼応し、ザ・ノトーリアスを「メイプルリーフクラッチ」に捕らえ、二人の技を合体させて「ゴッドブレス・リベンジャー」を完成させて勝利した。
試合後、犠牲になってしまった知性チームのメンバーたちを悼むフェニックスをキン肉マンと共に労り、あらためて調和の神と対峙する。
掲示板
472 ななしのよっしん
2023/06/13(火) 22:42:55 ID: /bvcaTxzt/
キン肉マンと対戦経験が無いはずなのに火事場のクソ力に目覚める逸材過ぎる男。
473 ななしのよっしん
2023/08/25(金) 17:35:16 ID: PMfb0zftKy
発現を追うと度々「まさかこんな日が来るとは…」みたいなこと言ってたり
ギヤマス戦後に「これが勝利というものか…」と噛みしめてたりリングギミック(軒轅星落下)に不意を突かれてたりとか
神に唆されなきゃ本来戦いとは無縁でいち開拓者として慎ましく暮らしてたはずの男だったんだなあと思わされる
474 ななしのよっしん
2024/04/16(火) 18:16:52 ID: SVpKBR4pLZ
新シリーズで再登場して以来、四王子で黒星ないのはビッグボディのみ、現状唯一の連勝となった。
この優遇はやはり旧シリーズでの不遇ぶりの埋め合わせだと思うが、いいだけ見せ場は貰ったのでそろそろ扱いがフラットになってもおかしくない。
果たして今後ビッグボディの試合はあるのか、あるとしたらさすがに負けるか、まさかの3連勝か。
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最終更新:2024/04/24(水) 04:00
最終更新:2024/04/24(水) 04:00
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