クロストリジウム 単語

クロストリジウム

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クロストリジウムとは、細菌グループの一つ。正確にはクロストリジウム属という。

概要

ウェルシュ菌ディフィシル菌などが含まれる細菌グループ

クロストリジウム属の細菌に共通している特徴としては、

などがあげられる。

中にはボツリヌス菌破傷風菌のようにを持つ細菌もいるので注意が必要である。

主なクロストリジウム属の細菌

食中毒菌の一つで、缶詰真空パック、発酵食品などが原因となる。ボツリヌストキシンを産生し、重度の神経障害を起こす。

今は抗素血清で治療できるようになったが、大至急治療しなければ致死率が非常に高い生物兵器として警されている細菌でもある。

に傷口から感染する(特に土壌で汚れた傷や深い刺し傷が危険)。テタノスパスミンを産生し、しい筋肉の痙攣を起こす。

呼吸器の筋肉が痙攣すると呼吸困難から死に至ることもある。致死率50%に達することもあり、(ペスト菌炭疽菌などと並び)あらゆる細菌の中でもトップクラスで危険である。

ちなみにテタノスパスミンに対する治療(抗素血清)や予防のためのワクチントキソイド)は一応あるが、万が一発症してしまったら大至急治療しなければならない。

食中毒菌の一つ。カレーシチューなどの煮込み料理が原因となりやすい。煮込み料理空気をよくかき混ぜて調理したり、小さめの容器に分けたりすると(酸素が入りやすくなるため)ウェルシュ菌による食中毒の予防になる。

ウェルシュ菌による食中毒ではしい腹痛や頻回の下痢など胃腸炎の症状があらわれるが、数日程度で回復する。致死率は低い。

ただしウェルシュ菌傷口から侵入した場合は非常に危険である。ウェルシュ菌素によってガス壊疽という病気になることがある。ガス壊疽になると筋肉壊死して(壊死性筋膜炎に似た)しい痛みや腫れが起こり、合併症として敗血症になることも多い。早急抗生物質や手術で治療しなければ死亡することも多い。

偽膜性大腸炎という病気を起こす。普段はおとなしいが、他の腸内細菌大腸菌乳酸菌など)が減ると暴走する日和見菌である。特に抗生物質抗菌薬)によって他の腸内細菌が死滅した際に偽膜性大腸炎が起こりやすくなる。

大腸が爛れてしい下痢が起こり、重症化すると大腸から出血して粘血便下血)が出ることもある。重大な合併症として下痢による脱水症状大腸穿孔(大腸にがあく)などがある。特に穿孔した場合は緊急手術をしなければ死亡する性が非常に高い。

偽膜性大腸炎った場合は原因となった抗生物質をすぐに中止し、代わりにディフィシル菌を退治するための別の抗生物質バンコマイシンなど)を使用する。

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