クロスボーン・ガンダムX1とは、長谷川裕一の漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場するモビルスーツ(MS)である。
表記上は「・」を省略されることが多い。
この記事ではX1の改装機もあわせて扱う。
他のクロスボーン・ガンダムの名称を持つモビルスーツについては「クロスボーン・ガンダム(曖昧さ回避用記事)」を参照。
サナリィがF97として開発した主力戦闘型MS。ただし、実際に運用するのが非合法の海賊組織「クロスボーン・バンガード」であるため、製造元を隠す目的で型番は「XM-X~」となっている。
当時のフォーミュラシリーズでは最速と謳われていたF90ⅢY「クラスターガンダム」の構造を参考にしており、ホリゾンタル・イン・ザ・ボディ方式のコア・ブロック・システムを採用。木星圏というこれまでと全く異なる環境で闘うことを想定して作られた機体のため、運用法などはこれまでのフォーミュラシリーズと大きく異なっている。
作品中では当初から色違いのX1・X2と、後半になってさらに実験的な装備を組み込んだX3、さらに地球圏仕様の量産型であるフリントが登場する。あとゴースト
最大の特徴は額に書き込まれた髑髏マークである。これは海賊であることを示すものであり、単なる威嚇以上の意味はないと思われるが、海賊の象徴として外せないものである。
背中に背負う形になっているX型の大型スラスターも海賊の象徴である交差した骨を意識させる。
また、全身に羽織る形になっているABCマントもモビルスーツとしては異色である。宇宙空間でないのならおそらく風になびくマント姿が見られることだろう・・・メタフィクション的に云えば、実際のところは「MSの複雑なラインを描く手間を無地のマントで省略できる」という連載作品としては非常に大きい利点がある
木星の重力の影響が大きい木星圏では、地球圏で運用する場合以上の大推力のスラスターが要求され、姿勢制御バーニア類もまた同様である。
が、地球圏で標準的に運用されているモビルスーツのように全身各部位にバーニアを多数設置する方法を木星圏用の機体に当てはめると、大出力バーニアの搭載による機体の大型化とそれに対応するための更なるバーニアの設置、それによる機体の更なる大型化……という悪循環に陥ってしまう。
本機はそれを解消するために可動式の巨大なX字スラスターを背中に設置し、その向きを調節することにより推進ベクトルを制御するという方法が取られており、必要十分な推力を獲得しつつ、その数を抑えることで機体サイズの肥大化を回避している。
このスラスターはコアファイターのものと共有であり、その推進力は大きい。そのため、コアファイター単独でも強力な戦力になる。
また、メインスラスターが背中限定という特殊な設計は、後述のABCマントという特殊な装備を運用可能にしている。
技術的にはビギナ・ギナ等の旧クロスボーン系MSから発展したものらしい。
クロスボーン・ガンダムの時代では一般のモビルスーツにもビームシールドが普及しているため、遠距離からのビーム兵器による有効な打撃は期待できなくなっている。
クロスボーン・ガンダムはそのような膠着状態を解消するため近距離戦闘を主眼に開発されており、多数の近接専用武器が装備されている。隠し武器も多く、鞭やアンカーなどトリッキーな装備も多い。
限界機動を発揮すると装甲が勝手に剥がれるF91とは対照的に、装甲も堅牢に作られている。
F91にあった放熱板の展開や装甲剥離などは一切なくなっており、唯一フェイスガードの開閉に名残が見えるのみである(F91と同じく口が開く)。
本機は、近接戦闘において発生しうる損傷を考慮し、排熱に必要な非装甲部分の面積が少なくなるよう設計されている。その為F91と比較して過熱しやすく、頭部のフェイスガードを開閉することによる排熱処理を頻繁に行う必要がある。
鋼鉄の7人においてX1は、限界を超えた機動を行う代償として、搭載されたバイオコンピューターを強制冷却する為常にフェイスガードを開くといった描写もなされた。
また、外見の部分で触れたABCマントとはアンチビームコーティングマントの略称であり、モビルスーツの標準的なビームライフル程度のビームは数発程度は弾いてくれる。劇中でも説明があるが、ビームかく乱膜や電磁波、触媒などの反応で熱を逃がすリアクティブ・アーマー的な装備である。
これにより本機は敵MSの攻撃を無力化しつつ、一気にその懐、自らの得意とする接近戦に飛び込むことが出来る。
CROSSBONE GUNDAM X1 クロスボーン・ガンダムX1 |
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型番 | F97 XM-X1 |
頭頂高 | 15.9m |
重量 | 9.5t(本体) 24.8t(全備) |
出力 | 5,280kw |
推力 | 25.000kg×4 (最大:30,000kg×4) |
搭乗者 | キンケドゥ・ナウ トビア・アロナクス |
兵装 | バルカン砲×2 |
ビーム・サーベル×2 | |
ヒート・ダガー×2 | |
ザンバスター×1 (ビーム・ザンバー,バスターガン) |
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シザー・アンカー×2 | |
ブランド・マーカー×2 (ビーム・シールド) |
主な搭乗者はキンケドゥ・ナウ。カラーリングは白と濃紺。
実戦テストの為にクロスボーン・バンガードにサナリィから提供された機体。クロスボーン・バンガードにおける型式番号はXM-X1。
何度も破壊と修復と改造を繰り返され、シリーズ中最も長く使われた。
主な武装はザンバスター、ブランド・マーカー、ヒートダガーなど。ひとつで複数の使い方ができる武器が多い。
改、とついてはいるものの、単なる装備変更程度である。
対「死の旋風」隊仕様であり、リーチに優れるクァバーゼのビームソーに対抗するため、よりリーチのある武器としてシザーアンカーに代えてスクリューウェッブを装備した。
一度はザビーネが駆るX2改との戦闘に敗れてキンケドゥと共に大気圏に突入してしまうが、中の人共々修復されるという奇跡的な生還を遂げる。その後の宇宙決戦で無事残存して、トビアに譲られる。
ゲーム「SDガンダム GGENERATION」シリーズに登場するX1の最大稼働状態。現時点ではギャザービート系のみの登場。原作ではX1はM.E.P.E.を発動してないのでゲームオリジナル。
ステージ開始時は通常のX1(もしくはX1改)だが、キンケドゥ搭乗時に「なんとぉー!」のセリフと共にフェイスオープンし、この形態に移行する。「分身攻撃」と特殊能力の分身が追加され、代わりにABCマントが消失する。
『モノアイガンダムズ』ではキンケドゥがハイパー化のIDコマンドを覚えるが、『DS』や『クロスドライブ』ではSPが一定以上になる事が発動条件となっており、ゲームごとに発動条件が異なっている。
外伝・鋼鉄の七人に登場するトビア仕様のクロスボーン・ガンダムX1。
木星帝国との戦いを生き延び、一線を退いたキンケドゥからトビアに譲られたX1を改装したX1改・改。これも単なる装備変更程度。X1改で装備されていたスクリューウェッブの片方をシザーアンカーに戻している。
胸部にも髑髏のレリーフが追加された。むしろ“スカルハート”という名が示す通り、この改造の真価はこちらにあると思われる。
サナリィから正規の補給支援が殆ど無い状態であるため、補修パーツは常に欠品気味で、急造の装備品等もよく使用している。代表的なものとして、8本のビーム砲を組み合わせたボウガン型武装ピーコックスマッシャーがある。
平時は、宇宙海賊クロスボーン・バンガードの表向きの姿である運送会社、ブラック・ロー運送所属の作業用MSに偽装されている。
『鋼鉄の七人』において木星帝国との戦闘で中破したスカルハートを、サナリィに残存していたX3の予備パーツを用いて修復した機体。
外見上、X3のパーツが用いられている部分はそのカラーリングであるため配色にバラつきがあり、それがパッチワーク(継ぎ接ぎ)の由縁となっている。腕部IフィールドジェネレーターなどX3の装備が使えるようになっており、実際のところは強化されていたりする。
中破したパッチワークに、サナリィに残されていたパーツを殆ど組み込んだ最後のクロスボーンガンダム。
腕にはビームシールド(フリント用のを転用)、肩にはIフィールド発生装置(X3のを片側2基一対で4基装備)、さらにABCマントのカケラを積層加工したフルクロスと圧倒的な防御力を誇る。
また、武装もピーコックスマッシャーとムラマサブラスターを装備するなど、クロスボーン・ガンダムの集大成とも言うべき機体に仕上がっている。
木星帝国との最終決戦で大破し放棄された。これでクロスボーンガンダムは全て失われたと思われていたが…。
掲示板
250 ななしのよっしん
2021/03/24(水) 16:15:57 ID: nkmLyJ+HGO
ザビーネ倒すところか
251 ななしのよっしん
2021/10/31(日) 10:54:29 ID: 96rg5W8ERz
クロスボーンガンダムはサナリィ製だが、クロスボーンの名の通り、旧クロスボーンバンガードの技術も使われているのだろうか?
252 ななしのよっしん
2021/10/31(日) 17:25:13 ID: 09nvFTlLeR
組織の資金源が貴族主義からもあるから初期は装備や艦載機体で旧クロスボーンの影響あるけどガンダム自体は特に技術は使われてないはず
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最終更新:2024/03/28(木) 19:00
最終更新:2024/03/28(木) 19:00
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