クーロンズ・ゲート 単語

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クーロンズゲート

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クーロンズ・ゲート()とは、1997年SME(ソニー・ミュージックエンタテインメント)から発売されたプレイステーションゲームである。

概要

1997年5月22日香港中国に返還される前々が生きている世界『陽界』に、突如として『陰界』の九が出現した。『陰界』とは、『陽界』の対となる世界であり、陰と陽、2つの世界が不用意に交わり、調和を崩せば世界は急速に破滅へと向かってしまう。

『陽界』では、によって調和を得ているが、『陰界』ではしかるべきが見当たらない。世界を元のあるべき姿に戻すために、『陰界』で四神の見立てを行わなければならないのだ。

そこで、香港最高会議により、1人の師が九へ潜入する事が決定した…。

プレイヤー師として九へ潜入し、九における四神の見立てを行い、を起こすことが的である。

本作の特徴として、後述するJPEGダンジョンにおける独特の「小汚らしさ」が挙げられる。香港イギリスから中国に返還される前の、中国法律イギリス法律も適用されない、魔窟と呼ぶのも物足りないほどカオスで雑多な九砦を本作では緻密に写し取っている。そのため、陰界という立地も相まってとても薄暗い路地、不気味ネオンサイン、所々に点在する廃棄物、訳の分からない中国語が並ぶ看板、「エビ剥き屋の子供」に代表されるわけのわからない登場人物などやアジアン的サイバーパンク小物など、往時の九砦が非常に独特な雰囲気で再現されている。

また「妄人」「」も、当時のCGの技術不足もあって不気味さに磨きをかけている。

ゲームシステム

ゲームは大きく分けて「JPEGダンジョン」と「リアルタイムダンジョン」で構成されている。

JPEGダンジョンではプレイヤーの移動を(レンリングされた画像を高速で切り替えることによる)ムービーで表現する。ブレのない浮遊感のあるカメラワークで移動するため、陰界慣れしていないと酔いを起こしやすい。リアルタイムダンジョンべると安全ではあるが、半端じゃないぐらい病んでいる九は見ているだけでが滑る。

リアルタイムダンジョンでは、「バイオハザード」形式で動き回ることができる。こちらのダンジョンでは画面下部にHPバーが表示され、これが0になるとゲームオーバーになってしまう。また的の達成を邪魔する「」という敵が現れ、近くにいるだけでHPを削られる(邪気から離れることで自然回復する)。

鬼律と妄人

地理や見立て、気脈や邪気などについてはゲーム中で詳しく説明されている。または、それを転載したこちらexitをご覧頂きたい。

鬼律(グイリー)

邪気が物に取りつき、意思を持ったもの。そこにいるだけで邪気を放ち、近くに暮らす者を妄人に変えようとする。

いわゆるモンスターであり、主人公の前に立ちふさがるものである。これを倒すにはまず相手が何の属性を持つか「見」抜き、邪気を「吸」って七宝に蓄えるか、対応する属性を「射」つか、物「品」で邪気の属性を変えたり強制的に打ち消さなければならない。一応、理と感じたら逃「走」することもできるが、失敗した時のダメージが大きく、また成功率も高くない。

中には複数の邪気を持ったや、状態の不安定なも存在する。特に前者はその邪気に対応した属性を複数持たなければならず、場合によっては詰む可性もある。

妄人(ワンニン)

人間が物品へ過度の着や妄執を持ち、それに邪気が作用してできた、元人間。姿形は妄執を持った物品を模してしまい、大変不気味

彼らは妄執を維持することでかろうじて「人間性」を保っており、妄執に疲れて妄執を止めると人間性を失ってただの「物」になってしまう。

とは違い元々人間であったためか知性が高いものが多く、師に対して協的である。

戦闘

リアルタイムダンジョンでは、の姿を見ることはできないが、の放つ邪気を感知することができる。邪気を探り、そのに接近することでは姿を現し、バトルへと移行する。

通常のバトルでは、師のみ扱えるという七宝を扱い、が持つ邪気をつ(打ち消す)必要がある。七宝には木火土の五属性の邪気を操るがあり、相手の邪気に対応した邪気をぶつける、すなわち “によって鎮火され、によって溶け、によって伐られ、によって養分を吸い取られ、により流れが止まる”という関係に従い、例えば「」には「」、「」には「」というように、相手の属性をに対応した属性を放つことでつことができる。また、アイテム粉」で相手の属性を変えられ、「玉」をぶつけると雑魚に限り一撃でってしまう。

また、七宝にはの邪気を吸い取ることも可で、吸い取ることでもバトルに勝つことができ、吸い取った属性を以降のバトルに用いることができる。ただし、既に持っている属性を吸い取ることはできない。また、七宝に五属性の邪気を全て吸わせてしまうと邪気が完成して逆流しゲームオーバーとなってしまう。

また、通常のバトルの他に、アイテムバトルという特殊な戦闘がある。アイテムバトルでは通常よりも強が現れるが、特定アイテムを使う事で勝利することができる。

いずれの場合も、を倒すのに手間取ってHPが0になってしまうとゲームオーバーとなり、邪気に心を犯されて妄人になってしまう。減ったHP戦闘中でない状態で歩きまわる他、「男」というとてもアヤシいアイテム用することで回復できる。

陰界

陽界のパラレルワールドとなっており、陽界での常識は通用しない。異常なまでの分業体制で、エビ剥き屋に始まりビン屋や水銀屋、屋や双子屋といったキャラクターが闊歩している。

の中には、巨大なの印を受ける九フロントの他に、4つのがある。それぞれのには、胡同があり、リアルタイムダンジョン舞台となっている。その内部はとても入り組んでいる上、地図のような有情な物はないため、探索するにはナビを雇わなければならない。

クーロネット

中には至る所にクーネットの端末があり、陰界における通信手段として使われている。端末を起動することでゲームセーブロードができる他、アクセスカードがあればクーネットアクセスできる。なお、メールやリゾームではなぜかかなり昔のOSのような、地に文字という古めかしいインターフェースになる。

その後のクーロンズ・ゲート

2010年4月ゲームアーカイブスで「ARTDINK BEST CHOICE クーロンズ・ゲート -九-」が2013年4月まで配信。
2014年6月クラリスディスクからゲームBGMを可な限り収録した3枚組のサウンドコレクションが発売され(ゲーム発売時に出たサントラボーナストラックを追加して復刻)、それを記念して当時の制作スタッフ音楽担当の蓜島邦明氏をゲストに迎えたイベントが開催された。
『九龍風水傳原聲音樂專輯~クーロンズ・ゲート オリジナルサウンドコレクション~』発売記念 イベント特設サイトexit
『九龍風水傳原聲音樂專輯~クーロンズ・ゲート オリジナルサウンドコレクション~』~おはじめ式、ニコ生放送までexit
2015年6月クーロンズ・ゲート原画展開催exit
2015年7月設定資料集「クーロンズ・ゲート アーカイブス」発売。特装版もあり、これはクラリスショップで販売されている。exit
2015年9月シティコネクションより初代PSアーカイブス「クーロンズ・ゲート-九-」が配信開始。ゲーム内容は「ARTDINK BEST CHOICE~」と同一だが、初回限定盤に付属していた特典ブックレットデジタル化されて付属している。
2016年5月ライブイベント“クーロンズ・ゲート コンサート 2016龍夜[1]
2019年12月…クーロンズ・ゲートサウンドトラックアナログ盤」が発売。

クーロンズゲートVR 朱雀

クーロンズ・ゲートに登場したの一部をPlayStation VRで楽しめるように再現したプロジェクト2016年9月より11月までCAMPFIREで資調達を行い、最終的に額の300%ストレッチゴールを達成した。[2]製品は2017年10月26日より配信されている。[3]

クーロンズリゾーム

クーロンズ・ゲートの28年後を描く全新作。制作すること自体は2019年12月に発表されていたが、「シナリオ完成してから事業化する」ことに決め、2020年9月シナリオ第一稿が完成し、正式にプロジェクト発表となった。

ゲーム形式は、当初3Dリアルタイムダンジョンで検討されていたが、後にムービーノベルに変更されている。[4]

全8巻のリリースを予定しており、2023年2月にVol.1(パイロット版)がリリースされている。

関連動画

実況動画

関連生放送

以下は2015年9月16日に放送された「「クーロンズ・ゲート」配信記念!配信版実況プレー生放送井上さんもいっしょだよ!~」に出演された井上幸喜氏(キャラクターデザインを担当)のコメントを技術面を中心に抜し編集したものである。

関連リンク

報道記事

関連項目

脚注

  1. *http://www.famitsu.com/news/201605/23106379.html
  2. *http://www.4gamer.net/games/363/G036300/20161128066/
  3. *http://jetman.co.jp/kowloons-gate-vr-suzaku/
  4. *【「クーロンズリゾーム」PILOT版リリース記念インタビュー】 木村央志監督が語る、伝説的ゲーム「クーロンズ・ゲート」を継承するプロジェクトの狙いと今後の展開exit 2023.2.22
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