グリーンベイ・パッカーズとは (グリーンベイパッカーズとは) [単語記事]

グリーンベイ・パッカーズとは、ウィスコンシン州グリーンベイに本拠地を置くNFL チームである。NFC北地区所属

概要

1919年8月11日に創設。この時地元の缶詰会社(インディアン・パッキング・カンパニー)から支援を受けたことがチーム名の由来となった。2年後の1921年にまだ創設2年目だったNFLに加盟。現在もあるチームの中では3番目に長い歴史を持つ。パッカーズより古い2球団は過去にチーム名が変わったことがあり、創設から同じチーム名のまま活動している最古のNFL球団でもある。

リーグ黎明期は1929～31年に3連覇するなど強豪として知られた。その後低迷期を送るも、1959年に名将ヴィンス・ロンバルディがヘッドコーチに就任したのち黄金期を迎える。1960年代に5回（61、62、65～67年）リーグを制する等圧倒的な強さをもたらしたロンバルディの功績を讃え、彼が1970年に急逝した後、スーパーボウルの優勝トロフィーは「ヴィンス・ロンバルディ・トロフィー」と呼ばれるようになる。

ロンバルディ勇退後は再び低迷期を迎えるも、1992年にQB ブレット・ファーヴを獲得してから成績が上昇。96年にスーパーボウル制覇する。のちにファーヴは連続先発出場や通算TDパス等多くの記録を更新する名QBとなる。ファーヴが移籍した08年からは後継者としてアーロン・ロジャースを先発 QBに起用。2010年にはスーパーボウルを制覇し、2011 ～2014年とNFC北地区4連覇を達成。ロジャースは現役最高のQBと呼ばれ将来の殿堂入りが確実視されるなど、NFL全体でも屈指の強豪として名を馳せる。

パッカーズのリーグ優勝13回(うち4回がスーパーボウル制覇)はNFL チーム中最多。リーグ3連覇を成し遂げた唯一のチームでもあり、1929～31年と、1965～67年の2回達成している。この成績から、地元グリーンベイは「タイトルタウン」とも呼ばれる。

チームの特徴

アメリカ四大スポーツ唯一の市民球団。チームオーナーに当たる個人や企業がおらず、株式の100%を市民が保有している。株主は約112,000人いるが、売買禁止、配当が出ないなど一種のコレクションアイテム（株主総会での発言権はある）。株主の意を受け、地元の財界人や球団OB、大学の学長等で構成される理事会が運営する。
1960年以降、ホームのランボー・フィールド（80,750人収容）で行われるゲームは50年以上全て満員と熱狂的人気を誇る。ちなみにランボー・フィールドの収容人数はNFL32球団のホーム球場で3番目に多いが、本拠地グリーンベイ市の人口は10万人そこそことダントツの最下位である。
シーズンチケットはなんと40年待ち。キャンセル待ち人数は8万人を超えると言われ、シーズンチケット権の相続人を遺言で指名するファンも多いとか・・・
パッカーズファンは「チーズヘッド」とよばれ、特徴的なチーズの帽子をかぶって応援する。これはウィスコンシン州がチーズの生産地として有名なことと、ファンのあまりの熱狂ぶりを他チームが「あいつらの頭はチーズみたいにスカスカなんだ」と揶揄したことを掛けたあだ名である。
本拠地でパッカーズの選手がタッチダウンを決めると、そのまま観客席に飛び込むパフォーマンスを見せる。これは「ランボー・リープ」と呼ばれており、1993年にリロイ・バトラーが初めて行った。何気なく飛び込んでいるがランボー・フィールドのフェンスは高さ2m以上であり、NFL選手の身体能力を実感できる。
現テッド・トンプソン GMが編成権を握って以降、徹底したドラフト中心、再契約中心のチーム編成を貫いている。大物選手のFAにほぼ興味を示さず、ベンチ入り53人枠における生え抜き率はNFL32球団でもトップクラスであることも地元人気を後押ししている