「ゲロンガ」とは、円谷プロ制作の空想特撮TVシリーズ「ウルトラマンマックス」第29話「怪獣は何故現れるのか」に登場する怪獣である。
「自然界のバランスが崩れ、人間の創造でしかなかった怪獣が本当に現れた。
あなたの目はあなたの体を離れ、不思議な時間に入り込むのです。」
通称は「牛鬼怪獣」
通称:怪獣名 | |
登場作品 | ウルトラマンマックス |
サブタイトル | 第29話 「怪獣は何故現れるのか」 |
体長/全長 | 5メートル(40年前) 47メートル(40年後) |
体重 | 2トン(40年前) 58000トン(40年後) |
出身地 | 地球 |
名前は「ゲロンガ対山椒ラウス」と言うウルトラQの未使用プロットからとられたもので、劇中では40年前に一度出現しており、その時は5メートル/2トンほどの大きさだったが、40年後に再登場した際は47メートル/58000トンと巨大に成長していた。
※デザインは第29話のキャストテロップミスにより表記されていない「さとうけいいち」が担当している。
脚本を担当した「小中千昭」は「ウルトラQ」第18話「虹の卵」に登場した地底怪獣「パゴス」を出そうとしていたが、「虹の卵」の回の脚本を担当した「山田正弘」が2005年8月10日に亡くなった為、パゴスの着ぐるみの元となったバラゴンの身体を持つオリジナルデザインでの登場となった。
実はこのエピソード、私の最初の構想ではパゴスを登場させようと目論見で作ったプロットだったのですが、そのパゴスが登場したウルトラQ「虹の卵」を書かれた、山田正弘さんがお亡くなりなり、きちんと了解を得ずままパゴスを登場させるのは良くないと判断し、さとうけいいち氏に「バラゴン・ボディでオリジナルの怪獣を」とデザインしてもらった怪獣です。(小中千昭)
DASHのカイト隊員とミズキ隊員が、5時間と言う短い休暇を利用して渋谷でデート中に、テレビではDASHのヨシナガ教授(演:桜井浩子)が「怪獣は何故出現するのか」をテーマにした討論番組に出演していた。
ヨシナガ教授が日本列島のプレートの問題を指摘し、SF作家の「佐橋健児(演:佐原健二)」は、人々が怪獣が生きていると想像する事ではないかと指摘する番組が進行する中、突如として渋谷の地下工事現場にゲロンガが出現した。
緊急連絡をうけたカイト隊員とミズキ隊員が休憩をとっていた喫茶店を出ようとすると、ゲロンガの姿を見た喫茶店のマスター「西郷保彦(演:西條康彦)」が、
「40年以上前に、こいつのきばを折ったのは私です。」
「私はこの怪獣と若い俳優だったころに遭遇したかもしれない。しかし大きさが全然違う。」
と語った。
1964年・・・佐橋健児は「万城寺純」役で、西郷保彦は「戸山一兵」役で、「江戸百合子」の桜木弘子と共に、円谷プロの空想特撮ドラマ「UNBALANCE」の主役・メインキャストを務めていた。
「怪獣はあまり出さない方針だったんですが、子供達はみんな怪獣が好きなんだ。
これからは映画だけじゃくテレビでも怪獣がスターになる。ウルトラQに名前が変わるかも。」
という話をスタッフから聞かされた三人が撮影中、謎の男が現れ牛鬼が出ると警告を受けた。
撮影が続く中でトンネルに入ったスタッフが行方不明になった後に負傷して発見されると、トンネルの奥からは牛鬼の様な怪獣が現れた。怪獣を追い払おうとした佐橋健児らだったが、警察官の銃撃もきかない怪獣に歯が立たず、偶然、西郷保彦がカメラで怪獣の牙を1本叩き折る事で撃退に成功した。しかし怪獣の吐く炎により撮影中のフィルムは焼失し放送される事はなかった。
そして40年後。
西郷保彦は、DASHの作戦により代々木公園に誘導されたゲロンガを外に出さないようにと地上から二手にわかれて攻撃するカイト隊員とミズキ隊員を見守り、佐橋健児は、出演中の番組で、
「怪獣が出現するのは、我々人間が彼等の出現を望んだからではないか。」
「特に日本では、映画やテレビで数多くの怪獣が描かれ、子ども達の心に刻み込まれてきた。
いつしか怪獣は我々の想像の中で実体化したのではないか。」
と自論を語っていた。
ゲロンガの吐く炎に苦戦していたカイト隊員は、ウルトラマンマックスに変身した。身軽な立ち回りを見せるゲロンガに苦戦を強いられ、至近距離から炎を吐かそうになった時、西郷保彦の言葉を思い出したウルトラマンマックスはゲロンガの牙を折った。
牙を折られたゲロンガは、戦意を喪失して涙を流しはじめ、ウルトラマンマックスの手により奥多摩山中の地下深くに運ばれて封印された。
ゲロンガ出現の騒動が解決した頃、佐橋健児と西郷保彦そして桜木弘子の芸名で出演していたDASHのヨシナガ教授が久しぶりに再会を果たし、空にかかる虹をみて微笑んだ。
ゲロンガ登場回の第29話は、脚本を担当した小中千昭自身が、
しかしこのエピソードだけは、大枠はマックスらしさを維持しながら、個人的な欲望を込めています。「ウルトラQ dark fantasy 」でやりたくとも許されなかった、ウルトラQ的怪獣(人間対怪獣の構図)を登場させるというのがそれです。オリジナルのウルトラQ「SOS富士山」が、私が思うウルトラQ怪獣の一つの典型でしょう。(小中千昭)
とも語っているようにウルトラQテイストにあふれており、ウルトラQで主演を務めた
ら当時の出演者をそろえ、1964年当時をモノクロで表現し、内容も
今回の物語は、佐原健二さんが書かれた、「素晴らしき特撮人生」の内容に、その多くをインスパイアされて書いたものです。(小中千昭)
と佐原健二の著作が元になっている。
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最終更新:2024/04/19(金) 23:00
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