ゲントの杖とは (ゲントノツエとは) [単語記事]

ゲントの杖とは、ゲーム「ドラゴンクエストVI 幻の大地」における仲間キャラクターである。

概要

物語序盤のクライマックスの少し手前。
魔王ムドーの島へ乗り込むための船を借りるために訪ねたゲント族の村で、主人公らと出会う5人目の仲間。
チャモロと言うスライム系のペットを連れている。

神の使いと呼ばれるゲント族の中でもひときわ強い力を持っており、一度は断って主人公らを追い返そうとしたが、神（精霊）からの啓示を受けて主人公らと共にムドーの島へ向かう事にする。

戦闘は主にお供のペットのチャモロに任せる。
チャモロはバギ系・ホイミ系・ザオラル等僧侶の呪文を多く覚え後衛支援寄りであるが、如何せん半端感が否めない。

しかしゲントの杖さん本人のはなんと、ベホイミをMP消費無しで無制限に使える（戦闘中のみ）と言う特技を持っている。
彼が仲間になるのはまだダーマ神殿も登場していない時期であり、殆どの場合ベホイミ1発でHPが全快するレベルなのに、である。

編注

実際のゲーム中においては、ゲントの杖は「チャモロ」と言う人間の仲間キャラクターが初期装備として所持している武器である。

チャモロ自身は装備可能な武具に若干癖がある事を除けば決して弱くない（どころか、力以外の全てのステータスでテリーに勝るなど能力はむしろ高い方のキャラ）し、ゲーム有数の難所である下の世界のムドーの城攻略にあたって唯一のザオラル使いである等戦略的にも非常に重要なキャラである。
しかし、

同じく炎の爪と並んでムドー戦でのキーアイテムと言われるゲントの杖の便利さのインパクトが凄い。
「道具でベホイミ効果の杖」はDQ シリーズに多数登場するが、ゲントの杖は入手タイミングが歴代DQの中でも抜きん出て早く、ムドー戦でなくても物凄く便利。
総合的な能力の高さはレベルが極まり、かつ職歴も網羅できてくる終盤の話であり、序～中盤では習得呪文が便利なだけの中途半端に見られやすい。
特に同じく回復呪文を素で覚えるミレーユと比べると、素で習得する呪文の数の差は職業で補える一方、ミレーユにはチャモロに真似ができない「先手を取る事が期待できる素早さの高さ」があり、見劣りしやすい。
ムドー戦が終わると転職が可能になり、回復呪文を多数覚えて回復役になると言う立ち位置が必ずしもチャモロでなくても良くなる。
同じく転職可能になってモンスターを仲間にできるようになり、積極的に仲間を集める人だと馬車が満員になりやすい。
ミレーユやバーバラ、主人公などのように分かりやすい外見的魅力がない。
ちなみにゲーム中では分からないが、帽子の下は坊主。
言動でも特にインパクトがない。会話システムの無いSFC版だと特に神の船を借りる所の一連の会話とムドーの城突入時のいくらかしかチャモロが会話するシーンがまともに無く、際立った口調などがある訳でも無い。
漫画では自信過剰な生意気キャラになっていたが、それも無条件で人気を集める特徴ではない。
装備品に一品物が多めで、取り合いに負けた場合一人だけ1ランク下の店売り装備状態になってしまう。
そのくせ、人間キャラの中で唯一チャモロだけ何故かスライム系のモンスター用防具を装備できるというネタ要素はある。
メイン人間メンバー6人中チャモロだけバックストーリーが特に無い。
バックストーリーの大半は後々分かってくる事ではあるが、少なくとも主人公・ハッサン・ミレーユの3人についてはオープニングで意味ありげな場面を必ず見せられる。

等々の要因により、彼はスタメンを外され馬車内の移動中呪文係にされる、またはルイーダの酒場送りとされ、やがて「ゲントの杖のオマケ」と呼ばれる事になってしまった。

ただ、ドランゴ引換券で有名なテリー氏は「テリー自身が加入時点で分かりやすく弱く、育てて厳密に比較しても弱い」「ドランゴが誰が見ても分かるほど最初から最後まで強い」と言う両方の理由により、初見のライトプレイヤーでも熟練のやり込みプレイヤーでもほぼ同じ感想を抱くため非常に知名度が高い。
しかしゲントの杖のオマケ氏については、熟練プレイヤーなら下手なモンスターを育てるよりチャモロを育てた方が遥かに強い事を知っているので、こういったパターンに陥るのは主にチャモロの採否を印象で決めムドー戦で苦労する（≒より強くゲントの杖の便利さを印象付けられる）ライトプレイヤーが主である。

リメイク DS版では仲間会話システムが追加されチャモロのキャラもいくらか掴みやすくなったものの、「普通の真面目キャラ」でしかない点は変わっていなかった。
仲間モンスターシステムが廃止され固定のスライム系だけになり、馬車満員によって酒場送りになるケースは減ったものの、それ以外の事情は特に変わっていない。